2020年 安全な車ランキング【国産コンパクトカー】

自動車ニュース / ガリバー

2020.4.1

2020年 安全な車ランキング【国産コンパクトカー】

国産コンパクトカー

安全なクルマ ランキング2020

※安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。

安全なコンパクトカーを選ぶポイント

一時期、コンパクトカーの予防安全装備は軽自動車より劣っていた。しかし、モデルチェンジやマイナーチェンジを期に、急速に充実している。現在では、ほとんどの車種に歩行者検知式自動ブレーキなどを含む予防安全装備が用意されている。
ただ、相変わらず一部の車種のエントリーグレードには、こうした予防安全装備が標準装備化されていない。また、歩行者検知式自動ブレーキや踏み間違え防止装置などを標準装備していても、他の予防安全装備はオプション設定という安全を軽視したモデルもあるので注意が必要だ。

BEST.1

トヨタヤリス

トヨタ ヤリス

トヨタ ヤリスは、ヴィッツの後継車だ。国内では、ヴィッツと呼ばれていたが、欧州などではヤリスと呼ばれていた経緯があり、車名を統一した。

この新型ヤリスには、最新の予防安全装備「トヨタセーフティセンス」を用意。トヨタセーフティセンスは、単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせたシステムだ。
ヤリスに用意されたトヨタセーフティセンスは、かなり高機能。実際に交通事故となることが多いケースに対応しており、より安全な走行ができる。
一部機能はオプションだったりするが、コンパクトカーの枠を超えたレベルに達している。

重要な歩行者検知式自動ブレーキは、昼間だけでなく夜間にも対応。日暮れから夜間にも歩行者との衝突事故は多い。さらに、昼間の自転車も検知できるようになっているため、より幅広く衝突リスクを軽減してくれる。
また、実際にありがちな事故パターンである交差点右折時の対向直進車や右左折時の対向方向から来る横断歩行者も検知。衝突を回避、もしくは被害の軽減につながる。また、ブレーキとアクセルの踏み間違時にはエンジン出力を抑制、または弱いブレーキをかけることで衝突回避または被害軽減をサポートする。従来の踏み間違え防止アシスト機能は、壁やクルマといったモノに対してのみだったが、人や自転車にも対応し衝突リスクを軽減している。
そして、セカンダリーコリジョンブレーキも標準装備。この機能は、エアバッグが展開するような衝突を起こしたときに、自動でクルマを停止させる機能。衝突後の勢いでクルマが動き次々と衝突するような二次被害を軽減するものだ。

このように、ヤリスに用意された予防安全装備は、非常に高いレベルにある。しかし、後側方車両接近警報のように、車線変更時に頼りになる頻度の高い安全装備はオプション設定。このあたりは、少々物足りない。インテリジェントクリアランスソナーなどと、セットオプションで価格は10万円程度。積極的に選択したいオプションだ。
さらに残念なのが、エントリーグレードには、高機能のトヨタセーフティセンスが装備されておらず、オプションでも選択できない。エントリーグレードの価格を下げて安く見せたい、安いクルマを要望する顧客がいる、などが大きな理由だろう。
テクノロジーの進化で、交通事故を減らす努力をするのは、自動車メーカーの社会的責任でもある。ヤリスだけでなく、こうした設定をしている自動車メーカーはその責任を果たすべきだ。

BEST.2

ホンダフィット

ホンダ フィット

2位以下は、一長一短で僅差といったところ。
ホンダ フィットの予防安全装備「ホンダセンシング」は、従来の単眼カメラ+ミリ波の組み合わせだったが、フィットから広角カメラとソナーの組み合わせに変更されている。
ホンダセンシングは、全11個もの多彩な機能をもつ。歩行者検知式自動ブレーキは、夜間の歩行者や昼間の自転車も検知可能となった。その他、誤発進抑制機能や歩行者との衝突回避を支援する歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能などあり充実している。これらが全車標準装備されており、どのグレードを買っても安心だ。

ただ、若干足りない機能もある。後側方・後退時車両接近警報など、ベーシックな機能が用意されていない。こうした装備は、日常的に使うのでぜひとも用意してほしい。高齢者や運転が苦手な人にとっては、とても頼りになる装備だ。

BEST.3

日産ノート

日産 ノート

ノートの歩行者検知式自動ブレーキである「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」は、夜間の歩行者にも対応し全車標準装備されている。自転車などには対応していない。
また、この機能にはクリープ走行を含む低速走行時、進行方向に壁や歩行者などの障害物があった場合に、アクセルとブレーキの踏み間違えが発生すると、ドライバーにメーター内の警告灯とブザーで警告。さらに、エンジン出力やブレーキを制御し衝突回避・被害軽減をアシストする。従来、踏み間違えによる誤操作は壁などの障害物に限られていたが、前方の歩行者に対しても対応する自動ブレーキは、まだ数少ない。これは、高く評価できる機能だ。

その他、車線逸脱警報や車線逸脱防止支援、フロント&バックソナーなども用意されている。予防安全装備のなどの機能は一定レベルに達しているものの、車線変更などで日常的に使う後側方車両接近警報などは用意されていない。

便利で安全な機能が「インテリジェントアラウンドビューモニター」だ。カメラ映像を加工し、クルマを俯瞰から見たように表示される。こうした機能は数多くあるが、インテリジェントアラウンドビューモニターは、移動物検知機能が付いている点がユニークな部分。
歩行者や自転車などがいる場合、画面表示やブザーなどで警報を発してくれる。この機能も、日常的に使う機能なので、ぜひとも選択したい安全装備といえる。
また、後方視界を確保してくれる機能として「インテリジェントルームミラー」が用意されている。後席に乗員いる場合や、夜間や雨などで後方視界が悪い場合に、クリアな後方視界を確保してくれる。

ノートについている予防安全装備の機能数や性能などは十分なレベルに達している。ただ、多くの装備がオプション設定になっていたり、グレードによって装備できなかったりする状況だ。
また、今時サイドエアバックの設定は無く、カーテンエアバッグもオプション設定。ユーザーが自ら積極的にオプションを選択する必要があるところが物足りない。どのグレードを買っても、安心できる予防安全装備を標準装備化すべきだ。
ノートは、2020年度にフルモデルチェンジを予定している。さらに、進化した予防安全装備に期待したい。

BEST.4

マツダマツダ2

マツダ マツダ2

マツダ2は、どのグレードでも一定の予防安全装備を標準装備化している。一部の運転支援システムなどがオプションとなるものの、どのグレードでも安心して購入できるのは、マツダ2の美点といえる。
マツダ2の歩行者検知式自動ブレーキ「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」は、全車に標準装備。さらに、後側方車両接近警報であるブラインド・スポット・モニタリング、駐車場からの後退時に接近する車両を検知し警報を発するリア・クロス・トラフィック・アラートも標準装備化されている。

これらの装備は、車線変更時やバック時など頻繁に使うことが多い機能。うっかりミスを軽減してくれるだけでなく、視野が狭くなった高齢者や運手に不慣れな初心者などには、とても頼りになる装備だ。技術的には、もはやベーシックなもので、それほどコストもかからない。しかし、まだまだコンパクトカーで、こうした装備を標準装備したモデルは、マツダ2しかないのが現状だ。

残念なのは、もはやコンパクトカークラスでも当たり前になりつつある運転支援機能全車速追従式クルーズコントロールが、ほぼオプションであること。そして、歩行者検知式自動ブレーキは、自転車などに対応していないことが、やや物足りない部分だ。

BEST.5

スズキクロスビー

スズキ クロスビー

スズキ クロスビーの歩行者検知式自動ブレーキである「デュアルセンサーブレーキサポート」を用意。昼間の歩行者検知が可能なタイプだ。最近では、夜間での歩行者検知ができるタイプが平均的になっていることもあり、やや古さを感じさせる。
最新モデルであるハスラーには、夜間の歩行者が検知できる自動ブレーキが用意されているので、クロスビーもアップデートが必要だ。やや古いタイプの自動ブレーキなのに、非装着モデルがあるのは、非常に物足りない。クロスビーを購入する場合、デュアルセンサーブレーキサポート装着車を選ぶ必要がある。

スズキは、予防安全装備パッケージを「スズキセーフティサポート」と呼ぶ。このパッケージ装着車には、歩行者検知式自動ブレーキの他に、誤発進抑制機能に車線逸脱警報機能、ふらつき警報機能、ハイビームアシスト、後退時ブレーキサポート、後方誤発進抑制機能、リヤパーキングセンサーが装備される。
その中でも、後退時ブレーキサポート機能は、バック時にも衝突の危険がある場合、自動ブレーキが作動する高性能タイプだ。バック時に自動ブレーキ作動させる機能をもつモデルは、まだ数少ない。夜間の歩行者検知ができないことはマイナス要因だが、その他の機能は十分なものだ。

また、オプション設定だが全方位モニター用カメラもおすすめだ。各部に取り付けられたカメラの映像を加工し、クルマを俯瞰から見た映像にして表示する。周囲の安全をモニターで確認できるだけでなく、人や物が近づくとドライバーに知らせる「左右確認サポート機能」も搭載しており、駐車時などの安全運転を支援する。

まとめ

コンパクトカーカテゴリーで、圧倒的な予防安全性能を誇るのが、トヨタ ヤリスだ。
トヨタは今まで、安全装備面で大幅に遅れていたが、ヤリスで一気にトップへ躍り出た。オプションを含むことが前提だが、もはや高級車並みといったレベル。
ほぼ同時に出たホンダ フィットは、大きく遅れをとった状態。安全装備ではしばらくの間、ヤリスに差を付けられたままになるだろう。

フィット、ノート、マツダ2に関しては、オプションなどを選択することが前提だが、各車一長一短といったところで、それほど大きな差はない。ただ、ノートにはオプション設定が多く、自ら積極的にオプションを選択していく必要がある。
また、ノートとマツダ2は、すでにモデル末期。そのため、近いうちにフルモデルチェンする予定だ。当然、フルモデルチェンすれば、現状の安全装備より性能を向上した安全装備が用意されるはず。安全装備を重視するのであれば、フルモデルチェンジするまで待つという選択もありだ。
クロスビーは、昼間だけの歩行者検知式自動ブレーキでは、やや不安がある。すでにスズキは、夜間対応の歩行者検知式自動ブレーキをハスラーなどに用意している。恐らく、ハスラーもマイナーチェンジのタイミングでアップデートする可能性が高い。ただ、クロスビーは、出たばかりの新型車なので、マイナーチェンジまで待つには少々時間がかかる。

安全装備比較表

  • …全車標準装備
  • …一部標準装備または一部オプション
  • ×…標準装備なし
トヨタヤリス ホンダフィット 日産ノート マツダマツダ2 スズキクロスビー
対車両自動ブレーキ

一部非装着
グレードあり

一部非装着
グレードあり
歩行者検知式自動ブレーキ

一部非装着
グレードあり

一部非装着
グレードあり
ブレーキ踏み間違い衝突防止アシスト

一部グレード
装着不可

一部非装着
グレードあり
サイドエアバック

×

×

カーテンエアバッグ

一部グレード
装着不可

×

車線逸脱警報

一部グレード
装着不可

一部非装着
グレードあり
車線維持支援

一部グレード
装着不可

一部グレード
装着不可

×

×

後側方車両検知警報

一部グレード
装着不可

×

×

×

後退時後方車両接近警報

一部グレード
装着不可

×

×

×

オートマチックハイビーム

一部非装着
グレードあり

一部グレード
装着不可

一部非装着
グレードあり

※安全装備の詳細は各車メーカー公式サイトをご確認ください。

その他のボディタイプ別安全なクルマランキング

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クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員