ファミリーカーとして人気の高いミニバン。現在は燃費性能の優れた車種も多いので、ランキングを参考に車種を検討してみてください。
※本記事の車両情報は、2025年1月30日時点のガリバー「車カタログ」より引用しています。
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燃費がいいミニバンの数値目安
燃費性能が優れたミニバンの数値目安は、ハイブリッド車とガソリン車で異なります。
ハイブリッド車の場合、ヴォクシーなどのミドルサイズで23km/L以上あれば、優秀といえるでしょう。この数値は、一般的な軽自動車の燃費と殆ど変わりません。
ガソリン車は、ミドルサイズで概ね15km/L以上あれば良いでしょう。
燃費がいいミニバン探しのポイント
燃費がいいミニバン探しでは、以下の3つのポイントを知っておくと良いでしょう。
- 基本的にサイズが小さいほど低燃費
- 基本的に低グレードほど低燃費
- 燃費性能ではトヨタ車が一歩リード
サイズの小さい車は車両重量が軽く、エンジンへの負担も減るので、燃費が良い傾向があります。また、同じ車種でも低グレードのモデルは装備が少なく、タイヤも小さいことが多いため、一般に燃費が良いです。
メーカーで見ると、燃費でリードしているのはトヨタです。しかし、他のメーカーにも加速の滑らかさや乗り心地の良さといった魅力があります。
ハイブリッドのミニバン燃費ランキング
現在、国産のミニバンでハイブリッド車を設けているのは全9車種。最高燃費を基準としたランキングは以下の通りです。
順位 | メーカー/車種名 | 最高燃費 ※WLTCモード |
新車時価格 ※ハイブリッド車 |
乗車定員 |
---|---|---|---|---|
1位 | トヨタ「シエンタ」 | 28.8km/L | 239万円~323.5万円 | 5人 / 7人 |
2位 | ホンダ「フリード」 | 25.6km/L | 285.8万円~343.8万円 | 5~7人 |
3位 | トヨタ「ノア」 | 23.4km/L | 305万円~389万円 | 7~8人 |
4位 | スズキ「ランディ」 | 23.2km/L | 345.1万円~369.7万円 | 7人 |
5位 | トヨタ「ヴォクシー」 | 23.0km/L | 344万円~396万円 | 7~8人 |
6位 | 日産「セレナ」 | 20.6km/L | 324.8万円~484.8万円 | 7~8人 |
7位 | ホンダ「ステップワゴン」 | 20.0km/L | 355.3万円~406.7万円 | 7~8人 |
8位 | トヨタ「アルファード」 | 18.9km/L | 510万円~882万円 | 7~8人 |
9位 | トヨタ「ヴェルファイア」 | 17.7km/L | 705万円~902万円 | 7人 |
1位 シエンタ(最高28.8km/L)
- 区分:コンパクト
- ハイブリッド車の燃費:25.3~28.8km/L
- ハイブリッド車の価格:239万円~
1位はコンパクトミニバンのシエンタ。小さいながらも5人乗りと7人乗りを選択でき、2024年はミニバンで新車登録台数1位でした。
7人乗りの3列目シートは、非常用か子ども用程度の狭さです。しかし、コンパクトカーに近いサイズ感で誰でも運転しやすく、使い勝手や安全性能も優れています。コストパフォーマンスに優れた一台として、人気が高いです。
【関連記事】新車で最も売れているミニバン!シエンタ新旧モデル比較
2位 フリード(最高25.6km/L)
- 区分:コンパクト
- ハイブリッド車の燃費:21.1~25.6km/L
- ハイブリッド車の価格:285.8万円~
フリードは2024年6月にフルモデルチェンジ。ハイブリッド車にホンダの独自技術「e:HEV」を採用し、燃費性能が大幅に向上しました。6人乗りを選択できる点も魅力です。
燃費自体はシエンタより劣りますが、フリードは全長が少し長く、車内が広いです。また、座面がしっかりして座り心地が良く、居住性に優れています。コストより快適性を重視するなら、フリードがおすすめです。
3位 ノア(最高23.4km/L)
- 区分:ミドルサイズ
- ハイブリッド車の燃費:22.0~23.4km/L
- ハイブリッド車の価格:305万円~
ノアとヴォクシーは姉妹車の関係で、スペックは基本的に変わりません。ただし、ノアにはヴォクシーより1つ下のグレードが存在し、さらにエアロ仕様のみのヴォクシーに対してノアには標準仕様の設定があるため、最高燃費にわずかな差があります。
燃費は同クラスのライバル車よりリードしており、安全性能も国産車トップレベルです。ファミリーカーとして安心できます。
4位 ランディ(最高23.2km/L)
- 区分:ミドルサイズ
- ハイブリッド車の燃費:22.0~23.2km/L
- ハイブリッド車の価格:345.1万円~
4位にランクインしたのは、スズキのミニバン「ランディ」。 先代モデルまでセレナから提供を受けていたOEM車でしたが、2022年のフルモデルチェンジでノアのOEM車に変わっています。
マイナー車ながら、ノアのOEM車だからこそ実力は充分。「敢えて他の人と被らないモデルが良い」という人は、検討してみてください。
5位 ヴォクシー(最高23.0km/L)
- 区分:ミドルサイズ
- ハイブリッド車の燃費:22.0~23.0km/L
- ハイブリッド車の価格:344万円~
2022年のフルモデルチェンジで燃費性能が大幅アップしたヴォクシー。スペックはノアと変わらないため、基本的には見た目でどちらにするか決めれば良いでしょう。
前述の通り、ノアとはグレード展開と仕様(標準/エアロ)展開に違いがあり、最高燃費はヴォクシーのほうが劣ります。しかし、その差はごく僅かで気にするほどでもありません。
6位 セレナ(最高20.6km/L)
- 区分:ミドルサイズ
- ハイブリッド車の燃費:18.4~20.6km/L
- ハイブリッド車の価格:324.8万円~
セレナは「シリーズ式」と呼ばれるハイブリッドの仕組みを採用。エンジンで生み出した電力を使って走行し、電気自動車のようなスムーズな加速力と高い静粛性を誇ります。
最上級グレードのルキシオンには運転支援機能「プロパイロット2.0」、その他のグレードでも「プロパイロット」を標準装備。シートの座り心地も良く、長距離移動において魅力的な一台です。
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7位 ステップワゴン(最高20.0km/L)
- 区分:ミドルサイズ
- ハイブリッド車の燃費:19.5~20.0km/L
- ハイブリッド車の価格:355.3万円~
ユニークさを備えながらも洗練されたデザインのステップワゴン。現在は「AIR(エアー)」「SPADA(スパーダ)」の2つのモデルに分かれています。
ライバルのノア/ヴォクシーやセレナに比べて燃費性能は優れていないものの、サイズが大きめで、シートアレンジに長けています。2列目シートの可動域が広く、前後左右に自由に動かせる点がポイントです。
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8位 アルファード(最高18.9km/L)
- 区分:ラージサイズ
- ハイブリッド車の燃費:16.5~18.9km/L
- ハイブリッド車の価格:510万円~
超大型ミニバンでありながら、Mクラスミニバンに近い燃費性能を誇るアルファード。
フルモデルチェンジで先代以上に高価格となりましたが、2025年から廉価グレード「X」(8人乗り)を510万円~の価格で販売。廉価グレードでありながらハイブリッド車なので、燃費性能も良くユーザーから賞賛の声が上がっています。
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9位 ヴェルファイア(最高17.7km/L)
- 区分:ラージサイズ
- ハイブリッド車の燃費:16.5~17.7km/L
- ハイブリッド車の価格:705万円~
ヴェルファイアは、8位のアルファードと基本スペックは同じです。しかし、アルファードから発売された廉価グレードの8人乗りモデルはヴェルファイアに存在しません。このグレードの違いから、最高燃費に差が出ています。
車両価格は非常に高いながら、高級車さながらの装備で快適性は抜群です。
ガソリンのミニバン燃費ランキング
「ハイブリッド車では予算オーバー」「年間5,000km程度しか走らない」といった人は、ガソリン車で燃費性能に優れたミニバンを選びましょう。上位8位は以下の通りです。
順位 | メーカー/車種名 | 最高燃費 ※WLTCモード |
新車時価格 | 乗車定員 |
---|---|---|---|---|
1位 | トヨタ「シエンタ」 | 18.4km/L | 199.5万円~ | 5人 / 7人 |
2位 | ホンダ「フリード」 | 16.5km/L | 250.8万円~ | 5~7人 |
3位 | トヨタ「ノア」 | 15.1km/L | 267万円~ | 7~8人 |
3位 | スズキ「ランディ」 | 15.1km/L | 310.6万円~ | 8人 |
5位 | トヨタ「ヴォクシー」 | 15.0km/L | 309万円~ | 7~8人 |
6位 | ホンダ「ステップワゴン」 | 13.9km/L | 316.9万円~ | 7~8人 |
7位 | 日産「セレナ」 | 13.4km/L | 271.9万円~ | 8人 |
8位 | 三菱「デリカD:5」 | 12.6km/L※ディーゼル | 415.7万円~ | 7~8人 |
燃費性能が特に優れているのは、サイズの小さいシエンタとフリードです。また、ミドルサイズならノア/ヴォクシーとノアのOEM車であるランディがリードしています。
唯一無二のデリカD:5にも注目
- 区分:ミドルサイズミニバン
- 燃費:12.6km/L(ディーゼル)
デリカD:5はクリーンディーゼル車のみの展開で、車両価格も安くはありません。しかし、ミニバンで随一の最低地上高を誇り、悪路走破性を備えた唯一無二のSUV風ミニバンです。
アウトドアとの相性もバッチリで、「趣味性の高いファミリーカーが欲しい」という人にお勧めします。
【関連記事】ノア/ヴォクシーvsデリカD:5徹底比較!中古車なら1サイズ大きなミニバンも買える!
Q. ハイブリッドとガソリンはどっちが得?
ハイブリッド車は購入後のガソリン代を抑えられる一方、ガソリン車と比べて車両価格が数十万円ほど高いです。走る距離によってはガソリン代で車両価格の差を埋められない可能性もあります。
「どちらが得かは」その時のガソリン価格などにもよりますが、凡そ年間8000~1万km以上乗る場合にハイブリッド車をお勧めします。
燃費以外のミニバン選びのポイント
ミニバン選びでは、燃費以外にも①サイズ、②居住性の高さ、③リセールバリューに着目しましょう。
ポイント①サイズ
現在のミニバンは、基本的にコンパクト(SSクラス)・ミドルサイズ(Mクラス)・ラージサイズ(LLクラス)に大別されます。
【ハイブリッド車のサイズと最高燃費】
【ガソリン車のサイズと最高燃費】
一般にはサイズが小さいほど低燃費で、税金などの面でも維持費が安い傾向があります。また、無理に大きなサイズを買うと「運転が怖い」といった事態になることも。
一方で、コンパクトミニバンの3列目は決して広くありません。常時3列目を使うのであれば、ミドルサイズ以上を選びましょう。
ポイント②居住性の高さ
居住性の高さでは、特に以下の点をチェックしましょう。
- シートの座り心地
- シートアレンジのバリエーション
- 2~3列目の快適性
- フルフラットの状態(車中泊に使う場合)
長時間移動に使うなら、座り心地を重視しましょう。また、お子様連れやアウトドア利用には、シートの可動域が広い車種をお勧めします。
ポイント③リセールバリュー
リセールバリューとは「買取時にどの位の価値が残っているか」を指標化したもので、愛車の将来的な査定額の推測に役立ちます。
ミニバンはファミリーを中心に人気が高く、一般にリセールバリューは高いです。「子どもが成長したら売却」など乗り換えの希望があるなら、人気の車種・グレード・色などを選ぶようにしましょう。
安く気軽に使いやすい中古車も検討を
車のコストで最も高いのは、購入時の車両価格です。だからこそ、車の総コストを抑えるには車両価格を抑えることが重要といえます。
車両価格を抑えたい場合は、中古車も検討してみましょう。中古でも多様な年式・価格の車があります。特に、お子様連れやアウトドアでの利用なら、汚れやキズを気にせず使いやすくおすすめです。