日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会は、今年度のナンバー1を決める2018-2019日本カー・オブ・ザ・イヤーの最終選考会に進む上位10台である「10ベストカー」を選出し発表した。

この記事の目次 CONTENTS
名誉ある日本カー・オブ・ザ・イヤー10ベストカーが決定!
スバル、スズキが辞退し、今年度は9台で争われる
激戦必至の10ベストカーはこれだ!
10ベストカーの1ポイント解説
部門賞なども設定されている日本カー・オブ・ザ・イヤー

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

名誉ある日本カー・オブ・ザ・イヤー10ベストカーが決定!

2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤーのイヤーカーの選考対象は、前年の11月1日より当年の10月31日までに日本国内において発表された乗用車。今年度のノミネート車の総数は、27台となった。

10ベストカーの選出には、自動車評論家、ジャーナリスト、有識者からなる60名の選考委員に投票で決定される。10ベストカーは、本年度は12月7日(金)に最終選考会に進み、再度投票が行われ2018-2019 日本カー・オブ・ザ・イヤーのイヤーカーが決定する。

スバル、スズキが辞退し、今年度は9台で争われる

11月7日に、10ベストカーの開票が行われた。しかし、11月9日になり、突如、スバルが10ベストカー入りを辞退する結果となる。これは、昨年から問題になっていた完成検査不正が未だ続いていたことを受けての辞退だ。スバルは、昨年から2年連続しての辞退となる。
突如、スバルの辞退が表明されたことにより、今年度は10台から1台減り9台の中から日本カー・オブ・ザ・イヤーが選ばれることになる。
また、スズキはノミネート時に辞退を表明。これは、新車検査データ改ざん問題を受けての決断だった。

これにより、今年の10ベストカーは、本命の一角とされていたフォレスターとジムニー抜きでの選考になる。

激戦必至の10ベストカーはこれだ!

選出された10ベストカーは以下の通り。(ノミネート順)

  • スバル フォレスター(11月9日辞退)
  • トヨタ カローラスポーツ
  • トヨタ クラウン
  • ホンダ クラリティPHEV
  • マツダ CX-8
  • 三菱 エクリプスクロス
  • アルファロメオ ステルヴィオ
  • BMW X2
  • ボルボ XC40
  • フォルクスワーゲン ポロ

10ベストカーの1ポイント解説

今回は、スバルを除く9台の10ベストカーをご紹介。(ノミネート順)

トヨタ カローラスポーツ

カローラスポーツは、プラットフォーム(車台)やハイブリッドシステムをプリウスと共用。ただ、走りの質は随分異なり、優れた乗り心地と機敏なハンドリング性能がウリ。また、ガソリン車には、iMTと呼ばれるマニュアルトランスミッションを用意され、こちらも好印象。

トヨタ クラウン

ほぼ国内専用車となるクラウンは、国内での使い勝手やニーズを凝縮。日本人のためのセダンだ。クラウンは、今回のフルモデルチェンジでプラットフォーム(車台)を一新。低重心化され、走りの質を大幅に向上。ただ、なぜかクラウンは日本カー・オブ・ザ・イヤーに関して無冠。今年度こそは?

ホンダ クラリティPHEV

大容量のリチウムイオンバッテリーを搭載し、EV走行可能距離が114.6㎞と長い点が特徴。このPHEVシステムは、今後のホンダ電動化車両のベースとなるとされている。ホンダの未来を凝縮させたシステムだけに、どう評価されるのか注目だ。

マツダ CX-8

国内マツダのフラッグシップSUV。大柄なボディサイズを生かし、3列シート備えている。2列目には、キャプテンシートも用意され、ラグジュアリーSUVとして仕上られている。従来2.2Lディーゼルエンジンだけだったが、2.5Lターボも追加され、選択肢が増えた。

三菱 エクリプスクロス

プラットフォーム(車台)など、基本骨格部分はひとクラス上のアウトランダーと共用する。多くの部分で熟成が進んだこともあり、走りの質はかなり高められている。とくに、4WD機能を緻密に制御するS-AWCにより、非常に気持ちよく曲がるSUVとなった。また、久しぶりの三菱車ということもあり、注目度も高い。

アルファロメオ ステルヴィオ

新生アルファロメオの世界戦略車といえるステルヴィオ。個性的なデザイン性だけでなく、アルファロメオらしいスポーティな走りも魅力。やや、やり過ぎ感があるほど、シャープなハンドリング性能がどう評価されるのか注目だ。

BMW X2

基本骨格などは、コンパクトSUVのX1と共通。デザインは、スタイリッシュさが際立つクーペとクロスオーバーしたSUVとなっている。クーペとのクロスオーバー車ということもあり、重心も低くSUVとは思えないスポーティな走行性能を誇る。この走りと、デザインがどう評価されるのか注目だ。

ボルボ XC40

ボルボは、昨年XC60で日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。今年は、コンパクトSUVのXC40で2年連続受賞を狙う。XC40は、軽快なフットワークと上質な乗り心地が高く評価されている。デザインも好印象で、総合力が高く、今年も日本カー・オブ・ザ・イヤーの有力候補だ。

フォルクスワーゲン ポロ

ポロは、フォルクスワーゲンを代表する基幹車種ということもあり、注目度は非常に高い。高剛性ボディと1.0L直3ターボエンジンが生み出すクラスを超えた走行性能は、非常に高い完成度を誇る。飽きのこないデザインなど、コンパクトカーのお手本ともいえ、ポロも日本カー・オブ・ザ・イヤーの有力候補だ。

部門賞なども設定されている日本カー・オブ・ザ・イヤー

日本カー・オブ・ザ・イヤーには、複数の賞典が設定されている。

まず、日本カー・オブ・ザ・イヤーが日本メーカー車だった場合、海外メーカーのクルマが最も多く得票したクルマに「インポート・カー・オブ・ザ・イヤー」が与えられる。

さらに、「イノベーション部門賞」、「エモーショナル部門賞」、「スモールモビリティ部門賞」と3つの部門賞がある。この部門賞については、10ベストカーの中からではなく、27台のノミネート車から選考される。

実行委員による特別賞も設定

また、選考委員による賞典の他に、日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会が選ぶ「実行委員会特別賞」も設定。

実行委員会特別賞は、クルマだけでなく、その年に特別なインパクトを与えた福祉車両、モビリティの発展に貢献した施策やイベント、業界に貢献した功労者などに与えられる。表彰対象の決定は、日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員会が行う。

2017-2018の実行委員会特別賞は、ハイブリッド車の世界累計販売が1000万台突破(トヨタ自動車株式会社)、インディアナポリス500マイルレースで日本人初の優勝(佐藤 琢磨)となった。

2018-2019日本カー・オブ・ザ・イヤーは、12月7日に決定する。

日本カー・オブ・ザ・イヤー公式サイト
http://www.jcoty.org/