こんにちは、リベラーラ麻布です。

いつもご覧いただき、ありがとうございます。

はやいものでリベラーラ麻布は、今年10周年を迎えまました。

私たちは、

グローバルなネットワークを駆使し部品を調達し、

また技術を極めたマエストロたちの協力を仰ぎ、

どのマシンも時間を掛けて

新車当時以上の感動を呼ぶ作品作りに勤しんで参りました。

そんな、これまで手がけさせて頂いた名車の中から、

記憶に残るマシンをご紹介させていただきます。

トップバッターは

ガルウイング300SLです。

オリジナルは、当時のレースで圧倒的な勝利を収めた

プロトタイプレーシングマシンですが、

当時のダイムラー・ベンツは市販には踏み切りませんでした。

そこにアメリカでインポートカーを手がけていた

マックス・ホフマンがダイムラー・ベンツを説き伏せ、

市販車の300SLを販売しました。

オリジナルはクーペが1,400台、ロードスターが1,858台となっております。

これだけでも稀少なマシンですが、

私たちが手がけたマシンは、さらに稀少なマシンでした。

カリフォルニアのアントン・オスターマイヤーと

ガルウイング社が制作したレプリカモデルです。

レプリカモデルといっても、

ボディ構造から細部のパーツまで

オリジナルと寸分違わない実に精巧な完成度を誇るマシンで、

たった50台が製作され、

金型やパーツはドイツ企業に売却されました。

その直後、メルセデス・ベンツから意匠権の侵害を告発され、

ドイツではすべての金型も、パーツも、完成車も、

すべて葬り去られました。

しかし判決が出た時点ですでにドイツ国外に輸出されていた

数台が現存し、

リベラーラは1989年に新車として日本に並行輸入されたマシンを

手がけることができました。

まさに奇跡の1台との遭遇でした。

こんなクルマに出会えたことを感謝する

10年間の春です。