何を、いつまでに準備する?新車購入で必要な書類・アイテム一覧
目次
この記事を監修した人
- 現在の役職・肩書
行政書士 山田涼太事務所 代表
車購入で必要な書類・アイテム一覧
軽自動車の場合
- 印鑑(認印可) ※基本的に不要だが、ディーラーとの契約で必要な場合がある
必要書類・アイテムの取得方法などは、この後の部分で説明しています。
自分で用意する書類・アイテムのうち、車庫証明書はディーラーや行政書士が取得を代行してくれることが多いです。そのため実際には、普通自動車なら実印と印鑑証明書の2点、軽自動車なら住民票の写し等だけあれば、購入手続きは可能です。
ただしローンを組む場合は、上記の書類に加えて追加の書類やアイテムが必要です。詳しくは『【共通】ローンを組む場合に必要なもの』を参照してください。
【行政書士のワンポイント解説】 必要書類に関する注意点
自動車のご購入時、印鑑証明が必要な場合には、持参する実印と印鑑証明の印影が同じか良く確認するようにしましょう。
「ひさしぶりに使う」「ちょっと前に印鑑登録を変えたかも」「銀行印と勘違い」などなど、事情はひとそれぞれあるのですが、似たような印影でも同じでなければ受付してもらえません。
また、押印廃止の流れに伴い、これまで認印が求められた様々な書類で押印がなくても受付して貰えるようになりました。
しかしそれは「認印の押印と、押印無しの書類の信憑性に違いがない」ということであって「本来その書類を作成する者とは別人が勝手に作成してもよい」ことにはならない点に注意が必要です。
【普通自動車のみ】実印
実印とは、住民登録をしている自治体の役場で登録を申請し、受理された印鑑のことです。家や普通自動車の購入、銀行融資を受ける際などに使われます。
引っ越した場合には、新たな住所先の自治体でも実印登録を済ませなければいけません。
まだ実印を登録していない場合は、市町村役場で印鑑登録を行います。印鑑登録にかかる日数は即日〜3日程度です。登録にあたっては、以下の条件を満たす印鑑を用意してください。
- 登録している戸籍上の氏名である(名字のみ、名前のみでも問題ない)
- 自治体が定めているサイズの範囲内である
- 外枠や文字が欠けていない
【普通自動車のみ】印鑑証明書
実印の登録が済むと「印鑑登録証(カード)」が発行されます。この印鑑登録証と本人確認書類(免許証など)を持参して自治体の窓口で申請すれば、印鑑証明書を取得できます。
なおマイナンバーカードがあれば、自治体によって印鑑証明書のコンビニ発行やオンライン申請も可能です。お住まいの自治体がどの発行方法に対応しているかは、ウェブサイトなどで確認してください。
【軽自動車のみ】住民票の写し等
軽自動車の場合、実印や印鑑証明書は必要ありませんが、代わりに住民票の写し等が必要です。
本人確認書類(免許証など)を持って自治体の窓口で申請するか、自治体によってはコンビニでの発行やオンライン申請ができます。コンビニなどでの発行には、マイナンバーカードが必要です。
住民票の写しは、必ず「マイナンバーの記載がないもの」を発行してください。
マイナンバーは重要な個人情報であり、記載されているとディーラーに受け取ってもらえない可能性があります。
【行政書士のワンポイント解説】 住民票の写しって?
住民票の写しとは、発行された住民票そのものを指します。住民票の写しをコピーした場合は「住民票の写しのコピー」です。
ちなみに、軽自動車の登録時は「住民票の写しのコピー」でも認められますので、他の手続きに使う予定があればコピーの提出でかまいません。
他に軽自動車の登録では住民票の写しの他、印鑑登録証明書も認められますが、こちらもコピーの提出で足ります。
【共通】車庫証明書
車庫証明書は、車庫の場所を管轄する警察署に申請して取得します。軽自動車では、基本的に車庫証明書は必要ありません。しかし都市部に近い自治体や人口の多い自治体の場合、警察署で「自動車保管場所届出」の手続きが必要です。
冒頭で説明したように、車庫証明書関連の手続きはディーラーや行政書士が代行してくれることが多いです。代行費用を節約したい場合は、自分で手続きしましょう。
なお車庫証明書の取得には、1週間程度の時間が必要です。また申請時と証明書の受け取りで、最低2回は平日に警察署に行かなければいけません。軽自動車の場合は届出のみなので、即日で手続きが完了するところがほとんどです。
詳しい取得方法や手続き方法は、以下の記事で確認してください。
【共通】ディーラーが用意する書類
ディーラー側では委任状(軽自動車では申請依頼書)、完成検査終了証、譲渡証明書、自賠責保険証明書を用意してくれます。これらは全て車両の新規登録に必要な書類です。
- 委任状/申請依頼書…購入者がディーラーに車両の新規登録を依頼するための書類
- 完成検査終了証…車両が国の定める保安基準を満たしていることを証明する書類
- 譲渡証明書…車両の所有権を譲渡したことを証明する書類
- 自賠責保険証明書…自賠責保険に加入していることを証明する書類
委任状/申請依頼書には、購入者側で記入する内容があります。ディーラーの指示に従って記入しましょう。
【共通】ローンを組む場合に必要なもの
車をローン購入する場合は、一般に以下のような書類・アイテムが必要です。
- ローンの引き落としに使う口座の情報
- 銀行印
- 本人確認書類(免許証など)
- 年収を証明する書類(源泉徴収票、納税証明書など)
- ローン使途を証明する書類(見積書、注文書など)
ネット銀行などの場合、銀行印は登録していない場合があります。また「ローン使途を証明する書類」はディーラーで用意してもらえます。
必要書類・アイテムはローンの申込先やディーラーによっても異なりますので、事前に問い合わせて確認しましょう。
必要書類はいつまでに作成する?
新車購入で必要な書類の多くは、車両の新規登録に必要なものです。そのため原則として、ディーラーが新規登録を行う前に用意する必要があります。ただし新規登録は、車両が製造されてからしか行えません。そのため書類作成の具体的なタイミングは、車の納期によって大きく異なります。
例えば納期が1ヶ月程度であれば、購入契約後すぐに書類の作成を始めた方が良いでしょう。一方で納車が6ヶ月後などの場合、書類の作成が早すぎると印鑑証明書などの有効期限が切れてしまいます。さらに車庫証明書の取得には車台番号の情報が必要なため、車両製造後しか発行できません。
具体的な書類作成のタイミングは、ディーラーに確認しましょう。
書類の作成以外に必要な準備3つ
車の購入では、書類の作成以外にも必要な準備があります。以下でご紹介する3つの準備を進めましょう。
準備①ローンの契約
車をローン購入する場合は、車の購入契約より早い段階で「どこから借りるか」を検討しておきましょう。
見積書を受け取った上で、銀行や信販会社が実施している仮審査を受けると、ローンの本審査を通過できそうかの目安が分かります。
ローン契約の大まかな流れは、以下の記事で確認してください。
準備②駐車場の確保
自宅に駐車スペースがない場合は、駐車場の契約が必要です。特に、車庫証明書の発行や自動車保管場所届出の手続きが必要な場合は、手続き書類に駐車場の管理者から保管場所使用承諾書をもらう必要があります。
車庫証明書の申請などの前に、必ず駐車場を確保してください。
【行政書士のワンポイント解説】 保管場所使用承諾書とは?
車庫証明や自動車保管場所届出の申請に必要な添付書類のひとつです。
駐車場の管理会社などが発行主となります。
自宅の駐車スペースを使用する際、スペースの「登記上の所有者」が本人ではなくご家族だった場合には、上記と同じく保管場所使用承諾書を発行して貰わなければいけません。「この場所を車庫として使う権利があります」と疎明する必要があります。
自分の住んでいる家だと、どうしても「自認書」という書類を添付すると勘違いしやすいので、登記上の所有者が誰なのか必ず確認しましょう。
準備③任意保険の手続き
車の車台番号や納車日が分かったら、任意保険の手続きをしましょう。
新たな購入なら「加入手続き」、車の買い替えなら「車両入替手続き」をします。車両入替手続きでも事前に契約変更日を指定しておけば、納車されたその日から新しい車に保険が適用されます。
なお車の購入から納車までの流れは、以下の記事で詳しく解説しています。必要書類と併せて確認しておきましょう。
必要書類に関してよくある質問
新車購入の必要書類に関してよくある質問にお答えしています。
なぜ普通自動車だけ実印や印鑑証明書が必要なの?
普通自動車は国の定める「資産」にあたり、国土交通省への登録が必要だからです。
軽自動車は資産と見なされず、新規登録(届出)も軽自動車検査協会で行います。
普通自動車の購入に住民票の写しはいらないの?
普通自動車の購入では、基本的に住民票の写しは不要です。ただし「ローン購入で所有者が信販会社、使用者が自分になる」「親名義で購入し、子が使用者になる」など、所有者と使用者が異なる場合は使用者の住民票の写しが必要です。
軽自動車の新規登録(届出)に印鑑は必要ないの?
軽自動車は国の定める「資産」にあたらないため、実印を必要としません。また2021年より関連手続きでの押印を廃止しており、基本的に印鑑は不要となっています。
ただしディーラーと購入者間での契約では、押印を求められることがあります。そのため契約時には、念のため認印を持参すると良いでしょう。
車の売却手続きも行う場合は何が必要?
売却手続きの場合は、愛車の車検証や自賠責保険証明書、自動車税・軽自動車税納税証明書、リサイクル券など多くの書類が必要です。詳しくは こちら で確認してください。
また、以下の記事では車を高く売却するためのポイントをご紹介しています。買い替えを検討している方は、併せて参考にしてください。
買い替えなら買取査定を下取りとの比較材料に
購入に必要な準備は、基本的にディーラー側が丁寧に教えてくれます。納期の目安や書類作成のタイミングを確認しながら、準備を進めましょう。
車を買い替える場合、購入とともに重要なのが売却手続きです。
新車購入では、ディーラーで愛車を下取りしてもらう人が少なくありません。しかしディーラーと比べて競争の激しい中古車買取店では、下取りより高い査定額を出すケースが多くあります。そのため下取りの前には、買取査定も受けておくのがおすすめです。
ガリバーでは、いつでも無料で査定を承っています。下取り額との比較や査定額の交渉材料として、ぜひ無料査定をご利用ください。
この記事を執筆・監修した人
- 現在の役職・肩書
- 保有資格
行政書士・運行管理者(貨物)・ITパスポート
- 略歴
千葉県松戸市で育ち、過去の就職もすべて松戸市本社・松戸市内勤務という松戸っ子です。
父親の相続発生時に困り果てていたところを行政書士に救われ、業界に恩返しすべく地元で開業しました。
ご相談の99.9%が自動車の車庫証明・名義変更やお引越し手続き・ナンバーの出張封印という専門性を武器に活動中です。