中古 SUVおすすめランキング-専門家が厳選【中古車ベスト5】

目次

国産中古SUVの評価ポイント

SUVは燃費の悪さが気になるボディタイプだ。そこで今回は、全車燃費のよいハイブリッドもしくはディーゼル車から選んだ。
そのうえで、走行性能や予防安全性能、中古車価格などを総合的に判断して評価している。

中古 国産SUVおすすめランキング ベスト5

  • RANKING BEST 1 中古 SUV ランキング ベスト1 初代三菱 アウトランダーPHEV

    初代三菱 アウトランダーPHEV

    前後2つのモーター駆動車を世に送り出したパイオニア

    初代三菱アウトランダーPHEVは、2013年1月にデビューした。当時は、世界初のSUVタイプのPHEVだった。
    PHEVは、充電した電力を使い、通常時はモーターのみで走行する。電力を使いきると、ガソリンを使いハイブリッド車として走行するのだ。ガソリンを使って走れるため、EVのような電欠の心配がない。そのため、日々通勤、買い物など短距離の移動を繰り返す人におすすめだ。
    電気代はガソリンより大幅に安価なので、燃料費の節約になる。ガソリンスタンドに行く回数も激減するため時間の節約にもなる。

    燃料経済性だけでなく、ユニークな走行性能も魅力だ。
    初代アウトランダーPHEVは、前後にモーターを配置したツインモーターAWDを採用している。デビューした2013年時には、これほど先進的な技術を採用したメーカーはほとんど無かった。
    モーター駆動は前後のトルク配分を瞬時にコントロールできる。そのため滑りやすい路面でも、より安定した走りが可能だ。走る楽しさも得られるSUVに仕上がっている。

    2代目アウトランダーPHEVが登場したことで、初代の中古車価格も下落傾向になり買い得感も出てきている。

    三菱 アウトランダーPHEVの
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  • RANKING BEST 2 中古 SUV ランキング ベスト2 マツダ CX-8ディーゼル

    マツダ CX-8ディーゼル

    どこまでも快適に走れそうなグランドツアラー的SUV

    CX-8は国内マツダのフラッグシップSUVとして2017年12月に投入された。6、7人乗りの多人数乗車を可能とした、ラグジュアリーSUVだ。
    CX-8にはガソリン車の設定もあるが、環境性能を重視すると燃費のよい2.2Lディーゼルエンジン車をおすすめしたい。

    加えて、長距離走行性能にこだわっているのも高評価のポイントだ。とくに2.2Lディーゼル車は、グランドツアラーのような性格が明確に与えられている。
    高速道路では大トルクでエンジンの回転数を抑えているため、静粛性も高く直進安定性も高い。そのため、ドライバーの疲労も少ない。乗り心地もゆったりとしたややソフト系で快適だ。
    上級グレードには、前席シートベンチレーション機能が標準装備され、快適性をさらに向上させている。長距離走行をラクに楽しみたい人にはおすすめだ。

    マツダ CX-8ディーゼルの
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  • RANKING BEST 3 中古 SUV ランキング ベスト3 マツダ CX-5ディーゼル

    マツダ CX-5ディーゼル

    上質さと洗練さはクラストップレベルの実力

    2代目CX-5は、2017年にデビューした。初代CX-5はカジュアルなイメージだったが、2代目CX-5は方向性が一変した。内外装の質感を大幅にアップし、ラグジュアリーSUVへと舵を切ったのだ。この質感の高さや洗練さは、クラストップレベルの仕上がりといえる。

    環境性能を重視すると、CX-5のおすすめはディーゼル車だ。2.2Lディーゼル車は420Nmという大トルクを誇り、力強さと低燃費性能を両立している。
    CX-5の中古車価格は、まだ現行モデルということもあり高値維持傾向にある。だが登場が2017年なので、前期モデルに少し買い得感が出てきている。

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  • RANKING BEST 4 中古 SUV ランキング ベスト4 トヨタ C-HRハイブリッド

    トヨタ C-HRハイブリッド

    都会派SUVとしてこだわった走行性能と、他を圧倒する燃費性能

    C-HRは、2016年12月に登場したCセグメントのコンパクトSUVである。
    C-HRは、かなり割り切ったSUVだ。SUVでありながら、オフロードでの走行はあまり想定されておらず、都会派SUVとしての価値をアピールしている。
    都会派SUVの特徴のひとつが走行性能だ。意のままに走れるファンな走りと快適な乗り心地を得ている。これは、デビュー時の最新プラットフォーム(車台)であるGA-Cを採用した結果だ。低重心で軽量なプラットフォームをベースに、徹底的に走りの質を追求した。

    環境性能は、1.8Lハイブリッドシステムを搭載している。デビュー時は世界トップレベルの燃費性能だったが、未だにクラストップレベルをキープしている。
    デザインにもこだわっており、今まで見たことのないような個性を発揮している。

    オフロードに特化した走行性能と世界トップレベルの燃費、個性的なデザインなどを高く評価し4位とした。

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  • RANKING BEST 5 中古 SUV ランキング ベスト5 初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド

    初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド

    低燃費&高い安全性能を誇る、SUVブームの立役者

    初代ヴェゼルは、2013年末にデビューし、2021年まで発売されたBセグメントのコンパクトSUVだ。
    この時期、まだ国内ではSUVブームにはなっていなかった。しかしヴェゼルは、デビュー直後から大ヒットしている。SUVブームのパイオニアであり、けん引したモデルでもあった。

    初代ヴェゼルは、3代目フィットをベースとしたSUVだ。ホンダ独自のセンタータンクレイアウトもフィットと同じである。そのため、室内や荷室は広く使い勝手に優れていた。また、ハイブリッドシステムもフィットと同じ1.5Lのi-DCDが使われ、優れた低燃費性能を誇った。

    2016年の改良では、歩行者検知式自動ブレーキを含む予防安全装備パッケージ「ホンダセンシング」を早くから用意し、高い予防安全性能を得た。

    そして2代目ヴェゼルが登場したことで、中古車価格もやや下落傾向に入り、少しだが買いやすくなった。こうした燃費や使い勝手、予防安全性能などを高く評価し5位とした。

    ホンダ ヴェゼルハイブリッドの
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中古 SUV おすすめ
5台を5項目で比較

中古 国産SUVのおすすめ5台について価格、燃費、走行性能、乗り心地、使い勝手の5項目を比較評価した。SUVはファミリーカーとしても人気だが、車幅が広くて取り回しが難しいといった声もある。使い勝手の項目では運転のしやすさにも言及しているので価格や燃費などと併せて参考にして欲しい。

価格比較

初代三菱 アウトランダーPHEV

初代三菱 アウトランダーPHEV
2015年のマイナーチェンジ後モデルがおすすめ

初代アウトランダーPHEVの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

車種 中古車相場 新車価格
初代アウトランダーPHEV 約240~290万円(2017年式) 約366~479万円

(2022年10月調べ)

初代三菱アウトランダーPHEVのおすすめは、2015年の改良後モデルだ。
このモデルからデザインが一新された。ダイナミックシールドという三菱のデザインアイコンが使われるようになったのだ。またボディ剛性アップやサスペンションの変更、PHEV制御の改良など大きな変更があった。

2017年式の中古車価格は、新車価格の約61~66%だ。SUV人気の影響もあり、やや高めの中古車相場となっている。このくらいの価格であれば、まずまずの買い得感だ。

おすすめは、スポーティグレードのSエディションだ。中古車流通量が少ないのが惜しい。最上級グレードのGプレミアムパッケージも満足度が高い。ロックフォードのプレミアムサウンドシステムや本革シートなど、豪華装備が標準装備されているのも魅力だ。

マツダ CX-8ディーゼル

マツダ CX-8ディーゼル
お勧めはLパッケージの4WD

CX-8ディーゼルの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

車種 中古車相場 新車価格
CX-8ディーゼル 約270~380万円(2018年式) 約320~419万円

(2022年10月調べ)

CX-8ディーゼルの中古車価格は、高値を維持している。空前のSUVブームの影響に加え、現行車なので、仕方のない部分もある。2018年式の中古車は、新車価格の約84~91%とかなり高い。

CX-8ディーゼルのおすすめグレードは、Lパッケージの4WDだ。高速道路中心のロングツーリングの場合、4WDなら雨などの路面状況を問わず安定感がある。
Lパッケージは、本革シートや前席シートベンチレーション、パワーリフトゲートなど贅沢装備が満載だ。2018年式の中古価格は約310~380万円だ。新車価格の74~91%になっている。新車価格の約80%以下となる約330万円以下で買えれば、まずまずの買い得感といえるだろう。

マツダ CX-5ディーゼル

マツダ CX-5ディーゼル
現行車だが、前期モデルに買い得感あり

2代目CX-5ディーゼルの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

車種 中古車相場 新車価格
2代目CX-5ディーゼル 約170~270万円(2017年式) 約278~353万円

(2022年10月調べ)

2代目CX-5ディーゼルの中古車価格は、高値を維持している。2017年式の場合、新車価格に対して約61~76%となっている。人気のSUVであり、現行モデルなので、高値なのは仕方がない。新車価格の60%台程度で手に入れられれば、まずまずの買い得感といえる。

2代目CX-5ディーゼルの場合、安価な価格帯の車両は7万kmを超える過走行気味の車両が多い。5万km以下の車両となると、200万円以上が相場となる。
おすすめグレードは、最上級グレードのXD Lパッケージだ。レザーシートにボーズサウンドシステム、電動リヤゲートなどが標準装備されていて満足度は高い。

トヨタ C-HRハイブリッド

トヨタ C-HRハイブリッド
Gグレードにオプションの純正ナビ装着車両がおすすめ

C-HRハイブリッドの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

車種 中古車相場 新車価格
C-HRハイブリッド 約180~270万円(2017年式) 約265~291万円

(2022年10月調べ)

C-HRハイブリッドの中古車価格は高値を維持している。デビュー直後から爆発的にヒットしたモデルなのも大きく影響しているだろう。
2017年式の中古車は、新車価格の約68~93%となった。中古車流通量が多いので、中古車相場の価格帯がかなり幅広くなっているのが特徴だ。過走行気味の車両も多く入っているからだろう。
200万円以下の価格帯だと、7万kmを超えた車両が多い。150万円位から選べるので買い得感はある。 程度のよい車両ということであれば、200万円以上の価格帯が中心だ。

人気は上級グレードのGが圧倒的である。安全装備や豪華装備も充実していてお勧めだ。これに純正ナビやLEDヘッドライト、バックカメラが付いていればベストといえる。

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド
新車価格の70%以下程度なら、買い得感あり

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッドの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

車種 中古車相場 新車価格
初代ヴェゼルハイブリッド 約160~240万円(2017年式) 約249~289万円

(2022年10月調べ)

人気のSUVである初代ホンダ ヴェゼルハイブリッドの中古車相場は、高値を維持している。中古車価格は、新車価格の約64~83%だ。特に人気の2017年式は、新車価格の70%以下位がお買い得といえるラインだろう。

2017年式でお勧めなのは、装備が充実した上級グレードのハイブリッドZだ。このグレードに運転席・助手席パワーシート、純正ナビが装備されていれば、さらにお勧めといえる。

燃費比較

初代三菱 アウトランダーPHEV

初代三菱 アウトランダーPHEV
今でも十分なレベルにある航続距離と燃費性能

初代三菱アウトランダーPHEVの航続距離、燃費は以下の通りだ。(JC08モード)

車種 航続距離 燃費
初代アウトランダーPHEV 60.8km 19.2km/L

初代三菱アウトランダーPHEVの航続距離は、最近のPHEVと比べてもやや短い程度だ。これくらいの航続距離があれば、通勤や送迎、買い物は、ほとんどガソリンを使わない生活ができる。電気代はガソリン代より大幅に安価なので、燃料費を大幅に削減できる。

ハイブリッドモードになった際の燃費も優秀だ。
PHEVは大きく重い駆動用バッテリーを搭載するため、車重が重い。燃費には不利な要素ながら、19.2km/Lという燃費値はまずまずといえる。ちなみに、3代目トヨタ ハリアーハイブリッドの燃費は21.4km/Lだ。車重の差がなければ、同等レベルといえるだろう。

マツダ CX-8ディーゼル

マツダ CX-8ディーゼル
低燃費で長い航続距離が魅力

CX-8ディーゼルの燃費は以下の通りだ。(JC08モード)

車種 燃費
CX-8ディーゼル 17.0(4WD)~17.6km/L(FF)

CX-8ディーゼルの車重は、1,800kg超級と重い。この車重であれば、良好な燃費値で優れた環境性能車といえるだろう。
ディーゼル車のメリットは環境性能だけではない。安価な軽油を使うので、燃料経済性にも優れている。ハイブリッド車レベルとまではいかないものの、燃料費を節約できる。

CX-8ディーゼルの4WDのガソリンタンク容量は74Lだ。燃費値通り走ると、航続距離は1,258kmにもなる。給油回数も減り、時間の節約も可能だ。

マツダ CX-5ディーゼル

マツダ CX-5ディーゼル
純ガソリン車に対して、大差を付けた燃料費

2代目CX-5ディーゼルと、ライバル車である3代目トヨタ ハリアーの燃費は以下の通りだ。(JC08モード)

車種 燃費
2代目CX-5ディーゼル前期モデル 17.2 km/L(4WD)~18.0km/L(FF)
3代目ハリアーハイブリッド 27.4km/L(FF)
3代目ハリアー(ガソリン 2.0L) 16.0km/L(FF)

2代目CX-5ディーゼルの燃費値は良好で、高い環境性能を誇る。しかし、3代目ハリアーハイブリッドの燃費と比較すると、かなりの差がある。

2代目CX-5ディーゼルの燃料は軽油で、レギュラーガソリンより20円/L前後も安価だ。ガソリン車である3代目ハリアー2.0Lと比べると、燃費は大きな差になる。

カタログ値で1,000km走行した時の燃料費は以下の通りだ。

車種 1Lあたりの燃料費 1,000km走行時の燃料費
2代目CX-5ディーゼル前期モデル 145円/L(軽油) 8,100円
3代目ハリアー(ガソリン 2.0L) 165円/L(レギュラーガソリン) 10,300円

ディーゼル車の燃料費は、ガソリン車に対しては、大きな差を付けている。

トヨタ C-HRハイブリッド

トヨタ C-HRハイブリッド
無敵状態の低燃費性能!

C-HRハイブリッドの燃費は以下の通りだ。

車種 燃費
C-HRハイブリッド(JC08モード) 30.2km/L
C-HRハイブリッド(WLTCモード) 25.8km/L

C-HRハイブリッドの燃費性能は、もはや敵無しといえる圧倒的な数値となっている。マイナーチェンジ後モデルでWLTCモードになった燃費値も良好だ。このクラスでC-HRと勝負できる他メーカーのモデルは無いといえる。
燃費でのライバル車は、同じシステムを搭載するカローラクロスくらいだ。カローラクロスの燃費は、26.2km/L(WLTCモード)となっている。

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド
意外と燃費のよいガソリン車

初代ヴェゼルの燃費は下記の通りだ。(JC08モード)

車種 燃費
初代ヴェゼルハイブリッド 23.4~27.0km/L
初代ヴェゼル(1.5Lガソリン) 19.8~20.6km/L

初代ヴェゼルハイブリッドの燃費は、C-HRと比べると少し物足りない数値だ。しかも、1.5Lガソリン車の燃費との差も意外と小さい。初代ヴェゼルは、ガソリン車とハイブリッド車で少々悩んでしまう。だが、未来の環境問題を意識してハイブリッド車を選択したい。

走行性能比較

初代三菱 アウトランダーPHEV

初代三菱 アウトランダーPHEV
大きく重いクルマだが、意のままに走る

三菱アウトランダーPHEVのように環境性能が高いモデルは、走りが物足りないというイメージを抱いている人が多い。だが、むしろPHEVの方が気持ちよく走るのだ。

初代アウトランダーPHEVの前期モデルは、前後に82psのモーターを装備している。モーターは、アクセルを踏んだ瞬間に最大トルクを出す特性をもつ。そのため、抜群にアクセルレスポンスがよい。このアクセルレスポンスの良さは、純内燃機関車では実現できないレベルである。一度、電動車に乗ると、純内燃機関車では物足りなく感じるほどだ。
2018年の改良では、リヤモーターの出力が前82ps後95psアップした。滑りやすい路面では後輪を積極的に滑らせるドリフト走行も可能となり、走る楽しさが増している。

初代アウトランダーPHEVには、三菱独自の4WD制御技術であるS-AWC(SUPER ALL WHEEL CONTROL)が組み合わされている。電気によるきめ細かな制御が可能となり、意のままに走る楽しさをアシストしている。

マツダ CX-8ディーゼル

マツダ CX-8ディーゼル
余裕のトルクと穏やかなハンドリング

前期CX-8ディーゼルのエンジン出力は190ps&450Nmだ。450Nmをガソリン車自然吸気エンジンに換算するとV8 4.5L級である。1,800kg超の車重をもつCX-8でも、十分に余裕を感じさせるトルクだ。高速道路では、この余裕あるトルクが疲労軽減につながる。

マツダ車はシャープなハンドリングをもつクルマが多い中、CX-8ディーゼルは落ち着いたハンドリング性能となっている。ロングホイールベース車らしく、ゆっくりとクルマが曲がっていく。高速道路などでは安心感がある。

マツダ CX-5ディーゼル

マツダ CX-5ディーゼル
クラストップレベルの加速性能

2代目CX-5ディーゼル(前期)のエンジン出力は、175ps&420Nmだ。車重1,600kg級に対して420Nmものトルクは、あり余るほどだ。アクセル全開では、豪快な加速が楽しめる。この加速力は、クラストップレベルの実力を持つ。

2代目CX-5は、外観や内装はラグジュアリー系な雰囲気にまとめられている。ところが、ハンドリングはなかなかスポーティだ。気持ちよくグイグイ曲がる。マツダ車らしく、走る楽しさを十分に堪能できるモデルだ。

トヨタ C-HRハイブリッド

トヨタ C-HRハイブリッド
軽快感抜群のハンドリング

C-HRに搭載される1.8Lハイブリッドのシステム出力は122psだ。それほどパワフルではない。高速道路などでは、もう少しパワーが欲しいと思うこともあるが、必要十分なレベルである。
秀逸なのがハンドリングだ。背の高いSUVとは思えないほど、気持ちよく曲がる。リヤタイヤの追従性も高い。速度を出しても、安定して路面を掴んで離さないので、安心してアクセルを踏んでいける。軽快感は抜群だ。

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド
パワフルなパワーユニット

この当時のホンダは、スポーティな走りを好んだ。そのため、初代ヴェゼルハイブリッドの走りもSUVとは思えないスポーティなものだ。シャープなハンドリングで、車体もあまり傾かずグイグイと曲がっていく。現在のBセグメントコンパクトSUVも含め、最も機敏なハンドリングをもつモデルといえる。

1.5Lのハイブリッドシステムであるi-DCDの出力は152psを誇り、なかなかパワフルだ。7速デュアルクラッチミッションも、ダイレクト感あるシフトフィールも気持ちよい。
ミッションのシフトチェンジ時に、ガチャガチャとした音が少し気になるのが惜しい。

乗り心地比較

初代三菱 アウトランダーPHEV

初代三菱 アウトランダーPHEV
ゆったりとした乗り心地

初代三菱アウトランダーPHEVは、ラグジュアリーSUVのような乗り心地だ。路面の凹凸に対して、サスペンションをしっかりとストロークさせ衝撃を吸収する。そのため、カーブではやや大きめに車体が傾く。高速道路では、まるでクルーザーのようにゆったりとした乗り心地になる。

こうした乗り味と逆の特性を持つグレードが「Sエディション」だ。ボディ剛性を強化するために、ビルシュタイン製ダンパーを装着している。乗り味はガラッと変化し、硬めの乗り心地が特徴だ。ステアリング操作に対して、クルマの動きもクイックになった。グイグイと良く曲がり気持ちよく走れるグレードだ。

マツダ CX-8ディーゼル

マツダ CX-8ディーゼル
シットリとした上質な乗り心地

CX-8ディーゼルの乗り心地は、マツダSUVモデルの中で最もよい。さすが、マツダのフラッグシップSUVといえる。全体的にシットリとした上質な動きで、ドライバーに不快な振動を伝えない。
3列目シートの乗り心地は、タイヤの上に座っていることもあり、ゴツゴツ感がある。だが、3列シートSUVの中では良好だ。

マツダ CX-5ディーゼル

マツダ CX-5ディーゼル
コシのある乗り心地

2代目CX-5は、ラグジュアリーSUVのテイストを強めている。乗り心地を初代CX-5と比べると、しなやかでとても快適になっている。マツダ車らしくフワフワした乗り味ではなく、しっかりとダンピングが効いたコシのある動きで車体の揺れを上手に抑えている。

トヨタ C-HRハイブリッド

トヨタ C-HRハイブリッド
高剛性ボディと高性能ダンパーの組み合わせで上質な乗り心地

走りにこだわったC-HRは、前期モデルに高性能なザックス製ダンパーを採用している。高性能ダンパーと高剛性ボディの組み合わせにより、乗り心地は上質で快適だ。路面の凹凸をしっかりと抑え込みフラットライドな乗り心地を実現している。
また、ハイブリッド車なので静粛性も高い。

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド
スポーティだが、硬い乗り心地

初代ヴェゼルの乗り心地は、モデル末期までの泣き所となった。とくに、前期モデルは、ガチガチに硬められたサスペンションセッティングで、ガンガンと路面の凹凸を乗員に伝えてくる。シャープなハンドリングを得るためのセッティングだ。
2015年に振幅感応型ダンパーを採用し、乗り心地を改善した。ただし、それでも硬い乗り心地だった。

内外装・デザイン比較

初代三菱 アウトランダーPHEV

初代三菱 アウトランダーPHEV
狭い駐車場でも扱いやすい

初代三菱アウトランダーPHEVは、車体が大きく見える。しかし全幅は1,800mmに抑えられていて、このクラスの中ではややスリムだ。3代目日産エクストレイルの全幅は1,820mm、4代目エクストレイルは1,850mmもある。
狭い道のすれ違いでは、扱いやすいとは言いにくいが、このクラスのSUVにしては使いやすい。

大きなボディながら、最小回転半径は5.3mである。Cセグメントのコンパクトカーに近いレベルの数値で、高く評価できるポイントだ。狭い駐車場でも、このクラスでは最も扱いやすいといえる。

マツダ CX-8ディーゼル

マツダ CX-8ディーゼル
小回りは苦手。3列目シートは短距離用として割り切りが必要

CX-8ディーゼルのボディサイズは、全長4,900mm×全幅1,840mm×全高1,730mmと大きい。全幅が1,800mmを超えてくると、日本の狭い道では車幅が気になる。さらに、最小回転半径も5.8mと大きい。Lクラスミニバン並みの数値なので、狭い駐車場では苦労する。

CX-8には、3列目シートがある。ただし、Lクラスミニバン並みの広さは無い。3列目シードは小さな子どもを除き、短距離移動用として使うべきだ。

マツダ CX-5ディーゼル

マツダ CX-5ディーゼル
ワイドな全幅だが、小回り性能は平均レベル

2代目CX-5ディーゼルは、全長が4,545mmと短いのだが、全幅は1,840mmとなかなかワイドだ。これだけの全幅があると、狭い道でのすれ違いでは気を使う。また、最小回転半径は5.5mと平気的なレベルをキープ。狭い駐車場でも、それほど困ることはない。

トヨタ C-HRハイブリッド

トヨタ C-HRハイブリッド
デザイン優先の弊害? 狭い後席と後方視界が物足りない

C-HRハイブリッドの全幅は1,795mmと、このクラスとしてはややワイドだ。狭い道のすれ違いでは、やや気を使う。
だが全長は4,385mmと短いこともあり、最小回転半径は5.2mだ。コンパクトSUVらしく小回りがきき扱いやすい。

C-HRは、個性的なデザインを優先したため、リヤシートがやや狭い。とくに頭上付近がタイトで、少し圧迫感を感じる。同様に、後方視界もあまりよくない。駐車に自信がないのであれば、必ずバックカメラ装着車を選びたい。

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド

初代ホンダ ヴェゼルハイブリッド
センタータンクレイアウトにより、広い室内と荷室を実現

初代ヴェゼルハイブリッドの使い勝手の良さは、美点だ。室内スペースや荷室は、現在でもトップレベルである。
そのため、2代目ヴェゼルも初代のプラットフォームを改良して継続採用している。荷室容量は404Lで、最新のトヨタ ヤリスクロスは390Lだ。

リヤシートの座面は、跳ね上げ固定式にできる。背の高い荷物を立てて積載可能することが可能だ。こうした使い勝手の良さは、ホンダ独自のセンタータンクレイアウトにより可能になった。

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員