SUVベスト5を徹底比較 いまならコレを狙え! ボディタイプ別 中古車オススメランキング SUV RANKING BEST 5 SUV

自動車専門家の大岡氏がおすすめする、中古車のSUVをランキング形式で発表!
価格や燃費、走行性能などさまざまな角度でも比較しました。
日常使いで活用するSUV選びの参考にしてください。

目次

おすすめランキング ベスト5

  • RANKING BEST 1 SUV ランキング ベスト1 三菱 アウトランダーPHEV

    三菱 アウトランダーPHEV

    三菱アウトランダーPHEVは、2013年1月に登場した。PHEVとは(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)の略で、大容量の駆動用バッテリーを搭載している。自宅でコンセントなどに接続しバッテリーに充電された電力を使い、通常はEV走行する。電力を使いきると、ガソリンを使いハイブリッド車に切り替わる。ガソリンを使って走行できるので、バッテリー切れの心配もないことから、次世代の環境車として注目されているのだ。

    未だ技術的にはトップレベルにある次世代車

    家で充電する場合、電気代はガソリンより大幅に安価だ。そのため、昨今のようにガソリン価格が高騰している状態だと、経済的にも大きなメリットになる。
    とくに、毎日の通勤や送迎、買い物など近距離移動が中心にクルマを使う人であれば、ほとんどEV走行となるため、ガソリンを使うことが少なくなる。わざわざガソリンスタンドに行くことも大幅に減るので、時間の節約にもなる。
    最新モデルでは、満充電で65.0㎞(JC08モード)、初期のモデルでも60.2㎞のEV走行が可能だ。
    こうした燃料費などのメリットだけでなく、前後にモーターを配置したツインモーターAWDという先進的な技術を、かなり早くから採用していた。モーター駆動なので、前後のトルク配分などを瞬時に、そして自在にコントロールすることができる。滑りやすい路面などでも、より安定した操縦安定性と楽しい走りを両立している。

    アウトランダーPHEVは、2021年後半にフルモデルチェンジを予定している。フルモデルチェンジすると、下取りや買取りに多くの現行アウトランダーPHEVが入ってきて、中古車マーケットに多く流通するようになる。旧型になり、中古車流通量が増えれば、中古車価格は下落傾向になるので、買い得感もよりアップするだろう。

    三菱 アウトランダーPHEVの
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  • RANKING BEST 2 SUV ランキング ベスト2 2代目マツダ CX-5ディーゼル

    2代目マツダ CX-5ディーゼル

    2代目マツダCX-5は、2017年にデビューした。プラットフォームなどは、初代CX-5のものを改良して使用している。
    2代目CX-5は、初代CX-5のカジュアル感な方向性から一変している。走りや内外装など、高級感や上質さを大幅にアップし、ラグジュアリーSUVへと舵を切った。レザーシートなどが装備される最上級グレードLパッケージは、2代目CX-5らしさを最も体現している。

    大幅改良直前! 2代目前期モデルに買い得感あり!

    2代目CX-5のおすすめは、2.2Lディーゼル車だ。ガソリン価格高騰、カーボンニュートラルなどといったキーワードが重要視されるなか、中古車とはいえ、あえて今、普通のガソリン車を選ぶメリットがあまりないからだ。

    2.2Lディーゼルエンジンは、かなり熟成されてきている。静粛性やフィーリングなど、かなり高いレベルにある。しかも、ディーゼルなので低燃費だ。燃料はレギュラーガソリンより20円/L前後も安い軽油なので、燃料費視点ではハイブリッド車に近い。

    2021年11月現在、2代目CX-5もデビューから4年が経過した。徐々に中古車流通量も増え、中古車価格も下がり始めている。しかも、CX-5は2021年12月に大幅デザイン変更が予定されていることから、前期モデルの中古車価格は値を下げる可能性が高い。12月以降は、さらに買い得感が出ると予想できるため、買い得感は上昇するだろう。

    マツダ CX-5の口コミ・評価を見る
  • RANKING BEST 3 SUV ランキング ベスト3 トヨタ C-HR

    トヨタ C-HR

    トヨタC-HRは、2016年12月に登場した新型のコンパクトSUVだ。クルマの土台といえるプラットフォーム(車台)は、プリウスやカローラ系と同じ最新のGA-Cが採用されている。低重心化されるなど、運動性能にも優れたプラットフォームだ。

    大胆なチャレンジにより個性際立つ

    C-HRは走行性能にもこだわった。SUVなのに、ドイツのニュルブルクリンク24時間レースに参戦している。走行性能を磨き、市販車にフィードバックするなど、大胆なチャレンジをした。
    また、デザインにも徹底的にこだわっている。今までのトヨタ車の中でもかなり個性的なスタイルだ。

    走行性能とデザインへのこだわりが前面に出たC-HRは、デビュー直後から大ヒットした。1.8Lハイブリッド車の優れた低燃費性能もあり、2017年の登録車販売台数ランキングでは、アクアに次ぐ4位となる。SUVでは圧倒的な台数で新車販売台数ナンバー1モデルに輝いている。

    また、早くから歩行者検知式自動ブレーキなどの予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンスP」を全車標準装備。すべてのグレードが安心して乗れるクルマになっている。

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  • RANKING BEST 4 SUV ランキング ベスト4 マツダ CX-3ディーゼル

    マツダ CX-3ディーゼル

    マツダCX-3は、2015年2月にデビューしたBセグメントのコンパクトSUVだ。コンパクトカーのマツダ2(デミオ)とプラットフォーム(車台)などを共通化している。

    マツダCX-3の全長はマツダ2よりやや大きい4,275mmと、意外と大きく見える。都会派SUVということもあり、全高は1,550mmと低めだ。都市部に多い立体駐車場の全高制限である1,550mm以下をクリアするためでもある。そのため、都市部に出かけたときに立体駐車場の制限に引っかかり駐車できない、といった不便さが少ない。

    BセグメントSUV唯一のディーゼル車としての価値ある1台

    CX-3最大の特徴は、クラスで唯一ディーゼルエンジンを搭載していることだ。デビューからしばらくの間は1.5Lだったが、排ガス対策などの影響もあり2018年5月の改良で1.8Lディーゼルに変更されている。低燃費性能と力強い走りが大きなメリットになる。

    CX-3は、デビューからしばらく1.5Lディーゼルのみの設定だったが、2017年に2.0Lガソリンを追加し、2020年に1.5Lガソリンエンジンを追加している。中古車を買うのであれば、クラス唯一のディーゼル車を選ぶという選択がベストだ。しかも、昨今、ガソリン価格高騰が続いているので、燃料価格が安価なディーゼル車は経済的だ。

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  • RANKING BEST 5 SUV ランキング ベスト5 4代目スバル フォレスターXT系

    4代目スバル フォレスターXT系

    SJ系と呼ばれる4代目スバル フォレスターは、2012年11月に登場し2018年まで販売された。他と比べるとガソリン車だけなので、あえておすすめというモデルではない。

    2.0Lターボは今や貴重な激速SUV

    4代目フォレスターには、FA20型2.0L水平対向4気筒ターボエンジンを搭載した2.0XTと呼ばれるグレードがある。このモデルは、これから消え去っていくガソリン車の中でも貴重な存在だ。
    ターボエンジンの出力は280ps&350Nmという大パワーをアウトプットする。5代目フォレスターでは、こうした大出力エンジンを搭載したグレードはない。今後もこうした大出力ターボエンジンを搭載したグレードが投入される可能性は低い。スポーツカー並の出力で走る楽しさを凝縮した激速SUVは、4代目フォレスターXT系グレードが最後となるだろう。

    4代目フォレスターXT系は、SUVとしての価値も高い。悪路走破性で重要な最低地上高は220mmを確保している。さらに、スバル独自のAWD制御X-MODEを装備するなど悪路走破性能も高いSUVだ。

    予防安全性能も高い。歩行者検知式自動ブレーキなどの予防安全装備パッケージ「アイサイト」が用意されている。ただし、全車標準装備ではない。稀に非装着モデルがあるので、アイサイト非装着車を選ばないよう、注意が必要だ。

    スバル フォレスターの口コミ・評価を見る

おすすめランキング5台を比較

価格比較

三菱
アウトランダー
PHEV

三菱 アウトランダーPHEV
マイナーチェンジ後の2016年式がおすすめ

三菱アウトランダーPHEVは、2013年にデビューと長期に渡り販売されている。そのため、前期のモデルは、中古車価格がかなり安価になっている。
2018年8月の改良では、排気量アップやPHEVのシステムを大幅に進化させている。この改良後モデルはまだ高年式のため、中古車価格は高め傾向が続いており、買い得感はまだない。
そこでおすすめなのが、2015年7月に行われたマイナーチェンジ後のモデルだ。このマイナーチェンジでは、現行モデルと同じフェイスデザインへ変更されているので、デザイン的な古さを感じさせない。
5年落ちとなる2016年式の中古車相場は、200~270万円程度になっている。新車価格が約366~479万円だったので、中古車価格としてはまずまずだ。安価な価格帯はエントリーグレードGセーフティパッケージが中心である。
純正ナビやロックフォードプレミアムサウンドシステム、本革シート等の上級装備を装着したGプレミアムパッケージは、220万円台以上から選べるようになってきている。

買い得感は十分だが、アウトランダーPHEVは中古車流通量が少ないため、好みの色や装備、グレードなどの選択肢が少なくなるのが難点だ。

2代目マツダ
CX-5
ディーゼル

2代目マツダ CX-5ディーゼル
最上級グレードのLパッケージがお買い得

2代目マツダCX-5ディーゼル車の中古車相場は、かなり高めの価格を維持し続けてきた。しかし、1回目の車検を終えた2017年式や2018年式が中古車マーケットに多く流通し始めている。そのため、中古車価格もやや下落傾向となってきている。

2017年式CX-5ディーゼル車の中古車価格は、180~280万円位とやや幅の広い価格帯となっている。200万円以下の価格が付いている車両は、走行距離が7万㎞前後、修復歴ありの車両が多い。レザーシートなどが装備されたLパッケージも、5万㎞以上走っている車両なら、200万円台から手が届く。新車価格はFFで約330万円だったので、随分買い得感が出てきている。Lパッケージでオプションだったボーズサウンドシステムやサンルーフが装備されている車両なら、車両価格にもよるが、さらにおすすめできる。

売れ筋グレードで、バランスのよい装備をもつのがプロアクティブだ。このグレードの中古車相場は180~260万円程度と、最上級グレードのLパッケージと大差ない価格帯である。積極的に最上級グレードのLパッケージを選ぶとよいだろう。

トヨタ
C-HR

トヨタ C-HR
前期モデルが飽和状態? 買い得感がアップ中!

トヨタC-HRは、デビュー直後から爆発的な販売台数を記録したため、中古車流通量も豊富だ。とくに前期型は多い。しばらくC-HRの中古車は、高値を維持していた。しかし、2019年10月のマイナーチェンジ以降、マイナーチェンジ前のモデルが順調に価格を下げている。
4年落ちとなる2017年式の中古車流通量は非常に多く、価格も下落傾向で買い得感がようやく出てきている。
2017年式C-HRの中古車相場は、160~230万円がボリュームゾーンだ。やや高めではあるが、安価な価格帯の車両ならば買い得感がある。

人気のハイブリッド車だと、Sグレードであれば160万円台から狙えるようになる。ただ、車両の程度にばらつきが大きい。4年落ちで走行距離が7万㎞オーバーの車両も多い。また、逆に走行距離が3万㎞程度という車両もある。
上級グレードのGになると、170万円から選べるようになる。ただし、この価格帯だと走行距離がやや長い車両が多い。走行距離が3万㎞以下程度になると190万円以上の価格帯になる。
デビュー時、Gグレードの新車価格は約291万円だった。190万円台の中古車であれば、新車価格の約65%だ。SUVは人気なので高値であるが、これくらいなら買っても損はない価格だろう。

マツダ
CX-3
ディーゼル

マツダ CX-3ディーゼル
やっと前期モデルに買い得感が出てきた

クラス唯一のディーゼルエンジンを搭載とスタイリッシュなデザインで、高い人気を誇ってきたのがマツダCX-3ディーゼルだ。人気コンパクトSUVであること、そして新車販売台数がそれほど多くなかったために、中古車価格は高値を維持していた。
だが、さすがにデビュー年の2015年式は、すでに6年落ちとやや古くなってきた。中古車価格もようやく下落傾向になってきている。1.8Lディーゼルが投入される前の2015~2017年式が狙い目だ。

5年落ちとなる2016年式の中古車価格は、130~190万円程度だ。130~150万円くらいの価格帯だと、エントリーグレードのXDが中心で、走行距離も長めの車両が多い。
150万円台を超えると、中間グレードのツーリングや最上級グレードのLパッケージが選べるようになる。おすすめは、レザーシートなど装備が充実したLパッケージだ。
この年式の新車価格は、約238~302万円である。中古車価格が新車価格の55~60%にまで落ちてきた。SUVは人気カテゴリーなので、まだ高めの中古車価格だが、この金額帯になれば、購入しても損はないレベルといえるだろう。

3年落ちとなる2018年式の1.8Lディーゼル車の中古車価格は、160~220万円位となっている。高年式なので、比較的走行距離が少ない車両が多い。

4代目スバル
フォレスター
XT系

4代目スバル フォレスターXT系
新型登場でも高値を維持

5代目スバル フォレスターは、2018年に登場している。
4代目フォレスターの中古車価格は、下落傾向になると予想された。しかし、中古車流通量がやや少なめで、SUV人気も高いため、未だ中古車価格は高値を維持している。
その中でも、2015年の大幅改良後モデルは、一段と中古車価格が高めになっている。これだけ中古車価格が高いと、買い得感はあまりない。4代目フォレスターが好きというファン向けのモデルといえる。

5年落ちとなる2016年式4代目フォレスターのターボ車であるXT系グレードの中古車相場は、約180~240万円だ。新車価格は約313万円だったので、23~42%しか安くなっていない。かなり高価だ。ハイパワーの2.0Lターボ車は、希少なモデルになりそうなので、しかたないと諦めるしかない。
通常の2.0Lガソリン車の中古車相場は、150~210万円程度だ。XT系と比べると、30万円位安価になっている。2.0Lガソリン車の中古車価格も、かなり高価だ。

燃費比較

三菱
アウトランダー
PHEV

三菱 アウトランダーPHEV
ガソリン価格高騰時代なら、短距離走行ではPHEVが経済的

三菱アウトランダーPHEV初期モデルのEV航続距離は、60.2㎞(JC08モード)と意外と長い。実際には、40~50㎞くらいの航続距離になるだろうが、それでも通勤や送迎、買い物などといった日常での短距離移動で使うのであれば、十分な走行距離だ。つまり、ほぼガソリンを使わなくて済むことになる。
これは、大きなメリットだ。昨今のようにガソリン価格が高騰すると、やはり生活に影響する。しかし、自宅で充電し電気で走るアウトランダーPHEVは、ガソリン価格の数分の1といわれている電気を使用している。しかも、自宅で太陽光発電をしているのであれば、クルマで使う電力はさらに安価になる。

また、電力を使い切りガソリンを使用して走るハイブリッドモードの燃費は、18.6km/L(JC08モード)と良好だ。このクラスのSUVとしては、なかなかの低燃費性能といえる。
さらに、移動先であるスーパーなどの商業施設では、200Vの普通充電がサービスとなっている場合が多い。買い物ついでに充電ができ、さらにお得に走行することも可能だ。

2代目マツダ
CX-5
ディーゼル

2代目マツダ CX-5ディーゼル
ガソリン価格高騰時代だからこそ、ディーゼルという選択

2代目マツダCX-5ディーゼルの燃費は、18.0㎞/L(FF、JC08モード)と良好だ。しかしトヨタ ハリアーハイブリッドの燃費27.4㎞/L(FF、JC08モード)と比較すると、かなりの差が付いている。
だが、CX-5ディーゼルの燃料は軽油で、レギュラーガソリンより20円/L前後も安価である。燃料費視点で見ると、ハイブリッド車に及ばないまでもその差はグッと近付いてくる。
ちなみに、CX-5 2.5Lガソリン車の燃費は、14.8㎞/L(FF、JC08モード)だ。燃費そのものは悪くはないが、これだけガソリン価格が高騰すると、やはりディーゼル車かハイブリッド車に乗りたくなる。

トヨタ
C-HR

トヨタ C-HR
もはや敵なし! 超低燃費のハイブリッド車

トヨタC-HRデビュー時の燃費値は30.2㎞/L(JC08モード)。世界トップレベルといえる超低燃費性能を誇る。もはや、ライバル不在といえるほどだ。トヨタのハイブリッドシステムは、燃費だけでなく環境・経済的に優れたパワーユニットといえる。昨今のように、ガソリン価格高騰が続くと、もはやハイブリッド車一択だろう。
C-HRには、1.2Lターボエンジンも用意されている。燃費値は、ハイブリッド車の半分程度の15.4㎞/L(JC08モード)だ。1.2Lのダウンサイジングターボなのだが、燃費値は少々物足りない。

マツダ
CX-3
ディーゼル

マツダ CX-3ディーゼル
1.5L&1.8Lディーゼル、ほぼ同等の燃費値

マツダCX-3初期1.5Lディーゼルエンジンの燃費は、23.0㎞/L(FF、JC08モード)だ。同じクラスで最新ハイブリッド車ホンダ ヴェゼルe:HEVの燃費は、30.4㎞/L(FF、JC08モード)である。さすがに、最新のハイブリッド車と燃費値を比べると、約25%燃費値が悪くなっている。
しかし、ディーゼルエンジンが燃料に使う軽油は、ハイブリッド車が使うレギュラーガソリンより20円/L前後も安価になる。燃料費視点で見ると、2015年式のディーゼル車でも最新のハイブリッド車に近い燃料費になる。ガソリン価格高騰が続いているので、中古車とはいえ燃料費が安価な方がよいのは当然だ。

モデル途中で追加された1.8Lディーゼルの燃費は、19.0㎞/L(WLTCモード)だ。計測モードが異なるが、排気量は増えているものの1.5Lと同等レベルの優れた燃費値といえる。

4代目スバル
フォレスター
XT系

4代目スバル フォレスターXT系
燃費より走行性能を重視するなら良いクルマ

4代目スバル フォレスターのターボモデルであるXT系の燃費は、13.2㎞/L(JC08モード)と物足りない数字になっている。しかも、使用燃料はハイオクガソリンなので、レギュラーガソリンより燃料費は高くなる。経済性を重視するのであれば乗れないクルマといえる。
しかし、燃費だけがクルマ選びで重視することではない。フォレスターXT系には、燃費の悪さを完全に払拭してしまうほどの魅力がある。280psを誇る大出力だ。優れた操縦安定性なども含め、まるでスポーツカーように速いSUVとなっている。走行性能を重視するのであれば、まさにピッタリなモデルだ。
しかも5代目フォレスターにはこれほどの高出力車の設定はない。それだけに、4代目フォレスターXT系は、非常に魅力的な存在となっている。
最終モデルの自然吸気2.0Lエンジンの燃費は、16.0㎞/L(JC08モード)。このクラスの平均的燃費値となっている。

走行性能比較

三菱
アウトランダー
PHEV

三菱 アウトランダーPHEV
レスポンス抜群の電動4WD車ならでは走りが楽しめる

三菱アウトランダーPHEVの前期モデルは、前後に82psのモーターが装備されている。2018年の改良では、前82ps後95psとリヤモーターの出力がアップされている。このリヤモーターの出力アップで、2018年改良後モデルは、後輪を積極的に滑らせるような走りも可能となり、走る楽しさが増している。
アウトランダーPHEVは、基本的にモーターで走行する。電気のレスポンスの速さは、エンジン車とは比べ物にならないくらい早い。アクセルを踏んだ瞬間にクルマが瞬時に反応し、スムースに加速する。この速さを知ってしまうと、ガソリン車が物足りなくなるほどだ。

アウトランダーPHEVは、前後にモーターを設置したツインモーター4WDを採用した。三菱の優れた4WD制御技術であるS-AWC(SUPER ALL WHEEL CONTROL)が組み合わされており操作性が良く、運転して楽しいクルマに仕上げられている。電気によるきめ細かな制御により、悪路での安定性にも優れている。

アウトランダーPHEVには、高速道路走行時にエンジン直結モードが設定されている。「エンジン負荷が低く、モーター走行よりエンジン直結モードで走行した方が燃費がよくなる」とコンピューターが判断した場合のみ作動する。

2代目マツダ
CX-5
ディーゼル

2代目マツダ CX-5ディーゼル
大トルクによる余裕ある高速クルージングと軽快なハンドリング性能を両立

前期2代目マツダCX-5ディーゼルのエンジン出力は、175ps&420Nmだ。2018年の改良ではパワーとトルクが共に改善され190ps&450Nmにアップした。
さらに2020年の改良では、出力が200psとなっている。単なる出力アップだけではなく、エンジン制御なども見直され、最もフィーリングのよいエンジンとなった。高回転域までパワーが落ちず、伸びのある加速力が魅力だ。

最大トルクは420~450Nmだが、自然吸気のガソリンエンジンに置き換えると、V8 4.5L並みだ。これだけのトルクを2,000回転で発揮するので、街中から高速道路まで非常に力強い加速力を示す。街中では、ほんの少しアクセルを踏むだけで十分だ。とくに高速道路では、その真価を発揮する。余裕のある走りに加え、エンジンの回転も低く抑えられ、室内の静粛性が高く疲労も少ない。まさに、ロングツーリングにピッタリなエンジンだ。

背が高く重心が高いSUVながら、走りにこだわるマツダ車らしく、キビキビとしたハンドリング性能も魅力だ。Gベクタリングコントロール装着車であれば、カーブでの車両姿勢をコントロールしてくれる。まるで、運転が上手くなったように走れるのだ。同乗者の上半身がなるべく振られないような制御にもなっているので、快適さもアップした。

2018年10月の改良では、Gベクタリングコントロールが進化しGベクタリングコントロール・プラスとなった。標準装備化され、運動性能と快適性もさらにアップした。

トヨタ
C-HR

トヨタ C-HR
切れ味鋭いハンドリング。ガソリン車は、ややアンダーパワー感あり

トヨタC-HRには、プリウスやカローラシリーズと共通の最新GA-Cプラットフォーム(車台)が採用された。低重心化され運動性能を高めたGA-Cプラットフォームは、C-HR用にチューニングされている。
ハンドリング性能は、背の高いSUVとは思えないくらいシャープだ。軽快にカーブを抜けていく。安定感もあり、運転が上手くなったような気分になる。

1.8Lハイブリッドのシステム出力は122psだ。力強いとはいえない出力だが、必要十分だろう。軽快なハンドリング性能をもつだけに、もう少しパワーがあればと感じる。
ダウンサイジングターボである1.2Lエンジンの出力は、116ps&185Nmだ。最大トルクは自然吸気1.8L級ガソリンエンジン相当になる。
市街地走行などではパワー不足は感じないが、高速道路などではもう少し高回転域でのパンチが欲しい。
少し残念なのは、フィーリングだ。小排気量ターボなので、アクセルオフからオンにした瞬間のターボラグを明確に感じる。無反応になる瞬間があり、アクセル操作に対するレスポンスの鈍さが感じられる。

マツダ
CX-3
ディーゼル

マツダ CX-3ディーゼル
ロングツーリングも楽々こなすコンパクトSUV

マツダCX-3の1.5Lディーゼルは、105ps&270Nmの出力をもつ。2018年に追加された大幅改良後の1.8Lディーゼルは116ps&270Nmだ。両エンジン共に、270Nmの最大トルクとなっている。この最大トルクは、自然吸気2.7Lに相当する。小さなボディに2.7L級のエンジンを搭載しているくらい、力強い走りが可能となる。

CX-3のデビュー当時は、270Nmの最大トルクはライバル車を圧倒するものだった。高速道路でもかなり余裕のある走りが可能で、ロングツーリングも得意分野だ。
速さでは、わずかに1.8Lディーゼルが勝る。さらに、アクセルオフからオン時のレスポンスも1.8Lが優れている。
1.8Lに変更された理由は、出力ではなく排ガスのクリーン化などが主目的だ。加えてフィーリングも改善されている点は、いかにもマツダらしいこだわりを感じる。
なお、最新のホンダ ヴェゼルe:HEVは、モーター駆動で走行する。このモーターの最大トルクが253Nmだ。2015年に登場したCX-3ディーゼル車だが、まだまだトップレベルのパワフルさを誇っている。

4代目スバル
フォレスター
XT系

4代目スバル フォレスターXT系
全天候型のスポーツツアラーといえる2.0Lターボを搭載

歴代スバル フォレスターは、高出力の水平対向2.0Lターボエンジンを搭載したモデルを設定した。とにかく速いSUVをアピールしたことで、フォレスターのブランドを支えてきた。
4代目フォレスターXT系にも280psもの大パワーを発生するFA20型の2.0Lターボエンジンを搭載した。3代目フォレスターのXT系が230psだったので、一気に50psもアップしたことになる。

このモデルの速さは、まさに圧巻だ。単に速いだけでなく、AWDなので路面状況を問わず安定している。とくに雨の高速クルージングなどは、高い速度で安心して走行することが可能だ。まさに、全天候型のハイスピードツアラー的でもある。5代目フォレスターには、こうしたハイパワー仕様は今のところ設定されていないので、今や貴重な存在だ。

4代目フォレスターは速さに加え、悪路での走破性も非常に高い。悪路走破性に直結する最低地上高は、このクラストップレベルの220mmを確保した。AWD制御X-MODEも装備されているので、豪雪地域で運転する人、ウインタースポーツを楽しむ人や、キャンプ地までの悪路などで頼りになる。路面状態が悪くても車両がとても安定しているので、必要以上に緊張することなく運転ができる。そのため、疲労も少なくなる点も魅力だ。

乗り心地比較

三菱
アウトランダー
PHEV

三菱 アウトランダーPHEV
ラグジュアリーSUVらしい乗り心地重視のセッティング

ラグジュアリー系SUVである三菱アウトランダーPHEVは、乗り心地重視の設定になっている。ゆったりとした乗り味で、タイヤのゴツゴツ感や路面の凹凸もしなやかにいなす。
乗り心地重視の柔らかめなサスペンションは、カーブで車体がやや大きめに傾く傾向にある。山道などで走りを楽しむというタイプのクルマではない。
大きく重いリチウムイオン電池を床下に設置しているため、クルマの重心はかなり低い。カーブでクルマは傾くものの、車体の安定感は非常に高いので、不安は少ない。

こうした特性とは逆の特性を持つグレードが「Sエディション」だ。ボディ剛性を改善し、ビルシュタイン製ダンパーを装着して、走行性能を重視した。
かなり引き締まった硬めの乗り心地ながら、グイグイと良く曲がり気持ちよく走れる。

2代目マツダ
CX-5
ディーゼル

2代目マツダ CX-5ディーゼル
ラグジュアリーSUVに相応しい快適な乗り心地

2代目マツダCX-5は、初代CX-5と同じプラットフォーム(車台)を改良して使っている。その他、サスペンションの主要部品なども同様だ。初代CX-5で得た知見が生かされ熟成されているため、コストダウンも実現されている。

初代CX-5で感じたリヤサスペンションの突き上げや、硬さが前面に出ていた乗り心地は一気に改善された。2代目CX-5はラグジュアリーSUVへと舵を切った結果、乗り心地は初代CX-5と比べ、とても快適になっている。
フワフワした乗り味ではないのが、マツダ車らしい。あたりは柔らかめだが、しっかりとダンピングが効いていて車体の揺れを抑えている。

トヨタ
C-HR

トヨタ C-HR
フラットライドなしっかりとした乗り心地

トヨタC-HR前期モデルのダンパーは、高性能なザックス製が採用されている。高性能なダンパーと高剛性ボディの組み合わせにより、乗り心地はなかなか上質だ。全体的にフワフワ感を抑え、しなやかに路面の凹凸を吸収している。フラットライドで快適な乗り心地となった。

ハイブリッド車の静粛性は高く、ちょっとした高級車並みだ。
乗り心地と静粛性に優れているものの、デザイン優先のためリヤシートの狭さと後方視界があまりよくないのが少々残念だ。

マツダ
CX-3
ディーゼル

マツダ CX-3ディーゼル
何度も乗り心地や静粛性を改良。年式が新しいほど完成度は高い

マツダCX-3は、幾度となく改良が施されてきた。その多くが、リヤサスペンションの突き上げ感を減らし乗り心地を向上させるものだ。
CX-3は、2015年2月にデビューした。しかし発売開始から10か月後の2015年12月に早くも乗り心地の改良が行われている。この間のモデルは、リヤサスペンションの突き上げがあり、ゴトゴトした乗り味になっていた。とくに、後席ではその傾向を顕著に感じさせており、乗り心地面で改良の余地があった。

2015年12月の改良で、乗り心地は少し向上した。ディーゼル車は「ナチュラル・サウンド・スムーザー」を装備しエンジンの静粛性を向上している。
全車フロントガラスの板厚をアップし、静粛性も高まった。

2016年の改良では、乗り心地向上の他、歩行者検知式自動ブレーキなどを全車標準装備化し、予防安全性能を高めた。
2018年の改良では、フロントシート座面クッションをハイエンドモデル「CX-8」と同じとし、さらにタイヤの縦バネを落とし乗り心地を向上している。
他にもCX-3には多くの改良が施されている。そのため、なるべく年式が新しい方が運動性や乗り心地、快適性は向上している。

4代目スバル
フォレスター
XT系

4代目スバル フォレスターXT系
しなやかさが際立つ乗り心地となった大幅改良後モデル

4代目スバル フォレスターを選ぶ際に大きなポイントになるのが2015年の大幅改良である。ボディ剛性のアップやサスペンション関連が大幅に変更され、クルマの完成度が大きく進化したのだ。
改良前のモデルの乗り心地はそれほど不快ではなかったが、タイヤのゴツゴツとした感じが多少あった。改良後、そうしたゴツゴツ感が無くなった。さらにしなやかさがプラスされ上質な乗り心地へと進化している。もちろん、静粛性も向上した。
走りの質は1クラス上のSUVになった。

こうした改良後モデルの評価は高く、中古車価格はかなり高めになっている。買い得感は無いが、満足度で選ぶなら改良後のモデルがおすすめだ。

内外装・デザイン比較

三菱
アウトランダー
PHEV

三菱 アウトランダーPHEV
マイナーチェンジ前後で、まったく異なるデザインに

三菱アウトランダーPHEVのデザインは、2015年のマイナーチェンジを機に大きく変化した。マイナーチェンジ前は、丸みのある少し優しい顔がユニークで特徴的だった。押出し感ある迫力系フェイスが苦手という人に合うデザインだ。未だに古さを感じさせない。

マイナーチェンジ後は、三菱のデザインコンセプト「ダイナミックシールド」が採用された。大きく開いた台形のロアグリルデザインをもつ、流行りの押出し感ある迫力系フェイスとなった。結果、アウトランダーPHEVの販売は好調となった。

インテリアは、ボリューム感あるダッシュボードデザインだ。SUVらしいタフネス感がある。ただ、マイナーチェンジ後には、質感もアップされ高級感は増したものの、基本デザインは古さが少しある。

2代目マツダ
CX-5
ディーゼル

2代目マツダ CX-5ディーゼル
大人の上質感あふれる内外装デザイン

2代目マツダCX-5に採用された新たな魂動デザインは「REFINED TOUGHNESS=洗練された力強さ」をキーワードに掲げた。「成熟した骨格」「品格のあるフォルム」「仕立ての良い質感」の3つを軸につくり上げられたという。
初代CX-5と比べると、明らかにシンプルで高級感あるデザインとなっていて、ラグジュアリーSUVらしく仕上がっている。ボディ先端がグリルより前方に張り出したような造形は、フロントフェイスに彫りの深さと精悍さを与えている。

インパネデザインもシンプルだ。ドライバーを中心に、操作機器や計器類を左右対称に配置し、広がりのある上質な空間となっている。シートはやや大型でゆったりとしたものを採用し、座面も厚みがありリラックスできる。落ち着いた大人の空間だ。

トヨタ
C-HR

トヨタ C-HR
ユニークな外装と落ち着いたインテリア

トヨタC-HRのデザインキーワードは「センシュアル スピード‐クロス」という。ダイヤモンドをモチーフに強く絞り込んだボディと大きく張り出したホイールフレアなど、かなりユニークなスタイリングが魅力だ。
初めて見た瞬間は、ハッとするような華やかさがある。そのため、デビュー直後は大ヒットした。ユニークさを追求し過ぎたのか、好き嫌いが分かれるデザインという印象を受ける。

インテリアのデザインコンセプトは「センシュアルテック」だ。大人っぽい意匠に仕上げ、先進感を演出したという。
外観はエモーショナルさが強いが、インパネデザインはなめらかに流れるような安心感あるデザインだ。コンパクトカーながら、落ち着いた大人の空間がある。外観デザインとまったく異なるインテリアデザインとなった。

マツダ
CX-3
ディーゼル

マツダ CX-3ディーゼル
美しさと上質感を兼ね備えたコンパクトSUV

マツダCX-3はマツダのデザインテーマ「魂動(こどう) デザイン」を採用している。躍動感がテーマのひとつとなっていて、キビキビ走りそうな印象を与えている。
CX-3は都市型SUVということで、全高を1,550mmとやや低めに抑えている。さらに、クーペ風の滑らかなルーフラインをもっているのが特徴だ。流行りのクーペルックSUVデザインを早くから取り入れている。飽きのこないデザインで、現在でも古臭さをまったく感じさせない。

インテリアは、シンプルで滑らかな曲線でまとめられている。SUVらしいタフネスさを表現するために、必要以上にデコラティブなデザインは避けている。
マツダはインテリアカラーにこだわりがあり、独自のカラーを採用した特別仕様車も設定している。好みに合えば、こうした特別仕様車を選択するのもよい。
CX-3のインパネデザインは、水平基調のシンプルで柔らかな面で構成されている。落ち着いた大人のデザインだ。
また、CX-3のインテリアは、上級グレードになればなるほど質感が増していく傾向にある。最上級グレードのLパッケージは、上質なレザーシートを装備した。最新のコンパクトSUVもかなり質感を高めているが、CX-3もまだまだ新型モデルに負けない、高い質感を誇る。とくに特別仕様車は、小さな高級SUVのようだ。

4代目スバル
フォレスター
XT系

4代目スバル フォレスターXT系
無駄を感じさせない、飽きのこないデザイン

4代目スバル フォレスターは、SUVらしい力強い存在感を持たせながら、空力性能や機能性に配慮したデザインにしたという。派手なキャラクターラインなどはないものの、存在感のあるスタイルとなっている。質実剛健というのか、無駄を感じさせないソリッドな印象が強い。そのため、今でも古さを感じさせないデザインだ。

インパネは、水平基調の広がりがあるデザインとなった。面の張りが強くタフネス感がある。インパネデザインも、とくに奇をてらった表現はなく、シンプルにまとめられている。メーターなど機能的な部分は、やや古さを感じるようになってきた。

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