パーキングアシスト(駐車支援システム)は必要?機能と搭載車種を紹介

パーキングアシスト(駐車支援システム)は必要?機能と搭載車種を紹介

パーキングアシストはバック駐車や縦列駐車が苦手な人にとって便利な機能です。ただ、使えない場面もあり、車購入にあたって人によっては必要かどうか判断に迷うこともあるでしょう。今回はパーキングアシストの機能や搭載車種について説明します。

パーキングアシストとは

パーキングアシスト画面の説明

パーキングアシストとは、ハンドルやペダル、シフトの操作をシステムが自動制御し、駐車を支援する機能です。「駐車支援システム」「自動駐車機能」とも呼ばれます。

各メーカーでの名称は、以下のように様々です。

メーカー名 名称
トヨタ アドバンストパーク、インテリジェントパーキングアシスト他
日産 プロパイロットパーキング、インテリジェントパーキングアシスト
ホンダ スマートパーキングアシストシステム、パーキングパイロット
三菱 マイパイロットパーキング
ダイハツ スマートパノラマパーキングアシスト

パーキングアシストの仕組み

パーキングアシストは、車載カメラやセンサーによる周囲認識機能とAIによる分析機能で成り立っています。カメラやセンサーが駐車スペースと障害物の有無を認識し、AIが障害物に接触しないルートを算出して動いています。

自動制御の範囲で3種類に分かれる

パーキングアシストは、自動制御の範囲で以下の3種類に分けられます。

  • ハンドル操作を自動制御
  • ハンドル+ペダル操作を自動制御
  • ハンドル+ペダル+シフト操作を自動制御

ハンドル操作のみ自動制御する機能では、ドライバーがペダル操作とシフト操作を行います。ただし、これらの操作に関しても音声での指示があります。
ハンドル・ペダル・シフト操作を全て自動で行うような高度システムでは、スイッチを押すなどの単純作業だけで駐車が完了します。

車両購入後の後付けは不可能

パーキングアシストは、現時点では多くの車種でオプション装備として設定されています。またメーカーオプションのため、後付けはできません。そのため新車に装備する場合は、契約時に注文する必要があります。

パーキングアシストは装備するべき?

パーキングアシストを使い、「駐車が楽にできた」という声がある一方、「自分で停めた方が楽」という意見もあります。

人によって駐車時間が約1分短縮

JAFが行ったユーザーテストでは、駐車を苦手とするドライバーがパーキングアシストを利用したところ、自力でのバック・縦列駐車より駐車時間が約1分短縮されました。

一方、パーキングアシスト使用時とJAFのインストラクターが自力で駐車した場合では、インストラクターの方がわずかに早く駐車を完了していました。
出典:JAF「駐車支援機能はどこまで使えるのか?(JAFユーザーテスト)」

駐車スペースや障害物を認識できない場合も

JAFのテストでは、白線が消えかかっている場合や、歩行者を含む障害物がある場合の作動具合も検証しています。同テストでは、白線が薄いと駐車スペースを認識できませんでした。また障害物も位置によって認識できず、ドライバーのブレーキ操作を要する場合がありました。

現時点では、パーキングアシストはまだ「万能」とは言えないようです。

運転初心者やミニバンユーザーにはおすすめ

JAFのユーザーテストの結果から分かるように、運転に自信のある人にパーキングアシストは必要ありません。他方で免許取得後3年以内の人や運転頻度の少ないドライバーでは、パーキングアシストがあると安心でしょう。

ボディタイプ別では、死角の大きいミニバンユーザーに装備をお勧めします。

パーキングアシスト搭載の代表車種

パーキングアシスト搭載の代表車種は、以下の通りです。なお車種によって装備条件(グレードなど)が異なる他、同じメーカーでも車種ごとにパーキングアシストの性能が異なります。

ボディタイプ 代表車種
軽自動車 タントタフトムーヴキャンバス、サクラ
コンパクトカー アクアヤリス、リーフ
セダン プリウス、MIRAI
SUV ライズヤリスクロス、エクストレイル、アリア、ロッキー
ミニバン アルファードヴェルファイアヴォクシーノアシエンタステップワゴンセレナ

タイプ別のおすすめパーキングアシスト搭載車

ここではパーキングアシスト搭載可能のおすすめ車種を、ボディタイプごとにご紹介します。

軽自動車】ダイハツ「タント

パーキングアシスト搭載車:タント

軽自動車では、まだパーキングアシストを搭載している車種がわずかです。そんな中、ダイハツでは一部の軽自動車に「スマートパノラマパーキングアシスト」を装備。ハンドル操作が自動制御で、ドライバーはペダル操作とシフト操作を行います。タントのような箱形のクルマは死角が大きいので、パーキングアシストがあると便利です。

【コンパクトカー】トヨタ「アクア

パーキングアシスト搭載車:アクア

2021年発売の現行アクアに搭載されているパーキングアシストは、ハンドル・ペダル・シフト操作全てを自動制御してくれます。ドライバーはボタンとナビの操作をするだけです。運転しやすいサイズ感で燃費も良いので、初心者ドライバーにおすすめです。

セダン】トヨタ「プリウス

パーキングアシスト搭載車:プリウス
※上記画像は先代プリウス

新型プリウスでは、Zグレードを選ぶと「アドバンストパーク」が標準装備されます。ハンドル・ペダル・シフト操作を全て自動で行ってくれる他、リモートパーキング機能も付いています。流麗なデザインと力強い走りを備えたクルマです。

SUV】日産「エクストレイル

パーキングアシスト搭載車:エクストレイル

エクストレイルの上位グレードで搭載できる「プロパイロットパーキング」は、ハンドル・ペダル・シフト操作を全て自動で行います。パーキングブレーキの操作も必要ありません。ミッドサイズでボディが大きいからこそ、パーキングアシストがあると重宝するでしょう。

ミニバン】トヨタ「シエンタ

パーキングアシスト搭載車:シエンタ

現行シエンタは、最上位のZグレードでアドバンストパークを装備できます。ハンドル・ペダル・シフト操作を自動制御してくれる他、パーキングサポートブレーキやパノラミックビューモニターもセットオプションで装備されます。ミニバンでも運転しやすく、安心なクルマを求めている人におすすめです。

中古でも搭載車を買える

パーキングアシストの中古車を検索する方法

近年は中古車でもパーキングアシスト搭載車が増えています。パーキングアシスト搭載車に限定して在庫検索できるサイトもあり、ガリバーでも「より詳細な条件」から検索できます。

Q. 中古でのおすすめ車種は?

中古車でパーキングアシスト搭載車を選ぶなら、以下の3車種がおすすめです。

いずれも人気が高く、2022~2023年にフルモデルチェンジしたばかりの車種です。型落ちモデルでも、ハンドル操作を自動制御するパーキングアシスト搭載車が見つかります。また新車登録のみ済ませて運行には使われていない「登録済み未使用車」など、年式の新しいモデルが見つかることもあります。

norico編集部オススメ記事

noricoでは、安全な運転をサポートする便利機能の紹介や、運転のコツをまとめた記事を掲載しています。「運転に自信がないけど対策方法が分からない」「親のクルマに後付けできる安全機能を搭載したい」といった人は、以下の記事も参考にしてください。

車内が広い車ランキング|ボディタイプ別の広い車20選

車内が広い車ランキング|ボディタイプ別の広い車20選

車内が広い車というと、サイズの大きいイメージを持つ人も多いでしょう。しかし最近は車内が広くて、運転のしやすい車もあります。ここではミニバンSUV、コンパクトカー、軽自動車のボディタイプ別に、車内が広い車をランキング化してご紹介しています。

車内の広さの基準

車内の広さを比べる基準は、以下の2種類が考えられます。

  • 容積=室内長×室内幅×室内高
  • 床面積=室内長×室内幅

身長の高い人が乗ったり、高さのある荷物を積んだりするなら容積が重要です。一方で足元のゆとりを重視するなら、床面積を基準にすると良いでしょう。ただし実際には天井が湾曲していたり、車種ごとに座席の広さも違ったりするので、どちらも「大よその目安」と考える必要があります。

今回は容積を基準として、ボディタイプ(ミニバンSUV、コンパクトカー、軽自動車)ごとに車内が広いクルマをランキング化しました。
※新車時価格や中古車相場は、ガリバーの「車カタログ」より引用。モデルチェンジ等により数値が変更している可能性もあります。

広さの目安

室内寸法の数値から車内の広さを具体的にイメージできるよう、以下にいくつかの参考値を用意しました。目安としてご活用ください。

  • 自転車(成人用):全長約1,800㎜×全幅約550㎜×全高約1,100㎜
  • ベビーカー:全長約800㎜×全幅約500㎜×全高約1,000㎜
  • 小学3年男児の平均身長:約130㎝(1,300㎜)

車内が広いミニバンランキング

車内が広いミニバンTOP5は以下の通りです。4位以降に人気サイズのMクラスミニバンがランクインしています。

順位 メーカー・車種名 室内長(㎜) 室内幅(㎜) 室内高(㎜) 容積(㎥)
1 トヨタ「ハイエースワゴン
※スーパーロング
3,525 1,695 1,565 約9.35
2 トヨタ「グランエース」
(8人乗り)
3,365 1,735 1,290 約7.53
3 トヨタ「アルファード
トヨタ「ヴェルファイア
3,005 1,660 1,400 約6.98
4 日産「セレナ 3,145 1,545 1,400 約6.80
5 日産「エルグランド 3,025 1,580 1,300 約6.21

1位 トヨタ「ハイエースワゴン

車内が広い車:ハイエースワゴン

  • 新車時価格:290万円~
  • 中古車相場:24.9万円〜503.9万円

ハイエースワゴンは、厳密にはミニバンではありませんが、よく似たボディタイプとしてランキングに含めました。乗車定員は10人です。独自にカスタマイズして、アウトドアを楽しむユーザーも多くいます。
※ライバルの日産「キャラバン」は商用車として販売されているため、ランキングから除外

2位 トヨタ「グランエース」

車内が広い車:グランエース

  • 新車時価格:620万円~
  • 中古車相場:520万円〜750万円

グランエースは、ホテルの送迎車などに使われることが多い高級ミニバンです。6人乗りと8人乗りがあります。居住性の高い贅沢な空間を求める人におすすめです。

3位 トヨタ「アルファード

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  • 新車時価格:540万円~
  • 中古車相場:39.8万円〜1507.3万円

乗用ミニバンのトップに君臨するのが、アルファード及びその兄弟車のヴェルファイアです。特にアルファードは圧倒的な存在感と上質感を誇り、一向に人気が衰えません。その広さと快適さから、車中泊に利用する人もいます。

同3位 トヨタ「ヴェルファイア

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  • 新車時価格:655万円~
  • 中古車相場:26.9万円〜1099万円

現在は1グレードのみ販売されているヴェルファイア。基本的なサイズはアルファードと変わらないので、迷う場合は見た目の好みで判断しましょう。なおヴェルファイアは7人乗りのみの選択となります。

4位 日産「セレナ

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  • 新車時価格:277万円~
  • 中古車相場:5万円〜518万円

クラストップレベルの室内長を誇るセレナ。8人乗りモデルには1-2列目を自由に移動するマルチセンターシートが採用されており、乗車人数や乗り方に応じて柔軟なシートアレンジが可能です。

5位 日産「エルグランド

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  • 新車時価格:403万円~
  • 中古車相場:5万円〜490.9万円

エルグランドアルファードに近いサイズ感と高級感を兼ね備えたフルサイズミニバンです。室内長にはゆとりがあるものの、他のミニバンと比べて室内高が低めという特長があります。

【POINT】コンパクトミニバンもおすすめ

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※上記画像はシエンタ

ミニバンの運転は怖い」「広さは欲しいけどサイズは抑えたい」といった場合は、コンパクトミニバンを選ぶと良いでしょう。現在はトヨタ「シエンタ」とホンダ「フリード」の2択ですが、どちらもコンパクトカーより少し大きい程度のサイズで、6~7人乗りを選択できます。室内寸法は以下の通りです。

  • シエンタ…室内長2,545㎜×室内幅1,530㎜×室内高1,300㎜
  • フリード…室内長3,045㎜×室内幅1,455㎜×室内高1,275㎜

車内が広いSUVランキング

SUVのTOP5は、全て7人乗りを選択できるモデルです。デザイン性やオフロード性能を妥協せず、大人数にも対応したい場合におすすめです。

順位 メーカー・車種名 室内長(㎜) 室内幅(㎜) 室内高(㎜) 容積(㎥)
1 トヨタ「ランドクルーザー」
(7人乗り)
2,755 1,640 1,190 約5.38
2 レクサス「LX」
(7人乗り)
2,755 1,630 1,190 約5.34
3 マツダ「CX-8 2,690 1,540 1,250 約5.18
4 トヨタ「ランドクルーザープラド」
(7人乗り)
2,520 1,565 1,240 約4.89
5 日産「エクストレイル
(7人乗り)
2,530 1,540 1,255 約4.89

1位 トヨタ「ランドクルーザー」

車内が広い車:ランドクルーザー

  • 新車時価格:510万円~
  • 中古車相場:228万円〜900万円

ランドクルーザーはオフロード性の高いクロスカントリーSUVです。3列目は非常用か子ども用程度にしか使えないものの、大人数で本格アウトドアを楽しむにはピッタリの一台。2~3列目を収納して車中泊もできます。

2位 レクサス「LX」

車内が広い車:レクサスLX

  • 新車時価格:1250万円~
  • 中古車相場:678万円〜1900万円

ランドクルーザーのプラットフォームをベースとしたLXは、サイズもランドクルーザーとほとんど変わりません。高級感とタフネスさを味わえる一台で、静粛性も非常に高いです。

3位 マツダ「CX-8

車内が広い車:CX-8

  • 新車時価格:299万円~
  • 中古車相場:104.7万円〜479.8万円

CX-8は国産SUVで唯一全車3列シートを備えた車種で、他のSUVよりも3列目へのアクセスの良さが考慮されています。また大きさの割に低価格で、上質感があるのも魅力です。日常的に3列目を使う人で、SUVが欲しい場合におすすめです。

4位 トヨタ「ランドクルーザープラド」

車内が広い車:ランドクルーザープラド

  • 新車時価格:367万円~
  • 中古車相場:52.8万円〜660万円

ランドクルーザープラドは、ランドクルーザーより一回り小さいクロスカントリーSUVです。ランドクルーザーの迫力を少し削り、スマートな印象に仕上げています。廉価グレードの車両価格も、ランドクルーザーより140万円ほど安いです。

5位 日産「エクストレイル

車内が広い車:エクストレイル

  • 新車時価格:351万円~
  • 中古車相場:9.8万円〜598.9万円

エクストレイルはクロスオーバーSUVながら、高い悪路走破性を誇ります。またアウトドアでの利用を強く意識したクルマで、防水シート車を用意したり、路面状況に応じて走行モードを変えられたりします。1グレードのみですが、7人乗りも選択できます。

【POINT】7人乗りSUVの3列目は狭い

ミニバンと異なり、SUVの3列目は広くありません。基本的には非常用か子ども用の座席と考えた方が良いでしょう。長時間大人が座るのには向きません。

車内が広いコンパクトカーランキング

運転のしやすさを重視し、且つ5人乗りが良いならコンパクトカーがおすすめです。サイズが小さい分だけ排気量が少ないので、税金の負担も軽く済みます。

順位 メーカー・車種名 室内長(㎜) 室内幅(㎜) 室内高(㎜) 容積(㎥)
1 スズキ「ソリオ」シリーズ 2,500 1,420 1,365 約4.85
2 トヨタ「ルーミー 2,180 1,480 1,355 約4.37
3 日産「ノート
日産「オーラ」
2,030 1,445 1,240 約3.64
4 ホンダ「フィット 1,955 1,445 1,260 約3.56
5 トヨタ「ヤリス 1,845 1,430 1,190 約3.14

1位 スズキ「ソリオ」シリーズ

車内が広い車:ソリオ

  • 新車時価格:222万円~
  • 中古車相場:6万円〜249.8万円

コンパクトカーの大きさで、ミニバンのような広さとスライドドアの利便性を備えた「プチバン」。その開拓者がソリオです。フルハイブリッド車やマイルドハイブリッド車も展開しており、コストパフォーマンスに優れています。

なおOEM車に三菱の「デリカD:2」があります。

2位 トヨタ「ルーミー

車内が広い車:ルーミー

  • 新車時価格:156万円~
  • 中古車相場:39.8万円〜292.8万円

ソリオの成功からプチバン市場に参入したのが、ダイハツ「トール」とそのOEM車のルーミー。トヨタのブランド力もあり、現在はソリオよりもルーミーが売れています。新車登録台数では常に上位に位置する人気車です。

なおスバルの「ジャスティ」もトールのOEM車です。

3位 日産「ノート

車内が広い車:ノート

  • 新車時価格:225万円~
  • 中古車相場:5万円〜320万円

プチバンを除いたコンパクトカーで最も広いのが、ノートとオーラです。どちらも車内が広いだけでなく、燃費性能も優れています。プチバンよりも車重が軽く、走りも軽快です。ノートの方がオーラより全体寸法がわずかに小さく、価格も抑えられています。

同3位 日産「オーラ」

車内が広い車:オーラ

  • 新車時価格:269万円~
  • 中古車相場:176.7万円〜348.1万円

ノートをベースに高級感とパワフルさを上乗せしたのがオーラ。内外装が上質なだけでなく、ノートより出力の大きいパワーユニットを搭載し、力強さも増しています。また遮音ガラスの採用により、静粛性も高いです。

4位 ホンダ「フィット

車内が広い車:フィット

  • 新車時価格:195万円~
  • 中古車相場:5万円〜269.8万円

ライバルのアクアノートがハイブリッド車のみ販売している中、フィットは低価格なガソリン車も用意しています。小さなボディでも車内空間をできる限り確保し、リアシートの乗り心地も追求するなど使い勝手の良い一台です。

5位 トヨタ「ヤリス

車内が広い車:ヤリス

  • 新車時価格:147万円~
  • 中古車相場:75.8万円〜304.8万円

広さという面ではライバルに劣るヤリスですが、アクアより広く、且つハイブリッド車の燃費性能はトップクラスです。最高燃費は36.0㎞/L(2WD、WLTCモード)を誇ります。新しいクルマなので安全装備も充実しており、初心者でも安心です。

【POINT】快適に過ごすための工夫も重要

コンパクトカーは広さが限られるため、「狭くても快適に過ごせる工夫」の有無が重要です。例えば後部座席のリクライニング機能の有無、チャイルドシートや荷物の載せやすさなどをチェックすると良いでしょう。

車内が広い軽自動車ランキング

軽自動車は4人乗りで荷室スペースもほとんどありませんが、人が乗るには十分な広さです。特にハイト系/スーパーハイト系ワゴンは大人でも快適に過ごせます。

順位 メーカー・車種名 室内長(㎜) 室内幅(㎜) 室内高(㎜) 容積(㎥)
1 スズキ「エブリィワゴン 2,240 1,355 1,420 約4.31
2 ホンダ「N-BOX 2,240 1,350 1,400 約4.23
3 スズキ「ワゴンR」シリーズ 2,450 1,355 1,265 約4.20
4 三菱「デリカミニ」
日産「ルークス」
三菱「eKスペース」
2,200 1,335 1,400 約4.11
5 スズキ「スペーシア」シリーズ 2,155 1,345 1,410 約4.09

1位 スズキ「エブリィワゴン

車内が広い車:エブリィワゴン

  • 新車時価格:142.6万円~
  • 中古車相場:5万円~193.9万円

エブリィワゴンは軽バンをベースにしたワンボックスカーです。後部座席のシートスライド幅はN-BOXとほぼ同じで、大人4人でも楽に座れます。 収納機能が豊富で、車中泊やアウトドアにも向いています。

2位 ホンダ「N-BOX

車内が広い車:N-BOX

  • 新車時価格:131.5万円~
  • 中古車相場:5万円~216.2万円

広さ、デザイン性、収納の使い勝手など総合力の高いN-BOX。パワーユニットやデザインの選択肢も豊富で、こだわりのある人でも納得のいくモデルが見つかりやすいです。 現在はモデル末期で中古車も多く出回っています。

3位 スズキ「ワゴンR」シリーズ

車内が広い車:ワゴンR

  • 新車時価格:107.9万円~
  • 中古車相場:5万円~162万円

3位はハイトワゴンワゴンRシリーズ。室内高はスーパーハイトワゴンより低いですが、軽自動車トップの室内長を誇ります。車両価格も安く、「スライドドアがなくても問題ない」という人におすすめです。

4位 三菱「デリカミニ」

  • 新車時価格:180.4万円~

デリカミニは、「eKスペース」や日産の「ルークス」をベースに造られています。室内寸法は3車種で変わりませんが、全高はデリカミニが若干高いです。 スーパーハイトにSUVらしさを織り込んだデザインは新鮮で、オフロード性能も高い実力派です。

同4位 日産「ルークス」

車内が広い車:ルークス

  • 新車時価格:141.6万円~
  • 中古車相場:4万円~265万円

日産と三菱の共同開発で誕生したルークス。スーパーハイトワゴンの中で随一の操縦安定性を誇り、室内もタントスペーシアより広いです。上位グレードを選べば、高速道路での自動運転機能も搭載できます。

同4位 三菱「eKスペース」

車内が広い車:eKスペース

  • 新車時価格:154万円~
  • 中古車相場:18万円〜185万円

見た目が異なるだけで、eKスペースはルークスとほぼ同様の性能、機能を有しています。高性能なスーパーハイト系ワゴンが欲しい人におすすめです。カスタム系モデルが良ければ、2023年1月に生産を終了したeKクロススペースという選択肢もあります。

5位 スズキ「スペーシア」シリーズ

車内が広い車:スペーシアギア

  • 新車時価格:127.4万円~
  • 中古車相場:7万円~185.7万円

他のスーパーハイト系ワゴンと同様、スペーシアも十分すぎるほど室内が広いクルマです。またスペーシアの魅力として、外から見ても、中に乗っても楽しいデザイン性が挙げられます。カスタムやギアなど選択肢も豊富です。

【POINT】一人あたりの広さは軽自動車が一番

軽自動車は荷室スペースが小さい代わりに、1座席あたりの面積が大きいです。そのため1人あたりの広さはミニバン以上となっています。少人数で快適さ重視なら、ミニバンでなく敢えて軽自動車でも良いかもしれません。

なお以下の記事でランキング6位以降のクルマもご紹介しています。

norico編集部オススメ記事

noricoでは、使用目的や家族構成に応じたおすすめ車種の紹介記事を多く扱っています。以下の記事もぜひ参考にしてください。

マイルドハイブリッドは意味ないって本当?燃費とコスパを確認!

マイルドハイブリッドは意味ないって本当?燃費とコスパを確認!

マイルドハイブリッドとは

マイルドハイブリッドとは、一般的なハイブリッドシステムより小型で出力の低いモーターを備えた「簡易型ハイブリッド」のことです。

減速時に生じるエネルギーで発電し、その電力を専用バッテリーに充電。加速時に電力を使ってエンジンの働きをアシストします。

フルハイブリッドとの違い

「ハイブリッド」というと、プリウスアクアに搭載されているフル(ストロング)ハイブリッドシステムを指すことが多いです。

マイルドハイブリッドの機能はエンジンのアシストに限られ、フルハイブリッドのようにモーターのみでの走行ができません。そのため燃費向上性もフルハイブリッドより劣ります。

軽自動車に多く搭載

マイルドハイブリッドは、軽自動車に搭載されることが多いです。これには以下のような理由があります。

  • 製造コストを抑えるため
  • 小さいクルマは元々燃費が良いから

軽自動車は安さがウリです。しかしフルハイブリッドを搭載すれば、製造コストが上がってしまいます。また軽自動車は車重が軽く、元々燃費が良いので、フルハイブリッドを搭載してもメリットが少ないのです。

2035年には全軽自動車がマイルドハイブリッドに?
政府は2035年までにエンジン車の新車販売を禁止する方針です。しかし現時点ではマイルドハイブリッド車も「電動車」の一部として認められる見込みであり、今後は軽自動車のマイルドハイブリッド化が進むと考えられます。

メリット・デメリット

マイルドハイブリッドのメリット・デメリットは以下の通りです。

【メリット】

  • フルハイブリッド車より20~30万円安い
  • ガソリン車より1~3㎞/L程度燃費が良い
  • アイドリングストップ後の発進が快適

【デメリット】

  • ガソリン車より約10万円高い
  • 燃費向上性はわずか

マイルドハイブリッドのコストパフォーマンスやアイドリングストップ後の発進時の効果については、次の章で解説します。

燃費が向上せず意味ないって本当?

マイルドハイブリッドは燃費向上性が乏しく、「必要ない」という声も多いです。ここでは搭載の是非の検討材料として、ガソリン車やフルハイブリッド車と燃費性能を比較します。

燃費向上性はわずか

今回はスズキ「ソリオ」のフルハイブリッド車、マイルドハイブリッド車、ガソリン車で燃費性能を比較します。

  ガソリン
(G、2WD)
マイルドハイブリッド
(HYBRID MZ、2WD)
フルハイブリッド
(HYBRID SZ、2WD)
燃費(WLTCモード) 19.0㎞/L 19.6㎞/L 22.3㎞/L
1万㎞走行時の燃料代 約8万4,160円 約8万1,600円 約7万1,680円

※燃料代はガソリン価格160円/Lで試算

ソリオでは、ガソリン車とマイルドハイブリッド車で1万㎞走行時の燃料代が約2,600円しか変わりませんでした。これに対してフルハイブリッド車では、ガソリン車より1万円以上燃料代を抑えられています。

ただしフルハイブリッド車でもマイルドハイブリッド車でも、長距離を走らなければガソリン車との車両価格差を埋められません。

実は発進時の静粛性が人気

マイルドハイブリッドで高評価なのが、アイドリングストップ後の滑らかな発進です。最近は多くのクルマにアイドリングストップが装備され、信号待ちの際にはエンジンが一時停止します。しかし再始動の際には大きなエンジン音と揺れが生じ、不快感を覚える人も多いです。

マイルドハイブリッド車では、エンジンの動きモーターがアシストすることで、エンジン音や揺れが抑えられます。

【利用者口コミ】

ハスラーのターボ車に乗っています。(中略)もうひとつ、アイドリングストップからの発信がとてもスムーズで、ノンストレスです。(40代女性)
ハスラーは全車マイルドハイブリッド搭載。口コミはガリバー「車カタログ」より

軽自動車では検討の余地あり

車重の軽い軽自動車であれば、マイルドハイブリッドは普通車よりも高い燃費向上性を発揮します。

例えばスズキ「アルト」の場合、ガソリン車とマイルドハイブリッド車では燃費や燃料代が以下のように変わります。

  ガソリン
(L、2WD)
マイルドハイブリッド
(HYBRID S、2WD)
新車時価格 99万8,800円 109万7,800円
燃費(WLTCモード) 25.2㎞/L 27.7㎞/L
1万㎞走行時の燃料代 6万3,520円 5万7,760円

※燃料代はガソリン価格160円/Lで試算

アルトの場合は、1万㎞走行で両者に約5,800円の燃料代の差が生じました。購入時は、予想される燃料代の差、アイドリングストップ後の静粛性、その他の装備差を考えて、搭載するかどうかを決めましょう。

【おすすめ】マイルドハイブリッド搭載の軽自動車3選

ここでは、マイルドハイブリッド搭載のおすすめ車種を厳選してご紹介します。

おすすめ①日産「ルークス」

マイルドハイブリッド搭載の軽自動車:ルークス

  • 新車時価格:163万円~
  • 中古車相場:5万円~268万円

ルークスは、スーパーハイト系ワゴンの中で随一の操縦安定性を誇るクルマです。そのため高速走行をするような人にお勧めします。長距離を走る人であれば、マイルドハイブリッドの恩恵も受けやすいでしょう。全車マイルドハイブリッド搭載で、燃費はベーシックな2WD車で20.9㎞/L(WLTCモード)です。

おすすめ②スズキ「ワゴンRスマイル」

マイルドハイブリッド搭載の軽自動車:ワゴンRスマイル

  • 新車時価格:129万円~
  • 中古車相場:81.8万円~191.6万円

ハイト系ワゴンの「ワゴンR」をベースに、スライドドアを搭載して愛らしいデザインにしたのがワゴンRスマイルです。スーパーハイト系ワゴンより低価格で、コストパフォーマンスに優れます。ガソリン車とマイルドハイブリッド車があり、マイルドハイブリッド車の燃費は最大25.1㎞/L(2WD、WLTCモード)です。

おすすめ③スズキ「ハスラー

マイルドハイブリッド搭載の軽自動車:ハスラー

  • 新車時価格:136万円~
  • 中古車相場:14.9万円~202.4万円

大人気モデルのハスラーは、全車にマイルドハイブリッドを搭載しています。デザイン性、適度なオフロード性能、ハイトワゴンをベースにした車内の広さなど、総合力の高いクルマです。人気が高いことから中古車も多く流通しています。

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