SUVベスト5を徹底比較
自動車専門家の大岡氏が、おすすめの新車のSUVをランキング形式で発表!
価格や燃費、走行性能などさまざまな角度でも比較しました。
気軽にたくさん運転できるSUV選びの参考にしてください。
目次
おすすめランキング ベスト5
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三菱 アウトランダーPHEV
2021年12月にフルモデルチェンジし、2代目となった三菱アウトランダーPHEV。
初代アウトランダーPHEVは、2013年に登場している。当時、世界初となる前後輪にそれぞれモーターを設置したツインモーター4WDを採用。フルモデルチェンジとなる2代目への期待も高まる。全方位スキ無し! 電動車の魅力を凝縮したSUV
2代目となったアウトランダーPHEVは、基本的な仕組みは初代と同じ。しかし、前輪85kW、後輪100kWというモーターを設置。初代よりパワーアップしているだけでなく、後輪側のモーター出力が非常に大きくなっている。これに、三菱独自のS-AWC(Super All Wheel Control)が加わり、どんな路面状況でも安心・安全な走りと、スポーツカーのような楽しい走りを両立する事となった。
その他の部分も大きく刷新され、運転支援装備も充実している。より高級感のあるSUVへと進化した。さらに、電動モデルとしては珍しい7人乗り仕様も用意され、顧客の多様なニーズにも対応している。また、こうした技術を支えるプラットフォーム(車台)も新開発された。このプラットフォームは、三菱・日産・ルノーのアライアンスにより生まれた。今後登場するモデルに採用されていく。日産では次期新型エクストレイルに採用予定だ。
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トヨタ RAV4
5代目トヨタRAV4は、2019年4月にデビューした。5代目RAV4は国内マーケットに再チャレンジをしたモデルだ。新開発されたGA-Kプラットフォーム(車台)が評価をされ、近年のSUVブームも相まって2019-2020日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。
価値ある超低燃費のハイブリッドシステム
RAV4に搭載されたパワーユニットは、直4 2.0Lガソリンと2.5Lハイブリッドの2タイプ。どちらも低燃費ながら、十分な力強さをもつ。ガソリン車はアイドリングストップ機能が装備されていないため気になる場合は、ハイブリッド車がおすすめだ。
クルマの性能を大きく左右するプラットフォーム(車台)は、新開発GA-Kプラットフォームを採用。RAV4の走行性能は非常に優れたものとなった。
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4WDのE-Fourは、やや出力の大きいモーターが採用されており悪路走破性を高めている。
予防安全装備は、昼夜の歩行者と昼間の自転車検知ができる自動ブレーキを装備。安全装備は一定レベルのものが標準装備されている。 -
トヨタ ヤリスクロス
トヨタ ヤリスクロスは、2020年8月に発売された新型車だ。プラットフォーム(車台)やパワーユニットなど、ベースとなっているのはBセグメントのコンパクトカーヤリスとなる。
高い完成度を誇るコンパクトSUV
搭載されたパワーユニットは、1.5Lのハイブリッドとガソリンの2タイプ。ハイブリッド車の燃費は、27.8~30.8㎞/L(FF、WLTCモード)という世界トップレベルの低燃費性能を誇る。1.5Lガソリン車もあるが、アイドリングストップ機能が付いていない。
ヤリスクロスの走行性能は、低重心化された新プラットフォームGA-Bの恩恵で、優れた走行安定性を誇り気持ちよく走ることができる。乗り心地も良好だ。
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また、実用性面では、荷物を多く積載することが多いSUVということもあり、クラストップレベルの荷室容量を確保。一部グレードには、輸入車のような4:2:4のリヤシートを設定。使い勝手も抜群だ。最小回転半径も全車5.3mとまずまず。狭い道や駐車場でも、それほど苦労することはない。
このように、ほぼすべての面でヤリスクロスは高いレベルにまとまられている。ほぼ隙のないくらい高い完成度を誇るモデル。誰にでもおすすめできるコンパクトSUVに仕上がっている。 -
ホンダ ヴェゼル
2021年4月にフルモデルチェンジし2代目となったホンダ ヴェゼル。フィットのプラットフォーム(車台)やパワーユニットなどをベースとし開発されたBセグメントのSUVだ。ライバル車は、トヨタ ヤリスクロスや日産キックスになる。
クラスレスな圧倒的な存在感
ヴェゼルの魅力は、クラスレスな存在感にある。ボディサイズは、全長4,330×全幅1,790×全高1,590mm。ライバル車のヤリスクロスより一回り大きい。
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さらに、ヴェゼルはデザインでも大きく見せる工夫がされている。BセグメントのコンパクトSUVでありながら、クラスを超えた存在感がある。ダウンサイザーでも違和感無く乗り換えることができるのも売れている理由のひとつだ。
搭載されたパワーユニットは、フィット用1.5Lハイブリッドのe:HEVをベースに、SUV用にパワーアップした。また、1.5Lガソリン車も用意しているが、1グレード設定となっていることもあり、おすすめはハイブリッドのe:HEVだ。
安全装備関連では、歩行者と自転車を検知できる自動ブレーキを装備。その他、多機能な予防安全装備パッケージである「ホンダセンシング」を全車標準装備した。
全体的な完成度の高いモデルになっている。 -
マツダ CX-8
マツダCX-8は、2017年にデビューした。国内マツダのフラッグシップSUVだ。
CX-8のボディサイズは、全長4900×全幅1840×全高1730mmと大柄なボディサイズとなった。ロングツアラー的7人乗りラグジュアリーSUV
ボディサイズを生かし、CX-8は6、7人乗りの設定になっている。2列目シート2人のキャプテンシートになると6人乗り。3人乗りのベンチシートになると7人乗りになる。おすすめは6人乗り。3列目シートを格納して、2列目シートを最後端まで移動させれば、広大な空間になり、まさにラグジュアリーSUV的だ。
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ただし、3列目シートだからといって、ミニバン並みの広さはない。3列目シートの足元や頭上スペースはタイト。あくまで短距離用として割り切る必要がある。
CX-8には、2.2Lディーゼルと2.5L自然吸気、2.5Lターボが設定されている。CX-8は、ボディが大きく重いので、2.2Lディーゼルか2.5Lターボとの相性がよい。両方とも大トルクを誇るエンジンなので、街中から高速道まで、余裕のある走りが可能だ。
CX-8は、長いロングホイールベースをもつこともあり、優れた直進安定性を誇る。大トルクエンジンとの組み合わせでは、とても快適な高速クルージングが楽しめる。どこまでも走っていけそうなロングツーリング向きのSUVだ。
おすすめランキング の 5台を比較
価格比較
三菱
アウトランダー
PHEV
PHEVなのにハリアーハイブリッド並みの価格でお買い得?
三菱アウトランダーPHEVの価格は、エントリーグレードのMが4,621,100円(5人乗り)となる。高級車としてはシンプルな装備だが、予算重視であればMグレードもよいだろう。
上のグレードとなるGグレードは、4,904,900円(5人乗り)と、4,996,200円(7人乗り)となる。Gになると合成皮革シートや運転席パワーシート、ワイヤレス充電器、三菱コネクト、20インチアルミホイール、エレクトリックテールゲートなどが装備される。
最上級グレードのPは5,320,700円(7人乗り)と、グッと高価になる。ヘッドアップディスプレイやセミアニリンレザーシート、リヤシートヒーター、BOSEプレミアムサウンドシステムなどが装備される。
バランスのよい装備という面では、やはりGグレードだろう。歩行者・自転車検知式自動ブレーキなど、予防安全装備は十分なレベルで全車標準装備化されている。また、災害などで停電した場合、電力をクルマから供給できる100V1500Wの電源も標準装備されている。
Gグレードの価格は約490万円。トヨタ ハリアーの上級グレードZ(4WD)の価格が約474万円で、その価格差はわずかだ。装備は若干ではあるものの、アウトランダーPHEVが充実している印象がある。この価格差でPHEVが買えるのであれば、かなりお買い得といえるだろう。
トヨタ
RAV4
ハイブリッド&SUV人気で、やや高めの価格設定
トヨタRAV4ハイブリッドの価格は、エントリーグレードのハイブリッドXが3,343,000円(FF)。シンプルな装備で十分というのであれば、ハイブリッドXでも十分に感じるが、330万円オーバーという価格でバックガイドモニターやバックカメラ、リヤクロストラフィックオートブレーキ、ブラインドスポットモニターなどがオプションなのは少々物足りなさを感じてしまう。
やはり、おすすめは上級グレードのハイブリッドGとなる。ハイブリッドGは4WDのE-Fourのみの設定だ。価格は4,029,000円。ライバルを寄せ付けない超低燃費ということもあり、やや高めに価格設定されている。
トヨタ
ヤリスクロス
リーズナブルな価格でマーケットを席巻
トヨタ ヤリスクロスハイブリッドの価格は、エントリーグレードX(FF)が2,284,000円。ライバル車ヴェゼルのエントリーグレードe:HEV Xが2,658,700円のため、装備差はあるのだが、かなり安価に見える。上級グレードでも同様の価格設定傾向が見られる。ヤリスクロスハイブリッドZ(FF)の価格は2,584,000円。ヴェゼルe:HEV PLaY(FF)は3,298,900円だ。
ヤリスクロスハイブリッドでおすすめなのは、最上級グレードのZ。最上級グレードでも、ブラインドスポットモニターやリヤクロストラフィックオートブレーキ、パノラミックビューモニター、AC100V・1500Wアクセサリーコンセントなどがオプション。これらの装備は選択した方がよい。
ホンダ
ヴェゼル
クラスを超えた高価な価格
ホンダ ヴェゼルe:HEVは、比較的装備が充実していることもあり、車両価格は高めだ。
ヴェゼルe:HEVは、中間グレードであるZをベースにして検討するとよいだろう。エントリーグレードであるXと装備面を比較しても金額に十分見合う価値がある。
ヴェゼルe:HEVのX(FF)の価格は2,658,700円。Xグレードは、装備が良くLEDヘッドライトやLEDフォグ、16インチアルミホイールが標準装備だ。シンプルな仕様でいいなら、十分といったグレードだ。
ヴェゼルe:HEVのZ(FF)は、2,898,500円。Xグレードに対して約24万円価格アップする。その分、装備面ではブラインドスポットインフォメーションやLEDアクティブコーナーリングライト、ステアリングヒーター、パワーテールゲート、18インチアルミホイール、VGRなどの装備がプラスされる。装備の内容を見れば、プラス24万円の価値は十分にある。
最上級のPLaYは、ホンダコネクトディスプレイやパノラマルーフ、ワイヤレス充電器など豪華装備が満載で、価格はグッと高価になり3,298,900円。このグレードは、好みで選ぶとよい。
マツダ
CX-8
優れたコストパフォーマンス
CX-8では、このプロアクティブをベースにグレード選びをするといいだろう。人気のディーゼルのXD プロアクティブ(FF)は3,828,000円だ。
マツダCX-8のエントリーグレードである25S(FF)の価格は、2,994,200円となった。300万円を微妙に切っていて、かなり買い得感がある価格設定になっている。しかし、全車速追従式クルーズコントロールやレーンキープアシストなどが装備されていないので、若干物足りない仕様だ。ある程度満足できる装備が標準装備されているのは、プロアクティブ以上になる。
最上級グレードのXDエクスクルーシブモード(FF)になると、4,763,000円にもなる。
ただ、高価に見えるが、トヨタ ハリアーの最上級グレードであるZレザーパッケージ(FF)の価格は4,820,000円。CX-8では、より上質なナッパレザーが使われていることなどを含めると、多少の機能差や装備差はあるもののCX-8のコストパフォーマンスはかなり高い。
燃費比較
三菱
アウトランダー
PHEV
EV航続距離は83㎞! ガソリン価格高騰時代の救世主
三菱アウトランダーPHEVのEV航続距離は83㎞(4WD、WLTCモード以下同)に伸びた。満充電であれば、これだけ走れば、日々の通勤や送迎、買い物などはEV走行で可能になる。
遠出をする場合も、EVなので経済的だ。電力を使い切ればハイブリッド車として走れ、燃費は16.2㎞/L。このサイズのSUVとしては、超低燃費とはいかないまでも、なかなか良好といえる。
アウトランダーPHEVには、急速充電口があり急速充電が可能。しかし、PHEVの場合、できるだけ急速充電をしない方がよいだろう。急速充電する場合の電気代高くなる。また、頻繁な急速充電はリチウムイオン電池の消耗を早める要因にもなり得る。
トヨタ
RAV4
世界トップレベルの超低燃費
世界トップレベルの超低燃費を実現しているトヨタのハイブリッドシステムTHSⅡ。トヨタRAV4には、最新の2.5Lハイブリッドシステムが搭載されている。燃費は、4WDのE-Fourで20.6㎞/L(4WD、WLTCモード)、もしくは21.4㎞/L(FF、WLTCモード)となっている。このクラスのライバル車と比較した場合、ハイブリッド車で燃費を重視すると、RAV4がおすすめだ。
トヨタ
ヤリスクロス
ライバル車を凌ぐ超低燃費性能
トヨタ ヤリスクロスハイブリッドの燃費は、27.8~30.8㎞/L(FF、WLTCモード以下同)となった。後発のヴェゼルe:HEVは、24.8~25.0㎞/Lという燃費だ。
この燃費差は、ハイブリッドシステムの差も少しあるが、大きな要因は車重の差だろう。ヤリスクロスハイブリッドの車重は軽く、1,160~1,190㎏。ヴェゼルe:HEVは、1,350~1,400㎏と重い。車重はモデル途中で簡単に軽くすることはできないので、しばらくの間、ヤリスクロスハイブリッドはライバルと比較しても燃費の良いモデルとなるだろう。
ホンダ
ヴェゼル
車重があるため難しさはあるが、低燃費を実現
ホンダ ヴェゼルe:HEVの燃費は、24.8~25.0㎞/L(FF、WLTCモード以下同)と良好だ。ただ、ヤリスクロスハイブリッドの燃費27.8~30.8㎞/Lと比べると、少々劣る。
ヴェゼルe:HEVは、ボディサイズがやや大きく、プラットフォーム(車台)も少し古めなため、重量で見た時にヤリスクロスハイブリッドに対して約200㎏重いのが主な要因だ。
マツダ
CX-8
優れたディーゼルの燃費。純ガソリン車は選択肢から除外?
マツダCX-8の燃費は、2.2Lディーゼルが15.8㎞/L(FF、WLTCモード以下同)。2.5Lターボは12.0㎞/L、2.5Lが12.4㎞/Lとなっている。
CX-8でお勧めとなるのは2.2Lディーゼルだ。燃費という面では、さすがにハリアーハイブリッドの22.3㎞/Lには敵わない。しかし、ディーゼルに使う燃料は軽油のため、レギュラーガソリンに対して20円/L前後も安価だ。安価な軽油を使うため、燃料費という視点では同等レベルとなる。しかも、ディーゼルの最大トルクは450Nmもあるので、ハリアーハイブリッドより力強く走る。
CX-8ディーゼル車の燃料タンク容量は72L(FF)で、単純にWLTCモード燃費で計算すると、満タンで約1,138㎞もの航続距離になる。給油回数も減るので、時間の節約にもなる。こうしたディーゼルに対して、ガソリン車の燃費は平均的。クルマの電動化が進んでいる現在、あえて純ガソリン車は選びにくい。
走行性能比較
三菱
アウトランダー
PHEV
SUVなのにスポーツカーの走り! 神レベルの4WD制御
三菱アウトランダーPHEVは、腕に自信があるドライバーから初心者まで、幅広く満足してもらえる走行性能を有している。これは、三菱独自の4WD制御技術S-AWC(Super All Wheel Control)によるものだ。
4WD制御モードは、ノーマルにエコ、パワー、スノー、マッド、グラベル、ターマックの全7モードある。路面の状態により、ドライバーが最適な制御を選択できる。
基本的な制御は、安定・安心・安全だ。運転に自信がない人でも安心で安全に走れる懐の深さがある。
ターマックモードはスポーツカーのような走っていて楽しい制御という印象を受ける。
制御の性能が高いのは、前後にモーターを設置したツインモーター4WDによるものだ。リヤのモーター出力が先代の70kWから100kWと非常にパワフルになっている。しかも、前後左右輪にブレーキAYC制御が入る。
トヨタ
RAV4
高出力リヤモーターの恩恵で、爽快な走りを披露
このクラスで圧倒的低燃費を誇るトヨタRAV4ハイブリッド。燃費だけでなく、力強さでもクラストップレベルの実力ではないだろうか。システム出力は、222ps(E-Four)と、かなりパワフルな仕様だ。しかも、スムースで上質な加速も気持ちがよい。
RAV4ハイブリッドで、おすすめは4WDのE-Fourだ。トヨタE-Fourの多くは、滑りやすい路面の脱出が主目的ということもあり、小さな出力のモーターだった。いわゆる生活4WDで、悪路走破性を高めるタイプではない。
一方、RAV4のE-Fourには、54ps&121Nmという大きな出力をもつリヤモーターを設置。この大出力モーターのおかげで、RAV4の走りは格段と楽しくなった。
アクセルを強く踏み込むと、後ろから押されるような、少しFR(後輪駆動)車のような加速の仕方をする。こうした特性を生かし、オフロードや雪道などではリヤタイヤをスライドさせて走ることも可能だ。なかなか運転が楽しい4WD制御ではないだろうか。またE-Fourは、前後輪トルク配分を100:0~最大20:80まで変更可能な新制御を採用している。
さらに、最新のGA-Kプラットフォームを採用。低重心化され運動性能を高めたプラットフォームということもあり、カーブなどでは車体が安定している。
トヨタ
ヤリスクロス
高い操縦安定性と、そこそこの悪路走破性も得たE-Four
トヨタ ヤリスは、最新のGA-Bプラットフォームが採用されている。このプラットフォームは、低重心で軽量。優れた運動性能をもつ。ハイブリッド車だと、後席下付近に大きく重いハイブリッド用バッテリーを設置していて、これが前後の重量バランスを向上させる。その結果、ヤリスクロスハイブリッドは、優れた操縦安定性を披露できるのだ。カーブで、ゆっくりとクルマが傾くので、多くのドライバーが安心して走れる。
ハイブリッドのシステム出力は116ps。数値だけみると、ややアンダーパワーのように感じる。しかし、車重が軽いため実際の走行として、パワー不足な印象はない。
また、4WDシステムであるE-Fourは、5.3ps&52Nmモーターで後輪を駆動する。リヤモーターの出力はそれほど大きくないのだが、悪路走破性もまずまずといったところ。
ホンダ
ヴェゼル
自然なフィーリングで安定した走りを実現
ホンダ ヴェゼルのハイブリッドシステムであるe:HEVは、シリーズハイブリッドが基本でエンジンが発電、その電力を使いモーターで走る。高速道路など、一部エンジン負荷が低い領域で発電するより、エンジンの力で走った方が燃費がよいとコンピュータが判断した場合のみ、エンジン直結モードで走行する。
このe:HEVのシステムは、コンパクトカーであるフィットと同じ。しかし、SUV化で車重が重いヴェゼル用にシステムをチューニングすることで、モーター出力を131ps&253Nmまでアップさせている。これだけのモーター出力があれば、なかなか力強い走りが可能となる。ほとんどモーター駆動なので、アクセル操作に対するレスポンスも抜群だ。また、過度にモーターのトルクを立ち上げグッと加速させるようなセッティングではないので安心して走れる。
また、ハンドリングも穏やかセッティングで自然な操舵フィールが魅力だ。先代モデルのようなクイックな動きではないが、違和感なく気持ちよく走れる。
マツダ
CX-8
ゆったりしたクルージングが得意
マツダCX-8のホイールベースは、2,930mmもあるので直進安定性に優れている。しかも、2.2Lディーゼルの出力は200ps&450Nmと非常にパワフルだ。この組み合わせは、高速道路でのクルージングでは最高だ。CX-5よりは、ハンドリング性能も穏やかなので、ゆったりとした走りも心地よい。強いて言うのであれば、6速ATなのが難点だ。このクラスでよくある8速ATほどのギヤ段数があれば、高速道路ではよりエンジンの回転数を下げることもでき、燃費や静粛性に貢献するだろう。
2.5Lターボも230ps&420Nmという大出力となる。燃費や燃料費さえ無視できれば、このエンジンも悪くはない。
2.5Lエンジンは、190ps&252Nmというスペック。平均的なスペックだが、CX-8は1,800㎏級の車重があるので、パワフルに走るといった印象はあまりない。7人乗り状態だと、非力感を感じるかもしれない。ほとんど街中しか走らない、という人向きだ。
全体的に、CX-8のディーゼル車と2.5Lターボ車は、高速道路をメインとしたロングツアラー的な性格が特徴となる。
乗り心地比較
三菱
アウトランダー
PHEV
大きなボディながら、フラットライドで快適
三菱アウトランダーPHEVの乗り心地は、なかなか快適だ。新開発されたプラットフォーム(車台)と、三菱初となるアルミ製前後ナックル、アルミ鍛造のフロントロワアームにリヤのアッパーアームなどにより、軽量高剛性化した。こうした開発により、従来モデルより少し硬めな乗り味だが、車体の傾きを抑え不安が少ないフラットな姿勢を生み出している。
路面の大きな凹凸から、微振動まできっちりサスペンションが吸収。モーター走行によるスムースさもあり、非常に快適に移動できる。また、静粛性も非常に高く、エンジン音は遠くでかすかに聞こえてくる程度だ。
トヨタ
RAV4
やや引き締まった上質な乗り心地
トヨタRAV4の乗り心地は走行安定性とのバランスも重視したためか、やや引き締まった快適な乗り味だ。引き締まった乗り味でも、大小問わず路面の凹凸をしっかりと吸収してくれる。不快なショックや振動を乗員に伝えない。
RAV4は、いかにもワイルドなオフローダー的なデザインだが、乗り心地はラグジュアリーでSUV的でもある。ハイブリッド車なので、静粛性も高い。
トヨタ
ヤリスクロス
クラスを超えた乗り心地となったハイブリッドE-Four
トヨタ ヤリスクロスの乗り心地は、FFと4WDのE-Fourで異なる。これは、リヤサスペンションの形式が違うからだ。FF車は、トーションビーム式、E-Fourはダブルウィッシュボーン式となっている。
サスペンションの仕組み的には、やはりダブルウィッシュボーン式が走行性能面ではメリットが大きく、乗り心地もよい。FF車では少しゴトゴトしているリヤの突き上げ感も、E-Fourではかなり低減されている。乗り心地重視というのであればE-Fourがよいだろう。
ホンダ
ヴェゼル
快適な乗り心地と便利で広い室内
先代のホンダ ヴェゼルは、スポーティさを前面に押し出していたため、かなり硬めの乗り心地をもつモデルだった。しかし、現行ヴェゼルe:HEVでは、より自然な感覚を重視している。乗り心地も大きく方向性が変わり、快適な乗り心地になっている。ヤリスクロスハイブリッドほどではないが、このクラスではトップレベルの乗り心地といえる。また、静粛性も非常に高い。
そして、ヴェゼルの魅力は室内の広さだ。後席の広さはナンバー1といっても過言ではない印象を受ける。また、後席の座面を跳ね上げる機能もあり、背の高い荷物を縦にして積載できる。
マツダ
CX-8
ゆったりとしたリラックスできる乗り心地
マツダCX-8は、ラグジュアリーSUVという性格をもつ。スポーティーで固めな乗り心地の傾向があるマツダ車の中では、ゆったりとした快適な乗り心地となるセッティングが施しされている。なかなかよい乗り味で、車体がゆったりゆっくり動く。大きな船にのっているような感覚だ。不快な細かい振動も乗員に伝えない。
また、上級グレードのLパッケージには、レザーシートということもあり運転席&助手席ベンチレーションが標準装備。お尻や腰まわりに溜まった熱を換気してくれるので、夏場でも汗で蒸れることも少ない。ロングツーリングでは、長時間シートに座るので、より快適さを重視した装備だ。
内外装・デザイン比較
三菱
アウトランダー
PHEV
堂々とした佇まいで力強さと頼もしさがあるデザイン
三菱アウトランダーPHEVの開発コンセプトは「威風堂堂」。デザインテーマは、「BOLD STRIDE」を掲げ、堂々とした存在感のある佇まい、大地を踏みしめる力強さ、新しい一歩を踏み出す頼もしさを全身で表現したという。
アウトランダーPHEVのフロントフェイスは、三菱SUVモデル共通のデザインテーマ、ダイナミックシールドを採用している。ダイナミックシールドも随分洗練されてきて、奥行きがある彫りの深い顔になった。かなり迫力があり、誰もが三菱車と分かる。また、高級感もあり、ラグジュアリーSUVらしさも上手く表現できている。
インテリアは、走行時の車体姿勢の変化をつかみやすいスッキリとした水平基調のインパネデザインとなった。まるで、スポーツカーのようなアプローチだ。大きなボディながら、視界がよいので運転がしやすいこともポイントだ。
センターコンソールは、SUVらしさを表現するため太めのセンターコンソールとなった。4WD制御を選択するダイヤルは、大きく使いやすい。タッチパネルにしなかったのは好感がもてる。メーターもデジタルになる先進感もアップしている。
トヨタ
RAV4
オフローダー的ながら、スピード感もあるデザイン
トヨタRAV4は、「Adventure&Refined」をコンセプトとしてデザインされた。「アクティブで力強いワクドキ感(Adventure)」と「都会にも似合う洗練さ(Refined)」を併せ持つデザインとされている。
全般的に、オフローダー的なデザインだが、シャープなキャラクターラインがたくさんあり、SUVながらスピード感のあるデザインといえるだろう。都会派SUVが多い中、こうしたカジュアルでタフネス感あるデザインは、逆に新鮮だ。まさに、キャンプやアウトドアスポーツといったシーンに似合う。
インテリアは、水平基調でスッキリとまとめられた上質感があるデザイン。やや太めのセンターコンソールでSUVのタフネス感を表現。上級グレードでは、9インチのディスプレイが標準装備されている。荷室容量も580Lと広く使い勝手も良い。
トヨタ
ヤリスクロス
躍動感ある若々しいスタイリッシュなデザイン
トヨタ ヤリスクロスのデザインキーワードは「ENERGETIC SMART」。確かにコッテリ系のデザインなので、エネルギッシュな印象は強い。
フロントフェイスは、ボリューム感のあるデザインで迫力とスポーティさを表現していて、重厚感がある。しかし、サイドビューはフェンダー周辺にボリューム感があり、SUVらしいタフネスさを感じるが、ルーフラインはシンプルでシュッとしたデザインにまとめられていて、意外なほどスポーティに見える。
インパネデザインは、左右方向にラウンドした柔らかい面構成をもつ。コッテリ系のフロントフェイスと比べると、かなりシンプルに見える。SUVであることを無理やりデザインに取り入れた感じがなく、素直にまとめたインテリアといった印象だ。
インパネ上部には、「スラッシュ成形」と呼ばれるソフトパッドを採用し上質感をアピール。ただ、パワーウインドウスイッチなど、一部で質感の低さを感じる部分もあり、そこは残念なポイントだ。
ホンダ
ヴェゼル
大きく見えるデザインと質感の高いインテリア
ホンダ ヴェゼルのデザインは、全席で爽快な視界を提供するための「スリーク&ロングキャビン」を採用している。
ヴェゼルのフロントフェイスはボンネットの上端を高い位置にして大きな顔として、より大きく見えるデザインとしている。これが、なかなか好評で人気を得ている。
ただ、何か他のモデルと違うことをしたいと考えるのがホンダ流だ。フレームのないボディ同色としたインテグレーテッドグリルは、かなり個性的と言えるだろう。
インパネまわりは、水平基調でスッキリとしデザインになっている。ダッシュボードは水平で、運転席からの見晴らしもよくボディサイズをつかみやすい。エアコンの操作系も使いにくいタッチパネルではない。各部にソフトパッドを採用しており、質感も高い。この部分は、ヤリスクロスを上回っているのではないだろうか。最上級グレードのPLaYは、さらに質感が高くなっている。
マツダ
CX-8
インテリアの上質感がクラストップレベル
マツダCX-8の外観デザインは、マツダのデザインフィロソフィともいえる魂動デザインが採用されている。普遍的な美しさと上質なデザインによって、日々の暮らしに心地よい刺激を受け続けていただきたいという想いをこめ、「TIMELESS EDGY」をキーワードに掲げデザインされた。
CX-8は、CX-5に比べ全長が大きく伸び6・7人乗りとなったこともあり、長いルーフラインが特徴だ。全体的に優雅さが増している。さらに、ボディサイドの面の張りも強く力強さを感じる。
インテリアは、水平基調でシンプルにまとめられている。センターコンソールには、10.25インチの大型ディスプレイを設置した。質感と色にもこだわり、洗練されたモノに囲まれた「こだわりの書斎」を思わせる、上質と落ち着きに満ちた空間に仕立てたという。とくに、2列目シートがキャプテンシートとなる6人乗りは、より贅沢さが増し上質感ある空間が際立っている。このクラスでは、トップレベルの上質感ではないだろうか。
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CX-8のカタログ情報
- 平成29年12月(2017年12月)〜令和6年1月(2024年1月)
- 新車時価格
- 289.4万円〜511.0万円
CX-8の在庫が現在65件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。