軽自動車おすすめランキング-専門家が厳選【新車ベスト5】

軽自動車 人気おすすめランキングベスト3 2022

軽自動車の中古車人気ランキングはこちら

目次

軽自動車の評価ポイント

ひと昔前まで、軽自動車は「生活の足」としての価値が重視されセカンドカーとして扱われてきた。しかし近年はファーストカーとしての価値が重視されている。スーパーハイト系のように200万円オーバーの軽自動車が主流となるなど、より上質で使い勝手がよく、高性能であることが求められている。

そこで、軽自動車の新車ランキングでは総合力を重視して順位を付けた。予防安全装備・低燃費を前提条件とし、価格、乗り心地、高速道路での走行性能、室内の広さなどを重点的に評価した。

軽自動車 おすすめランキング ベスト5

  • RANKING BEST 1 軽自動車 ランキング ベスト1 日産 サクラ&三菱 ekクロスEV

    日産 サクラ&三菱 ekクロスEV

    軽自動車新時代を感じさせる先進性

    サクラとekクロスEVは、軽自動車枠では計れないほど高いレベルにある軽EV(電気自動車)だ。
    サクラとeKクロスEVは、日産と三菱の軽自動車おける合弁会社NMKVから生まれた。両車はデザイン以外同じクルマなので、今回は2車で1台のクルマとして評価した。

    サクラとeKクロスEVの航続距離は180km(WLTCモード)と十分だ。軽自動車の一般的な使い方であれば余裕の航続距離といえる。
    モーターの最大トルクは、195Nmを誇る。2.0Lガソリン車並みの最大トルクをもつモーターで前輪を駆動する。軽自動車最速といえるほどのパワフルさと優れたレスポンス、滑らかな加速感など、走行性能面ではライバル皆無だ。
    その他、ほぼすべての要素で他の軽自動車を寄せ付けない圧倒的な総合力を高く評価し1位とした。

  • RANKING BEST 2 軽自動車 ランキング ベスト2 日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース

    日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース

    スーパーハイト系で最も走りがよい軽自動車

    ルークスとeKクロススペースは、日産と三菱の軽自動車における合弁会社NMKVから生まれたモデルだ。基本骨格やエンジンなど多くのハード部分が共通しているので、2台まとめて評価した。

    デビューは2020年だ。スーパーハイト系の中では、2022年9月現在、最後発のモデルである。
    ルークスとeKクロススペースが属するスーパーハイト系は、非常に厳しい販売戦争が行われているため、ライバル車との差が非常に小さい。その中で、両車を高く評価したのは走行性能だ。スーパーハイト系は、全高が高いため重心高も高い。カーブでフラつきやすく、安定させるのが難しい。高速道路では、横風にとても弱い。

    ルークスとeKクロススペースは、スーパーハイト系の中で最も高い操縦安定性を誇る。安定して走れることは、安心や安全性にもつながる。
    その他、室内スペースなどもクラストップレベルだ。こうした部分を高く評価したため、2位とした。

    日産 ルークスハイウェイスターの
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  • RANKING BEST 3 軽自動車 ランキング ベスト3 スズキ ハスラー

    スズキ ハスラー

    個性的なデザインと優れた実用性を評価

    初代スズキ ハスラーは、ワゴンRをベースとしたクロスオーバー車としてデビューした。その斬新でオリジナリティあるスタイルで、一気に大ヒットしている。
    2代目ハスラー(2019年モデルチェンジ)は、キープコンセプトモデルだ。だが初代よりもワイルドかつ、洗練された走行性能を披露した。

    ハスラーは、マイルドハイブリッドシステムを搭載している。アイドリングストップからのエンジン再始動時に、キュルキュルブォーンというセルモーターの音とエンジン振動が少なく極めて快適だ。さらに、低燃費性能にも優れている。個性的でありながら、実用性にも優れていることから3位とした。

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  • RANKING BEST 4 軽自動車 ランキング ベスト4 ホンダ N-WGNカスタム

    ホンダ N-WGNカスタム

    急アクセル抑制機能の設定で、より安全なクルマへ

    ホンダは、一時期自動ブレーキなどの予防安全装備の装着が他メーカーより遅れていた時期があった。しかし、2代目N-BOXから一気に軽自動車トップレベルの予防安全性能をもつメーカーへと躍進した。その鍵は、ホンダの予防安全装備パッケージである「ホンダセンシング」の装着だ。
    2022年9月、N-WGNがマイナーチェンジを果たした。マイナーチェンジでは、ホンダ車初となる急アクセル抑制機能をいち早くオプション設定としている。この機能は、軽自動車初搭載である。多機能なホンダセンシングの性能も含め、予防安全装備への進化を評価して4位とした。

    ホンダ N-WGNカスタムの
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  • RANKING BEST 5 軽自動車 ランキング ベスト5 ダイハツ ムーヴキャンバス

    ダイハツ ムーヴキャンバス

    ニーズの多様化に合わせた進化系軽自動車

    従来の軽自動車は、スーパーハイト系はスライドドア。ハイト系はヒンジ式ドア、とカテゴライズされてきた。その大きな理由は、ハイト系に高価なスライドドアを装備したら売れない、という先入観だった。
    そんな価値観を打ち破った画期的なモデルが、2016年に登場した。ダイハツ ムーヴキャンバスだ。顧客のニーズが多様化している市場をいち早くキャッチし商品化したのだ。

    2代目キャンバスは、2022年7月にデビューした。外観デザインは、初代キャンバスとどこが違うのか分からないほどのキープコンセプトだ。それだけ初代キャンバスのデザインが未だ好まれていることの証明でもある。愛されキャラなデザインだけでも、買いたくなるほどだ。
    デザインだけではない。スライドドアによる利便性は高く実用的だ。予防安全装備パッケージである「スマートアシスト」の自動ブレーキ機能は、昼夜の歩行者に加え自転車、二輪車の検知も可能となり、クラストップレベルの予防安全性能を手に入れている。愛されキャラでありながら、実用性・安全性を十分に担保できていることから5位とした。

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軽自動車 おすすめ
5台を5項目で比較

新車軽自動車のおすすめ5台を価格、燃費、走行性能、乗り心地、使い勝手の5項目で評価した。一般に軽自動車は他ボディタイプと比べて価格や燃費は良いとされている。一方で長時間運転での乗り心地や高速道路での走行面で不安に思っている人もいるだろう。評価できる利用シーンについても言及したので参考にして欲しい。

価格比較

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV
補助金頼みだが、優れたコストパフォーマンス

サクラとeKクロスEVの価格は以下の通りだ。

  エントリーグレード ハイエンドグレード
サクラ 2,399,100円
(X、FF)
2,940,300円
(G、FF)
eKクロスEV 2,398,000円
(X、FF)
2,932,600円
(P、FF)

サクラとeKクロスEVは、2グレード構成だ。上級グレードは300万円弱という、軽自動車としては異例な高価格となっている。この要因は、EV用のリチウムイオンバッテリーが高価な点にある。

ただし、補助金をもらえることが前提であればサクラとeKクロスEVのコストパフォーマンスは非常に高くなる。
国はEVを普及させるために補助金を出しており、令和4年度は55万円が支給されている。
加えて、地方自治体によっては独自の補助金を出す場合がある。補助金をダブルで得ることができれば、ガソリンの軽自動車に近い価格になる。

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース
クラス平均的な価格帯

ルークスハイウェイスターとeKクロススペースの価格は以下の通りだ。(すべてFF)

  エントリーグレード ハイエンドグレード
ルークスハイウェイスター 1,760,000円
(ハイウェイスターX)
1,958,000円
(Gターボ プロパイロットエディション)
eKクロススペース 1,655,500円
(M)
2,068,000円
(Tプレミアム)

ルークスやeKクロススペースは同じスーパーハイト系のN-BOXより買い得感があるという見方もできる。なぜなら、ルークスやeKクロススペースは、マイルドハイブリッドシステムを搭載している。一方でN-BOXは、こうした電動化技術が投入されていない。

ちなみにルークスは、登録済み未使用車が流通している。登録済み未使用車とは、メーカーやディーラーの都合で買い手がいない状態で登録(届出)した車両のことだ。一度登録すると、中古車扱いになるため中古車店で売られている。新車コンディションながら、中古車扱いなので新車より安価な価格設定となっているのでお買い得だ。

スズキ ハスラー

スズキ ハスラー
燃費も加味すると程よい価格帯

ハスラーの価格は以下の通りだ。(すべて4WD)

  エントリーグレード ハイエンドグレード
ハスラー 1,521,300円
(ハスラーG)
1,773,200円
(HYBRID Xターボ)

SUVテイストのある軽自動車としてハスラーはタフトとよく比較される。両車の上級グレードは価格、装備面での差は無いが、燃費性能ではハスラーが上回る。ハスラーのマイルドハイブリッドシステムを加味した維持費も考えると程よい価格帯だと言える。

ホンダ N-WGNカスタム

ホンダ N-WGNカスタム
もはや、コンパクトカー並みの価格帯

N-WGNカスタムの価格は以下の通りだ。

  エントリーグレード ハイエンドグレード
N-WGNカスタム 1,648,900円
(L FF)
1,749,000円
(L ターボ)

N-WGNが属するハイト系は、実用車としての価値も求められている。価格や燃費、走行性能、室内の広さ、使い勝手など、総合力が重視されている傾向が強い。そんな中、N-WGNは少し上質感をアピールしている。さらにカスタムは、上質感に加えスポーティさもプラスされている。

N-WGNカスタムの価格は、超人気車だけあってライバル車に比べやや高価だ。2022年8月に登場したライバル車、スズキ ワゴンRカスタムの価格帯は、1,474,000円~1,633,500円と大幅にN-WGNカスタムを下回る。ワゴンRカスタムは、かなり戦略的な値付けだ。

また、N-WGNカスタムの上級グレードはコンパクトカーと同等レベルになっている。
豪華な装備を誇る日産デイズハイウェイスターの価格帯は、1,592,800~1,773,200円とN-WGNカスタムと同等レベルにある。ちなみに、コンパクトカーであるホンダ フィットの中間グレードであるホームの価格は1,767,700円だ。

N-WGNカスタムに新搭載された急アクセル抑制機能が必要ないのであれば、中古車という選択肢も良いだろう。1年落ちの中古車だと20万円前後安価になる。

ダイハツ ムーヴキャンバス

ダイハツ ムーヴキャンバス
圧倒的な人気に支えられ、やや強気な価格設定

ムーヴキャンバスと、ライバル車であるスズキ ワゴンRスマイルの価格は以下の通りだ。(すべてFF)

  エントリーグレード ハイエンドグレード
ムーヴキャンバス 1,496,000円
(X)
1,793,000円
(Gターボ)
ワゴンRスマイル 1,296,900円
(G)
1,592,800円
(ハイブリッドX)

キャンバスには、スマイルに装備されているマイルドハイブリッドシステムは搭載されていないことも含めれば、キャンバスはやや割高感がある。キャンバスはこのクラスのパイオニアでブランド化に成功しているため、やや強気の価格設定だ。
「スマイルにはターボ車設定がない。」「パワースライドはキャンバスではエントリーグレードのXで標準装備だがスマイルのGグレードはない。」といった違いはあるが、同等の装備をした場合の価格比較でもスマイルの方が安価な印象を受ける。

新車ではやや高価なキャンバスだが、中古車扱いになる未使用車もそれなりに流通している。新車より安価に購入できるので、自分の欲しい仕様が見つかれば未使用車がお買い得だ。

燃費比較

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV
十分な航続距離と電費

日産サクラ&三菱eKクロスEVの航続距離と電費は以下の通り(すべてWLTCモード)

EV航続距離 EV電費
サクラ&eKクロス 180km 9km/kWh

電気自動車なので、ガソリン車の燃費と比較するのは難しい。また、軽自動車のEVもサクラ&eKクロスEVだけなので、比較する対象もない。ただ、日産はリーフで得られたEVの知見を多くもっているだけに、良好な電費値であることが予想できる。
ちなみに、サクラ&eKクロスEVの電費は電力会社の契約やプランによって異なるが、ガソリン車であるデイズの燃費で比較すると、燃料費は50%以下になると予想できる。

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース
マイルドハイブリッドシステムを搭載するものの、燃費は物足りない

ルークスとeKクロススペースの燃費値は19.2~20.9km/Lだ。共に、マイルドハイブリッドシステムを採用している。だがマイルドハイブリッドシステムを搭載していないN-BOXやタントにわずかな差だが燃費は負けている状態だ。N-BOXカスタムの燃費値は、20.2~21.2km/Lを誇る。マイルドハイブリッドシステムを搭載せずに、この燃費値を達成したホンダの技術力は目を見張るものがある。

ルークスとeKクロススペースは、燃費値の優先順位が最も高い人には選びにくいクルマといえる。このクラスで最も車重が重いため、仕方のない部分だ。

スズキ ハスラー

スズキ ハスラー
クラストップレベルの低燃費性能

スズキ ハスラーと、ライバル車であるダイハツ タフトの燃費は以下の通りだ。(すべてWLTCモード)

ハスラー 22.6~25.0km/L(FF)
タフト 21.3~21.4km/L(FF)

燃費性能ではハスラーが勝っている。ハスラーには、マイルドハイブリッドシステムが搭載されているからだ。
ハスラーに搭載されているエンジンは、基本的にワゴンRと同じだ。クラストップレベルの燃費値を誇っているので、実用性も高いモデルといえる。

ホンダ N-WGNカスタム

ホンダ N-WGNカスタム
まずまずの燃費値

N-WGNカスタムと、ライバル車であるワゴンRカスタム、デイズハイウェイスターの燃費は以下の通りだ。(すべてFF、WLTCモード)

車種 燃費 マイルドハイブリッド
N-WGNカスタム 21.2~23.2km/L 非搭載
ワゴンRカスタム 22.5~25.2km/L 搭載
デイズハイウェイスター 21.5~23.3km/L 搭載

N-WGNカスタムとデイズハイウェイスターの燃費値は、ほぼ互角だ。マイルドハイブリッドシステムの有無が燃費値に大きな差を与えている点を加味すると、N-WGNカスタムの燃費はまずまずのレベルといえる。

ダイハツ ムーヴキャンバス

ダイハツ ムーヴキャンバス
スマイルには敵わないものの、平均的な燃費値

ムーヴキャンバスと、ライバル車であるスマイルの燃費は以下の通りだ。(すべてWLTCモード)

ムーヴキャンバス 22.4~22.9km/L(FF)
スマイル
(マイルドハイブリッドシステム搭載)
25.1km/L
スマイル
(マイルドハイブリッドシステム非搭載)
23.9km/L

燃費視点では、ムーヴキャンバスは、ライバル車に対して厳しい数値となった。車両価格が高く、燃費値が物足りない部分にフォーカスすると、キャンバスを選択するのは難しいかもしれない。
だがスズキ車を除くと、ムーヴキャンバスの燃費はそれほど悪くはない。このあたりが、少し選択を難しくしている。

走行性能比較

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV
もはや別格の走行性能

サクラとeKクロスEVに搭載されている走行用モーターの最大トルクは195Nmを誇る。この数値は2.0Lガソリン自然吸気エンジン並みだ。力強く走る軽自動車のターボ車でも100Nm前後の最大トルクなので、サクラとeKクロスEVは倍近いトルクをもっている。

軽自動車と比べると、サクラとeKクロスEVの車重は200kgほど重い。そのため加速力は倍とはならないが、アクセルをグッと踏めば想像をはるかに超えた加速で走り出す。
さらにEVなので、アクセルレスポンスは抜群だ。静粛性も高くスムースに加速する。この走りだけでサクラとeKクロスEVが魅力的に映る。高速道路でも余裕あるクルージングが楽しめる。

重心高は低い。大きく重いリチウムイオンバッテリーを床下に搭載しているからだ。高速道路で余裕のある走りが出来るだけでなく、安定感も非常に高い。重心高が低い恩恵で、カーブをピタッと張り付いたように抜けていく。背の高いガソリン車の軽自動車では、ありえない走行性能だ。

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース
クラストップといえる操縦安定性

ルークスハイウェイスターとeKクロススペースは、スーパーハイト系のクラスで最も操縦安定性と乗り心地のバランスがよい。ライバル車と比べると、比較的重心高が低いようだ。そのため車体上部に揺さぶられるような動きが少なく、車体が安定している。車重がライバル車と比べると重いことも、操縦安定性に貢献しているような印象を受ける。

不安定なディメンションのクルマをしっかりと走らせることは、高速道路ではとくに重要だ。速度が高まるほど、クルマがフラつき、リスクも高くなるからだ。とくに、横風を受けた場合、スーパーハイト系はとにかく不安定になる。より操縦安定性が高いクルマを選ぶことで、安心して移動できる。

スズキ ハスラー

スズキ ハスラー
よりパワフルなターボ車がお勧め

ハスラーは、そのアウトドア的デザインから、アクティブな人が乗るケース多い。キャンプやアウトドアスポーツなどで、高速道路を使ったロングドライブすることもあるだろう。

そうした使い方が多い人にお勧めなのがターボ車である。ターボエンジンの出力は、64ps&98Nmとパワフルだ。長い登り坂が続く高速道路では、自然吸気車だとアクセルを大きく踏み込みながら走るケースが多くなる。エンジンの回転数も上がり、室内は賑やかになる。
しかしターボ車のパワフルさがあれば、それほどアクセルを踏み込む必要がないので、静かで快適だ。高速道路で余裕あるクルージングが楽しめる。

ターボ車と自然吸気車の価格差は、わずか約10万円だ。燃費差はそれほどないので、高速道路を使った移動が多いのであれば積極的にターボ車を選びたい。

ホンダ N-WGNカスタム

ホンダ N-WGNカスタム
上質なN-WGNカスタムには、ターボエンジンがお勧め

N-WGNカスタムがライバル車と比べて優れているのは、エンジンのフィーリングだ。低回転から最大トルクを発揮しながら、高回転まで気持ちよくエンジンが回る。このフィーリングは、N-WGNカスタムの美点ともいえる。

N-WGNカスタムの自然吸気エンジンも似た傾向で、高回転まで気持ちよく回る。
高速道路の移動は、トルクが大きいターボが良い。低回転でのトルクが大きいので、自然吸気エンジンに比べアクセルを踏み込む量が異なる。より低いエンジン回転で走れるので、静粛性も低くなるのだ。上質なN-WGNカスタムには、ターボエンジンが合う。

ダイハツ ムーヴキャンバス

ダイハツ ムーヴキャンバス
スマイルには無いターボ車で差別化

ムーヴキャンバスは、2代目でようやくターボエンジンが搭載された。
初代キャンバスは、女性ユーザーがメインの街乗り車なので必要ないという判断だった。2代目は男性もターゲットにしていることや、ユーザーの要望を取り入れターボ車を設定している。

ターボ車の出力は、64ps&100Nmだ。ターボ車が無いスマイルに対して、走行性能面では大きなアドバンテージとなった。

キャンバスの車重は、スライドドアが装備されているため少し重い。そのため、自然吸気エンジンでは、高速道路や急な登り坂などで、力不足を感じることがあった。
2代目からはターボエンジンの搭載によって、高速道路を使ったロングドライブも楽しめるようになった。

乗り心地比較

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV
街中重視のソフトな乗り味

サクラとeKクロスEVは街乗り中心の軽自動車だ。特に乗り心地を重視した低・中速域では、とてもソフトに走る。よほど大きな凸凹でない限り、しっかりと衝撃を吸収するのだ。ドン!と頭に響くような衝撃は伝わってこない。連続する小さな凹凸も滑らかに吸収する。

しかし高速道路でやや大きい凹凸を通過すると、ボディ上部の揺れが収まりにくい。もう少し硬めでよいから、高速道路での安定性をアップして欲しいと感じる。

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース
乗り心地もクラストップ!

ルークスハイウェイスターとeKクロススペースの乗り心地は、やや硬めでしっかりしている。背の高い車体の揺れをしっかりと抑えてくれているので、不安にさせるようなクルマの動きも少なく、より快適に感じる。
乗り心地面でも、両車は、クラストップの実力をもつ。

スズキ ハスラー

スズキ ハスラー
ターボ車の乗り心地と静粛性は特にレベルが高い

ハスラーは悪路での走破性能を上げるため、最低地上高を180mmとしている。ワゴンRよりも30mm高い。そのため、重心高は高くなり車体は不安定になりやすい。
そこでサスペンションを少し硬めにして、操縦安定性を確保している。乗り心地はやや硬めだが悪くなく、路面の凹凸をしっかりと吸収している。だが、タイヤのゴツゴツ感は少々伝わってくる。
グレードによって乗り心地が異なっており、ターボエンジン搭載車の方が乗り心地や静粛性が高く感じた。

ホンダ N-WGNカスタム

ホンダ N-WGNカスタム
しなやかさ際立つ

ホンダN-WGNカスタムの乗り心地は、しっかりとしたしなやか乗り心地だ。フラットな姿勢で路面の凹凸をいなす乗り心地は、上質感の高いN-WGNカスタムにピッタリである。このクラスでは、トップレベルの乗り心地だ。

ダイハツ ムーヴキャンバス

ダイハツ ムーヴキャンバス
街乗り重視の結果、ソフトな乗り心地なのだが・・・

ムーヴキャンバスの乗り心地は、市街地での走行をメインとしたことから、ソフトな設定になっている。街中での走行では、ほとんど不満はなく快適だ。
しかし高速道路などでの走行になると、少し物足りなさを感じる。路面の継ぎ目やうねったような路面では、クルマの揺れが大きく、揺れが収束するに時間がかかる。路面状態が悪い状況が続くと、車体がずっと揺れているように感じる。

ハンドリングもダルだ。ステアリング操作に対して、車両の反応が遅い。キビキビ走るタイプのクルマではない。ダイハツは、女性が乗るケースが多いのであえてダルなハンドリングにしているという。

内外装・デザイン比較

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV

日産 サクラ&三菱 ekクロスEV
使い方によって評価は変わる

サクラとeKクロスEVは、やや背の高いハイト系に属する軽自動車だ。室内の広さ、とくに頭上方向のスペースは、N-BOXなどのスーパーハイト系ほど広くはない。

両側スライドドアをもつスーパーハイト系と比べると、ヒンジドアは使い勝手は少々悪く感じる。小さな子どもや高齢者が乗り降りする場合、圧倒的にスライドドア車が便利だ。

逆に、小さな子どもや高齢者の送迎が無ければ、スーパーハイト系の頭上スペースやスライドドアはむしろオーバークオリティといえる。
スライドドアと高い全高は車重を重くし燃費が悪くなるだけでなく、重心高も上がり操縦安定性も悪くなるからだ。
このあたりの評価は、乗る人の使い方次第で評価が変わる。サクラ&eKクロスEVは、小さな子どもや高齢者の送迎が無い人にとっては高評価となる。

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース

日産 ルークスハイウェイスター&三菱 eKクロススペース
クラストップレベルの室内スペース

ルークスハイウェイスターとeKクロススペースは、室内スペースもクラストップレベルの実力をもつ。室内高は1,390mmもある。小さな子どもなら、立った状態で着替えができるほどだ。
後席シートは320mmものロングスライドが可能だ。再後端にシートを移動した場合、大人が足を組んでも足元に余裕があるほどの広さになる。逆に、最先端に後席シートは移動すれば、広大な荷室となる。後席を倒せば、27インチの自転車も積載可能だ。そして、乗降性に大きく影響を与えるスライドドアの開口幅も、クラストップレベルの650mmだ。

スズキ ハスラー

スズキ ハスラー
アウトドアレジャーで便利な防汚タイプラゲッジ

スズキ ハスラーは、アウトドアシーンでの使用を考えて開発されている。そのため、リヤシート背面とラゲッジフロアは、さっと拭けばキレイになる防汚タイプが採用されている。ラゲッジアンダーボックなどは、外して水洗いも可能だ。このラゲッジアンダーボックを使うと、B型ベビーカーを立てて収納することもできる。

室内スペースはワゴンR譲りの広いスペースを誇り、前後シートをフラット状態にすると車中泊も可能なスペースになる。

ホンダ N-WGNカスタム

ホンダ N-WGNカスタム
荷室を上下で分割できるユニークな荷室

N-WGNの美点は、ステアリングに前後調整機能であるテレスコピック機能が付いたことだ。

ハイト系軽自動車は、老若男女、150㎝以下の背の低い人から180cm以上の背が高い人まで乗るクルマだ。そのため、ドライビングポジションは大きく異なる。
従来の軽自動車は、上下にステアリングを調整できるチルト機能のみだった。今回テレスコピック機能が付いたことで、無理した姿勢でクルマを運転する必要が無くなったことは高く評価したい。N-WGNのユニークな装備だ。

荷室もユニークだ。床を低くしたぶん、荷室を広くしている。備え付けのボードを使えば、上下2段で荷室を分割し、より効率よく荷物を収納できる。アイデア次第では、色々な使い方ができそうだ。荷室の収納を重視するのであれば、N-WGNがお勧めだ。

ダイハツ ムーヴキャンバス

ダイハツ ムーヴキャンバス
軽初採用の「ホッとカップホルダー」とは?

ムーヴキャンバスの室内スペースは平均的で、十分なスペースが確保されている。オシャレで上質感あるクルマということで、荷室スペースもとくに大きくはないが狭くもないというレベルである。

使い勝手面でユニークな機能は、後席に設置された置きラクボックスだ。後席シート下からスライドして出てくる収納機能のことである。床に直接荷物を置きたくないときに活用できる。

軽初採用となったのがホッとカップホルダーだ。暖かい飲み物が冷めにくいという便利な機能で、室温25℃前後の場合は42℃を2時間キープする。
収納や使い勝手面では、隙がない仕様と言える。

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員