中古ミニバンおすすめランキング-専門家が厳選【中古車ベスト5】

目次

ミニバンの評価ポイント

Mクラスミニバンは、家族のためのクルマだ。事故を防ぐためにも、今回は予防安全装備を重視し順位を付けた。
さらに、快適性や燃費性能、使い勝手も重視した。
室内の広さは各車にそれほど大きな差はない。
順位付けにあたっての車種選定は以下の2つを条件とした。

  • 中古車なので、デビューから3年以上経過しているモデルから選択した。
  • 燃費重視のため、評価はすべてハイブリッド車でガソリン車は含まれない。

中古ミニバン おすすめランキング ベスト5

  • RANKING BEST 1 中古ミニバン ランキング ベスト1 5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ

    5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ

    高い予防安全装備など、総合力ナンバー1!

    5代目ステップワゴンスパーダのハイブリッド車は、2017年のマイナーチェンジ時に新設定された。この時には、外観デザインを大幅に変更し、より大きく迫力あるフェイスデザインになった。

    5代目ステップワゴンスパーダの非常に高い総合力を評価して今回1位とした。
    スパーダは当時、Mクラスミニバンで最もパワフルで低燃費だった。これはスポーツ ハイブリッドi‐MMD(2.0Lのハイブリッドシステム)が搭載されたことによるものだ。

    また、どのグレードでも安心して乗れるモデルといえる。なぜなら、歩行者検知式自動ブレーキを含む予防安全装備パッケージ「ホンダセンシング」が全車標準装備化されていたからだ。

    室内空間も高評価だ。3列目シートは床下格納タイプで使い勝手が良い。バックドアには縦に分割するわくわくゲートを装備した。縦に分割開閉できるので、後方にスペースが無い場所でもバックドアの一部を開閉し荷物の出し入れが可能だ。

    ホンダ ステップワゴンスパーダの
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  • RANKING BEST 2 中古ミニバン ランキング ベスト2 5代目ホンダ オデッセイハイブリッド

    5代目ホンダ オデッセイハイブリッド

    低燃費・安全性能を求めるならこのクルマ

    5代目オデッセイは、2013年に登場。ハイブリッド車は、少し遅れて2016年デビューしている。2.0L「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載し、現在ではe:HEVと呼ばれている。

    オデッセイハイブリッドの燃費性能は優秀だ。
    当時、ライバル車のトヨタ アルファードの燃費が19.4km/L(FF、JC08モード)だった。アルファードは燃費性能に優れているといわれ、ややボディサイズが大きいクルマだ。
    対するオデッセイハイブリッドの燃費は25.2km/L(FF、JC08モード)と、大きな差を付けていた。

    低床・低重心フロアによる運動性能の高さも大きな特徴だ。
    全高が低めなので、カーブでもクルマの傾きは少なめに抑えられている。さらに予防安全装備「ホンダセンシング」によって高い安全性能も誇った。クルマの総合力という面では、トップレベルのモデルだ。

    だが、販売面では低迷し続けた。そのため、リセールバリューはアルファードなどと比べるとやや低めだ。中古車価格も安価傾向になりつつあり、中古車らしい買い得感が出てきている。
    総合力は高いが、リセールバリューを加味して2位とした。

    ホンダ オデッセイハイブリッドの
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  • RANKING BEST 3 中古ミニバン ランキング ベスト3 5代目日産 セレナe-POWER

    5代目日産 セレナe-POWER

    プロパイロットで2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞

    5代目セレナe-POWERは、2018年にデビューした。
    e-POWERとは、エンジンは発電に使い、走行には発電された電力を使うシリーズハイブリッドシステムのことだ。低速域での燃費に優れ、高速域の燃費はやや下がる傾向にある。

    5代目セレナe-POWERは、2代目ノートe-POWERと基本的に同じシステムを使う。だが5代目セレナe-POWERはミニバンらしく、出力をアップしたモーターが使われている。デビュー時には、クラストップレベルの燃費値を誇った。

    2代目セレナe-POWERは、「プロパイロット」という先進技術が高く評価された。高速道路などで車線維持しながら、全車速で先行車に追従走行する機能だ。デビュー時こうした装備を備えるモデルは無かった。
    プロパイロットの先進性が高く評価され2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤー「イノベーション部門賞」を受賞している。また、早くから歩行者検知式自動ブレーキを標準装備化していた。
    こうした先進技術と低燃費技術のe-POWER、高い安全装備などを評価し3位とした。

    日産 セレナe-POWERの
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  • RANKING BEST 4 中古ミニバン ランキング ベスト4 3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド

    3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド

    超人気モデルだが、改良前モデルの予防安全装備は物足りない

    3代目 ヴォクシーハイブリッドは、2014年に登場した。
    非常に高い人気を得ていたが、歩行者検知式自動ブレーキが無く、予防安全装備面が長期間物足りなかった。
    2019年の改良でようやく歩行者検知式自動ブレーキを装備。なんとか一定レベルに達したため4位とした。そのため、3代目ヴォクシーハイブリッドのおすすめは、2019年の改良後モデルだ。

    予防安全性能以外の総合力は、高いレベルにある。2014年デビューと設計がやや古いものの、燃費性能や乗り心地、静粛性はクラストップレベルだ。

    トヨタ ヴォクシーハイブリッドの
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  • RANKING BEST 5 中古ミニバン ランキング ベスト5 2代目トヨタ シエンタハイブリッド

    2代目トヨタ シエンタハイブリッド

    歩行者検知式自動ブレーキが付いた2018年マイナーチェンジ後モデルがおすすめ

    2代目シエンタハイブリッドは、全長4,260mmという小さなボディでありながら7人乗りを実現している。とても優れたパッケージング技術をもつモデルだ。
    しかも、1.5Lハイブリッドシステムを搭載し、燃費性能も非常に高い。小さなボディなので、狭い駐車場などでも扱いやすく、日々使うクルマとしての利便性に優れている。

    そんな2代目シエンタハイブリッドが登場したのは、2015年だ。当時のトヨタは、予防安全装備に消極的で、歩行者検知式自動ブレーキの装着が見送られていた。
    しかし、2018年のマイナーチェンジ後モデルでようやく歩行者検知式自動ブレーキが装備された。予防安全性能が向上したことを評価し5位とした。おすすめは2018年マイナーチェンジ後モデルとなる。

    トヨタ シエンタハイブリッドの
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中古ミニバン おすすめ
5台を5項目で比較

中古ミニバンのおすすめ5台について価格、燃費、運転のしやすさ、乗り心地、使い勝手の5項目を比較評価した。中古ミニバンで気になるのは新車と比べての買い得感だろう。また、ファミリーカーとして気になる装備面や使い勝手についても言及したので参考にして欲しい。

価格比較

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ
やや高めの中古車相場だが、新車価格の80%以下ならお得

5代目ステップワゴンスパーダの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

中古車相場(2018年式) 250~360万円
新車価格 約330~356万円

(2022年10月調べ)

5代目ステップワゴンスパーダの中古車相場は、やや価格帯が広い。最上級グレードで走行距離が少ない一部の車両は、新車価格を越えている。新車価格に対する中古車価格は、76~101%となった。人気ミニバンらしく、中古車価格は高値を維持している。

2022年5月には6代目ステップワゴンスパーダが登場した。5代目ステップワゴンスパーダが下取りに入り、徐々に中古車マーケットに流れ、中古車価格は下落していくと思われる。
5代目ステップワゴンスパーダの買い時はこれからだ。買い得感重視であるのなら、新車価格の80%以下がひとつの目安となる。

おすすめは、最上級グレードのG・EXホンダセンシングだ。装備が充実しているので、満足度は高い。このグレードに、オプションの純正ナビと本革シートが装備されていて、新車価格の80%以下程度なら、コスパは良い。

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド
マイナーチェンジ後の2018年式以降がおすすめ

5代目ホンダ オデッセイハイブリッドの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

中古車相場(2018年式) 約290~370万円
新車価格 375~415万円

(2022年10月調べ)

5代目オデッセイハイブリッドは、新車販売が低迷した影響で、中古車流通量も少ない。そのため、中古車相場もあまり安定しておらず、中には、新車価格超えの車両も散見する。
2018年式の中古車価格は、新車価格の77~89%と高値を維持しており、あまり買い得感がない。新車価格の80%以下であれば、まずまずお買い得といったところだ。

おすすめグレードは、2017年末のマイナーチェンジ後モデルだ。実質的に2018年式最上級グレード、アブソルートEXホンダセンシングがメインになるだろう。
以下の予防安全装備などが標準装備されている。

  • マルチビューカメラ
  • ブラインドスポットインフォメーション
  • 助手席パワーシート
  • 運転席&助手席シートヒーター
オプションの純正ナビは必須アイテムだ。予算次第だが、本革シートやリヤエンターテインメントシステムが装備された車両も魅力的だ。

5代目 日産 セレナe-POWER

5代目 日産 セレナe-POWER
最上級グレードでも物足りない装備

5代目セレナe-POWERの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

中古車相場(2018年式) 約250~350万円
新車価格 297~340万円

(2022年10月調べ)

5代目セレナe-POWERの中古車価格は高値維持で価格帯も広い。新車価格の84~103%にしか下がっておらず、新車価格を超える車両もある。
要因のひとつは、5代目セレナe-POWERが現行モデルであることだ。2022年度内に発売されるという6代目新型セレナが登場すれば、もう少し価格は下がるだろう。5代目セレナe-POWERの中古車を購入するなら、6代目新型セレナの登場後がよい。

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド
ほぼ新車越えの中古車価格という異常事態に

3代目ヴォクシーハイブリッドの中古車相場と新車価格は、以下の通りだ。

中古車相場(2019年式) 約320~370万円
新車価格 約300~338万円

(2022年10月調べ)

3代目ヴォクシーハイブリッドの中古車価格は、非常に高いままだ。4代目ヴォクシーハイブリッドの納期が超長期化していることを受け、高年式の3代目ヴォクシーを中心に軒並み中古車価格がアップしている。
2019年式中古車価格は、新車価格を大幅に超える約107~109%という異常値だ。4代目の新車価格が大幅にアップしたことも要因だろう。

予算に余裕があるのであれば、納期が遅くても4代目ヴォクシーハイブリッド(FF、新車価格約344~374万円)を買った方がお得だ。

それでも3代目ヴォクシーハイブリッドを選びたい場合、2019年改良後で歩行者検知式自動ブレーキ装備されたモデルがおすすめだ。
中でもおすすめグレードであるZS煌Ⅱは、中古車で流通している車両の多くを占めている。内外装にメッキやシルバー塗装したパーツをプラスし、ロアグリルに黒艶塗装を施した。リヤオートエアコン、ワンタッチスイッチ付デュアルパワースライドドア、6スピーカーなどを特別装備している。このグレードで、ブラック系のボディカラーであればリセールバリューも高い。

2代目トヨタ シエンタハイブリッド

2代目トヨタ シエンタハイブリッド
しばらく待ってからが、中古車の買い時

2代目トヨタ シエンタハイブリッドの中古車相場と新車価格は以下の通りだ。

中古車相場(2019年式) 約170~250万円
新車価格 219~253万円

(2022年10月調べ)

2代目シエンタハイブリッドの中古車価格も高値を維持している傾向にある。2019年式の中古車価格は、新車価格の約78~99%だ。人気モデルで、新車の納期長期化の影響が大きい。そのため、走行距離が少なくオプション装備満載の車両は新車価格超えとなっているケースもある。

さすがに中古車で新車価格超えしているモデルは選びにくい。2022年8月に3代目シエンタが登場したことによって、2代目の中古車価格は徐々に下落傾向に入ると予想できる。2代目シエンタハイブリッドの中古車の買い時は、しばらく待った方がよい。

おすすめグレードは、最上級グレードのGクエロだ。LEDヘッドライトやリヤコンビネーションランプなどが標準装備されている。このグレードに、純正ナビとサイド&カーテンエアバッグのオプションが装備されている車両がよい。

燃費比較

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ
当時のライバル車の中で、ナンバー1の低燃費

5代目ステップワゴンスパーダと、ライバル車であるトヨタ ヴォクシー、日産 セレナe-POWERの燃費は以下の通りだ。(すべてFF、WLTCモード)

車種 燃費
5代目ステップワゴンスパーダ 20.0km/L
3代目ヴォクシー 19.0km/L
5代目セレナe-POWER 18.0km/L

ステップワゴンスパーダは、大人気ミニバンであるヴォクシーを超える燃費値を実現している。しかも、5代目ステップワゴンスパーダのガソリンは2.0Lだ。3代目ヴォクシーより200㏄も排気量が大きく出力もあるのだから、なかなか優れたハイブリッドシステムといえる。
また、燃費ではセレナe-POWERにも勝っている。

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド
クラスを超えた燃費値

5代目オデッセイハイブリッドと、ライバル車であるトヨタ アルファードハイブリッドの燃費は以下の通りだ。(FF、WLTCモード)

車種 燃費
オデッセイ ハイブリッド 20.0~20.8km/L
アルファード ハイブリッド 14.8km/L

Lクラスミニバンで超人気モデルのアルファードハイブリッドは、オデッセイハイブリッドに比べ、ややボディサイズが大きく重い。さらに、4WDで排気量も2.5Lと大きいため、燃費面ではかなり不利だ。
オデッセイハイブリッドは、1クラス下のMクラスミニバンである3代目トヨタ ヴォクシーより燃費がよい。
条件が異なるものの、オデッセイハイブリッドの燃費は優秀といえる。

5代目日産 セレナe-POWER

5代目 日産 セレナe-POWER
JC08モードで、デビュー時はトップの燃費

5代目セレナe-POWERと、ライバル車である3代目ヴォクシーハイブリッド、5代目ステップワゴンスパーダの燃費は以下の通りだ。(FF)

車種 JC08モード/モデル前期 WLTCモード/モデル後期
5代目セレナe-POWER 26.2km/L 18.0km/L
3代目ヴォクシーハイブリッド 23.8km/L 19.0km/L
5代目ステップワゴンスパーダ 25.0km/L 20.0km/L(e:HEV)

デビュー時、5代目セレナe-POWERの燃費は、Mクラスミニバントップの燃費値だった。各車排気量が異なっているので、単純比較できないが優れた燃費値といえる。

モデル後期のWLTCモード値になると、5代目ステップワゴンスパーダe:HEVと3代目ヴォクシーハイブリッドは、5代目セレナe-POWERを超えている。
WLTCモードはJC08モードより実燃費に近いとされているので、実際の低燃費性能はライバル車の方が上回っているといえる。

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド
やや非力だが優れた燃費値

3代目・4代目ヴォクシーハイブリッドの燃費は以下の通りだ。(FF、WLTCモード)

車種 燃費
3代目ヴォクシーハイブリッド 19.0km/L
4代目ヴォクシーハイブリッド 23.0km/L

3代目ヴォクシーハイブリッドの設計は2014年と古いものの、燃費は良好だ。さすがに4代目と比べると見劣りするが、5代目セレナe-POWERよりも燃費値は上回っている。

ただ、システム出力は136psと、ややアンダーパワーな印象がある。EV走行できる範囲も狭く、すぐにエンジンが始動してしまうのは少々物足りない。

2代目トヨタ シエンタハイブリッド

2代目トヨタ シエンタハイブリッド
旧型になってもライバル車に勝る燃費値

2代目・3代目シエンタハイブリッドと、ライバル車であるホンダ フリードハイブリッドの燃費は以下の通りだ。(FF、WLTCモード)

車種 燃費
2代目シエンタハイブリッド 22.8km/L
3代目シエンタハイブリッド 28.4km/L
フリードハイブリッド 20.9km/L

2代目と3代目の燃費には、圧倒的な差がついている。しかしフリードハイブリッドの燃費と比べると、旧型になったとはいえ優れた燃費値となっている。
燃費値に関しては、高いレベルにある。

走行性能比較

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ
5ナンバーサイズで、小回りも利く。運転のしやすさは良好

5代目ステップワゴンスパーダの全幅は1,695mmだ。いわゆる5ナンバーサイズで、幅は狭い。狭い道でのすれ違いも比較的容易だ。また、最小回転半径も5.4mと小さめで、狭い駐車場でも扱いやすいサイズだ。

運転席からの視界は良好だ。
メーターはダッシュボード奥にあるタイプで、視線移動が少なくて済む。だが、文字が小さく見にくいのが難点だ。

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド
大きいのに小回りは得意

5代目オデッセイハイブリッドの全幅は1,820mmと、ややワイドだ。狭い道でのすれ違いは、少々気を使う。
最小回転半径は5.4mと小さい。アルファードハイブリッドが5.6m前後なので、狭い駐車場での取り回しはよい。1クラス小さいMクラスミニバン並みだ。

2020年、2度目のマイナーチェンジ前のオデッセイは、ボンネットが低めで前方に向かって下がっている。そのため、運転席から車両最先端部分が見えにくい傾向にある。

5代目日産 セレナe-POWER

5代目 日産 セレナe-POWER
16インチホイール装着車は小回りが苦手

5代目セレナe-POWERの売れ筋グレードであるハイウェイスターの全幅は1,740mmだ。この全幅であれば、狭い道のすれ違いもそれほど気にする必要はない。
注意したいのは、16インチホイール装着車だ。最小回転半径が5.7mと、Lクラスミニバン並みの数値で、狭い駐車場では少し苦労する。通常の15インチタイヤでも5.5mと、それほど小回りが得意なモデルではない。

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド
良好な視界を確保

スポーティなエアロパーツが装備された人気グレードZSの全幅は1,735mmだ。この幅であれば、狭い道もそれほど苦にしない。また、最小回転半径も5.5mと平均レベルだ。

インパネは低くワイドなデザインで、前方視界は良好だ。フロントピラーのスリム化、三角窓の拡大、低いベルトラインなどにより、側方視界もよい。

2代目トヨタ シエンタハイブリッド

2代目トヨタ シエンタハイブリッド
16インチホイール装着車は、小回りに注意

2代目シエンタハイブリッドには、オプションで16インチホイールの設定がある。最小回転半径が5.8mと大きいため、Lクラスミニバンより小回りが利かないのだ。狭い駐車場やUターン時には、かなり苦労する数値である。小回りがきかないコンパクトカーでは、本末転倒だ。
通常の15インチホイール装着車の最小回転半径は5.2mとまずまずの数値に収まっている。

乗り心地比較

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ
スポーティで、このクラスでトップレベルの乗り心地

5代目ステップワゴンスパーダには、やや引き締まったスパーダ専用のサスペンションが装備されている。そのため、しっかりとした乗り心地でスポーティな走りが可能だ。
さらにハイブリッド車は、大きく重いリチウムイオン電池を床下に設置したことで、ボディ剛性がアップしている。この影響でサスペンションがよりしっかりと動くようになり、硬めでも乗り心地がよいと感じるしなやかさを持った。ガソリン車よりも快適さが増しているのも特徴だ。
走行安定性も含め、クラストップレベルの快適な乗り心地に仕上がっている。

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド
3列目シートの乗り心地が微妙

5代目オデッセイハイブリッドは低床で全高は低めだ。重心高を下げ運動性能を高めるためである。
その上で、サスペンションはやや硬めとした。オデッセイハイブリッドは、スポーティなハンドリングを手に入れたのだ。

スポーティ志向なセッティングのため、オデッセイハイブリッドの乗り心地はやや硬めだ。何度か改良されてきたが、リヤサスペンションの突き上げがあり、3列目シートの乗り心地は厳しいものがあった。乗り心地では、アルファードハイブリッドにはかなわない。

5代目日産 セレナe-POWER

5代目 日産 セレナe-POWER
ソフト系だが、スッキリしない乗り心地

5代目セレナe-POWERの乗り心地はソフトである。だが、フリクションが大きいのか、スッキリしない乗り心地だ。
ソフト系らしく、街中では快適だ。しかし高速道路で連続するような凸凹が続くと、車体の揺れが収まらず、安定しない走りになる傾向がある。
3列目シートの乗り心地は、小さな凸凹だとそれほど気にならないが、大きな凸凹を通過すると強めの突き上げ感がある。

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド
マイナーチェンジ後モデルの乗り心地と静粛性は抜群

デビュー時の3代目ヴォクシーハイブリッドは、ややゴトゴトとした雑味を感じる乗り心地だった。
2017年のマイナーチェンジでは、ボディ剛性やショックアブソーバーが改良されている。しなやかで、快適な乗り心地となった。さらにスライドドアにシールを追加し、遮音性を向上した。
当時は、クラストップレベルの乗り心地と静粛性を誇っていた。

2代目トヨタ シエンタハイブリッド

2代目トヨタ シエンタハイブリッド
スッキリ、シャキッとしない乗り心地

2代目シエンタハイブリッドは全高が低いため、操縦安定性はまずまずのレベルにある。カーブで大きく傾いたり、車体が揺さ振られたりと不安定になることはない。

ところが、乗り心地は少々微妙だ。サスペンションのフリクションが大きく、細かい路面の凹凸を吸収しきれていない。ゴツゴツ、ゴトゴトとした乗り味を伝えてくる。雑味が多いというか、スッキリしない乗り心地だ。

内外装・デザイン比較

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ

5代目ホンダ ステップワゴンスパーダ
ホンダ独自の便利なわくわくゲート

「わくわくゲート」は、5代目ステップワゴンスパーダの大きな特徴のひとつであり、ホンダらしい独自の技術だ。
通常、大きなバックドアは後方に一定のスペースがないと開けることができない不便さがあった。しかし、わくわくゲートは分割横開き式だ。後方にスペースがなくてもリヤゲートを開閉でき、荷物の出し入れが容易になる。
さらに分割床下収納式の3列目シートの機能を使えば、リヤゲートからでも3列目シートへのアクセスを可能とした。

床下収納式の3列目シートは、荷室をスクエアに効率よく使えるメリットがある。その一方で、ライバル車のような跳ね上げ吊り下げ式と比べると、フロア下のスペースがなく長尺物を縦に積み込みにくいというデメリットもある。
この部分は、使い方により評価が異なる。

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド

5代目ホンダ オデッセイハイブリッド
3列目シートは床下収納。荷室をスッキリ効率よく使える

5代目オデッセイハイブリッドの3列目シートは、床下収納タイプだ。荷室はスクエアでフラットとなり、多くの荷物を載せやすい。逆に、床下スペースが無くなるデメリットもある。
シートアレンジは、平均的なレベルだ。

5代目日産 セレナe-POWER

5代目 日産 セレナe-POWER
荷物の出し入れが容易になるデュアルバックドアを採用

ミニバンのバックドアは、非常に大きい。そのため、後方に十分なスペースがないと障害物に接触し開けることができない。
そこで5代目セレナe-POWERは、バックドアの上部半分のみを開けることができるデュアルバックドアを採用した。小さな荷物であれば、簡単に出し入れが可能で便利だ。分割線も分からないように上手くデザインされているのもポイントだ。

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド

3代目トヨタ ヴォクシーハイブリッド
至れり尽くせりの装備類

3代目ヴォクシーハイブリッドのセカンドシートは、超ロングスライドを実現した。横スライド機構とワンタッチスペースアップサードシートの組み合わせで為せる業だ。
他にも以下のような快適装備が用意されている。

  • インテリジェントパーキングアシスト(駐車枠を自動認識して駐車支援)
  • 広角カラーバックガイドモニター(バックカメラの視野角を約180度まで拡大)
  • ワンタッチスイッチ付パワースライドドア

スライドドアの乗り込み高さは360mmとし、スライド量も805mmとした。車内まで続くフラットな床面としたことで、子どもや高齢者にも優しい乗降性になった。
荷室フロアの高さを従来型より60mm下げ、荷室フロア高さを500mmとすることで、大きな荷物の出し入れも容易にしている。

2代目トヨタ シエンタハイブリッド

2代目トヨタ シエンタハイブリッド
アウトドアに便利な機能が満載の2列シートの「ファンベース」

2018年9月のマイナーチェンジ後モデルには、ファンベースと呼ばれる2列シート車が追加された。荷室からリヤシートはフラットになり、車中泊もしやすく、26インチのマウンテンバイクが2台も積載可能だ。
荷室後部サイドには、ユーティリティホールが9個ずつ設置。ディーラーオプションのユーティリティフックやシステムバーと組み合わせることで、荷室を色々なカタチに変化させ色々な用途に対応可能だ。

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員