国産コンパクトカー

安全なクルマ ランキング2019

コンパクトカーの安全性

歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備の装着が遅れていたトヨタ アクアやヴィッツにも、トヨタセーフティセンスが用意された。
ただし、まだまだ全車標準装備化されている車種は少ない。
また、標準装備化されているのにもかかわらず、レスオプション設定がされている車種もある。

唯一、マツダのみが歩行者検知式自動ブレーキなどを含めた先進予防安全装備を全車に標準装備化。レスオプションの設定もなく、想的な装備設定を実現している。

BEST.1

マツダデミオ

マツダ デミオ

マツダ デミオの予防安全装備は非常に高いレベルにある。
2017年11月の改良で、歩行者検知式自動ブレーキ「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」を標準装備化。
さらに、後側方から接近する車両を検知し警報を発するブラインド・スポット・モニタリング、駐車場からの後退時に接近する車両を検知し警報を発するリア・クロス・トラフィック・アラートも標準装備化した。
コンパクトカーで、ブラインド・スポット・モニタリングやブラインド・スポット・モニタリングを設定した車種はほとんどない。
こうした装備は、日常的に使うことが多い機能。特に高齢者や初心者には頼りになるだろう。
また、サイドエアバッグやカーテンエアバッグも全車に標準装備した。

デミオの魅力は、全グレードでこの優れた安全性能を享受できること。
エントリーグレードであっても安心できる。
安全装備の充実さはクラスを超えたもので、誰にでもおすすめできるコンパクトカーだ。

BEST.2

ホンダフィット

ホンダ フィット

ホンダ フィットも2017年6月のマイナーチェンジで、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備であるホンダセンシングが用意された。
ホンダセンシングの機能は、多彩で十分な安全性能を誇る。
自動ブレーキ機能の他に、前方&後方誤発進抑制機能、先行車追従式クルーズコントロール、車線維持支援システム、路外逸脱抑制機能の機能をもつ。

しかし、軽自動車のN-BOXはホンダセンシングを全車標準装備化しているものの、クラスが上のフィットには一部グレードオプション設定となっている。サイド&カーテンエアバッグも同様の設定。
フィットを選ぶときには、まずホンダセンシングが装備しているグレードかどうかしっかりとチェックする必要がある。
また、後側方車両接近警報や、カメラの映像を加工し、車両を俯瞰から見たように映し出す機能は設定されていない。

BEST.3

日産ノート

日産 ノート

日産ノートは、歩行者検知式自動ブレーキであるインテリジェントエマージェンシーブレーキを全車に標準装備。
車線逸脱警報や踏み間違い衝突防止アシスト、フロント&バックソナーも標準装備しているので、一定レベルの安全性能を確保している。
ただ、こうした装備のレスオプションが設定されているのは残念だ。
また、サイドエアバックの設定は無く、カーテンエアバッグもオプション設定となっている。

オプション設定だが、カメラの映像を加工し、俯瞰から見たようにモニター表示できるインテリジェントアラウンドビューモニターは便利な機能。
しかも、移動物検知機能付なので、安全性にも優れている。
死角に隠れた人や物をひと目で見つけることができる。日常的に使う機能なので、ぜひとも選択したい安全装備だ。

同様に、後席に乗員がいたり、夜間や雨など後方視界が悪いときに視界を確保したりする機能がインテリジェントルームミラーだ。
後方のカメラ映像をルームミラーに映し出すため、鮮明な後方視界が確保できる。

BEST.4

スズキクロスビー

スズキ クロスビー

スズキ クロスビーは、2017年12月登場した。
歩行者検知式自動ブレーキであるデュアルセンサーブレーキサポートを用意。
しかし、エントリーグレードには装着できないという物足りない仕様になっている。

スズキの予防安全装備であるスズキセーフティサポート装着車には、誤発進抑制機能に車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、ハイビームアシスト、後退時ブレーキサポート、後方誤発進抑制機能、リヤパーキングセンサーが装備される。
後退時ブレーキサポート機能は、バック時にも衝突の危険がある場合、自動ブレーキが作動する。バック時に自動ブレーキ作動する機能は数少ない。

これに加え、フロントサイド&カーテンエアバッグも装備。スズキセーフティサポート搭載車は、十分な安全性能といえる。
また、オプション設定となるがカメラ映像を加工。
自車を俯瞰して見たような映像をモニター表示できる全方位モニターを用意。
死角に隠れた人や物をひと目で発見することができ、安全性に寄与する。

こうしたスズキセーフティサポートが装備されたコンパクトカーも同様の安全性能をもつが、総じて非装着車が多いのが特徴なので、オプション選択するか標準装備グレードを選ぶ必要がある。

BEST.5

トヨタタンク/ルーミー
ダイハツトール
スバルジャスティ

トヨタ タンク/ルーミー、ダイハツ トール、スバル ジャスティ

トヨタ タンク/ルーミーとダイハツ トール、スバル ジャスティの4車種は、多少デザインが異なる程度で、ダイハツが生産している基本的に同じクルマだ。
そのため、歩行者検知式自動ブレーキを含む予防安全装備は、ダイハツのスマートアシストⅢを採用している。

スマートアシストⅢの機能には、歩行者検知式自動ブレーキの他、車線逸脱警報、誤発進抑制制御機能(前方・後方)、オートハイビームなどが含まれる。
タンク/ルーミー、トールに関しては、エントリーグレードの1グレードのみスマートアシストⅢが装着されず、オプション選択も不可。
ジャスティについては、全車標準装備化となっている。
トヨタとダイハツに対して、スバルはより安全に配慮していることが分かる。

サイド&カーテンエアバッグに関しては、タンク/ルーミー、トールが全車にオプション設定。ジャスティもエントリーグレードを除きオプション設定だ。
メーカーによって呼び名が異なるが、カメラの映像を使って死角を無くし、自車周辺の人や物を発見しやすくするパノラマモニターも用意されている。
全体的にベーシックな予防安全装備といった印象だ。

安全な国産コンパクトカーを選ぶためのポイント

コンパクトカーで、安全装備面で十分満足いくレベルに達しているのはマツダ デミオだけだ。
なぜならば、歩行者検知式自動ブレーキや誤発進抑制だけでなく、後側方や後方から接近する車両を検知し警報を発してくれる機能を標準装備しているからだ。

事故を未然に防ぎ、身を守るためにも、購入を考えているモデルにしっかりと安全装備されているか確認しなければならない。

安全装備比較表

  • …全車標準装備
  • …一部標準装備または一部オプション
  • ×…標準装備なし
マツダデミオ ホンダフィット 日産ノート スズキクロスビー トヨタタンク/ルーミーダイハツトールスバルジャスティ
対車両自動ブレーキ

一部グレード
オプション
一部装着不可

一部グレード
オプション

※1
歩行者検知式自動ブレーキ

一部グレード
オプション
一部装着不可

一部グレード
オプション

※1
誤発進抑制制御

一部グレード
オプション
一部装着不可

一部グレード
装着不可

一部グレード
オプション

※1
サイドエアバック

一部グレード
装着不可

×

一部グレード
オプション

※2
カーテンエアバッグ

一部グレード
装着不可

全車オプション一部装着不可

一部グレード
オプション

※2
車線逸脱警報

一部グレード
オプション
一部装着不可

一部グレード
オプション

※1
車線維持支援

一部グレード
オプション
一部装着不可

一部グレード
オプション
一部装着不可

×

×

後側方車両検知警報

×

×

×

×

後退時後方車両接近警報

×

全車オプション一部グレード
装着不可

×

×

オートマチックハイビーム

一部グレード
オプション
一部装着不可

一部グレード
装着不可

一部グレード
オプション

※1

※安全装備の詳細は各車メーカー公式サイトをご確認ください。

※1…タンク/ルーミー、トールは一部グレードのみ標準装備
※2…タンク/ルーミー、トールで全車オプション設定、ジャスティでエントリーグレードを除きオプション設定

その他のボディタイプ別安全なクルマランキング

関連記事