ミニバン 人気おすすめランキングベスト3 2016夏

車の乗り換えや購入を検討している方で、車種選びにお悩み中の方へ。
コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この夏おすすめのミニバンを聞きました。

  • RANKING BEST 1ホンダ オデッセイハイブリッド

    ホンダ オデッセイハイブリッド

    アコードハイブリッド用のハイブリッドシステムである「スポーツ ハイブリッド(SPORT HYBRID)i-MMD」をベースに、大きく重いミニバン用にパワーアップさせた進化型ハイブリッドシステムを搭載したオデッセイハイブリッド。燃費は26.0㎞/Lとクラストップの燃費値を実現。ガソリン車で不評だった乗り心地や静粛性も大幅に向上し、完成度の高いミニバンになっている。また、安全装備面では、一部グレードを除き歩行者検知式の自動ブレーキである「ホンダ センシング」が標準装備化されていて高い安全性をもつ。

  • RANKING BEST 2ホンダ ステップワゴン

    ホンダ ステップワゴン

    1.5Lダウンサイジングターボという、このクラス唯一のパワーユニットを搭載したステップワゴン。燃費値などは2.0Lクラスと大差ないが、自動車税が年間5,000円安くなるというメリットを提示。また、大きいリヤゲートの使い勝手を向上させた、わくわくゲートを開発。リヤゲートは横方向に分割し開閉でき、狭いところでの荷物の出し入れが容易になったほか、リヤゲートから車内へアクセスできるユニークな使い方が可能となった。

  • RANKING BEST 3トヨタ ノア&ヴォクシー

    ノア&ヴォクシー

    5ナンバーミニバンにおいて、唯一本格的なハイブリッドシステムが搭載されている。プリウスαの1.8Lハイブリッドシステムを活用し、燃費値は23.8kmという低燃費を実現。また、2.0Lのガソリン車も用意される。モデル途中から、トヨタもようやく自動ブレーキ関連の安全装備「トヨタセーフティセンスC」を搭載。しかし、最も後出しでありながら、このクラスでは、ノア&ヴォクシーだけが歩行者検知式の自動ブレーキが装備されていない状態だ。

オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • オデッセイハイブリッド

    オデッセイのライバル車は、絶大な人気を誇るトヨタ アルファード&ヴェルファイア。トヨタ勢にもハイブリッド車はあり、2.5Lのハイブリッドシステムで19.4㎞/Lを実現している。これに対して、オデッセイハイブリッドのハイブリッドシステムは、2.0Lのガソリンエンジンをベースとし、燃費は26.0㎞/Lとアルファード&ヴェルファイアを大きく上回る。もちろん、2.0Lと排気量が小さいことも影響している。そして、重要なのは価格。オデッセイハイブリッドの価格は356万円から。ヴェルファイア/アルファードは、約416万円からと高価。これだけ価格差があると、燃費に勝るオデッセイの経済性はより際立ってくる。

  • ステップワゴン

    1.5Lダウンサイジングターボ搭載したホンダ ステップワゴン。燃費値は売れ筋グレードであるスパーダで16.0㎞/Lか15.4㎞/L。この燃費値は、ライバル車の2.0Lの自然吸気エンジンとそれほど変わらないため、燃費面でのメリットは少ない。こうなると、ターボエンジンにしたことで、自然吸気エンジンに対してコスト高になり車両価格が高くなる。顧客に対して明確にメリットを提示できているのは1.5Lエンジンのため、自動車税が2.0L車より年間5,000円安いということくらいだろう。こうしたこともあり、新車販売は苦戦を強いられている。ただ、評価したいのは、輸入車のダウンサイジングターボ車は、ほとんどハイオク仕様なのに対し、ステップワゴンの燃料はレギュラー仕様。こうした日本マーケットに合わせた仕様にしたのは、さすが日本メーカーといったところだ。

  • ノア&ヴォクシー

    2.0Lガソリン車の燃費は16.0㎞/Lと、なかなか良好なノア&ヴォクシー。ハイブリッドは、さらに燃費がよく23.8㎞/Lとなっている。ただし、ガソリン車とハイブリッド車の燃費差が意外と小さい。これは、車重が重いミニバンのため、1.8Lハイブリッドだとやや効率が落ちることが原因。ハイブリッド車とガソリン車の価格差は大きく40万円弱。この価格差を埋めるほど燃費で稼ぐことは難しい。ハイブリッド車は、価格が高すぎるが、それでも人気グレードだ。

装備・使い勝手
  • オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッドには、歩行者検知式の自動ブレーキである「ホンダセンシング」が、一部グレードを除き標準装備化されている。大きく重いミニバンのようなクルマほど、歩行者とぶつかれば被害が大きくなるだけに、こうした装備は必須ともいえる。しかし、ライバル車のアルファード&ヴェルファイアは、オデッセイハイブリッドより重く、軽く2トンを超える車重だが、歩行者検知式の自動ブレーキは用意されていない。この差は大きい。便利機能では、一部車種にバック駐車や縦列駐車のハンドル操作を自動でアシスト。駐車枠も検知するホンダ スマートパーキングアシストシステムも用意されている。

  • ステップワゴン

    背の高いミニバンは、リヤゲートが縦に大きく開く。そのため、後方に一定以上のスペースが無い駐車場では開閉することができない。スーパーの駐車場で後ろが壁だったり、他の車両がピッタリくっついていたりすると荷物の出し入れが不便。また、背が低く力がない女性では、開閉するのも大変。そうした使い勝手の悪さを無くしたのが、横開きするわくわくゲート。ステップワゴンだけの装備だ。横に開くので、少しのスペースがあれば荷物の出し入れが可能。また、ステップワゴンの3列目シートは、床下に分割収納できる。一部を床下に収納すれば、わくわくゲートから2列目や3列目シートに乗車できる。これは、なかなか便利。デビュー時はオプション設定だった歩行者検知式の自動ブレーキ「ホンダセンシング」は、新グレードの追加と共にエントリグレードを除き標準装備化され、高い安全性能を誇る。

  • ノア&ヴォクシー

    ノア&ヴォクシーより軽く小さいプリウスが、歩行者検知式の自動ブレーキである「トヨタ セーフティセンスP」を装着している。当たり前だが、より大きくて重いノア&ヴォクシーの方が、歩行者と衝突した場合、より大きな被害を与えるのは当然。しかし、そんな当たり前のことは無視され、ノア&ヴォクシーには、歩行者検知ができない簡易型の自動ブレーキ「トヨタセーフティセンスC」が装備されている。これは、理屈に合わない。安全装備に差を付けること自体おかしな話だが、ノア&ヴォクシーはそうしたトヨタの妙な安全思想の元に売られている。装備類では、一部上級グレードには消臭機能付シート表皮が付いたシートが用意されている。タバコを吸う人やペットと同乗する人などに便利な機能だ。

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走行性能
  • オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッドは、ガソリン車とは異なり、より上質な走行性能をもつ。ハイブリッド化されたことで、重いハイブリッド用バッテリーがフロントシート下にあり低重心化された。また、ハイブリッド化のためボディ剛性も上がっている。そのため、乗り心地もよく、カーブでの安定感も増している。また、静粛性も高められていて、上級ミニバンらしい質の高い走りが楽しめる。とくに、3列目シートでの快適性が増しているので、どのシートでも快適だ。

  • ステップワゴン

    1.5Lダウンサイジングターボは、低回転で最大トルクを出すようにセッティングされている。低回転では自然吸気エンジンの2.4L車と並みのトルクを発揮する。そのため、街中では、やや力強い印象だ。しかし、高回転域に入ると最大トルクは2.0L車と大差はなくなる。また、5ナンバーミニバンの中では、スポーティなハンドリング性能をもち。スパーダは専用のサスペンションが与えられており、よりスポーティな走りが楽しめる。

  • ノア&ヴォクシー

    2016年5月に、トヨタのガズーレーシングがチューニングしたG’sノア&ヴォクシーが投入された。このモデルは、専用パーツだけでなくボディ補強までされている本格派。走りの質という面では、ナンバー1ともいえるミニバンらしからぬ走りが楽しめる。その他のモデルは、走って楽しいというよりは、快適性重視といった印象で静粛性や乗り心地など高いレベルにある。

デザイン
  • オデッセイハイブリッド

    オデッセイハイブリッド

    ハイブリッドにも標準車とスポーティ仕様のアブソルートが用意されている。ハイブリッドの場合、外観上の差はそれほどないのだが、初期受注では約9割がアブソルートを選択。やはり、日本マーケットではスポーツグレードの人気が高い。中古車マーケットでは、尚更その傾向が強く、リセールバリューもアブソルートの方が高価。短中期での乗り換えは、アブソルートがおすすめだ。

  • ステップワゴン

    ステップワゴン

    標準車とスポーティなスパーダの2タイプが用意されているステップワゴン。多くの顧客がスパーダを選択している。従来モデルでも、リセールバリューはスパーダが高いこともあり、おすすめはやはりスパーダだ。ただ、現行モデルはスパーダと標準車との差がそれほど無く、明確な差別化がされていない。トヨタのように、迫力&威圧感が命、というような振り切ったデザインにすればもう少し売れるだろう。ステップワゴンは、少々販売面で苦戦していることもあり、マイナーチェンジ時にスパーダのデザインを変更する可能性もある。

  • ノア&ヴォクシー

    ノア&ヴォクシー

    ノアとヴォクシーには、エアロ系の別車名が付いたモデルは存在しない。エアロモデルはグレードで分けられている。ヴォクシーはZS、ノアはSiがエアロ系モデルになる。ノア&ヴォクシーもこの2グレードが人気だ。先代ノア&ヴォクシーでは、迫力のあるフェイスをもっていたヴォクシーの人気が高く、柔和なフェイスのノアは販売台数で差を付けられていた。今回のモデルでは、ノアもなかなか迫力があるフェイスに変更されている。また、ヴォクシーはひとクラス上のミニバン、ヴェルファイアにも似たフェイスとなっている。ミニバンのデザインは、優れたデザイン性というよりは、こうした迫力&威圧系のデザインが人気。まさに、ノア&ヴォクシーは、そうしたマーケットに向けた売れるデザインが採用されている。

新車値引き交渉術

オデッセイハイブリッドのライバルは、上級ミニバンであるヴェルファイア&アルファード、日産エルグランドになる。このジャンルはヴェルファイア&アルファードの一人勝ち状態。そのため、そう簡単には値引きしない。しかし、逆にオデッセイやエルグランドは、ヴェルファイア&アルファードと競合することになれば、値引きで対応することは確実。ただ、オデッセイハイブリッドは、まだ出たばかりなので、しばらく様子をみていた方がいい。日産エルグランドは、大盤振る舞いの値引きが期待できる。
5ナンバーミニバンは、やはりノア&ヴォクシー、エスクァイアの3姉妹でこちらも一人勝ち状態。ただガソリン車は日産セレナがモデル末期ということもあり、ライバル車を泥沼の値引き合戦へ誘っている。ガソリン車の購入を考えているのなら、ノア&ヴォクシー、エスクァイア、ステップワゴン、セレナの4車種を競合させて大幅値引きを引き出したい。トヨタ3姉妹ミニバンは、それぞれ販売チャネルが違うので、それぞれ競合させるのも有効だ。まずは、とにかく値引き額の大きいセレナの見積りを取るところからスタートしたい。ただし、セレナは2016年夏にフルモデルチェンジを予定しているため、この前が勝負だ。唯一のハイブリッド車であるトヨタ3姉妹ミニバンは、値引きしなくても売れるので強気。まず、この3姉妹ミニバン同士を競合させたい。また、価格が高いのでひとクラス上のオデッセイ(ガソリン車)やエルグランドと競合させるのもいいだろう。この2台は十分に値引きするので、トヨタ3姉妹ミニバンハイブリッドとそれほど価格差がなくなってくるからだ。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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