2022年 安全な車ランキング【ミニバン編】

自動車ニュース / ガリバー

2022.4.26

2022年 安全な車ランキング【ミニバン編】

ミニバン

安全なクルマ ランキング2022

※安全装備には作動条件や限界があります。機能を過信せず、安全運転を心がけましょう。

安全なミニバンを選ぶポイント

ミニバンの予防安全装備は重要だ。
なぜなら歩行者と衝突した場合、車重が重い分より大きな事故になりやすいからだ。
ミニバンは広大な室内を持ち、使い勝手に優れるため、非常に利便性が高い。また、全高が高く、車重が重いという特徴も併せ持つ。

より安全なミニバン選びは難しい。2022年2月現在、高額車でも最新世代の予防安全装備を装着したモデルは数少ない。多くの車種がモデル末期に入っており、一世代前の予防安全装備になっているからだ。
予防安全装備を重視するのであれば、一部の車種を除き、フルモデルチェンジするのを待つのが得策となる。

今回は2022年現在の安全なミニバンを5種、厳選してお伝えする。

BEST.1

トヨタヴォクシー/ノア

トヨタ ヴォクシー/ノア

トヨタ ヴォクシー/ノアは、2022年1月にフルモデルチェンジした。先代モデルは、ライバル車と比べても予防安全装備面ではかなり脆弱だった。しかし、改善に努めたため新型ヴォクシー/ノアには、ジャンルを問わず国内トップレベルといえるほどの予防安全装備を用意した。2022年2月現在、圧倒的ナンバー1といえる実力をもつ。

トヨタの予防安全装備や運転支援機能パッケージは「トヨタセーフティセンス」という。
重要な自動ブレーキは、昼夜の歩行者と昼間の自転車、自動二輪まで検知が可能だ。昼間であれば、道路にあるほぼすべての移動物を検知し、衝突回避・被害軽減する能力を得ている。
さらに、交差点内右左折時の歩行者や対向車、出会い頭の車両と自動二輪も検知する。頻繁に起きやすい交通事故シーンに対応することで、より安全なクルマとなっている。

運転支援機能も予防安全性能に大きく寄与した。「プロアクティブドライビングアシスト」は、特に凄い。側方に歩行者・自転車がおり、車両との距離が近い場合を例にあげる。この場合、車両が事前に先読みし、車線内で歩行者・自転車との間隔を広めに取るようにオフセット走行するのだ。安全な速度まで減速してくれる。

さらに、通常走行時には先行車との車間距離が近付き自動減速、カーブの手前などでも自動で減速してくれる。注意力が散漫になり、ぼんやり運転しているときなど、クルマがさり気なくリスクを回避する行動をとるという素晴らしい機能だ。
この機能は、基本的にドライバーの操作が優先されるが、ある程度慣れてくるとブレーキ操作などの頻度が減り疲労軽減にも役立つ。そのため、リズムの合わない先行車の運転でも、イライラする頻度が激減し、ストレスも緩和してくれる。

BEST.2

トヨタアルファード/ヴェルファイア

トヨタ アルファード/ヴェルファイア

トヨタ アルファードとヴェルファイアは、ヴォクシー/ノアに対して1クラス上の上級モデルとなる。国内ミニバンでは、最上級モデルだ。

飛躍的な進化を遂げたヴォクシー/ノアに対して、高級ミニバンであるアルファード&ヴェルファイアの予防安全装備は、平均レベルだ。
アルファード&ヴェルファイアがデビューした2015年からすでに約7年が経過し、モデル末期となっている。
そのため、ヴォクシー/ノア並みの予防安全装備になるのはフルモデルチェンジ後ということになる。予防安全装備を重視するのであれば、フルモデルチェンジ後のアルファード&ヴェルファイアの購入がおすすめだ。

自動ブレーキは、昼夜の歩行者と昼間の自転車に対応する。自動二輪や交差点内の右左折時の歩行者、右折時の対向車などには対応していないため、一世代前のトヨタセーフティセンスである。それでも、2015年に登場したモデルとしては、十分なレベルにある。

トヨタセーフティセンスは、全車標準装備されている。しかし、以下の機能は高級ミニバンながら、一部グレードのみ標準装備だ。

  • 後側方車両接近警報
  • 後退時車両接近警報・自動ブレーキ
  • パノラミックビューモニター(車両に装着されたカメラの映像を合成し、車両を俯瞰で見ることで死角を減らす)

パノラミックビューモニターは、車体が大きく死角が多いミニバンにとって必須アイテムといえる機能なので、積極的に標準装備化して欲しい。必ずオプション選択したい装備だ。

BEST.3

トヨタグランエース

トヨタ グランエース

トヨタの予防安全装備パッケージである「トヨタセーフティセンス」は、車両によって微妙に設定が異なる。
トヨタ グランエースの場合、自動ブレーキは昼夜の歩行者と昼間の自転車に対応する。一世代前の自動ブレーキだが、平均レベルの機能である。

アルファード&ヴェルファイアと比べると、車線維持機能であるレーントレーシングアシストの装備は無い。グランエースには、代わりにレーンディパーチャーアラートが装備されている。これは車線・走路逸脱の回避をサポートする機能だ。車線逸脱しようとする方向と反対側の車輪に制動力を加えることでヨー(クルマを回転させる力)を発生させる。
レーンディパーチャーアラートは、機能名にアラートと付くだけあり、警報がメインで車線維持機能ではない。対するレーントレーシングアシストはカメラで車線を認識し、車線内を走る支援をしてくれる。安全面では大きな差となっている。

運転支援機能も少々物足りない。アルファード&ヴェルファイアは、渋滞時などに対応可能な全車速前走車追従式クルーズコントロールを標準装備している。しかし、グランエースは低速域では追従走行できないレーダークルーズコントロール(ブレーキ制御付)だ。

グランエースの評価できる部分は、以下の機能が全車標準装備化されており充実した仕様になっている点だ。

  • 後側方車両接近警報
  • 後退時車両接近警報&自動ブレーキ
  • パノラミックビューモニター(車両を俯瞰から見た映像を表示し死角を無くす)

アルファード&ヴェルファイアでは、多くのグレードで細かくオプション設定となっているのと比べると、この部分は高く評価できる。

また、衝突安全装備では3列目までカバーするサイド&カーテンエアバッグ、ニーエアバッグも標準装備されているので安心だ。

BEST.4

日産セレナ

日産 セレナ

日産セレナは、2016年に登場したモデルだ。すでにモデル末期で、いつフルモデルチェンジしてもおかしくない。

日産は360°セーフティアシストをテーマとし、車両を中心とした360°カバーする機能を用意している。だが自動ブレーキは昼間の歩行者検知のみと、やや物足りない。2016年デビューと、設計がやや古いため仕方のない部分だ。
自動ブレーキには、インテリジェント FCW( 前方衝突予測警報)と呼ばれる機能がある。これは、2台前の車両も監視し、急な減速や急ブレーキなどを警告してくれる機能だ。玉突き事故の防止をサポートする。

セレナの踏み間違い衝突防止アシストは、壁や障害物だけでなく前方の歩行者にも対応している。他車の踏み間違え防止機能の多くは、壁や障害物のみがほとんどだ。セレナのユニークさが光る。

セレナの美点は、日々の運転で使用頻度の高い以下の機能を標準装備していることだ。

  • インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)
  • BSW(後側方車両検知警報)
  • RCTA(後退時車両検知警報)

ミニバンは、車体が大きく死角が多い。こうした死角に潜んだリスクを軽減する機能は実用性が高い。
ただし、アラウンドビューモニターは、一部グレードには装着不可もしくはオプションだ。アラウンドビューモニターは車体に装着されたカメラの映像を加工し、車両を上空から見たような映像に変換する機能だ。死角を無くし衝突リスクを軽減するこの機能は、もはやローテクなので、そろそろ標準装備化して欲しい。

そして、日産のウリでもある運転支援機能「プロパイロット」は、標準装備もしくはオプション、装着不可のグレードもある。高速道路など同一車線内を維持し先行車に追従走行する機能だ。簡単な操作で渋滞時などでのストップ&ゴーを繰り返すことができる。高速道路での渋滞時にある、うっかり追突や接触リスクの軽減が可能だ。

セレナの場合、注意が必要なのが衝突安全装備であるエアバッグだ。多くの乗員を乗せることが多いクルマなのに、サイド&カーテンエアバッグがオプション設定、一部グレードには装着不可になっている。必ずオプション選択したい。

BEST.5

日産エルグランド

日産 エルグランド

日産エルグランドは、2010年にデビューした。これだけ古くなると、むしろ自動ブレーキが装備されていることが不思議なくらいだ。

日産の予防安全装備は、360°セーフティアシストという。主役となるエルグランドの自動ブレーキは、昼間の歩行者しか検知できない残念な仕様だ。設計が古いので、仕方がない。
ところが、自動ブレーキ以外のローテク予防安全装備は充実しており、以下の機能を標準装備している。

  • インテリジェント LI(車線逸脱防止支援システム)
  • LDW(車線逸脱警報)
  • インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)
  • インテリジェント BSI(後側方衝突防止支援システム)+BSW(後側方車両検知警報)
  • RCTA(後退時車両検知警報)
  • 踏み間違い衝突防止アシスト
  • サイド&カーテンエアバッグ

こうしたローテク予防安全装備をオプション化しているメーカーが多いことを考えるとエルグランドの美点ともいえる。
だが、インテリジェント アラウンドビューモニター(移動物 検知機能付)は全車オプションだ。カメラの映像を加工し車両を俯瞰から見た映像に変換して、死角を無くしてくれる。もはやローテクなので、標準装備化すべき機能だ。

また、プロパイロットは装備されていない。車線維持し全車速で前走車に追従走行。渋滞時では、簡単な操作でストップ&ゴーが可能となる機能なだけに残念だ。
代わりに、全車速前走車追従式クルーズコントロールが装備されている。この部分も、やや古さを感じさせる。

まとめ

多くのミニバンがモデル末期であるため、予防安全装備のレベルはそれほど高くない。
その中で、唯一フルモデルチェンジしたばかりなのが、ヴォクシー/ノアだ。フルモデルチェンジによる予防安全装備の能力の伸び幅があまりにも凄い。完全に他のモデルを圧倒している。後側方車両接近警報(BSM)やパーキングブレーキサポートブレーキ(後方接近車両)などのオプションを付ければ、もはや隙が無いほどに非常に完成度が高い。近々フルモデルチェンジ予定のホンダ ステップワゴンや年内登場予定の新型セレナが、ヴォクシー/ノアを超えることができるのか? と、思うほどだ。

ヴォクシー/ノアを除けば、他のミニバンの予防安全装備は大差ない。
夜間の衝突リスクは非常に高くなるので、自動ブレーキが昼夜の歩行者と昼間の自転車に対応していることが大きなメリットになり、今のところベストな選択といえる。

安全装備比較表

  • …全車標準装備
  • …一部標準装備または一部オプション
  • ×…標準装備なし
トヨタヴォクシー/ノア トヨタアルファード/ヴェルファイア トヨタグランエース 日産セレナ 日産エルグランド
対車両自動ブレーキ

歩行者検知式自動ブレーキ

ブレーキ踏み間違い衝突防止アシスト

サイドエアバック

一部グレード
標準装備
一部グレード
装着不可

カーテンエアバッグ

一部グレード
標準装備
一部グレード
装着不可

車線逸脱警報

車線維持支援

×

後側方車両検知警報

一部グレード
標準装備

後退時後方車両接近警報

一部グレード
標準装備

オートマチックハイビーム

一部グレード
標準装備
一部グレード
装着不可

※安全装備の詳細は各車メーカー公式サイトをご確認ください。

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員