N-BOXvxワゴンR

ホンダN-BOXは、軽自動車のスーパーハイト系だ。対するスズキワゴンRスマイルを端的に言えば、スーパーハイト系の屋根を低くしたモデルだ。こうしたスマイルのようなモデルが、順調に売れている。
両側スライドドアが付いており人気の高いN-boxとワゴンRスマイル。価格や室内空間など、様々な角度から比較してみた。
「スーパーハイト系」と「ハイト系」、カテゴリーが違う二車種の購入を検討されている場合は是非参考にしてほしい。

この記事の目次 CONTENTS
ホンダN-BOXの特徴
スズキ ワゴンRスマイルの特徴
1.燃費はスマイルが良い。マイルドハイブリッドシステムが魅力
2.価格面ではスマイルが攻めの安価な設定
3.購入時の値引きは人気のN-BOXでも競合比較が大切
4.デザイン比較。スマイルのインディゴブルーは人気色。
5.室内空間と使い勝手はN-BOXの方が良い
6.安全装備・運転支援機能ではN-BOXが良さそう?
7.走行性能では、街乗りの良さが際立つスマイル
8.リセールバリューはフィットもスマイルも高値期待!
9.まとめ・総合評価
ホンダN-BOXのグレード価格とスペック一覧
スズキ ワゴンRスマイルのグレード価格とスペック一覧

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

ホンダN-BOXの特徴

ホンダ N-BOX ホンダ N-BOX

ホンダN-BOXは、 2017年にフルモデルチェンジし2代目となった。「日本の家族のしあわせのために」をコンセプトに、ファミリーカーの新たなスタンダードとなることを目指して開発された、スーパーハイト系の軽自動車だ。

初代N-BOXで高く評価されていた広大な室内空間や、存在感のあるデザインは2代目にも継承している。2代目N-BOXは、初代N-BOXの良い部分を伸ばし、弱点を補ったキープコンセプトモデルといえる。
初代N-BOXで最大の弱点だった予防安全性能は、2代目で大幅に向上した。歩行者検知式自動ブレーキや運転支援機能を含む「ホンダセンシング」が全車に標準装備化されたのだ。
また、2021年12月に一部改良が加えられた。電子制御パーキングブレーキが標準装備化され、全車速追従式クルーズコントロールが渋滞時にも対応できるようになった。また、オートブレーキホールドも装備された。
2代目は2017年デビューのモデルだが、2021年12月の改良で、ライバルの最新モデルと同等の装備を得たといえる。

N-BOXの特徴まとめ

  • 両側スライドドア付き!「スーパーハイト系」軽自動車
  • 室内空間が広い
  • 2代目から自動ブレーキをはじめとした予防安全装備が標準化

スズキ ワゴンRスマイルの特徴

スズキ ワゴンRスマイル スズキ ワゴンRスマイル

スズキ ワゴンRスマイルは、現行のワゴンRをベースに開発されたモデルだ。プラットフォーム(車台)は、ハイト系に属するワゴンRと基本的に共通である。全高は、ワゴンRよりも45mm高い1,695mmだ。それでも、スーパーハイト系のスペーシアと比べると90mm低い。スペーシアに比べれば確かに小さく見えるが、ワゴンRと比べるとより大きく立派に見える。
利便性は、スマイル最大の特徴でもある両側スライドドアを装備したことで向上されている。
デザインは、角を丸くしたスクエアなシルエットに大きな丸型ヘッドライトを装備した。愛着のわく可愛らしいデザインである。直接的なライバル車となるダイハツ ムーヴキャンバスと同様のデザインともいえる。

スマイルの特徴まとめ

  • 両側スライドドア付きの「ハイト系」軽自動車
  • 可愛らしいデザインが特徴

1.燃費はスマイルが良い。マイルドハイブリッドシステムが魅力

N-BOXとワゴンRスマイルの燃費評価は以下の通り

N-BOXの評価 3.5
ワゴンRスマイルの評価 4.5

ホンダN-BOX(カスタム含む)の燃費は以下の通りだ。(すべてFF、WLTCモード)

ターボ 20.2km/L
自然呼気 21.2km/L

スズキ ワゴンRスマイルの燃費は以下の通りだ。(すべてFF、WLTCモード)

自然吸気 23.9km/L
マイルドハイブリッド 25.1km/L

スズキ ワゴンRスマイルの燃費は、自然呼気・マイルドハイブリッド共に圧勝となった。スマイルには、ターボ車の設定はない。
N-BOXもスーパーハイト系自然吸気車の中では燃費性能に優れるモデルだ。しかし、全高が低く軽量なスマイルには敵わなかった。N-BOXの車重は、890~960kgだ。対するスマイルの車重は840~870kgと軽いため、低燃費を実現している。スマイルにはマイルドハイブリッドシステムが搭載されている車両もあるので、さらに燃費差は大きくなる。
N-BOXは全高が高く空気抵抗が大きいので、燃費は悪化傾向にある。とくに、高速道路での実燃費では、スマイルとの燃費差がさらに広がるだろう。

2.価格面ではスマイルが攻めの安価な設定

N-BOXとワゴンRスマイルの比較評価は以下の通り

N-BOXの評価 3.0
ワゴンRスマイルの評価 4.0

ホンダN-BOXとスズキ ワゴンRスマイルは、カテゴリーが異なるので単純比較はむずかしい。そのため、両車共に同じカテゴリー内での比較で評価した。

ホンダN-BOXの価格帯は、1,448,700~2,252,800円だ。同じスーパーハイト系の最新型である日産ルークスの価格は、1,415,700~2,132,900円である。N-BOXは軽自動車販売台数ランキングで絶対的王者であるためか、車両価格はやや高い。
クラスが上のコンパクトカーであるホンダ フィットのガソリン車の価格(1,557,600~2,241,800円)と、ほとんど変わらない価格となっている。

対するスズキ ワゴンRスマイルの価格帯は1,296,900~1,716,000円だ。ライバル車ダイハツ ムーヴキャンバスの価格帯は1,430,000~1,710,500円と、ほぼ同等の価格である。
エントリーグレードの価格設定に大きな差が付いているが、これは装備を簡素化し安価に見せる営業戦略だ。こうした単純な戦略をしなくても、スマイルはコストパフォーマンスに優れたモデルだといえる。
スマイルとキャンバスの装備面は、多少の差があるもののほぼ同等だ。しかし、差がついたのがパワーユニットである。スマイルは、マイルドハイブリッド機能を装備し燃費も良好だ。対するキャンバスは旧タイプのエンジンを使用しており、燃費も今となっては物足りない。
スマイルは2021年に登場した最新モデルなのに対し、キャンバスは2016年登場と設計が古い。静粛性や乗り心地など、走行性能面でもスマイルが大きく上回る。こうした差も含めれば、スマイルの価格はかなり戦略的で安価といえる。

3.購入時の値引きは人気のN-BOXでも競合比較が大切

N-BOXとワゴンRスマイルの値引き評価は以下の通り

N-BOXの評価 3.5
ワゴンRスマイルの評価 3.5

ホンダN-BOXは、2021年12月に改良を施し完成度を高めた。本来ならば、しばらく値引きはゼロベースになる。だが、2代目N-BOXそのものは2017年デビューで、モデル後期に入っている。しかもこのクラスは各社力の入ったモデルが多い。新車販売台数ランキングナンバー1に君臨するN-BOXであっても、比較されると厳しい。こうなると、早々に値引き対応するしかない状態だ。

スズキ ワゴンRスマイルは、2021年12月に登場したばかりの新型車だ。ライバル車であるムーヴキャンバスよりもコストパフォーマンスに優れているので、基本的に値引きゼロだ。ところが、ライバル車のキャンバスがすでにモデル末期で、いつフルモデルチェンジしてもおかしくない。つまりキャンバスは大幅値引きが出やすいため「価格優先の顧客」は、キャンバスに流れることになる。スマイルの販売台数を伸ばしたいスズキとしては、キャンバスと比較された場合、値引き対応するしかないのだ。

N-BOX、スマイル両車に言えることだが、あくまでライバル車と比較されなければ値引きはゼロベースになる。
一定の値引きを引き出すには、必ずライバル車との競合が必要だ。N-BOXのライバル車には、日産ルークスやスズキ スペーシア、ダイハツ タントが挙げられる。スマイルのライバル車は、キャンバスだ。こうした直接的なライバル車の見積りを先に取ってから商談に臨むのがおすすめだ。あくまで、ライバル車が本命であるということを商談時に伝えるとよい。「支払価格が安価な方がよい」という姿勢で商談したい。
また、営業マンから「大幅値引きを出すので、今決めてください」言われても、即決するのは厳禁である。本当に大幅値引きなのか分からないからだ。初段期間を1ヶ月くらいみて、徐々に値引き額を引き上げていくとよい。営業マンから「いつ買ってくれるのか?」と焦りが感じられたらチャンスだ。「あと、もう少し値引きしてくれたら決める」などとして、更なる値引きアップを狙おう。

4.デザイン比較。スマイルのインディゴブルーは人気色。

N-BOXとワゴンRスマイルのデザイン評価は以下の通り

N-BOXの評価 4.0
ワゴンRスマイルの評価 3.5

男女問わず好印象なN-BOX。

ホンダ N-BOXの外観 ホンダ N-BOXの外観

2代目ホンダN-BOXのデザインは、初代N-BOXのキープコンセプトだ。

ホンダ N-BOXのフロントフェイス ホンダ N-BOXのフロントフェイス
ホンダ N-BOXのリヤエンド ホンダ N-BOXのリヤエンド

基準車は、笑っているようにも見えるフロントフェイスが特徴である。初代N-BOXと比べると、2代目は面の張りも強く、より力強く洗練されたシルエットになっている。全体的に親しみやすいデザインだ。

ホンダN-BOXカスタム ホンダN-BOXカスタム
ホンダN-BOXカスタムの外観 ホンダN-BOXカスタムの外観

カスタム系は、より目立つデザインとなっている。9灯のLEDヘッドライトや流れるように光るシーケンシャルウインカーなど、高級感も十分だ。

ホンダ N-BOXのインパネ ホンダ N-BOXのインパネ
ホンダ N-BOXのメーター ホンダ N-BOXのメーター

インテリアは、心地よく過ごせる空間を目指した。インパネデザインは、立体感はあるがゴチャゴチャした印象が強い。運転席のアッパーボックスも便利だが、デザイン的には少し浮いた妙な空間にも見える。

女性ユーザーがターゲットのスマイル

スズキ ワゴンRスマイルの外観 スズキ ワゴンRスマイルの外観

スズキ ワゴンRスマイルは、自分らしさを表現できる「マイスタイル マイワゴン」をデザインテーマとした。N-BOXは、男女問わないデザインだが、スマイルは明確に女性をターゲットにしている。

スズキ ワゴンRスマイルのフロントフェイス スズキ ワゴンRスマイルのフロントフェイス
スズキ ワゴンRスマイルのリヤエンド スズキ ワゴンRスマイルのリヤエンド

角を丸くしたスクエアなシルエットに、大きく丸いヘッドライトを組み合わせフロントフェイスは、可愛らしさを前面に出している。
スマイルの全高は、ベースとなったワゴンRより45mm高く、ライバルのキャンバス比でも40mm高い。この全高の高さにより、ハイト系ながら少し大きく立派に見える。軽自動車ユーザーの多くは、大きく立派に見えるデザインを好むからだ。

スズキ ワゴンRスマイルのインパネ スズキ ワゴンRスマイルのインパネ
スズキ ワゴンRスマイルのメーター スズキ ワゴンRスマイルのメーター

スマイルのインパネデザインは、N-BOXとは異なり比較的シンプルにまとめられている。開放感や見晴らしの良さも重視された。柔らかな曲線を使い室内の広さ感を表現している。インパネとドアトリムには、革を手縫いしたように見えるステッチ風のデザインを採用し、高級感をプラスしている。
老若男女問わないN-BOXの外観デザインは、なかなか好感度が高い。逆にスマイルは、女性をターゲットにしているが、テイストはライバル車のキャンバスと同じ傾向となった。オリジナリティという面では微妙だ。

5.室内空間と使い勝手はN-BOXの方が良い

N-BOXとワゴンRスマイルの室内空間と使い勝手の評価は以下の通り

N-BOXの評価 4.5
ワゴンRスマイルの評価 3.5

高い全高を使い切れるならN-BOXがベスト

軽自動車の全長と全幅は、規格で決められている。そのため、室内長なども大差はなく同等レベルとなっている。全高の設定によって、上部のスペースに若干の差が出る程度だ。

ホンダ N-BOXのフロントシート ホンダ N-BOXのフロントシート
ホンダ N-BOXのリヤシート ホンダ N-BOXのリヤシート
ホンダ N-BOXの荷室 ホンダ N-BOXの荷室

使い勝手面では、若干N-BOXがスマイルを上回る。N-BOXは、ホンダ独自のセンタータンクレイアウト技術が採用。ガソリンタンクがフロントシート下付近に設置された。(スマイルは一般的な荷室下付近にある。)
N-BOXは後席付近から荷室下部分のフロア下スペースをより効率的に使うことが出来る。リヤシートには跳ね上げ機能があり、鉢植えなど背の高い荷物を立てたまま積み込むことが可能だ。また、リヤシートを前方に倒すと座面が滑り込み、フルフラットな荷室となるのだ。ガソリンタンクが無いため、荷室の高さが低いのも特徴的だ。27インチの自転車も積み込むこともできる。まさに、全高の高さを十分に生かした設計だ。こうした機能は、スーパーハイト系でもN-BOXだけだ。

用途によっては価格や燃費面でスマイルも候補になる。

このように、高さを生かした機能や使い勝手の良さはN-BOXが圧倒する。ところが、この高さ方向のスペースを頻繁に使わない人にとっては、宝の持ち腐れとなってしまう。スマイルもスライドドアが装備されているので、利便性と後席のスペースはN-BOXと同等レベルだ。燃費や価格はスマイルの方が優れている。

スズキ ワゴンRスマイルのフロントシート スズキ ワゴンRスマイルのフロントシート
スズキ ワゴンRスマイルのリヤシート スズキ ワゴンRスマイルのリヤシート
スズキ ワゴンRスマイルの荷室 スズキ ワゴンRスマイルの荷室

N-BOXの高さを生かし切れるのなら、N-BOXは、最高のクルマになる。逆に「売れているクルマだから」という理由で決めてしまうと、メリットが逆にデメリットになりかねない。特に経済面でマイナスになるので、自身のニーズに合うか確認してから購入しよう。

6.安全装備・運転支援機能ではN-BOXが良さそう?

N-BOXとワゴンRスマイルの安全装備・運転支援機能の評価は以下の通り

N-BOXの評価 4.0
ワゴンRスマイルの評価 3.5

重要な自動ブレーキの機能は、ホンダN-BOX、スズキ ワゴンRスマイル共に昼間の歩行者と自転車、夜間の歩行者を検知できる。右左折時の歩行者や車両の検知ができる最新タイプとまではいかないが、クラス平均レベル以上の機能をもつ。

ホンダとスズキは、予防安全や運転支援の考え方が異なる。ホンダは安全面の企業スローガンとして「Safety for Everyone」を掲げており、自動ブレーキなどの予防安全装備や運転支援機能をパッケージ化した「ホンダセンシング」を全車標準装備化している。N-BOXでは、約10もの機能が装備された。
対するスズキは車両価格を安価にしたい意識が強く、自動ブレーキなどの機能を除き、スマイルの安全・運転支援装備は微妙に簡素化されている。大きな差が、渋滞時対応の全車速追従式クルーズコントロールだ。N-BOXは全車標準装備化されているが、スマイルではオプションだ。また、N-BOXには車線維持支援機能が標準装備化されているが、スマイルでは車線逸脱警報に留まっている。
標準装備化した機能の数では、N-BOXがスマイルを上回っている。

7.走行性能では、街乗りの良さが際立つスマイル

N-BOXとワゴンRスマイルの走行性能評価は以下の通り

N-BOX 4.0
ワゴンRスマイル 3.5

街乗り仕様と割り切ったスマイル。やや古さが出てきたN-BOX

ホンダ N-BOXのエンジンルーム ホンダ N-BOXのエンジンルーム

ホンダN-BOXは、2017年にフルモデルチェンジした。2020年にマイナーチェンジが行われ、モデル後期に入っている。
2代目N-BOXは、デビュー時には優れた操縦安定性と乗り心地を両立し、静粛性も高く、軽自動車の枠を超えたモデルとして賞賛された。
その後、ライバル車はN-BOXを超えることが目標となり、優れたモデルが続々投入された。N-BOX優位の状態も長く続かなかった。設計の古いN-BOXは少し古さを感じさせるようになってきている。

スズキ ワゴンRスマイルのエンジンルーム スズキ ワゴンRスマイルのエンジンルーム

だが、こうした状況は、スーパーハイト系同士で比べた結果だ。相手がスマイルとなると、少々事情が異なる。スマイルは、街乗り用と割り切っているからだ。

両車の自然吸気エンジン車の高速道路での走行は、やや力不足感を感じる。合流や長い登り坂では、アクセルをベタ踏みするケースが頻繁に起きる。スマイルは、街乗り用と割り切っているため、ターボ車の設定が無い。N-BOXにはターボ車があり、こちらは高速道路でも余裕がある。パワフルなので、アクセルを踏む量が自然吸気エンジンよりも少なく、エンジンの回転数もそれほど高くならないので静粛性も高い。
だが、背の高いN-BOXは横風や路面のうねりなどに弱い。背の高いクルマなので仕方がないところだ。スマイルの方が横風には若干強い。しかし街乗り用のサスペンションセッティングなので、大きな路面のうねりに対してはN-BOX同様、少しフラフラする。
カーブでの操縦安定性も一長一短だ。N-BOXは全高が高いため重心も高く、カーブが連続するような山道では、頭が揺さぶられる感じが強くなる。
スマイルの全高はN-BOXよりも低いため、本来、より安定したカーブでの走りになる。だが、サスペンションセッティングが街乗り重視のため、クルマが大きく傾くスピードも早い。N-BOXの方が安定しているように感じるほどだ。スマイルはステアリング操作に対してのクルマの反応も遅く、カーブが連なる道をスイスイ駆け抜けていくというような走りは苦手だ。
ただ、市街地ではスマイルの静粛性の高さと、乗り心地の良さが際立つ。街乗り用と割り切った部分が生きている。

8.リセールバリューはフィットもスマイルも高値期待!

N-BOXとワゴンRスマイルのリセールバリュー評価は以下の通り

N-BOXの評価 4.5
ワゴンRスマイルの評価 4.0

軽自動車は、総じてリセールバリューが高い。その中でも、人気カテゴリーで人気モデルのホンダN-BOXは、圧倒的な高いリセールバリューを誇る。走行距離が少なく、ボディも綺麗で状態のよい車両なら、10年経ってもある程度の査定価格が提示されるほどだ。購入価格は高めだが、リセールバリューまで含めればよい買い物といえる。
とくにリセールバリューが高いのは、人気のカスタム系だ。このカスタム系で、両側パワースライドドアや純正ナビ、さらに希少なターボ車であればリセールバリューがアップするだろう。

スズキ ワゴンRスマイルは登場したばかりのモデルなので、リセールバリューがどうなるかは不透明だ。直接的なライバル車であるダイハツ ムーヴキャンバスのリセールバリューと同等レベルになると考えると、スマイルのリセールバリューもかなり高めになると予想できる。人気が出ればN-BOX並みだろう。そこそこの人気でもN-BOXより少し下くらいのリセールバリューになる可能性が高い。
スマイルでリセールバリューアップが期待できる装備は、セーフティプラスパッケージや全方位モニター、純正ナビなどだ。

9.まとめ・総合評価

総合得点はフィットもスマイルも大きく変わらず

 
  N-BOX ワゴンRスマイル
総合得点(40点満点) 31.0 30.0
1.燃費 3.5 4.5
2.価格 3.0 4.0
3.購入時の値引きしやすさ 3.5 3.5
4.デザイン 4.0 3.5
5.室内空間と使い勝手 4.5 3.5
6.安全装備 4.0 3.5
7.走行性能 4.0 3.5
8.リセールバリュー 4.5 4.0

使い方次第!フィット、スマイルとも優れたモデル

フィットとスマイルの使い方まとめ

  • 高さのある荷物が多い。車中泊も検討ならN-BOXがおすすめ
  • 街乗りを中心に使うならワゴンRスマイルがおすすめ

ホンダN-BOXとスズキ ワゴンRスマイルの選び方で重要なのは、自分に合った使い方をいかに合理的に判断できるかだ。
両車、両側スライドドアを装備している。使い勝手の大きな差になるのは、全高の高さだ。高さのある荷物を頻繁に積載したり、車中泊を楽しむなどの場合は全高の高いN-BOXが便利だ。
街乗りが中心なら、スマイルの方が合う。使わない機能にお金をかけるのはもったいない。より安価で、マイルドハイブリッドを搭載し燃費のよいスマイルの方が合理的な選択だ。
ただ、スマイルをN-BOXに近い予防安全・運転支援装備にするのであれば、オプションのセーフティプラスパッケージを装着する必要がある。こうしたオプションまで含めると、N-BOXとの価格差が縮まるので悩みどころだ。

ホンダN-BOXのグレード価格とスペック一覧

ホンダN-BOX価格一覧

 
  FF 4WD
G 1,448,700円 1,581,800円
L 1,579,600円 1,712,700円
L ターボ 1,778,700円 1,911,800円
EX 1,678,600円 1,811,700円
EXターボ 1,829,300円 1,962,400円
L コーディネートスタイル 1,799,600円 1,932,700円
Lターボ コーディネートスタイル 1,909,600円 2,042,700円

ホンダN-BOX スペック一覧

 
代表グレード N-BOX L
ボディサイズ(全長×全幅×全高) 3,395mm×1,475mm×1,790mm
ホイールベース 2,520mm
車両重量 900kg
総排気量 658cc
エンジン最高出力 43ps(58kw)/7,300rpm
エンジン最大トルク 65N・m(6.6kg-m)/4,800rpm
WLTCモード燃費 21.2km/L
ミッション CVT
タイヤサイズ 155/65R14
定員 4人

スズキ ワゴンRスマイルのグレード価格とスペック一覧

スズキ ワゴンRスマイル 価格一覧

 
  2WD 4WD
G 1,296,900円 1,420,100円
HYBRID S 1,472,900円 1,596,100円
HYBRID X 1,592,800円 1,716,000円

スズキ ワゴンR スペック一覧

 
代表グレード ワゴンR HYBRID X
ボディサイズ(全長×全幅×全高) 3,395mm×1,475mm×1,695mm
ホイールベース 2,460mm
車両重量 870kg
総排気量 657cc
エンジン最高出力 49ps(36kw)/6,800rpm
エンジン最大トルク 58N・m(5.9kg-m)/5,200rpm
モーター型式 WA04C
モーター最高出力 2.6ps(1.9kw)/1,500rpm
モーター最大トルク 40N・m(4.1kg-m)/100rpm
WLTCモード燃費 25.1km/L
ミッション CVT
タイヤサイズ 155/65R14
定員 4人