2021年秋 ミニバンランキング【新車ベスト5】

自動車ニュース / ガリバー

2021.12.7

2021年秋 ミニバンランキング【新車ベスト5】

※本記事内に安全装備への言及がありますが、安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。

ミニバンベスト5を徹底比較 いまならコレを狙え! ボディタイプ別 新車オススメランキング ミニバン RANKING BEST 5 ミニバン

自動車専門家の大岡氏が、おすすめの新車の軽自動車をランキング形式で発表!
価格や燃費、走行性能などさまざまな角度でも比較しました。
気軽にたくさん運転できる軽自動車選びの参考にしてください。

ミニバンの最新人気ランキングはこちら

目次

おすすめランキング ベスト5

  • RANKING BEST 1 ミニバン ランキング ベスト1 トヨタ アルファード

    トヨタ アルファード

    トヨタ アルファードは、2015年1月にフルモデルチェンジし3代目となった。その後、2017年にマイナーチェンジを行っている。2021年現在、デビューから6年が経過し、すでにモデル後期に入っている。

    本来ならば、徐々に販売台数が落ちていく時期だが、アルファードの人気は衰えを知らない。2021年度上期の販売台数は、45,565台だ。驚くべきは、登録車販売台数ランキングで4位であることだ。高級ミニバンなのに、コンパクトカーの日産ノートやアクアよりも売れている。

    ミニバン販売台数、圧倒的ナンバー1モデル

    これだけ売れる理由は、ライバルが不在であり、トヨタディーラー全店全車種扱いになったことも大きい。従来チャネル毎に買える車種が限られていたが、全車種扱いになったことで、より人気のあるモデルに多くのトヨタ顧客が流れている。

    アルファードの魅力は、高級感と迫力のあるフェイスデザイン、そして最上級グレードのエグゼクティブラウンジ系のように、贅を尽くした豪華な内装だ。

    アルファードに搭載されたエンジンは3タイプあり、モーターの設定はそれぞれ以下の通りだ。

    E-Four
    (後輪モーター)
    FF
    (前輪駆動)
    4WD
    2.5L
    ハイブリッド
    2.5Lガソリン車
    3.5Lガソリン車

    アルファードの2.5L FF車にはアイドリングストップ機能が装備されていない。
    それでもアルファードは大人気のモデルである。リセールバリューも非常に高値になっていて、リーズナブルに乗り換えることができるメリットがある。

    トヨタ アルファードの口コミ・評価を見る
  • RANKING BEST 2 ミニバン ランキング ベスト2 三菱 デリカD:5

    三菱 デリカD:5

    三菱デリカD:5は、2007年にデビューした。オフロードでの走行を前提として開発され、三菱独自の電子制御4WDが用意されていた。
    非常に長いモデルサイクルとなったデリカD:5だったが、2019年にフルモデルチェンジに匹敵する大改良が行われた。三菱の新デザインコンセプトであるダイナミックシールドを採用し、より迫力あるデザインに一新された。
    エンジンもほぼ新開発の2.2Lディーゼルエンジンを搭載し、燃費や出力性能を向上させている。

    オフロードも難なく走行できる唯一無二のミニバン

    デザインが一新されると同時に、インテリアの質感もアップした。従来のデリカD:5は、カジュアルな印象が強かったが、高級ミニバンの上質感を手に入れている。
    その上で、デリカD:5の魅力である4WD性能も大幅に強化された。三菱独自のAWC(All Wheel Control)思想により、より運転しやすく、路面状態を問わない圧倒的な悪路走破性能を得ている。
    このデリカD:5は、国内ミニバンの中で唯一、本格的なオフロードも走破できる性能をモデルだ。そのこだわりから、4WDの設定しかない。

    三菱 デリカD:5の口コミ・評価を見る
  • RANKING BEST 3 ミニバン ランキング ベスト3 ホンダ ステップワゴンスパーダ

    ホンダ ステップワゴンスパーダ

    ホンダ ステップワゴンは、基準車とスパーダの2タイプが設定されている。おすすめはスパーダだ。基準車はあまり売れていないようで、またハイブリッド車の設定もない。

    5代目となるステップワゴンは、2015年4月に登場した。ホンダ独自のハイブリッド技術を搭載したモデルは、やや遅れて2017年9月に投入されている。

    走行性能、使い勝手、燃費と高レベル!

    ステップワゴンスパーダは、2.0Lのe:HEVや1.5Lターボエンジン、リヤゲートが横にスライドして開くわくわくゲートなど、ホンダらしいユニークな技術や装備を得ている。だが、販売面では少し低迷を続けているようだ。
    しかし、走行性能や燃費、使い勝手などでは、5ナンバーミニバンクラストップレベルの実力を誇る。

    ホンダ ステップワゴンスパーダの
    口コミ・評価を見る
  • RANKING BEST 4 ミニバン ランキング ベスト4 日産 セレナe-POWER

    日産 セレナe-POWER

    5代目日産セレナは、2016年8月に登場した。「プロパイロット」が軽自動車で初採用されたモデルだ。プロパイロットは同一車線内を維持しながら、全車速で前走車に追従走行する運転支援システムである。
    今でこそ軽自動車にも装備されるようになったが、この時代では画期的だった。このプロパイロット機能などが高く評価され、2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーのイノベーション部門賞を受賞している。

    大きな転機となったのは、2018年3月だ。今までマイルドハイブリッドしかなかったセレナに、ようやく本格ハイブリッドシステムであるe-POWERが搭載された。2代目ノートe-POWERの1.2Lハイブリッドシステムをベースにしながら、大きく重いセレナ用にパワーアップされている。

    疲労軽減に貢献するドライブ機能

    e-POWERは、シンプルな仕組みのシリーズハイブリッド方式だ。エンジンは、発電用モーターを回し発電した電力を使い、モーターを駆動する。ステップワゴンのようなエンジン直結機能は無いので、高速走行では少々燃費が悪化傾向にある。
    e-POWERドライブ機能は、アクセルを戻す量と速度など、コンピューターが総合的に判断し回生ブレーキの強弱をコントロールしてくれる。これにより、アクセルの操作ひとつで発進から停止までできるようになるのだ。アクセルとブレーキペダルの踏み込み回数が激減するため、ドライバーの疲労軽減に貢献する。

    日産 セレナe-POWERの口コミ・評価を見る
  • RANKING BEST 5 ミニバン ランキング ベスト5 トヨタ ヴォクシーハイブリッド

    トヨタ ヴォクシーハイブリッド

    2018、2019年度で5ナンバーミニバン販売台数ナンバー1をセレナに奪われたヴォクシーだが、2020年度はナンバー1に返り咲いた。2014年デビューなので、もう7年以上が経過したモデルが、これだけ売れるのは珍しい。
    これはトヨタの全ディーラーが全車種扱いになり、ヴォクシーに集中したという側面もある。

    2020年度、5ナンバーミニバン販売台数ナンバー1に!

    3代目となるヴォクシーは、2014年にデビューし、2017年7月にマイナーチェンジを施した。マイナーチェンジでは、ボディ剛性の向上やサスペンションの変更などが、乗り心地や静粛性が向上している。
    同時にデザインもガラッと変更され、迫力あるデザインによって新しさをアピールすることに成功した。クルマに詳しくない人にとっては、新型車のようにも見える。こうした手法も、モデル末期になっても売れている要因のひとつだろう。

    ただ、パワーユニットは古さを隠せない。2.0Lのガソリンと1.8Lハイブリッドが用意されるが、グレードはきれいさっぱり整理された。グレードは、エアロパーツ類を装備したZSのみとなっている。

    トヨタ ヴォクシーハイブリッドの
    口コミ・評価を見る

おすすめランキング5台を比較

価格比較

トヨタ
アルファード

トヨタ アルファード
700万円オーバーの豪華仕様も。売れているから強気な価格設定?

トヨタ アルファードは、多くのグレードとパワーユニットが3つもあるので、価格帯の幅が非常に広い。
ハイブリッド車の価格は、4,613,000~7,752,000円。上限と下限で300万円以上の価格差がある。
最上級グレードは、ハイブリッド エグゼクティブラウンジSだ。スポーティな専用エアロに、エクゼクティブラウンジ専用シートなどを装備している。とにかく豪華仕様で2列目シートの居住性や快適性を重視したモデルだ。
売れ筋&おすすめグレードは、SR・Cパッケージだ。価格は5,720,000円。精悍な専用エアロパーツを装備し、装備も充実している。少しオプションを選択すれば、十分に高級ミニバンらしさを楽しめる仕様だ。

ガソリン車の価格帯は、3,597,000~7,619,000円である。価格差は、ハイブリッド車を大きく上回る約400万円になる。この差はすさまじく、エントリーグレードのXを2台買っても、最上級グレードのエグゼクティブラウンジSの1台分にも満たないというものだ。同じクルマで、ここまで差が付くモデルは稀である。
ガソリン車もハイブリッド車と同様に、2.5Lと3.5L共に精悍な専用エアロパーツが装着され装備も充実しているS系グレードがおすすめだ。2.5L車では、S・Cパッケージで価格は4,681,600円、3.5L車はSCで5,277,600円となる。価格差は約60万円だ。装備はほぼ同じなので約60万円が排気量分ということになる。力強さにこだわらなければ、2.5Lで十分だろう。4気筒と6気筒の差があるものの、排気量だけで約60万円の差がつくのは、かなり高い印象を受ける。

三菱
デリカD:5

三菱 デリカD:5
全車4WDなので、やや高めの価格だが・・・

三菱デリカの価格は、3,913,800~4,489,100円だ。ステップワゴンやセレナといった5ナンバーミニバンと比べると、やや高価な印象が強い。だが、デリカD:5は、全車4WDでボディサイズもアルファードに近い。アルファードのガソリン車と比べると、やや高めの価格設定になっているが、高コストなディーゼルエンジンを搭載していることや全車4WDであることを考えれば、むしろ安価なイメージになる。

ただし、オプションが多いのが難点だ。

P系
(最上級)
それ以外
後側方車両接近警報 標準装備 オプション/設定不可
後退時車両接近警報 標準装備 オプション/設定不可
マルチアラウンドモニター 標準装備 オプション
ナビ オプション オプション
  • マルチアラウンドモニター…車両周辺のカメラ映像を加工し、上空から見た映像に変換。死角を減らし接触事故リスクを軽減する。

最上級グレードのP系より1つ下のGパワーパッケージに、これらのオプションを選択すると、ほぼ価格差がなくなりP系グレードの存在感はあまりない。そのため、Gパワーパッケージを中心に選ぶとよい。全般的にアルファードと比べると、割安感はある。

ホンダ
ステップワゴン
スパーダ

ホンダ ステップワゴンスパーダ
充実した装備でコストパフォーマンスに優れる

ホンダ ステップワゴンスパーダの価格は、販売が低迷から脱却するために、比較的リーズナブルな設定になっている。
ハイブリッドのe:HEVの価格は以下の通りだ。

e:HEVスパーダGホンダセンシング(FF) 3,427,600円
e:HEVスパーダG・EXホンダセンシング(FF) 3,641,000円
e:HEVモデューロXホンダセンシング(FF)
※スポーティーなモデル
4,094,200円

日産セレナe-POWERの最上級グレードとなるハイウェイスターG(FF)の価格は3,809,300円だ。e:HEVスパーダG・EXホンダセンシングのほうが、17万円ほど安価になる。若干装備差はあるが、ステップワゴンスパーダe:HEVの買い得感は高い。

ガソリン車の価格は、FFで2,920,500~3,599,200円である。比較的装備が充実しており、価格的にも競争力がある。

日産
セレナ
e-POWER

日産 セレナe-POWER
やや高めの価格が難点

日産セレナe-POWERのエントリーグレードであるX(FF)は2,997,500円、最上級グレードのe-POWER ハイウェイスターGは、3,809,300円となる。ステップワゴンスパーダの最上級グレードよりも、約17万円高価な設定になっている。しかし、最上級グレードでもサイド&カーテンエアバッグはオプション設定だ。

e-POWER ハイウェイスターGとe-POWER ハイウェイスターVの2グレードは、充実した装備が標準装備されている。セレナe-POWERでは、この2グレードを中心に選ぶとよい。
それ以外のグレードだと、プロパイロットもオプションまたは装着不可となる。

トヨタ
ヴォクシー
ハイブリッド

トヨタ ヴォクシーハイブリッド
ライバル車の高価格設定もあり、リーズナブルになった

トヨタ ヴォクシーハイブリッドのラインアップは1グレードのみである。ハイブリッドZS(7人乗りFF)の価格は3,347,300円だ。デビュー時はかなり高価だった。しかしライバル車はさらに高めの価格設定になったことから、やや安価になっている。
ただし、サイド&カーテンエアバッグ、両側パワースライドドアがオプション設定。こうしたオプションを選択すると、やや高価になるが、それでもライバル車に比べれば安価傾向だ。
ただ、予防安全装備の機能やナビ機能などは、少し古い仕様となっている。

燃費比較

トヨタ
アルファード

トヨタ アルファード
カーボンニュートラルに反対?2.5L車はアイドリングストップ機能なし!

トヨタ アルファードハイブリッドの燃費は14.8km/L(E-Four、WLTCモード)と優秀だ。最上級グレードのエグゼクティブラウンジの車重は、2,240kgもある。これだけの重量級モデルでありながら、14.8km/Lという低燃費性能を叩き出しているのは高く評価できる。

2.5Lハイブリッド車は優れた環境性能をもつが、対する2.5Lガソリン車はかなり物足りない仕様になっている。燃費は10.6~10.8km/L(FF、WLTCモード)と、数値的には良好だ。
ところが、2.5Lガソリン車(FF)には、アイドリングストップ機能が設定されていない。初期モデルはオプションだったが、モデル途中でオプション設定さえも無くなった。しかし、4WDにはアイドリングストップが標準装備されている。そのためXグレードでは、アイドリングストップ無しのFF車燃費が10.8km/L(WLTCモード)に対して、4WD車は11.0km/L(WLTCモード)と、4WDの燃費が良いという逆転現象が起きている。

3.5Lガソリン車は、排気量が大きいためアイドリングストップ機能がないと極端に燃費が悪化するので、アイドリングストップ機能は全車標準装備されている。燃費値は9.9~10.2km/L(FF、WLTCモード)だ。この燃費値も良好な数値といえるだろう。

三菱
デリカD:5

三菱 デリカD:5
燃料費でハイブリッド車並みに!

三菱デリカD:5の燃費値だけ見れば、ガソリン車とハイブリッド車の間程度だ。

車種 燃費値 デリカD:5との比較
三菱デリカD:5 12.6km/L(WLTCモード) -
アルファード
2.5Lハイブリッド
14.8km/L(E-Four、WLTCモード) 約15%良い
アルファード
2.5L ガソリン
10.8km/L(FF、WLTCモード) 約17%悪い

だが、燃料費としてみると、デリカD:5はハイブリッド車並みとなる。デリカD:5は燃料に軽油を使用するからだ。軽油は、レギュラーガソリンより20円/L前後も安価なため、燃料費という視点て見ると、ハイブリッド車に近いレベルになるのだ。
さらにデリカD:5のディーゼルエンジンは、高速道路などでの燃費がよい。WLTC高速道路モードは、14.1km/Lである。アルファードのハイブリッドは、15.4km/Lなので、約8%の落ち率になる。高速道路などで長距離を走るのなら、経済性面でディーゼルエンジンという選択もよい。

ホンダ
ステップワゴン
スパーダ

ホンダ ステップワゴンスパーダ
5ナンバーミニバンナンバー1の低燃費性能

ホンダ ステップワゴンスパーダe:HEVの燃費は、5ナンバーミニバンのトップである20.0km/L(WLTCモード、FF)という実力をもつ。
セレナe-POWERと基本的に同じシリーズハイブリッドシステムなのだが、スパーダe:HEVはエンジン直結モードをもつ。この機能は、高速道路などの高速走行時エンジン負荷の低い領域で、モーター走行するよりもエンジン走行のほうが燃費向上するとコンピューターが判断した場合に、エンジン直結モードになる。シリーズハイブリッドシステムの高速域での燃費悪化を防ぐシステムだ。
ガソリン車のエンジンは、クラス唯一の1.5Lターボを搭載した。ライバル車は、2.0Lガソリン車だ。いわゆるダウンサイジングターボで、13.6/L(WLTCモード、FF)とクラストップの低燃費性能をとなっている。
1.5Lなので、ライバル車の2.0Lより自動車税が5,500円/年安価になる。

日産
セレナ
e-POWER

日産 セレナe-POWER
ハイブリッド対決では、厳しい燃費値

日産セレナe-POWERの燃費は、17.2~18.0km/L(FF、WLTCモード)となった。残念ながら、最後発のハイブリッド車ながら、ステップワゴンスパーダe:HEVやヴォクシーハイブリッドの燃費には届いていない。
ステップワゴンスパーダe:HEVの燃費に対して、11%ほど燃費値が落ちている。シリーズハイブリッドをベースとしたシステムを使いながら、11%もの差は大きい。

セレナe-POWERは1.2Lエンジンなのに対して、ステップワゴンスパーダe:HEVは2.0Lのエンジンを使っている。パワーアップしているとはいえ、セレナの車格と重量に2代目ノートと同じ1.2Lのe-POWERでは、少々効率が悪いということなのだろう。燃費に関しては、フルモデルチェンジ後の6代目セレナに期待したいところだ。
ただ、セレナe-POWERは1.2Lなので、2.0Lのステップワゴンスパーダe:HEVよりも、自動車税が5,500円/年安価になるメリットがある。

トヨタ
ヴォクシー
ハイブリッド

トヨタ ヴォクシーハイブリッド
やや古い1.8Lハイブリッドだが、優秀な燃費値

トヨタ ヴォクシーハイブリッドに搭載されている1.8Lハイブリッドシステムは、随分と古い世代になってきている。だが基本的な性能が優れているため、ヴォクシーハイブリッドの燃費は、19.0km/L(WLTCモード、FF)となった。
さすがに、ステップワゴンスパーダe:HEVの20.0km/L(FF、WLTCモード)にこそ負けているが、セレナe-POWERの18.0km/L(FF、WLTCモード)には勝っているのはさすがだ。

走行性能比較

トヨタ
アルファード

トヨタ アルファード
バランスの良いハイブリッド車、圧巻の加速力をもつ3.5Lガソリン車

トヨタ アルファードハイブリッドのシステム出力は197ps。最大で2.2トン超の車重があるモデルなので、さすがに力強いとは言いにくい。ただ、必要十分な十分な動力性能なので、とくに不満もない。

4WDのE-Fourは、後輪側に68ps&139Nmのモーターを設置した。悪路走破性を高めるというほどの出力ではないので、あくまで滑りやすい場所でも十分に走れるといったレベルと思っていたほうがよい。
2.5Lガソリン車の出力は、182ps&235Nm。出力はハイブリッド車よりも小さいので、やや力不足感があるように感じる。だが、ハイブリッド車より少し車重が軽いことや優れた制御のCVTの効果もあり、ハイブリッド車と同等レベルの力強さとなっている。
3.5Lガソリン車の出力は、301ps&361Nmという大出力を誇る。最大で2.1トン超という重量級ボディを苦にしない力強さがある。高速道路でのクルージングも余裕タップリだ。さらに、3.5L車には8速ATが組み合わされている。高速クルージング時には、エンジンの回転を低く抑え、低燃費化と静粛性を高めている。

三菱
デリカD:5

三菱 デリカD:5
悪路でこそ本領発揮!

三菱デリカD:5に搭載された2.2Lディーゼルエンジンの出力は、145ps&380Nmだ。車重が2トン弱と重い。低中速域では力強さを感じるものの、速度域が高くなる高速道路などでは、パンチのある加速が欲しいところだ。
全高は、街中ではそれほど気にならないが、高速道路などではデメリットになる。デリカD:5は、オフローダーとしての性能を重視している。最低地上高は185mmと高い。そのため、重心高が高く速度が上がると、ややクルマが大きく揺さぶられるときもある。高速道路などにある、大きなカーブなどは苦手分野だ。
しかし、悪路に入ると、デリカD:5は水を得た魚といえる。
電子制御の4WDシステムには以下を搭載した。

  • 路面状況などに応じて駆動力を最適配分する「4WDオート」
  • 強力なトラクションが得られる「4WDロック」
  • 燃費の良い「2WD」

まさか、ミニバンでは行けないでしょう? と思うような悪路でも、デリカD:5は何事も無かったように走り切る。これが他のミニバンにはない、デリカD:5の唯一無二の魅力だ。

ホンダ
ステップワゴン
スパーダ

ホンダ ステップワゴンスパーダ
最もパワフルなe:HEVと低速トルク自慢の1.5Lターボ

ホンダ ステップワゴンスパーダe:HEVのシステム出力は215psだ。出力面でも、クラストップレベルの実力を誇る。
駆動用のモーターは、184ps&315Nmとなる。モータードライブ車なので、アクセルを踏めば瞬時にモーターのトルクにより、車体がグイっと押し出されるレスポンスの良さが特徴である。セレナe-POWERよりもパワーの伸びがあり、なかなかパワフルだ。
1.5Lターボの出力は、150ps&203Nmだ。ライバル車の2.0Lガソリン車と同等のスペックとなる。大きく異なるのは、エンジン特性である。1.5Lターボは、1,600回転で最大トルクを発揮。ライバル車の2.0Lガソリン車は、4,000回転で最大トルクを発揮する。
街中ではより低いエンジン回転数で最大トルクを発揮する1.5Lの方が、余裕ある力強さを感じる。

日産
セレナ
e-POWER

日産 セレナe-POWER
もう少し高速域でのパンチがほしい

日産セレナe-POWERに搭載されている駆動用モーターの出力は、136ps&320Nmだ。このモーターは、電気自動車であるリーフのものを流用した、贅沢な仕様だ。
低中速域では、ガソリン車の200Nmを大きく上回るトルクがあるため、少し力強い印象がある。ただ、ガソリン車と比べると、e-POWERは車重が70~90kg位重いので、それほど大きな差は感じない。
ガソリン車が150psなのに対し、e-POWERは136psだ。高速域での伸びやパンチ力では、ガソリン車がやや勝る印象だ。こうした高速域でのパワフルさでは、ステップワゴンスパーダe:HEVが上回る。ヴォクシーハイブリッドは、同等レベルである。

トヨタ
ヴォクシー
ハイブリッド

トヨタ ヴォクシーハイブリッド
非力感が際立ってきた1.8Lハイブリッド

トヨタ ヴォクシーハイブリッドのシステム出力は136psだ。2.0Lガソリン車の出力が152psなので、スペック的にも非力感がある。
街中では、アクセルを踏んでもクルマの動きが緩慢だ。車重が1.6トン級ということもあり、モーターのみの走行もわずかな領域のみになる。
高速道路などのちょっとした登り坂では、少し気を抜くと車速が下がる。ついつい、アクセルを踏み込む量が増え、エンジンが賑やかさを増す。

力強さでは、ステップワゴンスパーダe:HEVが最もパワフルだ、次にセレナe-POWER、そしてヴォクシーハイブリッドの順になる。もう少しパワフルさがあれば、長距離運転でもストレスや運転疲れから解放されるだろう。

運動性能面では、2017年にマイナーチェンジでボディ剛性のアップやサスペンションの改良が行われている。その結果、カーブでの操縦安定性も少しあがり、より安定した姿勢でカーブを走れるようになった。機敏では無いが、まずまずの走りを披露する。

乗り心地比較

トヨタ
アルファード

トヨタ アルファード
乗り心地は良好。しかし、2列目シートではフロアから振動も・・・

先代トヨタ アルファードの乗り心地はやや粗く、突き上げ感もあった。当時、現行車でもある日産エルグランドと比べると大きな差があった。しかし乗り心地が悪くても売れたのはアルファードだった。
エルグランドとの乗り心地の差になっていたのが、リヤサスペンションの形式だ。エルグランドがマルチリンク式なのに対して、アルファードはトーションビーム式である。エルグランドは、より上質な乗り心地になるサスペンション形式を採用したのだ。

そこで現行アルファードは、マルチリンク式とリヤサスペンションであるダブルウィッシュボーン式を採用し、ボディ剛性もアップさせ上質な乗り心地を得た。
ただ、2列目シートフロア付近から感じる振動は、少々高級ミニバンらしくない。

ハンドリングは鈍重だ。全高が1,950mmもあり、重心がとにかく高い。運転が雑なユーザーだと、カーブでは傾いたり戻ったりを繰り返すので、とにかく不安定な印象を受ける。運転が上手いドライバーじゃないと、カーブが続く道で乗員は不快な気分になるだろう。それでも、先代モデルよりは圧倒的に快適だ。この部分では、全高を低くし重心を下げた日産エルグランドが勝る。

三菱
デリカD:5

三菱 デリカD:5
悪路走破性と高速道路での安定性は両立しない?

三菱デリカD:5の乗り心地は、かなりソフトだ。高速道路を走っていると、むしろ減衰力不足なのか? と、感じるほどフワンフワンとした乗り味になる。一発で揺れが収まるようなタイプではないが、慣れてしまえば気にならなくなった。だが、ガンガンとスピードを上げ右側車線をグイグイといった気持ちにはならず、左側車線をゆったりと走行したくなる。
悪路での乗り心地は、なかなか快適だ。大きな凹凸もしっかりといなしてくれて、不快な衝撃や振動はドライバーにほとんど伝えない。大幅なボディ剛性が上がった恩恵が大きい。

大幅マイナーチェンジ前のデリカD:5はかなり賑やかで、いかにもディーゼルエンジンといったガラガラとした音や振動が伝わってきた。しかし現行デリカD:5では、遮音・吸音・制振がしっかりとされていて、静粛性はかなりよくなっている。
運転支援機能に車線維持機能がないのが残念なポイントだ。

ホンダ
ステップワゴン
スパーダ

ホンダ ステップワゴンスパーダ
低床フロアによる優れた運動性能と快適な乗り心地

ホンダ ステップワゴンスパーダは、e:HEVとガソリン車共に乗り心地は良好だ。カッチリとやや引き締められたスパーダ用サスペンションと低床フロアにより、背の高いミニバンながら気持ちよく走れる。
とくに、ステップワゴンスパーダの最上級グレードに位置するe:HEV G・EXは、さらに上質な乗り心地になるのでおすすめだ。このグレードには、パフォーマンスダンパーが標準装備化されており、ボディの振動などを吸収し車体の揺れなども瞬時に収めてくれる。不快な振動や突き上げが減っていて、より快適な移動が可能でドライバーの疲労が少なくなる。ロングドライブも苦もなく無しれるロングツアラー的性格もった数少ないミニバンだ。
静粛性は、ガソリン車よりもe:HEVが優れる。このe:HEVの静粛性は、クラストップレベルといえる。

日産
セレナ
e-POWER

日産 セレナe-POWER
タイヤの硬さを感じるややゴツゴツした乗り味

日産セレナe-POWERは、標準車とハイウェイスターで乗り心地が異なる。標準車は乗り心地重視のサスペンションセッティングだ。ハイウェイスターは、少し機敏さをアップした専用サスペンションを装備している。基準車に対してやや硬めだが、スポーティな走りだ。

乗り心地面では、ガソリン車よりe-POWERが勝る。e-POWER用電池を搭載した結果、ボディ剛性がアップし、サスペンションもしなやかさが増している。
ただ、ステップワゴンスパーダe:HEV G・EXほどの乗り心地やハンドリング性能には届いていない。
また、エコタイヤで燃費性能を稼ごうとしたのか、タイヤの空気圧が高い。そのため、タイヤのゴツゴツとした硬さを感じる。セレナe-POWERは、万人受けする平均的な乗り心地だ。
やや物足りないのが静粛性である。通常走行時にはそれほど気にならないのだが、停止中に充電のためエンジンが始動する。アイドリング状態より少し高めの回転数でエンジンが回るので、なかなか賑やかになる。

トヨタ
ヴォクシー
ハイブリッド

トヨタ ヴォクシーハイブリッド
快適な乗り心地で静粛性も高い

トヨタ ヴォクシーは、2014年1月に登場したモデルで、ライバル車の中でもっとも設計が古い。一般的には設計が古いと、乗り心地や走行性能面では不利になるケースが多い。
2017年のマイナーチェンジで、ヴォクシーのボディ剛性のアップとサスペンションの改良が行われた。ボディ剛性がアップしたことで、よりサスペンションがスムースに動き、従来あったゴトゴトした乗り心地はマイルドになった。乗り心地面では、ステップワゴンスパーダe:HEV G・EXにこと及ばないが、セレナe-POWER並みといえる。
静粛性は高く、セレナe-POWERをも上回るレベルだ。

内外装・デザイン比較

トヨタ
アルファード

トヨタ アルファード
絢爛豪華な内装に、ド迫力フェイスデザインの最強タッグ

トヨタ アルファードのデザインは、どんなデザインがミニバンユーザーに好まれるのか徹底的に研究した結果といえる。不変のトレンドは、より大きく見えて威圧感ある迫力系デザイン、分かりやすい豪華なインテリアだ。アルファードはこうしたツボを押さえたうえでデザインされている。

さらに、トヨタはトレンドを敏感に取り入れている。一般的にデザインの評判がよい場合、マイナーチェンジではそれほどデザインに手を入れない。しかしアルファードでは、マイナーチェンジ時に、以下の装備に最新のデザイントレンドを加えている。

  • ヘッドランプ
  • フロントグリル
  • フロントバンパー
  • バックドアガーニッシュ
  • リヤコンビネーションランプ

こうした手法は、マイナーチェンジ前の車両に乗るユーザーに対し、乗り換えたくなるようなきっかけを上手く与える。だからこそ、異常なほど高い人気を長期に渡り得ているのだ。

人気の中心は、専用エアロを装備したS系グレードである。スポーティなデザインが魅力だ。上級グレードは、十分に満足できる質感やデザインだが、エントリーグレード系になると、明確に各部がチープな印象になり、装備も簡素化される。

三菱
デリカD:5

三菱 デリカD:5
ダイナミックシールド採用で、ギラギラ感半端無い!

三菱デリカD:5は、基準車とアーバンギアと呼ばれる2つのグレードに分類されている。基準車は、デリカD:5らしいオフローダー的な外観デザインをもつ。これに対して、アーバンギアはエアロパーツ類が装備され、都会派ミニバンになっている。基準車も、大幅改良前のデザインに比べれば、かなり都会的なデザインになっていて、オフローダー感はかなり薄まった。オフローダーミニバンのキャラが濃いミニバンなので、もう少しタフネス感があってもいいだろう。

フロントフェイスは、三菱のデザインアイコンであるダイナミックシールドを採用している。力強いパフォーマンスとプロテクションの安心感を表現した。かなり個性的なデザインで、ひと目でデリカD:5と分かる。ただ、少し人により好き嫌いが明確になるデザインともいえる。こうしたダイナミックシールドと比べると、リヤのデザインはややインパクト不足感がある。
インテリアは、大幅マイナーチェンジ前と比べると、高級感と質感がかなりアップした。太めのセンターコンソールは、オフローダーらしいタフネスさが表現された。
ただインパネも含め、定規で線を引いたようなデザインは、車格にあった優雅さに欠けるようにも感じる。
デリカD:5のメーターはやや古く見える。コンパクトカーにもデジタルメーターが採用されている時代だとなおさらだ。

ホンダ
ステップワゴン
スパーダ

ホンダ ステップワゴンスパーダ
やや、高級感が足りない?

ホンダ ステップワゴンを含む2020年度販売台数は以下の通りだ

車種 販売台数 登録者販売台数ランキング
ホンダ ステップワゴン 36,091台 18位
日産 セレナ 65,302台 12位
トヨタ ヴォクシー 71,903台 9位

ステップワゴンは、ライバル車に対して販売台数が少ない状態だ。

この販売低迷の理由はデザイン、という見方が強い。そのためスパーダはマイナーチェンジで大幅にデザインを変更した。ミニバンデザインの鉄板ともいえる大きく見えること、迫力あるフェイスといった要素を前面に取り入れた。ただ、ライバル車と比べるとやや高級感が不足している印象を受ける。
利便性に優れる装備のひとつ、わくわくゲートを採用した。ドアの横開きを可能とし、狭い所でも開くリヤゲートから、さらに3列目シートにアクセスできる。
しかし、リヤゲートに分割線ができ、さらに左右非対称デザインとしたことで、やや違和感の強いデザインになっていることも不評のようだ。

ステップワゴンスパーダのインパネデザインは、直線基調となった。スッキリ感はあるものの、運転席まわりを中心にゴチャゴチャした印象が強い。
細長の小さなメーターなど、高級感もやや物足りない。

日産
セレナ
e-POWER

日産 セレナe-POWER
迫力&スポーティ系デザインで差別化するハイウェイスター

日産セレナe-POWERは、2019年8月にマイナーチェンジし、デザインを刷新した。従来モデルはスポーティなデザインで、ヴォクシーなどの迫力系デザインとは異なるテイストをもっていた。しかし、マイナーチェンジでは、かなり迫力系デザインに寄せてきている。
マイナーチェンジでは、特徴的な「ダブルVモーショングリル」を装備した。クロームを贅沢にちりばめたグリルパターンにより、高級感と押し出しの強いフロントフェイスに仕上げている。
ただ、単純に迫力系デザインという訳ではなく、エッジの効いたバンパーデザインなどのスポーティなテイストもプラスされている。マイナーチェンジレベルとは思えないほど、上手くまとまっている。

インテリアは、柔らかい面をもつ水平基調のデザインをもつインパネデザインをもつ。ファミリーカーらしく、全体的にカジュアルな印象でまとめられているのが特徴だ。
インパネ周りにはソフトパッドが随所に配置された。触った時の触感の良さや上質感をアップさせている。
おすすめのインテリアカラーはベージュだ。室内が明るくなり開放が増すので、室内の広いミニバンとの相性がよい。

トヨタ
ヴォクシー
ハイブリッド

トヨタ ヴォクシーハイブリッド
売れるデザインを熟知し、マイナーチェンジで新鮮味をプラス

トヨタ ヴォクシーの内外装デザインは、アルファードと同様に徹底したマーケットイン手法が貫かれている。売れるミニバンデザインの基本要素は、大きく見え迫力あるフェイスデザイン、そしてギラギラした高級感あふれる質感だ。
こうした要素をしっかりと入れたうえで、トヨタはヴォクシー以外にノアやエスクァイアといった姉妹車を投入している。こうした姉妹車のデザイン評価が、2017年のマイナーチェンジにも生かされ、よりミニバンユーザーの心を揺さぶるデザインとなっている。大胆なデザイン変更やマーケットの細かいニーズを取り入れることができているから、ヴォクシーはモデル末期でも売れているのだろう。

ヴォクシーのフロントフェイスは、ハの字型になったメッキモールと下方に大きく開くグリルでワイド感と迫力をアピールした。上下2分割されたヘッドライトまわりは、現行ヴェルファイアの失敗が生かされているのか、精悍さとスポーティさが際立だっている。マイナーチェンジ前と比べると、ギラギラ迫力系から、精悍スポーティ系へ変化した印象を受ける。マイナーチェンジで上手くテイストを変え、マイナーチェンジ前のユーザーが乗り換えたくなるような変更が上手い。
インテリはギラギラ高級系だ。セレナe-POWERのように、ベージュ系のような明るい色の設定なく、基本的にブラック押し。ブラック&レッドの設定もあるが、暗めのレッドが使われている。

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員