珍しい個性的な車10種（国産/輸入）を専門家が厳選

「個性的な車」の定義は難しいものです。「数が少ないから個性的」という単純なものではなく、「個性がないから売れず、流通台数が少ない」といったケースもあります。

今回は、流通台数の多少や人気の有無を問わず、デザイン性や優れた技術を搭載し、かつ街中で見かけることが少ない車を「珍しい個性的な車」と定義して厳選しました。

今回は、すでに販売を終了している車も含めて国産車9種、輸入車1種をご紹介します。

※2025年11月現在の情報です。また、中古車流通台数が極端に少ないため、基本的に参考値となります。

BセグメントのコンパクトSUVとして登場したジューク。基準車には1.5Lエンジンが採用されていましたが、スポーティグレードとして1.6Lターボと後輪側の駆動力の自在制御技術を装備した「16GT FOUR」の設定がありました。このクラスでこれだけ拘ったエンジンと4WD機能をもつモデルは希少です。

さらに「16GT FOUR」をベースとして、日産のモータースポーツを担うNISMOがカスタマイズした「ジュークNISMO RS」も存在しました。このモデルはスポーティな専用エアロパーツやサスペンションを装備し、エンジンもパワーアップされています。

ホンダのフラッグシップセダンであったKC2型レジェンド。北米マーケットをメインとした車で、全長は5,030mmもあります。デザインもかなりユニークで、2018年2月のマイナーチェンジでは仮面を着けたようなアクの強いデザインとなりました。

技術的にも個性的な車で、V6 3.5Lエンジンに3つのモーターを搭載。後輪2輪の駆動力をモーターで制御し、スポーティで安定したコーナーリング性能を誇ります。さらに、2021年3月には国産車唯一の自動運転レベル3に対応した「ホンダセンシングエリート」が装備されました。

100台の限定生産となったこともあり、非常に珍しい車といえます。

コンパクトカーとSUVのクロスオーバーモデルとして登場したイグニス。大きくクリッとしたヘッドライトでコンパクトカーらしい愛らしさを備える一方、張り出したフェンダーや台形フォルムで塊感あるSUVらしさを演出。個性的な外観に仕上がっています。

スズキの軽量化技術を生かした動力性能も魅力的で、スポーティでキビキビ走ります。全車マイルドハイブリッドシステム搭載です。

国内で積極的なセールスが行われなかったこともあり、魅力的な車ながら街中では殆ど見ることがありません。

中型4ドアクーペ的モデルのアルテオン。フォルクスワーゲンは保守的で実用性重視のデザインが多いですが、アルテオンは精悍でスポーティなルックスをしており、かなり珍しい存在といえます。ガソリン2.0Lターボ搭載で、全車4WD仕様です。

とても魅力的なモデルでありながら、販売台数が少ないまま2024年に販売を終了。当時の新車時価格で600万円を超える高級モデルですが、3年落ち（2025年比）の中古車相場は約350万円〜420万円とかなりリーズナブルです。中古車としてお買い得感のあるモデルといえます。

MAZDA6は、2018年まで「アテンザ」の名称で販売されていた車です。マツダのデザイン哲学である「魂動デザイン」を採用し、躍動感ある美しさと古臭さを感じさせない個性を備えています。

ワゴンモデルは不人気カテゴリーということもあり、販売不振で生産を終了。デザイン、質感、走行性能と高いレベルにありながら、街中で見ることが少ない珍しい車です。

搭載エンジンは、直4の2.0Lと2.5Lガソリン、2.2Lディーゼルの3タイプを用意。なかでも、低燃費でパワフルな2.2Lディーゼルをお勧めします。グレードは、本革シート標準装備でラグジュアリーな仕様となるLパッケージが良いでしょう。

ホンダ初の量産BEV（バッテリー電気自動車）のHonda e。専用のプラットフォームを用い、後輪側にモーターを設置する後輪駆動方式を採用した画期的モデルです。BEVのメリットである低重心を生かし、「国産BEVでこれほど走りを楽しめるモデルはない」と思えるスポーティな走りを実現しています。

インストルメントパネルには、当時世界初となる5つのスクリーンが水平配置され、未来感あるデザインと機能を提案。外観は、台形フォルムで安定感を表現しつつ、丸いライトで愛着のあるデザインを表現しました。

航続距離が短かったこともあって販売台数が伸び悩み、流通台数の少ない車となっています。

初代・2代目エルグランドは、ライバル車のアルファードと同程度の人気 を誇ったLクラスミニバンです。3代目は操縦安定性が向上し、乗り心地も含めて当時の20系アルファードに引けを取らないものでした。

しかし、操縦安全性を重視して全高を低くしたことが「小さく見える」と不評だったことや、ハイブリッド車が無いことから、販売台数が伸び悩む結果に。性能的には優れているにも関わらず、珍しい車の仲間入りとなりました。

なお、2026年中に4代目となる新型モデルがハイブリッドシステムを搭載して登場する予定です。

MX-30は、CセグメントのコンパクトSUVです。マツダのデザイン哲学である「魂動デザイン」とはひと味異なる、独特のデザインが施されています。また、観音開きのドアが採用され、使い勝手の面でも個性的で珍しい車です。

ややアクの強いデザインということもあって販売は低調ですが、インテリアの素材感にも拘りが詰まっており、洗練された仕上がりとなっています。

また、MX-30は多くのパワーユニットをもっているのも特徴。2.0Lマイルドハイブリッドに加え、BEV（バッテリー電気自動車）、ロータリーエンジンを搭載したPHEVが設定されています。ガソリン車には、4WDモデルもあります。

エクリプスクロス PHEVは、初代アウトランダーPHEVをベースとした個性派モデルです。全長がやや小さく、デビュー時は「敢えてエクリプスクロスを選ぶ理由が見つからない」状態でした。その結果、優れたPHEVながら珍しい存在となっています。

しかしながら、エクリプスクロス PHEVの走りは爽快感が溢れています。背の高いSUVですが、重い駆動用リチウムイオン電池を床下に設置し、低重心化を実現。さらに、三菱独自の4WD制御技術が加わり、ドライバーの意のままに走ります。

充電電力使用時の走行距離は57km（WLTCモード）。1日に何時間も走らないのであれば、充分な距離です。

2014年に世界初の量産FCEV（Fuel Cell Electric Vehicle）として誕生したMIRAI。水素と酸素の化学反応から電力を生み、その力を使って走行します。排出されるのは水のみで、まさに「究極のエコカー」です。

MIRAIは2020年12月にフルモデルチェンジし、現在は2代目。水素満タン状態での航続距離は約810〜850kmです。また、実は環境にやさしいだけでなく、走って楽しいスポーティセダンに仕上がっています。

そんな超個性的なMIRAIですが、水素ステーションの整備が進まず、販売台数は少ない状態です。新車で700万円超えの高級車ながら中古車相場は非常に安価で、2021年式であれば300万円台で手に入ります。

中古車は、新車と異なり車両状態の見極めが重要です。特に、生産台数の少ない車や生産を終了している車の場合は以下のポイントを踏まえて慎重に選ぶようにしてください。

• 車両状態（異音・異臭や各種不具合の有無の確認）
• 車両の整備状況（修復歴や冠水歴の有無、過去の整備記録の確認）
• その車種に多い不具合などのリスク（将来的な故障リスクの把握）
• 整備環境の有無（近場での整備環境の有無、パーツの入手可否の確認）
• 維持費（税金や燃料代、整備費用の目安の確認）
• 保証内容（販売店での保証の有無や期間・内容の確認）

車両状態を確認するときは、できる限りエンジンをかけて電装品などの細かい点までチェックしてください。また、小まめに整備されていた車を選び、少しでも故障リスクを下げましょう。

珍しい車の場合は「故障時に整備してくれる場所はあるか」「パーツは手に入るか」「保証がつくか」も確認してください。また、古い車は税金や整備費用も高くなりがちなので、経済負担も考えて購入を決めましょう。

なお、中古車ではお店選びも非常に重要です。特に、珍しい車を求める場合は中古車を多く扱っていて専門知識が豊富な業者を選びましょう。

珍しい個性的な車は人の目を引き付ける存在であり、乗っていても気持ちが良いでしょう。一方で、珍しい車となると整備や修理といった点で問題が生じやすいです。整備環境や保証制度の整ったお店を選び、車両状態もしっかり確認したうえで購入を決めましょう。

ガリバーは多様な中古車を販売しており、もちろん整備^※も承っております。また、ガリバーの中古車は基本的に全車保証付^※です。

希望の中古車を無料でお探しし、ご提案するサービスもございますので、ぜひお気軽にご相談ください。

※整備・点検は有償です。また、保証は部分保証で国産車は納車後3ヶ月、輸入車は納車後1ヶ月の保証期間となります。

※GT-garageでは保証対象外の中古車も販売しています。