ターボ付き軽自動車は、高速走行が多い人や坂道をよく走る人などにおすすめです。反対に、買い物や送迎のみでの使用なら、いらないでしょう。ここではターボ付き軽自動車のメリットやデメリット、おすすめ10車種を紹介し、向いている人や4WDとの組合せなどよくある質問にも答えています。
ターボ付き軽自動車おすすめ車種一覧
ここでは、ターボを付けられるおすすめの軽自動車を10車種ご紹介します。
番号 | 車種 | 新車時価 | 最高燃費 (WLTC) |
分類 |
---|---|---|---|---|
① | ホンダ「N-BOXカスタム」 | 204.9万円~ | 20.3km/L | スーパーハイト |
② | 日産「ルークス」 | 188.5万円~ | 19.2km/L | スーパーハイト |
③ | スズキ「スペーシアカスタム」 | 207.4万円~ | 21.9km/L | スーパーハイト |
④ | ダイハツ「タント」 | 161.7万円~ | 18.7km/L | スーパーハイト |
⑤ | 三菱「デリカミニ」 | 191.4万円~ | 19.2km/L | スーパーハイト |
⑥ | スズキ「ハスラー」 | 159.6万円~ | 22.6km/L | 軽SUV |
⑦ | ダイハツ「タフト」 | 140.8万円~ | 18.7km/L | 軽SUV |
⑧ | 日産「デイズ」 | 183.8万円~ | 21.5km/L | ハイトワゴン |
⑨ | スズキ「ワゴンRカスタムZ」 | 171万円~ | 22.5km/L | ハイトワゴン |
⑩ | ホンダ「N-ONE」 | 204万円~ | 21.8km/L | ロール―フ |
※掲載情報は、2024年8月27日時点のガリバー「車カタログ」より引用。新車時価格と最高燃費はそれぞれターボモデルの数値。
スーパーハイトワゴンはサイズが大きく、スライドドアも搭載しています。車体の重さが走りにも影響するので、ターボ付きだと便利です。
また、今回はスーパーハイトワゴン以外でも、アウトドア好きやドライブ好き、実用性重視の人におすすめの車種をご紹介します。
ターボとはどんなもの?
ターボは、簡単に言えばエンジンのパワーアップ装置です。「過給機」とも呼ばれ、排気ガスの流れを利用し、エンジンに多くの空気を送り込みます。
多量の空気と燃料があれば、エンジンでは大きな爆発が起き、排気量相応以上のパワーが生まれます。そのためターボ車は、ノンターボ車よりパワフルに走ります。
軽自動車にターボはいる?いらない?
軽自動車にターボが必要かどうかは、クルマを使う人によって違います。近距離での使用なら、なくても困らない人が大半でしょう。一方、高速走行が多い人や坂道の多い地域に住んでいる人は、ないと困るかもしれません。
軽自動車の排気量は「660cc以下」と決まっています。そのため軽自動車は大容量エンジンを搭載できず、生み出せるパワーも限られます。しかしターボ車なら、プラスアルファのパワーを得られます。
クルマのパワフルさの見極めになるのが「最高出力」と呼ばれる項目。これは、エンジンが発揮する最大パワーのことです。 軽自動車は最高出力が「64馬力(PS)まで」と決まっています。そのためターボ付き軽自動車でも、最高出力はこの数字になっています。
ターボのメリット・デメリット
ターボ車は、走りやすさのメリットがある一方で、コスト面のデメリットがあります。
メリット
- 車両が重くても軽やかに走れる
- 人や荷物が多くても走りやすい
- 高速道路や坂道を楽に走れる
ターボ車なら、軽自動車でも比較的パワフルに走ります。特にスーパーハイトワゴンは車重が重いですし、人や荷物によって全体の重量が重くなった場合も軽やかに走ってくれるので快適です。
デメリット
- ノンターボより車両価格が高い
- ノンターボより燃費が悪い
- 故障が増える可能性も
ノンターボ車(自然吸気エンジン車、NA車)と比べて、ターボ車はコストがかかります。ターボ付き軽自動車の場合、車両価格はノンターボより10~20万円ほど高いのが一般的です。また、燃費が悪くなるのはターボが空気を大量に送り込み、その分燃料も使ってエンジン内で大量の爆発を起こすからです。
ノンターボ軽自動車と比べてコスト高なターボ付き軽自動車。しかし税金はノンターボの軽自動車と同額であり、普通車と比べれば、税金を抑えられます。そのためパワーを求めてコンパクトカーなどを買うよりは、経済的かもしれません。
ターボ付き軽自動車おすすめ10車種
ここからは、今回ピックアップしたおすすめのターボ付き軽自動車の詳細をご紹介します。
①ホンダ「N-BOXカスタム」
- 新車時価格:204.9万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1790mm
- 最高燃費:20.3km/L
N-BOXは、カスタムモデルでターボ車を用意しています。シンプルで誰でも使いやすい外観に加え、予防安全性能の充実ぶりが魅力。高速走行時などに追従走行・定速走行を支援するACC(アダプティブクルーズコントロール)や車線維持支援システムを標準装備しています。
ただし、先代モデルもACCや車線維持支援システムを標準装備しています。さらにターボ車の燃費は先代のほうが優れているので、あえて中古で選んでも良いでしょう。
②日産「ルークス」
- 新車時価格:188.5万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1780mm
- 最高燃費:19.2km/L
ルークスは、軽自動車の中でも随一の走行安定性を有する一台です。スーパーハイトワゴンは全高が高いため、横風の影響を受けやすい欠点があります。その点、ルークスは安心です。 また、追従走行や定速走行を支援するプロパイロットや、緊急車両の手配などをサポートするSOSコールを搭載したモデルもあります。
現行モデルは2020年発売なので、安く買うなら3年落ちの中古車を狙っても良いでしょう。
③スズキ「スペーシアカスタム」
- 新車時価格:207.4万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1785mm
- 最高燃費:21.9km/L
スペーシアは、N-BOXと同様カスタムモデルでターボ車を用意しています。
2023年秋にフルモデルチェンジし、後部座席の快適性が充実しました。また、スーパーハイトワゴンの中では群を抜いて燃費が良く、コストパフォーマンスに優れています。ターボ車ならACCなども標準装備しており、軽自動車ではトップクラスの安全性能です。 予算が許すなら新車がおすすめですが、予算オーバーなら中古も検討しましょう。
④ダイハツ「タント」
- 新車時価格:161.7万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1755mm
- 最高燃費:18.7km/L
タントの魅力は、何といってもミラクルオープンドア。助手席と後部座席の間の柱がないため、双方のドアを開けると大開放空間が出現します。特に、アウトドア志向の人には「タントファンクロス」がおすすめです。
タントのもう一つの魅力は、低価格でターボ車を買えること。N-BOXやスペーシアと違って標準モデルにもターボ車が設定されており、コスト重視の人には嬉しい選択肢といえます。
⑤三菱「デリカミニ」
- 新車時価格:191.4万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1800mm
- 最高燃費:19.2km/L
デリカミニは「Premium」とついたグレードがターボ車です。SUV風のモデルとして、オフロード性能を追求したモデルになっています。特に4WD車は大径タイヤを履き、最低地上高が160mmと一般的なスーパーハイトワゴンより少し高くなっています。
坂道の登り・下りで滑り落ちるのを防ぐヒルスタートアシストやヒルディセントコントロール、さらに撥水シートまで装備しているので、山道や雪道を走る人におすすめです。 中古車市場では、登録のみ済ませた登録済み未使用車も出回りつつあります。
⑥スズキ「ハスラー」
- 新車時価格:159.6万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1680mm
- 最高燃費:22.6km/L
ハスラーも、オフロード走行に適した一台です。最低地上高は180mmと高く、雪道も安心。目的に合わせて4WD車を検討しても良いでしょう。
ハスラーはコストパフォーマンスにも優れています。全車マイルドハイブリッド搭載で燃費が良く、ACCや車線逸脱抑制機能も標準装備。中古での流通量も多いので、予算を気にする場合は自分に合う一台がないか見てみましょう。
⑦ダイハツ「タフト」
- 新車時価格:140.8万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1630mm
- 最高燃費:18.7km/L
ハスラーのようなカッコかわいい雰囲気でなく格好いい外観が良いなら、タフトがおすすめです。最低地上高は190mmとハスラー以上に高く、迫力系の外観に仕上がっています。
GターボならACCやレーンキープアシスト(LKA)が標準装備され、オプションで駐車支援システムも装備できます。また、「スカイフィールトップ(ガラスルーフ)」が標準装備されているのもタフトならではの特徴です。
⑧日産「デイズ」
- 新車時価格:183.8万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1650mm
- 最高燃費:21.5km/L
デイズは2023年秋にマイナーチェンジ。衝突被害軽減ブレーキが自転車にも対応するようになり、また車線変更時に隣の車線から接近する車両を検知する後側方車両検知警報(BSW)などを軽自動車で初装備しています。
また、上位グレードではプロパイロットやSOSコールも装備。街乗りと高速走行での予防安全装備が充実している点がポイントです。
⑨スズキ「ワゴンRカスタムZ」
- 新車時価格:171万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1650mm
- 最高燃費:22.5km/L
ハイトワゴンで人気の高いワゴンRは、カスタムモデルにターボ車が用意されています。 スーパーハイトワゴン、なかでもカスタムモデルはどうしても車両価格が高くなりがち。そんな中で、ある程度の広さを確保し、デザイン性の高さを備え、かつ車両価格を抑えられるのがワゴンRカスタムZの魅力といえます。
燃費も良く、コストパフォーマンスに優れた一台です。
⑩ホンダ「N-ONE」
- 新車時価格:204万円~
- サイズ:全長3395mm×全幅1475mm×全高1545mm
- 最高燃費:21.8km/L
N-ONEはデザイン性の高さと走行性能の高さが魅力です。また、全車ホンダセンシングを標準装備し、予防安全性能も優れています。
ターボを搭載しているのはPremium Tourer(プレミアムツアラー)とRSの2モデル。軽自動車とは思えないキビキビした走りで、さらにRSではMTも選べるのでドライブ好きにはたまらない一台です。
ターボ付き軽自動車でよくある質問
Q. ターボ車はどんな人におすすめ?
以下のような人には、ターボ付きのクルマをお勧めします。
- 高速道路を利用する機会が多い
- 自宅周辺に坂道が多い
- アウトドアといった趣味に車を利用する
- 大人数や大荷物で出かける機会が多い
特に軽自動車で高速道路を走ると、追い越しや坂道で十分に加速せず、不自由を感じる人が多いです。また、試乗した際に「クルマが重く感じた」といったケースでも、ターボを検討すると良いでしょう。
Q. ターボとノンターボの燃費の違いは?
ここでは、参考例として現行型N-BOXカスタムとハスラーの燃費(WLTCモード)をご紹介します。
車種 | ターボ | ノンターボ |
---|---|---|
N-BOXカスタム (2WD) |
20.3km/L | 21.5km/L |
ハスラー (HYBRID X、2WD) |
22.6km/L | 25.0km/L |
車種によってターボとノンターボの燃費の差は異なりますが、軽自動車の場合、概ね1~3km/Lほど異なると考えれば良いでしょう。
Q. ターボ車に4WDは必要?
4WDとは、前後輪すべてのタイヤにエンジンからの動力が伝わる仕組みです。4WD車なら雨や雪でも滑りにくく、坂道も力強く走ります。高速道路での走行安定性も増します。
坂が多い地域や雪が多く降る地域に住む場合、また高速走行が多い場合も4WD車だと安心です。ただし、必ずしもターボと組み合わせる必要はありません。車両価格が上がり、燃費もさらに悪くなるので、走行場所や目的に合わせて検討しましょう。
【関連記事】4WD軽自動車のおすすめ車種8選!選び方のポイントは?中古で買うなら?
norico編集部オススメ記事
noricoでは、目的や予算に応じたおすすめ車種の紹介記事を多く掲載しています。おすすめの軽自動車を紹介する記事も多数ありますので、ぜひ併せてお読みください。
- Supervised by norico編集長 村田創
-
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!