ヴォクシーvsアルファード-人気ミニバンを中古車で買うならどっち?

自動車ニュース / ガリバー

2022.7.2

ヴォクシーvsアルファード-人気ミニバンを中古車で買うならどっち?

※本記事内に安全装備への言及がありますが、安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。

ヴォクシーvsアルファード

ヴォクシーとアルファードは、ミニバン購入の際によく比較検討される。中古アルファードの価格が少し安くなり、新車ヴォクシーと価格面でも並ぶようになったからだ。
そこで今回は中古車購入を視野に入れた両車の比較検討をする。ミニバン購入で悩んでいる方は是非参考にして欲しい。

この記事の目次 CONTENTS
2022年のミニバン市場
トヨタ ヴォクシー&ノアの特徴
トヨタ アルファードの特徴
ボディ&排気量も小さいヴォクシーが圧倒
2017年式中古アルファードなら、新車ヴォクシーとほぼ同等の価格で買える!
値引きは期待薄?
迫力とギラギラ&高級感は、1クラス上のアルファードの圧勝
広さ・豪華装備はアルファード。使い勝手ではヴォクシー
国内トップレベルの予防安全装備を得たヴォクシー
動力性能&快適性 共にアルファードの圧勝
超人気車種だけに、安定した高リセールバリューを維持
何を重視するのかで選択肢が変わる
新型トヨタ ヴォクシーの価格・スペック
トヨタ アルファードの価格・スペック

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

2022年のミニバン市場

ミニバンはSUVブームの最中でも、堅調に売れている。ほぼ全てのミニバンが国内専用車なので、日本人のニーズに合っているからだ。

2022年度は、再びミニバンが注目されつつある。以下の3車種が揃ってフルモデルチェンジするからだ。

  • 5月…ホンダ ステップワゴン
  • 2022年度中…日産 セレナ

その一方で、Mサイズミニバンの価格はより高くなった。
Lクラスミニバンの価格と比べると、新車には届かないものの、中古並みの価格になってきている。

もともとMサイズミニバンを検討していた人は、中古のLサイズミニバンという選択肢も視野に入ってくるだろう。
今回はトヨタ車の、Mサイズミニバンのヴォクシー&ノアと、Lサイズミニバンのアルファードで比較・検討する。

トヨタ ヴォクシー&ノアの特徴

ヴォクシー ヴォクシー

2022年1月、トヨタ ヴォクシーは7年振りのフルモデルチェンジを果たし4代目となった。
今回のフルモデルチェンジではミニバンらしさを深掘りし、「より快適に」「より便利に」「より安心な」をテーマとして開発された。

先代である3代目ヴォクシーのモデル後期は、ライバル車であったホンダ ステップワゴンや日産 セレナと比べると、走行性能面や予防安全装備などで後れを取っていた。
だが4代目ヴォクシーは、後れを挽回した上に、ライバルを圧倒的に凌駕するほどの実力を手に入れている。最大の弱点だった予防安全装備には、多くの機能が新搭載された。ミニバンの枠を超え、国産車トップレベルの予防安全性能を得ることに成功している。

デザインは迫力と存在感を重視し、さらに洗練さも併せ持つ。
非力だった1.8Lハイブリッドシステムも刷新された。パワフルで使いやすいだけでなく、燃費も向上している。

こうした大きな機能面だけでなく、細部に渡り使い勝手面の向上も図られ、もはや隙無しの完成度を誇る。

トヨタ アルファードの特徴

アルファード アルファード

Lサイズミニバンとして高い人気を誇るトヨタ アルファードは、2015年1月にフルモデルチェンジし3代目となった。
2017年にマイナーチェンジされた後も細かな改良が加えられ、その魅力を向上させている。
しかし、すでにフルモデルチェンジから約7年が経過している。モデル末期で、いつフルモデルチェンジしてもよい状況といえる。

モデル末期の車種は、本来ならば年々販売台数が落ちていく。だが2021年度の登録車販売台数ランキングでは、アルファードは7位にランクインしている。
高級Lサイズミニバンながら、Mサイズミニバンのヴォクシーより売れており、Sサイズも含めたミニバン販売台数ナンバー1に輝いた。

アルファードが人気な理由は、迫力やギラギラ感のあるデザインとインテリアにある。顧客ニーズに合わせたデザインが高く評価された結果だ。

ラインアップの豊富さも魅力だ。エントリーグレードと、最上級グレードである超豪華仕様なエグゼクティブラウンジの価格差は400万円以上にもなる。
パワーユニットの種類も多様だ。2.5Lハイブリッドを中心に、2.5Lと3.5Lのガソリンエンジンが用意されている。予算に合わせて、最適なグレードを選ぶことが出来る。

ボディ&排気量も小さいヴォクシーが圧倒

1.燃費比較

ヴォクシーの評価は 4.5
アルファード評価は 3.0

燃費性能は以下の通りだ。(すべてFF、WLTCモード)

【ヴォクシー】

  • 1.8Lハイブリッド車…23.0km/L
  • 2.0Lガソリン車…15.0km/L

【アルファード(最新モデル)】

  • 2.5ハイブリッド車…14.8km/L
  • 3.5Lガソリン車…9.9~10.2km/L
  • 2.5Lガソリン車…10.6~10.8km/L

トヨタ アルファードは、車体や排気量がヴォクシーよりも大きいため、燃費性能の差も大きい。燃料費を重視するのであれば、問答無用でヴォクシーという選択になる。

ヴォクシーの惜しい点は、2.0Lガソリン車にアイドリングストップ機能が装備されていないことだ。カーボンニュートラルを目指す時代背景を鑑みると、選びにくいエンジンといえる。

対するアルファード2.5Lガソリン車には、アイドリングストップ機能が全車標準装備されている。
注意したいのは、以前のモデルのアルファードを購入する場合だ。2.5Lの一部グレードではアイドリングストップ機能がオプション設定となっていたからだ。

アイドリングストップ機能が無いと、市街地走行でとくに燃費が悪化する傾向になる。
中古のアルファードを購入するときにはきちんと確認したい。

2017年式中古アルファードなら、新車ヴォクシーとほぼ同等の価格で買える!

2.価格比較

ヴォクシーの評価は 2.5
アルファードの評価は 2.5

トヨタ ヴォクシーの価格【新車】

エントリーグレード 最上級グレード
1.8Lハイブリッド車  3,440,000円(FF、S-Gグレード) 3,960,000円(E-Four、S-Zグレード)
2.0Lガソリン車 3,090,000円(FF、S-Gグレード) 3,588,000円(4WD、S-Zグレード)

トヨタ アルファードの価格

【中古】2017年式 【新車】2017年時点
ハイブリッド車 約320~400万円 約410~700万円
ガソリン車 約250~410万円 約320~670万円

ヴォクシーの新車価格と、アルファード2017年式(マイナーチェンジ前)の中古車価格は同等程度だ。
マイナーチェンジ後のアルファード中古車相場は100万円ほど跳ね上がるので少々選びにくい。超人気車種なので、中古車相場もリセールバリューも高めだ。

アルファードのお勧めグレード

アルファード ハイブリッドは、全車4WDのE-Fourだ。雪道やアウトドア系でも安心して走ることが出来る。

ハイブリッド車の安価な価格帯は、エントリーグレードのXが中心だ。
Xグレードは、装備がシンプルだ。高級ミニバンらしさを感じたい人は、Gグレードもしくは専用エアロパーツを装備したS系グレードを選ぶとよい。人気のSR Cパッケージグレードには、以下の装備が付いている。

  • 専用エアロパーツ
  • 本革シート
  • 後席パワーシート

車両価格は400万円に近いが、装備の豪華さはヴォクシーを大幅に超えており、満足度は高い。

アルファードのガソリン車は、中古車相場にかなり幅がある。250~300万円位の価格帯は、エントリーグレードのXが中心だ。専用エアロパーツが装備されたSグレードもあるが、両グレード共に走行距離が少々長めである7万km以上の車両が多い。

2.5LならS Cパッケージがお勧めだ。その他のS系グレードだと、パワーシートがない等、高級ミニバンとしては装備がやや物足りない。3.5Lも同様の理由でSA Cパッケージがお勧めになる。ただし3.5Lの場合、中古車価格はグッと上がる。人気のグレードなので、程度のよい車両なら350万円以上することも少なくない。

中古アルファードは、新車ヴォクシーを超える数々の豪華装備が魅力だ。その魅力を存分に味わうには、装備のよい上級グレードを選ぶのがポイントになる。
対する新型新車ヴォクシーは、40万円ほど高価になる。最上級グレードにオプションをプラスすれば、400万円を超える予算が必要だ。

値引きは期待薄?

3.購入時の値引き術

ヴォクシーの評価は 3.5
アルファードの評価は 2.5

トヨタ ヴォクシーは、2022年1月にフルモデルチェンジしたばかりの新型車だ。販売開始から1年程度は、値引きは厳しい。値引きの相場は、ゼロベースから10万円以下程度となる。

だが、2022年は少し買い手が有利になる可能性が高い。
6月現在、トヨタのWebサイトには、ハイブリッド車の納期は6ヶ月以上と記載があった。つまり、納期はほとんど分からないと言っても過言ではない。
現状は、超長期の納期に対する顧客へのお詫びの一環として、10万円程度の値引きが提示されているケースが多いようだ。
5月末にはライバル車であるホンダ ステップワゴンがフルモデルチェンジした。しかも、2022年度内には、もう1台のライバル車である日産セレナもフルモデルチェンジを予定している。

購入時に何もしなければ、値引きゼロがベースであるのに変わりはない。だが買い手有利の状況を活かして新型ステップワゴンと競合させれば、一定の値引きは引き出すことが可能だろう。
さらにセレナは現在、モデル末期で大幅値引きの大セール中だ。セレナをヴォクシーと競合させれば、大幅値引きの見積りが出る可能性が高い。
このように、セレナとステップワゴンの見積りを先に取ってヴォクシーの商談に望めば、一定の値引きは期待できるだろう。

中古アルファードの場合、同等程度の価格が付いた中古車同士を競合させたい。基本的に中古車は、大幅値引きしない傾向にある。新車の納期が長くなっているのに対し、現車がある中古車はすぐに登録できる。値引きなしの、強気の姿勢を崩さないだろう。超人気のアルファードなら尚更だ。

注意したい営業トークは「他の人も商談中。早く決めないと売れてしまう」と言って焦らせ即決を求めてくるパターンだ。こうした営業トークには「別に急いでいない。似たような中古車はネットで探せばいくらでもある。別にこの店で、このクルマをどうしても買わなければならないという理由もない」と、優しく伝えるといい。一筋縄ではいかない客となれば、値引きなどでも多少妥協する可能性もある。

中古車の場合、タイミングも重要だ。ディーラー系中古車店なら3月、一般の中古車店なら決算月が値引き拡大のチャンスである。決算月なら、数字を作るために値引きしてでも売るパターンが多いからだ。
なお、中古車は現金値引きが厳しいケースが多い。代わりに用品や保証延長サービスなどを無料で提供してもらえるように交渉するのもよいだろう。

迫力とギラギラ&高級感は、1クラス上のアルファードの圧勝

4.デザイン比較

ヴォクシーの評価は 4.0
アルファードの評価は 5.0

ヴォクシーの外観 ヴォクシーの外観

トヨタ ヴォクシーのデザインコンセプトは「堂々・躍動的な力強いハコ」だ。そのコンセプト通り、高い全高をもつ大きなボディに、大きく迫力ある顔が組み合わされている。

ヴォクシーのフロントフェイス ヴォクシーのフロントフェイス
ヴォクシーのリヤエンド ヴォクシーのリヤエンド

高い全高や大きな顔は、空気抵抗が増え燃費に悪影響を与える。さらに重心高も高くなり操縦安定性も悪くなる。それでも、こうしたデザインにするのは、やはり売れるデザインだからだ。加えて大きなグリルや、上部に薄型ヘッドライト設定するなど、流行りのデザインテイストもプラスした。売れるデザインという点では隙が無い。

アルファードの外観 アルファードの外観
アルファードのフロントフェイス アルファードのフロントフェイス
アルファードのリヤエンド アルファードのリヤエンド

アルファードのデザインも同様の手法だ。
ヴォクシーと比べると、アルファードは全長+255mm、全幅+120mm、全高+55mmとひと回り大きい。迫力はアルファードが勝る。横幅のワイドさにはドッシリとした安定感があり、ボディサイドの面は張りが強く、力強さもある。

ヴォクシーは全幅がやや狭い。真後ろから見ると少々スリムに見えるため、迫力を求める人には物足りないかもしれない。だがこれは他のMクラスミニバンも同様の特徴だ。

トヨタは、売れるミニバンデザインに関しては、完全に顧客ニーズを捉えている。売れるデザインでは、国産メーカーナンバー1といえるだろう。

広さ・豪華装備はアルファード。使い勝手ではヴォクシー

5.室内空間と使い勝手

ヴォクシーの評価は 4.0
アルファードの評価は 4.0

ヴォクシーとアルファードのボディサイズ、ホイールベースは以下の通りだ。

※ヴォクシー…ハイブリッドS-Z(FF)、アルファード…SR Cパッケージ(E-Four)

全長×全幅×全高 ホイールベース
ヴォクシー 4,695mm×1,730mm×1,895mm 2,850mm
アルファード 4,950mm×1,850mm×1,950mm 3,000mm
アルファードのフロントシート アルファードのフロントシート

ボディサイズはアルファードがひと回り以上大きい。室内の広さも同様にアルファードの方が広い。とくに横方向の広さは、全席で大きな差がついた。

アルファードの2列目シート アルファードの2列目シート
アルファードの3列目シート アルファードの3列目シート

3列目シートは横方向と足元の差は歴然だ。3列目をよく使うのであれば、アルファードの方が快適である。

使い勝手を比較すると、最新のヴォクシーが優勢だ。

ヴォクシーのフロントシート ヴォクシーのフロントシート
ヴォクシーの2列目シート ヴォクシーの2列目シート
ヴォクシーの3列目シート ヴォクシーの3列目シート

ヴォクシーには、パワースライドドアの開閉に合わせて、機械式のからくりを使い展開・収納する「ユニバーサルサイドステップ」がメーカーオプション設定されている。価格はわずか3.3万円だ。アルファードにも電動サイドステップが用意されている。(年式などの条件あり/ディーラーオプション)だが価格は約20万円オーバーと大きな差となった。
サイドステップを使うことで、小さな子どもやお年寄りが楽に乗り降りできるようになる。20万円オーバーだと購入をためらってしまうかもしれないが、3.3万円なら積極的に選択したい、乗員に優しい機能だ。

アルファードの荷室 アルファードの荷室
ヴォクシーの荷室 ヴォクシーの荷室

ヴォクシーの荷室には、世界初の「フリーストップバックドア」も装備している。バックドアを好みの位置で停止することが可能になる機能で、安価な機械式のカラクリを使っている。
ミニバンのバックドアは大きいため、後方に一定のスペースが無いと全開にできない。だがこの機能があれば、バックドアを少しだけ開いた状態で止めることができるようになる。やや狭い場所でも荷物の出し入れが可能になるのだ。機械式なので、大幅な価格アップも抑えることができる。

そして、アルファードには無い先進機能が、オプションの「アドバンストパーク」である。ヴォクシーのハイブリッド車のみの装備だ。
専用アプリをダウンロードしたスマートフォンを使うと、車外から駐車、出庫が可能になる。乗り降りが難しい狭い駐車場などで便利な機能だ。こうした先進機能は、設計が新しいヴォクシーの機能が勝っている。
使い勝手ではヴォクシーだが、室内の広さはアルファードなので、ほぼイーブンという結果となった。

国内トップレベルの予防安全装備を得たヴォクシー

6.安全装備の比較

ヴォクシーの評価は 4.5
アルファード 3.0

ヴォクシーのインパネ ヴォクシーのインパネ

トヨタ ヴォクシーは、予防安全装備パッケージ「トヨタセーフティセンス」を搭載している。メイン機能である自動ブレーキの機能は、昼夜の歩行者と自転車、昼間の自動二輪車に対応可能だ。この検知対象の多さは、国産車トップレベルである。
実際に多い交差点内での事故シーンにも対応している。右左折時の歩行者、右折時の対向車なども検知し、衝突回避または被害軽減が可能だ。

ヴォクシーのメーター ヴォクシーのメーター

ただ、トヨタセーフティセンスだけでは完璧とはいえない。以下のオプションをフル装備すれば、国産車トップレベルの予防安全性能を得ることができる。

  • ブラインドスポットモニター(車線変更時になどに後側方から接近する車両を検知し警報を発する)
  • パーキングサポートブレーキ
  • 緊急操舵支援機能

運転支援機能であるPDA(プロアクティブドライビングアシスト)も非常に頼りになる。歩行者の横断や飛び出しなど、運転の状況に応じたリスクを先読みし運転を支援してくれるのだ。
例えば、前方に横断中の歩行者などを発見すれば、早めに自動で減速しリスクを軽減する。さらに側方歩行者や自転車、駐車車両との距離が近いとシステムが判断すれば、減速しながら距離を取るよう、ステアリング操舵支援する。カーブが接近すると、現在の速度で安全に曲がれるかどうかを判断してくれる。現在の速度では曲がれないと判断すると、減速するのだ。
この機能を使うと、ドライバーより早めに減速したり、ステアリング操舵支援が入ったりするケースが多い。前方の車両が赤信号で減速した際にアクセル操作がオフであれば、ドライバーより早く減速制御が入るのだ。そのままアクセルを踏まなければ、前方停止車両にゆっくりと近付く。ある程度クルマに任せておけば、アクセルとブレーキを踏みかえる回数が大幅に減り、疲労軽減につながる。(最終的には、ドライバーが自らブレーキを踏み停止する必要がある。)

ヴォクシーは、上記のような最新の予防安全装備を得た。
対するアルファードの予防安全装備も「トヨタセーフティセンス」と呼ばれる。だが右左折時の歩行者や対向車などを検知する機能は無い。2017年末のマイナーチェンジでようやく昼夜の歩行者、昼間の自転車などに対応する自動ブレーキが装備された。マイナーチェンジ前のモデルには歩行者検知式の自動ブレーキ機能が装備されていないので、中古車を選ぶ際は注意が必要だ。

アルファードのインパネ アルファードのインパネ
アルファードのメーター アルファードのメーター

予防安全装備の性能は、日進月歩だ。開発した時期が古いアルファードは、かなり不利といえる。最新のアルファードでも、ヴォクシーには全く届かない。安全装備を重視するのであれば、ヴォクシーがお勧めだ。

動力性能&快適性 共にアルファードの圧勝

7.走行性能の比較

ヴォクシーの評価は 3.5
アルファードの評価は 4.0

【トヨタ ヴォクシー出力】

  • 1.8Lハイブリッド システム出力140ps
  • 2.0Lガソリン 170ps&202Nm

【トヨタ アルファード出力】(2015年デビュー時)

  • 2.5Lハイブリッド システム出力197ps
  • 2.5Lガソリン車 182ps&235Nm
  • 3.5Lガソリン車 280ps&344Nm(2017年末マイナーチェンジ後、301ps&361Nm)
ヴォクシーのバッテリー ヴォクシーのバッテリー

トヨタ ヴォクシーのハイブリッドシステムは、フルモデルチェンジを経て一新された。先代ヴォクシーのハイブリッドには、やや非力さがあったからだ。
新ハイブリッドシステムを搭載した新型ヴォクシーは、なかなか力強い。とくに街中での力強さが増していて、キビキビ走る印象だ。さらに静粛性も高い

2.0Lガソリンエンジンは、なかなかの高回転型だ。レヴリミットまで回すとパワフルさを感じる。低中速域でのトルク感も十分で静粛性も高い。ただし、高回転域までエンジンを回すと、車内はかなり賑やかになり、サウンドも物足りない。アイドリングストップ機能が付いていないのも惜しい点だ。

アルファードのエンジンルーム アルファードのエンジンルーム

アルファードの2.5Lハイブリッドと2.5Lガソリン車は、出力的に不満はない。2.5Lハイブリッドは、少々車重が重いため、エンジンが頻繁に始動する。EV走行できる領域は、それほど広くはない。

2.5Lガソリン車は、街中での走行ではとくに不満はない。だが急坂や高速道路の合流など、一気に加速したいときにやや力不足感がある。車重の重さの影響だ。

2.5Lハイブリッド車の静粛性は、ヴォクシーを含め最も優れていて、さすが高級車といえるレベルだ。とくに、最上級グレードのエグゼクティブラウンジは、最も静粛性が高い。2.5Lガソリン車もヴォクシーの2.0L車を上回る静粛性を誇る。

3.5Lガソリン車は、最もパワフルで非常に速く走る。マイナーチェンジ後のエンジンは出力が21psアップし、より力強くなった。マイナーチェンジ前のエンジンよりも、高回転域でパンチのある出力特性を持つ。ヴォクシーでは歯が立たないレベルの動力性能だ。

対するヴォクシーは、フルモデルチェンジで最新プラットフォーム(車台)に変更された。GA-Cと呼ばれるプラットフォームをミニバン用に改良したものだ。
プラットフォームは低重心化されたスポーティな仕様で、ヴォクシーの重心高はグッと下がった。先代モデルと比べると、その差はすぐに分かるほどだ。カーブで傾く角度も小さくなり、傾くスピードも穏やかだ。カーブの乗りやすさは飛躍的に向上しており、乗員が大きく頭を振られることも少なくなった。

ボディは高剛性化された。サスペンションもしなやかさを増し、乗り心地はより向上している。バランスが良いのは、ハイブリッド車だ。

だが、ヴォクシーの乗り心地はアルファード並みとは言い難い。これは、リヤサスペンションの違いが大きい。
フロントサスペンションは両車共にストラット式だ。だがリヤサスペンションは、ヴォクシーがトーションビーム式なのに対して、アルファードはダブルウィッシュボーン式を使う。より高性能なサスペンションであるダブルウィッシュボーン式を装備していることが、アルファードの乗り心地の良さに繋がっている。

ヴォクシーは、中・高速域や、やや大きな凹凸が連続する場面ではドタバタとした乗り心地になる傾向が強い。だが、アルファードは、ドタバタ感が少ない快適な乗り心地を維持する。

カーブでの安定感は、ややヴォクシーが有利だ。重心高が低いため、カーブでピタッと安定した姿勢で走れるからだ。アルファードもそれなりの安定感があるのだが、車高がより高いため、ボディ上部の揺れが大きくなると収まりが少々物足りない。右へ左へという連続したカーブでは、ヴォクシーが若干上回る。

超人気車種だけに、安定した高リセールバリューを維持

8.リセールバリュー比較

トヨタ ヴォクシーとアルファードは、ミニバンカテゴリーで非常に高い人気を得ているモデルだ。新車販売が好調な影響で、中古車価格もかなり高値を維持し続けている。そのため、リセールバリューもとても高い。加えて歴代モデルが高い人気を誇ってきたことから、高値・安定なのも特徴だ。

高値・安定とはいえ、気になるのは中古のアルファードのリセールバリューだ。2017年式の場合、新車から5年以上が経過している。仮にあと5年乗れば10年落ちとなる。一般的なモデルであれば、そろそろ価格が付かない年式になる。
だが、アルファードは超人気車だ。先代アルファードハイブリッドの中古車相場は、2012年式で、150~250万円位だ。この価格で売られているのであれば、10年落ちでも十分に高査定が期待できる。アルファードなら、長期に渡り高いリセールバリューが期待できるモデルなのだ。
ヴォクシーもアルファードほどではないが、長期に渡り高いリセールバリューが期待できる。先々代ヴォクシーの場合、2012年式の中古車相場はおおよそ60~100万円だ。10年落ちでも、程度が良ければ高めのリセールバリューが期待できそうだ。
高級モデルということもあり、より長い期間高リセールバリューが期待できそうなのはアルファードということになる。

何を重視するのかで選択肢が変わる

9.まとめ・総合評価

中古車の魅力は、年式や色、装備、グレードなどで価格が変わるところにある。そのため、新車で買えなかったような高級車もターゲットに入るようになるのだ。
今回は、中古の2017年式アルファードなら、新車ヴォクシーと同等の予算で購入できることを紹介した。Mクラスミニバンの予算で、高級Lミニバンが買えるというのがメリットだ。

燃費や予防安全装備を重視するのであれば、間違いなくヴォクシーを選んだ方がよい。アルファードの設計の古さは隠せない。こうした最新装備はヴォクシーが勝る。
豪華装備や上質で広大な空間、乗り心地、静粛性を重視するのであれば、アルファードがお勧めだ。
新車ヴォクシー対2017年式アルファードなら、ほぼ引き分けになる。

今後アルファードの2018年式以降の価格が下がれば、新車ヴォクシーとの差が縮まり、お勧めは中古アルファードになる。アルファードの価格が、2017年式で歩行者検知式自動ブレーキなどを標準装備したモデルと同等程度になった頃が狙い目だ。
予算に余裕がある場合や、安価な2018年式があれば積極的に中古車のアルファードを選ぶものよいだろう。

ヴォクシー アルファード
総合得点(40点満点) 30.5 27.5
1.燃費 4.5 3.0
2.価格 2.5 2.5
3.購入時の値引きしやすさ 3.5 2.5
4.デザイン 4.0 5.0
5.室内空間と使い勝手 4.0 4.0
6.安全装備 4.5 3.0
7.走行性能 3.5 4.0
8.リセールバリュー 4.0 3.5

新型トヨタ ヴォクシーの価格・スペック

新型トヨタ ヴォクシー価格

【2.0Lガソリン車】 FF 4WD
S-G(7/8人乗り) 3,090,000円 3,288,000円
S-Z(7人乗り) 3,390,000円 3,588,000円
【1.8Lハイブリッド車】 FF 4WD
S-G(7/8人乗り) 3,440,000円 3,660,000円(7人乗り)
S-Z(7人乗り) 3,740,000円 3,960,000円

トヨタ ヴォクシー燃費、ボディサイズなどスペック

代表グレード トヨタ ヴォクシー ハイブリッドS-Z(FF)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) 4,695mm×1,730mm×1,895mm
ホイールベース 2,850mm
車両重量 1,670kg
総排気量 1,797cc
サスペンション(前/後) マクファーソンストラット/トーションビーム
エンジン最高出力 72kw(98ps)/5,200rpm
エンジン最大トルク 142N・m(14.5kg-m)/3,600rpm
モーター最高出力 70kw(95ps)
モーター最大トルク 185N・m(18.9kg-m)
システム全体 103kw(140ps)
ミッション 電気式無段変速機
WLTCモード燃費 23km/l

トヨタ アルファードの価格・スペック

アルファード 中古車・新車の相場

【中古】2017年式 【新車】2017年時点
ハイブリッド車 約320~400万円 約410~700万円
ガソリン車 約250~410万円 約320~670万円

2017年式トヨタ アルファード燃費、ボディサイズなどスペック

代表グレード トヨタ アルファード ハイブリッドSR Cパッケージ(E-Four)
ボディサイズ(全長×全幅×全高) 4,950mm×1,850mm×1,950mm
ホイールベース 3,000mm
車両重量 2,190kg
総排気量 2,493cc
サスペンション(前/後) マクファーソンストラット/ダブルウィッシュボーン
エンジン最高出力 112kw(152ps)/5,700rpm
エンジン最大トルク 206N・m(21.0kg-m)/4,400~4,800rpm
前モーター最高出力 105kw(143ps)
前モーター最大トルク 270N・m(27.5kg-m)
後モーター最高出力 50kw(68ps)
後モーター最大トルク 139N・m(14.2kg-m)
システム全体 145kw(197ps)
ミッション 電気式無段変速機
JC08モード燃費 18.4km/l