国産セダン

安全なクルマ ランキング2019

国産セダンの安全性

国産セダンマーケットの人気はあまり高くなく、トヨタを除きラインアップが非常に少ない。
ただ、全般的に高級車が中心のため、安全装備は充実している。
今回選んだベスト5も、順位を付けたもののその差は小さく、安心して乗れるモデルが多い。
また、高級車なのでオプション選択しなくてはならない装備が少ないことも特徴だ。

注意しなくてはならないのは、完全に放置されている車種。
歩行者検知式自動ブレーキも装着されていないモデルは、フルモデルチェンジまで装備されない可能性が高く、その他の安全装備も期待できない。
こうしたモデルは、購入車リストから外したい。

今回、優れた安全装備のクルマベスト5の中に、レクサスLSを入れていない。
レクサスのフラッグシップセダンなのだが、価格が1千万円を超え、あまりに高価な価格帯になるからだ。
実際には、このレクサスLSは圧倒的な差を付けてベスト1といえるレベル。
歩行者検知式自動ブレーキも、歩行者やガードレールなど回避するためにステアリング操作を支援し衝突を回避する機能まで備える。その他の優れた先進予防安全装備も装着したモデルだ。

BEST.1

トヨタクラウン

トヨタ クラウン

トヨタ クラウンは、トヨタのフラッグシップセダンということもあり、最新の先進予防安全装備トヨタセーフティセンスが搭載されている。
同じトヨタセーフティセンスでも、車種によって異なる機能を持つ。

クラウンに装備されたトヨタセーフティセンスは、歩行者だけでなく昼間の自転車も認識できる高性能タイプだ。
その他、車線を維持しながら先行車に追従するクルーズコントロールや、車両進入禁止や一時停止の標識を認識しメーター内に表示するロードサインアシストなどがセットになっている。また、誤発進抑制制御も標準装備化。

その他の装備も充実しているが、上級グレードを除きオプション設定になっている点が、少々物足りない。
車線変更時の後側方から接近する車両を検知し警報する後側方車両接近警報や、バック時の後方から接近するクルマや歩行者を検知し衝突の危険がある場合、自動ブレーキを作動させる機能も一部グレードでオプション設定となる。
また、クルマの周囲にあるカメラの映像を俯瞰している映像に加工することで死角を無くし、周囲の安全が確認できるパノラミックビューモニターもオプションとなる。

こうしたオプションを選択すれば、クラウンはかなり高い安全性能を持つモデルになる。

BEST.2

スバルレガシィB4

スバル レガシィB4

スバル レガシィB4は2014年に登場と、モデル後期に入ってきたモデル。
しかし安全にこだわるスバルらしく、安全装備はアップデートされており、現在でもトップレベルの安全装備が標準装備化されている。

スバルのウリである先進予防安全装備であるアイサイトの自動ブレーキは、歩行者だけでなく自転車も検知。
アイサイトは、車線維持機能や車線逸脱警報、誤発進抑制制御、全車速追従式クルーズコントロールなどの機能も含んでいる。
エアバッグ類は、サイド&カーテンエアバッグにニーエアバッグを標準装備化した。また、車線変更時に頼りになる後側方車両接近警報やフロント、サイドビューモニターも標準装備。

基本的に、必要な安全装備ほぼ標準装備されているので安心して選べるモデルといえる。

BEST.3

マツダアテンザ

マツダ アテンザ

マツダ アテンザは2012年にデビューし、すでにモデル末期という状態。
しかし、マツダは、こまめに改良を重ねアテンザを熟成。安全装備も何度かアップデートされた。
そのため、モデル末期ながら、最新モデルと比べても見劣りしない安全性能を誇る。

また、マツダ車ほとんどすべてのモデルに共通している点が、グレードにより安全装備の差がほとんど無いことことだ。
アテンザの予防安全装備は、歩行者検知式自動ブレーキに車線維持支援(一部グレードは車線逸脱警報のみ)、誤発進抑制制御、交通標識認識システム、後側方車両接近警報、後退時車両接近警報などを多くの予防安全装備を標準装備化している。
エアバック類では、サイド&カーテンエアバッグを標準装備している。
車両周辺をカメラ画像で確認できる360°ビューモニターに関しては、オプション設定で一部グレードには装備できない。

BEST.4

トヨタカムリ

トヨタ カムリ

トヨタ カムリの予防安全装備パッケージ、トヨタセーフティセンスが標準装備化。
ただしクラウンと異なり、自転車は検知できず歩行者のみの機能に限定。車線維持支援機能や全車速追従式クルーズコントロールもセットになっている。

このおかげで最低限の安全装備は担保されているものの、その他の安全装備はオプション設定が多く、いかにもトヨタ的な設定。
後側方車両接近警報や後退時車両接近警報などは全車オプション。
誤発進抑制制御であるインテリジェントクリアランスソナーもエントリーグレードのみオプション設定だ。

これらは、それほど高価なものではない。特にカムリは高額車なので、こうした装備くらい標準装備化してほしいところだ。
エアバッグ類は、サイド&カーテンエアバッグやニーエアバッグを標準装備化している。

BEST.5

ホンダインサイト

ホンダ インサイト

ホンダ インサイトは、2018年12月登場した。
新しいモデルであることもあり、予防安全装備の標準装備化は比較的充実している。

ホンダの先進予防安全装備パッケージであるホンダセンシングは全車標準装備化。
ホンダセンシングは歩行者検知式自動ブレーキの他に、車線維持支援機能や標識認識機能、誤発進抑制制御、全車速追従式クルーズコントロールなど、多くの機能がセットになっている。
インサイトは、高いレベルの安全装備が標準装備化されているので、安心して乗れるモデルだ。エアバッグ類は、サイド&カーテンエアバッグを標準装備化している。

後側方車両接近警報については、エントリーグレードのみ装着されておらず、オプション選択もできない。後退時車両接近警報は、用意されていないのは残念なポイントだ。

ホンダには、その他アコードやシビック、レジェンドなどのセダンもあり、これらの車種もホンダセンシングが装備されているので、同様に高い安全性能を誇るモデルになっている。

安全な国産セダンを選ぶためのポイント

国産セダンマーケットは、高級車中心になるため、安全装備に関しては高いレベルにある。そのため、ベスト5と順位を付けているものの、装備差は僅差だ。

どのメーカーも一長一短といった装備差がある点が、やや悩ましいポイント。
歩行者検知式自動ブレーキに車線維持支援機能、全車速追従式クルーズコントロール、誤発進抑制制御、サイド&カーテンエアバッグなどは、ほぼどのメーカーも標準装備化している。
これだけの安全装備であれば、一定の安全性能は担保できている。

しかし、日常的に使う後側方車両接近警報後退時車両接近警報などは、安価だがオプション設定、もしくは設定の無いモデルもある。
オプション設定のモデルは、積極的に選択したい機能だ。

また、前走車追従式クルーズコントロールに関しては、停止まで可能な全車速前走車追従式クルーズコントロールであることがベスト
通常の前走車追従式クルーズコントロールでは、低速域になると機能が停止するからだ。
渋滞時に簡単な操作で再作動するタイプが、非常に便利で疲労軽減につながる。

トヨタ車に関しては、安全装備がオプション設定となっているものが多い。
ジックリと装備表を見て、安全装備の見落としがないか確認したい

安全装備比較表

  • …全車標準装備
  • …一部標準装備または一部オプション
  • ×…標準装備なし
トヨタクラウン スバルレガシィB4 マツダアテンザ トヨタカムリ ホンダインサイト
対車両自動ブレーキ

歩行者検知式自動ブレーキ

誤発進抑制制御

一部グレード
オプション

サイドエアバック

カーテンエアバッグ

車線逸脱警報

車線維持支援

一部グレード
のみ

後側方車両検知警報

一部グレード
オプション

一部グレード
装着不可

一部グレード
装着不可
後退時後方車両接近警報

一部グレード
オプション

一部グレード
装着不可

×

オートマチックハイビーム

※安全装備の詳細は各車メーカー公式サイトをご確認ください。

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