軽自動車
軽自動車の安全性
軽自動車の歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備は、急速に進んでいる。
30㎞/h以下、対車両のみという簡易型自動ブレーキしか装備されていないクルマは、もはや数少ない。軽自動車の予防安全装備は、非常に高いレベルだろう。
ただし、すべてのクルマが安全というわけではなく、多くの車種で予防安全装備がオプションという状態。
価格の安いエントリーグレードには、装備されていないだけでなく、オプションでも装備できないというモデルもある。
また、予防安全装備を標準装備化とアピールしながら、レスオプションを用意している車種まである。
購入費や維持費がお手軽な軽自動車だが、値段だけでなく安全性(頑丈さ)についても購入時にしっかり考慮したい。
こちらをチェックしてください。
BEST.1
ホンダN-BOX
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ホンダN-BOXは、軽自動車マーケットにおいて、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備のレベルを一段と引き上げた立役者といえる。
N-BOXが登場する以前は、軽自動車にも歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備が用意されていたが、標準装備化されていたグレードは限られた。
しかし、N-BOXが先進予防安全装備である「ホンダセンシング」を全車標準装備化したことで、多くの軽自動車が追随。
全グレード標準装備化とはいかないものの、多くのグレードで先進予防安全装備が標準装備化されるようになった。
ホンダは、ようやくホンダの安全思想であるセーフティ・フォー・エブリワンをN-BOXで具現化したのだ。
ただ、ホンダセンシングのレスオプションが設定されており、この部分は残念だ。
N-BOXに搭載されたホンダセンシングの機能は多彩。
自動ブレーキ機能の他に、前方、後方誤発進抑制機能、先行車追従式クルーズコントロール、車線維持支援システム、路外逸脱抑制機能、オートハイビームなど計10種類の機能が集約されている。
このクラスでは、珍しい先行車追従式のクルーズコントロールも装備されていて、高速道路などでは疲労軽減に役立つ。
また、サイド&カーテンエアバッグも一部グレードを除き、ほぼ標準化されているので、高い安全性能を誇る軽自動車といえる。
BEST.2
日産デイズ / 三菱eKワゴン
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2019年3月末にフルモデルチェンジした日産デイズと三菱eKワゴン。
この2台は、若干デザインや装備面に違いがあるだけで、基本的には同じクルマ。日産と三菱の合弁会社であるNMKVにより生まれたモデルだ。
予防安全装備へのニーズが高まる中、2018年4月現在で最も新しいモデルとなるデイズとeKワゴンは、クラストップレベルの安全性能を求めた。
歩行者検知式自動ブレーキや踏み間違い衝突防止アシスト、車線逸脱警報、車線逸脱防止支援、オートマチックハイビームを全車に標準装備した。
残念ながら、一部グレードにレスオプションが設定されている。
全般的に、両社共に基本的な安全装備以外はオプション化され、顧客自らが選択する仕組みとなっている。
オプションとなるのは、車線維持機能付き前走車追従式クルーズコントロール。
この機能は、クラス唯一の停止&発進までアシスト。
また、夜間や雨、同乗者が多く後方視界が悪いときに、カメラによる映像で後方視界を確保するデジタルルームミラーによってカメラの映像を加工し、クルマを俯瞰から見たように表示。
移動物を検知し、クルマ周辺の死角を無くし安全を確認できるマルチアラウンドビューモニターも搭載されている。
また、デイズのみの設定だが、緊急通報システムが軽自動車初の設定となった。
この機能は、エアバッグなどが開くような重大な事故が発生した場合、自動でオペレーターに通報し、その状況により救急車などの手配を自動で行ってくれる。普通車も含め、日産初の機能だ。
輸入車などの高級車中心に用意されていた安全装備が、ついに軽自動車にも用意された点は高く評価できる。
予防安全装備の多くはパッケージオプションになっているので、忘れず選択したい。
BEST.3
スズキスペーシア
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予防安全装備のニーズが高まってきたことを受け、スペーシアもフルモデルチェンジで、歩行者検知式自動ブレーキなどを含んだスズキセーフティサポートを標準装備化した。
スズキセーフティサポートには、歩行者検知式自動ブレーキの他、前方・後方誤発進抑制制御、車線逸脱警報、ハイビームアシストなどが用意された。一定のレベルには十分に達している。
特徴的なのは、軽自動車初となる超音波センサーを使った後退時ブレーキサポートを全車に標準装備した点。後退時に、うっかり衝突リスクを大きく下げてくれる機能だ。
また、サイドエアバッグを全車に標準装備するものの、価格を重視するスズキらしくカーテンエアバッグは用意されていない点が残念なポイント。
また、オプションになるが、カメラの映像を加工し、クルマを俯瞰から見たように表示する全方位モニターは、なかなか便利で安全なアイテム。クルマの死角にある子供や物を発見しやすい。
ハイト系に属するワゴンRや、その他の車種もグレードにより差があるものの、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備であるスズキセーフティサポートを装備したモデルであれば、同等の安全性能を有する。
BEST.4
ダイハツムーヴキャンバス
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ムーヴキャンバスは、ハイト系に属するムーヴ並みの全高をもつモデル。
一般的に、このクラスはヒンジドアが一般的。しかし、ムーヴキャンバスは、両側スライドドアを装備するユニークなモデルとなっている。
全高こそ低いものの、スライドドアをもつことで使い勝手は抜群。
可愛らしいデザインということもあり、女性に人気のモデルだ。
両側スライドドアをもつため、ムーヴキャンバスの価格は、ヒンジ式ドアのハイト系モデルと比べると高めの設定。
高価な価格ということもあり、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備に関しては充実しており、すべてのグレードに標準装備されている。
ダイハツでは、こうした予防安全装備をスマートアシストⅢと呼ぶ。
このスマートアシストⅢには、車線逸脱警報、誤発進抑制制御(前方・後方)、オートハイビームといった機能がセットになっている。
また、7グレード中4グレードにサイドエアバックを標準装備化。
残り3グレードは、オプションでも装備できないことや、カーテンエアバッグな無い点が残念だ。
BEST.5
ダイハツタント
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人気のスーパーハイト系ということもあり、タントの安全装備も着実に進化してきた。
最新のモデルでは、スマートアシストⅢと呼ばれる先進予防安全装備を用意。
全グレード標準装備化までいかないものの、7グレード中5グレードに標準装備化している。
このスマートアシストⅢには、車線逸脱警報、誤発進抑制制御(前方・後方)、オートハイビームといった機能がセットになっているので、一定レベルの安全性能は確保されている。
しかし、サイドエアバッグ&カーテンエアバッグは、最上級グレードのG SAⅢにのみオプション装着可能。他のグレードでは、オプション装備さえできない。
最新モデルは、衝突安全基準をパスできないことからサイドエアバックを標準化されているので、少々物足りない設定となっている。
ただし、タントはモデル末期でフルモデルチェンジが近い。
フルモデルチェンジすれば、クラストップレベルの安全装備となることは容易に予想できる。
そのため、あえて今新車で買うクルマかというと、少々疑問だ。
安全な軽自動車を選ぶためのポイント
まず、他人と衝突しないためにとても重要な歩行者検知式自動ブレーキにそれほど大きな差はなく、各社徐々に標準装備化の幅が広がっている。
軽自動車におけるこうした予防安全装備の技術は、年々進化しているのが特徴だ。
ホンダは、最新の予防安全装備であるホンダセンシングを軽自動車にも惜しみなく標準装備化した点は高く評価できる。
歩行者検知式自動ブレーキ以外の装備で注意したい点は、まず車線逸脱警報か車線維持かでは大きく異なる点だ。
車線逸脱警報は、車線をはみ出すと警報を鳴らすだけ。車線維持機能は、車線内を走るようにステアリング操作をアシストしてくれる。この差は大きい。
また、スズキ スペーシアの全方位モニターや日産デイズ、三菱eKワゴンなどのアラウンドビューモニターは、オプションでも積極的に選びたい機能。
クルマの周辺を俯瞰で360°見ることができるので、死角が無くなる。死角にいた子供などに気が付かないでバックし衝突するといったような事故も回避できる。
また、自分自身と同乗者のために必要なのが、サイド&カーテンエアバッグだ。
軽自動車は、ボディが小さい。特に横方向のスペースが無く、側面からの衝突は乗員に大きなダメージを与える可能性が高い。
そうしたダメージを緩和するのがサイド&カーテンエアバッグ。特に小さい子供を乗せて走ることが多い人には、必須ともいえる装備だ。
そして、日産デイズには、オプションながら軽自動車初となる緊急通報システムが用意された。
エアバッグなどが開くような事故があったときに、自動でオペレーターに連絡が入り、救急車などの手配などが行われ、高級輸入車を中心に装備されていた機能だ。
事故はいつ起こるか分からない。こうした装備があることで、より安心してクルマに乗れるようになる。
安全装備比較表
- ◯…全車標準装備
- △…一部標準装備または一部オプション
- ×…標準装備なし
ホンダN-BOX | 日産デイズ三菱eKワゴン | スズキスペーシア | ダイハツムーヴキャンバス | ダイハツタント |
対車両自動ブレーキ | ||||
---|---|---|---|---|
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
△ 一部グレード装着不可 |
歩行者検知式自動ブレーキ | ||||
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
△ 一部グレード装着不可 |
誤発進抑制制御 | ||||
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
△ 一部グレード装着不可 |
サイドエアバック | ||||
△ 一部グレードオプション一部グレード 装着不可 |
◯ |
◯ |
△ 一部グレード装着不可 |
△ 一部グレードオプション |
カーテンエアバッグ | ||||
△ 一部グレードオプション一部グレード 装着不可 |
◯ |
× |
× |
△ 一部グレードオプション |
車線逸脱警報 | ||||
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
△ 一部グレード装着不可 |
車線維持支援 | ||||
◯ |
◯ |
× |
× |
× |
後側方車両検知警報 | ||||
× |
× |
× |
× |
× |
後退時後方車両接近警報 | ||||
× |
△ 一部グレード標準装備一部グレード 装着不可 |
× |
× |
× |
オートマチックハイビーム | ||||
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
△ 一部グレード装着不可 |
※安全装備の詳細は各車メーカー公式サイトをご確認ください。
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N-BOXのカタログ情報
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- 現行モデル
- 令和5年10月(2023年10月)〜現在
- 新車時価格
- 164.9万円〜196.5万円
N-BOXの在庫が現在339件あります
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