車の購入で気になるのは車両価格以外にも日頃の維持費が挙げられます。今回は一般に維持費が安いとされる軽自動車、コンパクトカー、電気自動車以外にも人気なボディタイプであるミニバン、SUVについて紹介します。
車の維持にかかる費用
車を乗り続けるには、主なものだけでも以下のような費用が必要です。
- 自動車税・軽自動車税
- 車検費用(重量税、自賠責保険、点検)
- ガソリン代(または軽油代や充電費用)
- 任意保険料
- 修理・部品交換費用
- 駐車場代
- 高速料金
- ローンの金利
差が出やすい税金・車検・ガソリン代
中でも税金・車検費用・ガソリン代の3種類は、車を走らせる以上、逃れることができない出費です。また税金や車検費用は車の排気量や重量によって、ガソリン代は燃費性能によって決まるため、車種によって差が出やすい項目でもあります。
そのため「維持費が安い車が欲しい」と思ったら、税金・車検・ガソリン代の3つを比較すると良いでしょう。
維持費が安い車ランキング
今回は、自動車税・車検費用・ガソリン代を基準に、1年間の維持費を計算してみました。 各ボディタイプの維持費が安い車トップ3は以下の通りです。
ボディタイプ | メーカー/車種 | 電費/燃費 | 自動車税 | 車検代(2年分) | 1万キロ分の電気・ガソリン代 | 1年の維持費 |
電気自動車 |
日産「サクラ」 |
124Wh/km | 10,800円 | 61,680円 | 37,200円 | 78,840円 |
ホンダ「Honda e」 | 138Wh/km | 25,000円 | 91,860円 | 41,400円 | 112,330円 | |
マツダ「MX-30EV」 | 145Wh/km | 25,000円 | 91,860円 | 43,500円 | 114,430円 | |
軽自動車 | スズキ「アルト」 | 27.7km/L | 10,800円 | 61,680円 | 57,762円 | 99,402円 |
スズキ「ワゴンR」 | 25.2km/L | 10,800円 | 61,680円 | 63,492円 | 105,132円 | |
スズキ「ハスラー」 | 25.0km/L | 10,800円 | 61,680円 | 64,000円 | 105,640円 | |
ダイハツ「ミライース」 | 25.0km/L | 10,800円 | 61,680円 | 64,000円 | 105,640円 | |
コンパクトカー | トヨタ「ヤリス」 | 36.0 km/L | 30,500円 | 82,560円 | 44,444円 | 116,224円 |
トヨタ「アクア」 | 35.8 km/L | 30,500円 | 82,560円 | 44,693円 | 116,473円 | |
ホンダ「フィット」 | 30.2 km/L | 30,500円 | 82,560円 | 52,980円 | 124,760円 | |
SUV | トヨタ「ヤリスクロス」 | 30.8km/L | 30,500円 | 82,560円 | 51,948円 | 123,728円 |
トヨタ「ライズ」 ダイハツ「ロッキー」 |
28.0km/L | 30,500円 | 82,560円 | 57,143円 | 128,923円 | |
ホンダ「ヴェゼル」 | 25.0km/L | 30,500円 | 82,560円 | 64,000円 | 135,780円 | |
ミニバン | トヨタ「シエンタ」 | 28.8km/L | 30,500円 | 82,560円 | 55,556円 | 127,336円 |
ホンダ「フリードハイブリッド」 | 20.9km/L | 30,500円 | 82,560円 | 76,555円 | 148,335円 | |
トヨタ「ノア」 トヨタ「ヴォクシー」 |
23.4km/L | 36,000円 | 91,860円 | 68,376円 | 150,306円 |
※電気代は1kWh当たり30円、ガソリン代は1リットル当たり160円で計算 ※燃費の詳細はこちら[リンク先:https://221616.com/search/ranking/]を参照
※車検費用はガリバーの車検費用を基準に試算。整備費用(検査及び代行料+車検整備基本料)と法定費用(重量税+24ヶ月分の自賠責保険料+検査登録印紙代)を含む。沖縄・離島を除く国産乗用車(初年度登録から13年未満・消費税含む)として計算。自賠責保険料は2021年4月1日改正時エコカー減税適用の場合は車検時の法定費用である自動車重量税が免税により安くなる場合あり
※ランキングは2022年12月1日時点で新車で購入できる主要車種から作成。年式、グレード、装備などによって燃費条件やランキングは変わる可能性があります。
最も維持費が安いのは電気自動車の「サクラ」「eKクロスEV」です。上記はエコカー減税やグリーン化特例を考慮していないので、購入直後の維持費は上記より更に安くなります。
ただし電気自動車とハイブリッド車・ガソリン車の差が「圧倒的」といえるほどの差ではないことにも注意が必要です。例えば電気自動車の「Honda e」とコンパクトカーの「ヤリス」「アクア」の維持費は、数千円程度しか違いません。
電気自動車で維持費が安い車種TOP3
維持費が安い電気自動車のトップ3は、以下の3車種です。
- 1位:日産「サクラ」 / 三菱「eKクロスEV」(※兄弟車)
- 2位:ホンダ「Honda e」
- 3位:マツダ「MX-30EV」
1位の「サクラ(上図)」と「eKクロスEV」は電気自動車であると同時に軽自動車でもあるため、より低額な軽自動車税が適用されます。電費も良く、車検代も抑えられるため、他の電気自動車と比べても維持費が圧倒的に安いです。
2位の「Honda e」や3位の「MX-30EV」はコンパクトカーサイズなので、1位と比べると年間の維持費は3万5000円ほど高くなっています。このサイズの電気自動車だと、ハイブリッドのコンパクトカーとの維持費の差はそれほど大きくありません。
軽自動車で維持費が安い車種TOP3
維持費が安い軽自動車のトップ3は以下の3車種です。
- 1位:スズキ「アルト」
- 2位:スズキ「ワゴンR」
- 3位:スズキ「ハスラー」
- 3位:ダイハツ「ミライース」
軽自動車税は税金や車検費用ではほとんど差がないため、燃費によるガソリン代の差が維持費の差に繋がります。1位の「アルト(上図)」や2位の「ワゴンR」は共にスズキの車ですが、スズキ自慢のマイルドハイブリッドを搭載しているために燃費性能が高いのが特徴です。
軽自動車の中でも人気が高い「N-BOX」「スペーシア」「タント」などは、車高が高く、車内が広々使えるのが魅力です。しかし背が高い分だけ燃費は悪く、軽自動車の中では維持費が高めです。
軽自動車選びは燃費以外も考慮しよう
維持費が他のボディタイプより安い軽自動車の場合、燃費以外も含めて検討してみましょう。
例えば維持費が安い1位のアルトは2021年12月にフルモデルチェンジをした車種です。安全性能面は大きく向上しましたが、生活の足として考えるなら先代モデル(2018年式以降がおすすめ)を中古車で購入も視野に入ります。
<関連記事>スズキ アルト新旧比較!安全装備が充実した9代目
また、2位のワゴンRは同じハイト系なら燃費が少し劣るが両側スライドドアをもつワゴンRスマイルも利用目的によっては視野に入るでしょう。
<関連記事>似てても違う! ワゴンRスマイル VS ワゴンR を徹底比較
コンパクトカーで維持費が安い車種TOP3
維持費が安いコンパクトカーのトップ3は以下の3車種です。
- 1位:トヨタ「ヤリス」
- 2位:トヨタ「アクア」
- 3位:ホンダ「フィット」
コンパクトカーの中には車重が1500kg未満、排気量が1500cc未満のものも多く、自動車税や車検費用では差が生じにくいです。ガソリン代の差がそのまま維持費の差になるため、低燃費な車が上位にランクインしています。
1位の「ヤリス」は2020年に発売された比較的新しい車種で、最大36.0km/Lという高い燃費性能を備えています。最新のコンパクトカーは軽自動車よりも燃費が良いため、日頃の走行距離が長い人は、コンパクトカーの方が維持費が安くなるケースもあります。
SUVで維持費が安い車種TOP3
維持費が安いSUVのトップ3は以下の3車種です。
- 1位:トヨタ「ヤリスクロス」
- 2位:トヨタ「ライズ」 / ダイハツ「ロッキー」(※兄弟車)
- 3位:ホンダ「ヴェゼル」
1位の「ヤリスクロス」は、同じトヨタ車の2位「ライズ」よりも一回り大きいSUVです。しかし「ヤリスクロス」の方がモデルが新しく燃費性能が高いため、ヤリスクロスの方が維持費が安くなります。
2位の「ライズ」「ロッキー」や3位「ヴェゼル」のようにコンパクトSUVであれば、維持費はコンパクトカーより数万円アップする程度で済みます。 しかしSUVの中には「悪路でも走りこなせる」ことを重視している車種も少なくありません。本格的なオフロードを想定したSUVだと、ハイブリッドモデルがなかったり、排気量や車重が大きかったりして、維持費が高くなることが多いです。
ミニバンで維持費が安い車種TOP3
維持費が安いミニバンのトップ3は以下の3車種です。
- 1位:トヨタ「シエンタ」
- 2位:ホンダ「フリードハイブリッド」
- 3位:トヨタ「ノア」 / 「ヴォクシー」(※兄弟車)
1位の「シエンタ」も2位の「フリード」もコンパクトカーサイズのミニバンです。そのため自動車税や車検代が安く、それが上位にランクインした大きな理由です。また維持費の安さに加え、運転しやすいサイズなのに3列7人乗りとして使えることも手伝い、人気の2車種です。
「ノア」「ヴォクシー」は一回り大きいですが、トヨタの最新ハイブリッドを搭載し低燃費のため、堂々の3位ランクインを果たしています。 ミニバンはサイズによって使用感が大きく異なるため、まずはサイズ感を決め、その中で維持費が安い車を選ぶという進め方がオススメです。
維持費を安くしたいならカーリースと購入どっち?
車の維持費を気にする人が一度は考えるであろう「カーリースと購入どちらが良いか」という点。カーリースは新車をローンで購入した場合より、残価設定によって月々の車両価価格分の支払いが安くなる場合が一般的です。また、カーリースは車検や税金も月々の支払いで分割分が含まれているので維持費の管理がしやすいという特徴があります。
ただ、「月々の支払いを抑えたいがために、10年近いカーリース契約をする」のは注意です。なぜなら契約の途中解約が原則できない点や、プランによって月当たりの走行距離に制限があるからです。
「新車を長く乗り続けたい」という人にはカーリースもおすすめです。一方、子育てといったライフスタイルの変化がある人や、車に乗り始めでボディタイプの特徴がつかめていない人は中古車の購入検討もおすすめします。維持費重視で軽自動車を購入したが乗り慣れると走行性能のよい車種に変えたいと考えるようになるかもしれません。
例えば、維持費が安いコンパクトカーで2位の「アクア」はフルモデルチェンジ前の初代アクアでも燃費性能は悪くなく、中古車価格も買い得感があります。
<関連記事>トヨタ アクア新旧比較~10年ぶりのフルモデルチェンジ
同じサイズ感なら燃費を比べ検討しよう!
「N-BOXとスペーシアのどっちにしよう」など迷った時に気になるのが維持費。とはいえ毎回シミュレーションをするのは大変です。
そういう時は、燃費を比較しましょう。同じようなサイズ感の車であれば、自動車税や車検代ではほとんど維持費に差がありません。「低燃費の車の方がトータルの維持費も安い」と考えて問題ないでしょう。
ガリバーでは人気車種の燃費ランキングをボディタイプ別に紹介していますので、参考にしてみてください。
ハスラーのカタログ情報
- 現行モデル
- 令和2年1月(2020年1月)〜現在
- 新車時価格
- 128.0万円〜197.2万円
ハスラーの在庫が現在476件あります
以下車両の保証内容詳細は画像をクリックした遷移先をご確認ください。