同じクルマで違う名前・メーカー！OEM車の定義、車種一覧、購入するメリット - クルマのわからないことぜんぶ｜車初心者のための基礎知識

OEM車　とは

同じクルマで違う名前のOEM車

OEMとはOriginal Equipment Manufacturerの略で、あるブランドの商品を、別のブランドが委託を受けて製造することを指します。

クルマの場合には、例えばダイハツが製造したクルマを、トヨタとダイハツそれぞれが別の名前で販売しています。顔つきやカラーバリエーション、グレード設定などに若干の差はあるものの、基本的に同じクルマを別の名前・メーカーで売っています。

ライズとロッキーの外観

ライズ（トヨタ）とロッキー（ダイハツ）はOEM車の一つです。コンパクトカーの開発に長けたダイハツが開発しています。

メーカーの違いが出るように、顔つき（フロントフェイス）は異なるデザインになっていますが、サイズや燃費、グレード設定は基本的に同じです。

カラーバリエーションも両者は一部を除いて同じで、ともにツートンカラーを含めた11色を展開。ただし、グレードごとに選択できる色の選択肢は違います。ライズでは最上級グレードでしか選択できないツートンカラーが、ロッキーでは2グレードで選択可能です。

グレードごとの値段も大きくは変わりません。しかし、標準装備や純正アクセサリーの選択肢は違います。またディーラーによって販売力も値引き方針も違うため、購入価格に差が出ることもあります。

OEMには自動車会社と消費者において、それぞれ以下のようなメリットがあります。

OEMは特に軽自動車に多いです。トヨタなど軽自動車の製造ラインを持たない会社はダイハツなどからOEMの委託を受け、軽自動車を販売します。

クルマを選ぶ際には付き合いのあるディーラーや愛着のあるメーカーを選びたいという人もいるでしょう。そんな時、OEM車があれば選択肢が広がります。

またOEMでは開発・生産したメーカーと異なるメーカーやディーラーが販売します。そのため、値引き方針も納車の時期も異なるのです。意外にもOEM車の方が安く、早く手に入るという場合があります。

スズキ／ハスラーとマツダ／フレアクロスオーバー

日本のメーカーが国内で供給しているOEM車は以下の通りです。

ベース車	OEM車
エブリイワゴン	日産／NV100クリッパーリオマツダ／スクラムワゴン三菱／タウンボックス
エブリイ	日産／NV100クリッパーマツダ／スクラムバン三菱／ミニキャブバン
キャリイ	日産／NT100クリッパーマツダ／スクラムトラック三菱／ミニキャブトラック
ワゴンR	マツダ／フレア
スペーシア	マツダ／フレアワゴン
ハスラー	マツダ／フレアクロスオーバー
アルト	マツダ／キャロル
ソリオ	三菱／デリカD:2

ベース車	OEM車
NV350キャラバン	いすゞ／コモ

A.OEM車と間違えられやすいものに、共同開発車があります。

OEM車の場合は委託側のメーカーのみが開発をしますが、共同開発車はメーカー同士で協力して開発されます。共同開発車の例としては以下のクルマがあります。

OEM車の存在を知っていると、「納車が遅いならライズじゃなくてロッキーを…」「両方見積もりを貰って比較しよう」などお得に車を購入できることもあります。

実は、これはOEM車だけの話ではありません。同じメーカーで中身はほぼ同じながら顔つきが違う「姉妹車」もあります。例えばトヨタのアルファードとヴェルファイア、ノアとヴォクシーです。同じクルマだと分かっていれば、見た目や価格に注目して比較しやすくなります。

中古車では「登録済み未使用車」と呼ばれるクルマがあります。新車登録を済ませているため中古車扱いですが、未使用なので非常に状態が良いです。中古車なので価格が安く、納車も早いというメリットもあります。

「こういうクルマがある」と知っているだけで、お得にクルマを購入することができます。ぜひ今後の参考にしてください。

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