ここでは、新車・中古車で手に入る主な軽SUVの一覧と、各車種の特徴をご紹介。本格SUVからスライドドア付きのSUV風スーパーハイトワゴンまで幅広く解説します。
※本記事の車両情報は2025年4月30日時点のガリバー「車カタログ」より引用しています。モデルチェンジ等により、新車時価格等が変動している可能性もあります。
軽SUVの主な新車・中古車一覧
新車と中古車(2010年以降生産終了車)で手に入る主な軽SUVは、以下の12車種です。
新車 | 車種名 | 新車時価格 | WLTC燃費 |
---|---|---|---|
① | スズキ「ジムニー」 | 165.4万円~200.2万円 | 14.3~16.6km/L |
② | スズキ「ハスラー」 | 151.8万円~197.2万円 | 20.8~25.0km/L |
③ | ダイハツ「タフト」 | 138.6万円~188.6万円 | 18.2~21.4km/L |
④ | 三菱「eKクロス」 | 169.7万円~206万円 | 19.4~23.3km/L |
⑤ | 三菱「デリカミニ」 | 183.7万円~227.2万円 | 17.5~20.9km/L |
⑥ | スズキ「スペーシアギア」 | 195.2万円~215.7万円 | 19.8~23.9km/L |
⑦ | ダイハツ「タントファンクロス」 | 177.6万円~202.4万円 | 18.2~21.9km/L |
⑧ | ホンダ「N-BOX JOY」 | 184.5万円〜226万円 | 18.4~21.3km/L |
中古 | 車種名 | 中古車相場 | 燃費 |
① | 三菱「パジェロミニ」 | 5万円〜158万円 | - |
② | ダイハツ「キャストアクティバ」 | 25.8万円〜129.8万円 | 25.0~30.0km/L ※JC08 |
③ | ダイハツ「テリオスキッド」 | 5万円〜113.4万円 | 15.4~16.8km/L ※10・15 |
④ | 三菱「eKクロススペース」 | 81.9万円〜204万円 | 16.4~20.8km/L |
⑤ | ダイハツ「ウェイク」 | 25.8万円〜179.9万円 | 16.1~17.4km/L ※WLTC |
軽SUVは、新車で概ね150万円~200万円ほどで手に入ります。
デザイン性や走行性能の高い本格SUVから利便性の高いスライドドア付きSUV風スーパーハイトワゴンまで、幅広い種類があります。
【ページ内リンク】
・ 新車で手に入る8車種の詳細
・ 中古で手に入る5車種の詳細
そもそも軽SUVとは?
軽SUVとは、文字通り「軽自動車規格のSUV」のことです。
軽自動車は全長3.4m以下/全幅1.48m以下/全高2.0m以下、かつ排気量が660cc以下と定められています。そのため、軽SUVは普通車と比べてサイズが小さいです。
SUVは「Sport Utility Vehicle」の略で、スポーツやアウトドア、家族の送迎など多様な目的に利用できる車を指します。
軽SUVの種類
軽SUVは、狭義では「軽規格で最低地上高が高く、悪路走破性に優れた車」を指すのが一般的です。一方、広義では上記のようにSUV風ハイトワゴンやSUV風スーパーハイトワゴンも含めることが多いです。
軽SUVのメリット・魅力
- デザイン性が高い
- 走行性能の高い車が多い
- アウトドアに適した車が多い
- 普通車より安価な車が多い
- サイズが小さく運転しやすい
SUVは雪道や砂利道なども走りやすかったり、ターボや4WDを選択できたりする車種が数多く存在します。また、車内がフルフラットになったり、防水加工のシートを装備していたりする車も少なくありません。
価格の安さや運転のしやすさは、軽自動車ならではの魅力といえます。
軽SUVのデメリット・注意点
- 燃費が悪い車もある
- 走行安定性が低いケースもある
走行性能重視だからこそ、軽SUVは車種によって燃費が悪いものもあります。
また、軽SUVは比較的車重が軽く、それでいて全高も少し高めの車が多いため、強風などに弱いケースも少なくありません。
新車で手に入る軽SUV 8車種
ここからは、新車で手に入る軽SUVをご紹介します。
①スズキ「ジムニー」
- 新車時価格:165.4万円~200.2万円
- WLTC燃費:14.3~16.6km/L
- 最低地上高:205mm
軽自動車にして本格オフローダーのジムニー。最低地上高は205mmと群を抜いて高く、全車4WD採用で悪路走破性も非常に優れています。無骨な外観も含めて非常に人気の高い車種で、新車では納期が1年以上になることも少なくありません。
ただし、悪路走破性に特化した車だからこそ乗り心地が硬く、街乗りには向いていません。燃費も良いとは言えず、見た目だけで選ぶと後悔する可能性もあります。
早く手に入れたい場合は、中古車も検討しましょう。
【関連記事】ジムニーのグレードごとの違い|買うならどれがおすすめ?
②スズキ「ハスラー」
- 新車時価格:151.8万円~197.2万円
- WLTC燃費:20.8~25.0km/L
- 最低地上高:180mm
2014年の初代デビューから非常に人気の高いハスラー。2024年度における軽自動車の車種別新車販売台数では5位でした。
カッコ可愛いデザインで、内装まで遊び心があります。また、ハイトワゴンをベースに造られているので車内も比較的広く、シートをフルフラットにできます。
全車マイルドハイブリッド搭載で燃費性能に優れ、グレードに関係なく装備が充実しているのも魅力。中古での流通量も多く、新車に限らず選択肢が豊富です。
なお、OEM車としてマツダの「フレアクロスオーバー」も存在します。
【関連記事】ハスラーの燃費チェック!4WD車やターボの燃費は悪いの?
③ダイハツ「タフト」
- 新車時価格:138.6万円~188.6万円
- WLTC燃費:18.2~21.4km/L
- 最低地上高:190mm
ハスラーのライバルが、ダイハツのタフトです。迫力系で、SUVらしいタフネスさを感じられるデザインとなっています。
燃費性能などはハスラーに劣りますが、タフトは全車ガラスルーフ装備で、この点は他の軽自動車にもない特徴です。
また、タフトは全車で電動パーキングブレーキを装備。パーキングブレーキは乗車のたびに使うため、実はあると非常に便利です。
【関連記事】タフト vs ハスラー徹底比較!軽クロスオーバー車対決
④三菱「eKクロス」
- 新車時価格:169.7万円~206万円
- WLTC燃費:19.4~23.3km/L
- 最低地上高:155mm
eKクロスは、三菱が販売するSUV風ハイトワゴンです。SUVとハイトワゴンを掛け合わせたモデルとして車名に「クロス」が付いています。
外観は、三菱の人気車種デリカD:5と同じ迫力系のフェイスで、軽ハイトワゴンのなかでは個性の強い一台。
日産「デイズ」とは姉妹車関係で、その質感や性能は折り紙付きです。走破性を高めるためのグリップコントロールを装備し、上位グレードでは高度な運転支援機能「マイパイロット」も搭載しています。
⑤三菱「デリカミニ」
- 新車時価格:183.7万円~227.2万円
- WLTC燃費:17.5~20.9km/L
- 最低地上高:155~160mm
ツリ目気味のヘッドライトが特徴的なデリカミニ。2023-2024デザイン・カー・オブ・ザ・イヤーにも選ばた一台です。
悪路走破性にしっかりこだわった一台で、滑りやすい道での発進を助けるグリップコントロール、坂道発進を支えるヒルスタートアシスト、下り坂でのブレーキ制御を行うヒルディセントコントロールといった機能が全車に装備されています。
全車撥水加工シート装備でアウトドアにも最適。価格設定は高めですが、デザインも実用性も譲れない人にお勧めします。
⑥スズキ「スペーシアギア」
- 新車時価格:195.2万円~215.7万円
- WLTC燃費:22.4~25.1km/L
- 最低地上高:150mm
スズキのスーパーハイトワゴン「スペーシア」をSUV風に仕上げたのが、スペーシアギア。3代目モデルは2024年9月に登場しました。
3代目は低燃費で装備も充実した一台。たとえば、後席にはマルチユースフラップを装備し、オットマンやレッグサポート、荷物のストッパーなどとして使えます。
アウトドア利用もさることながら、普段使いでの快適性を重視する人におすすめです。
⑦ダイハツ「タントファンクロス」
- 新車時価格:177.6万円~202.4万円
- WLTC燃費:18.2~21.9km/L
- 最低地上高:150~165mm
タントをベースにしたSUV風スーパーハイトワゴンのタントファンクロス。こちらもアクティブな印象を感じさせる、ユニークなデザインの一台です。
ライバルにない魅力は、何と言っても「ミラクルオープンドア」。助手席側にはBピラーがなく、助手席の扉と後ろのスライドドアを開けると、大開放空間が生まれます。傘をさしたまま車に乗り込んだり、車内から外の景色を楽しんだりできます。
走りとしては、スペーシアギアと同じく街乗りに向く一台です。
⑧ホンダ 「N-BOX JOY」
- 新車時価格:184.5万円〜226万円
- WLTC燃費:18.4~21.3km/L
- 最低地上高:145mm
N-BOX ジョイはN-BOXシリーズの3番目のモデルとして2024年9月に発売されました。
SUVテイストを強めたスーパーハイト系ワゴンです。
Nシリーズ初となる撥水表皮を用いたシートや汚れの目立ちにくいチェック柄シートが採用されているのが特徴的。アウトドア感の強い外観、内装というよりも落ち着きのある印象を与える外観、内装に仕上がっています。後席をたためば広いフラットに近い荷室床面が確保できることもポイントです。
選択肢を広げるならコンパクトSUV
「軽SUVでは物足りない」と感じた場合は、普通車でもサイズが小さめのコンパクトSUVをチェックしてみましょう。
全長4.0m弱の非常にコンパクトな車種や、本格的なハイブリッドシステムを搭載した車種も存在します。
中古で手に入る軽SUV 5車種
生産終了モデルまで幅を広げてみると、軽SUVはさらに選択肢が広がります。
①三菱「パジェロミニ」
- 生産終了年:2013年
- 中古車相場:5万円~158万円
- 最低地上高:195mm
三菱の大ヒットSUV「パジェロ」を軽サイズにしたパジェロミニ。ジムニーに近い無骨な見た目で、高い悪路走破性を誇りました。
10年以上前に生産を終了しているため、中古車でも流通台数は少なめですが、100万円前後で購入できることが多いです。
②ダイハツ「キャストアクティバ」
- 生産終了年:2020年(アクティバの場合)
- 中古車相場:25.8万円~129.8万円
- 最低地上高:180mm
「キャスト」のクロスオーバーモデルで、やや丸みを帯びた軽SUVです。インテリアもオシャレで、カッコ可愛いSUVを安く手に入れたい人にお勧めします。
見た目は小さそうな印象ですが、最低地上高は180mmと軽SUVでは充分な高さ。また、当時のモデルとしては珍しくリヤシートが左右独立でリクライニング/スライドします。
③ダイハツ「テリオスキッド」
- 生産終了年:2012年
- 中古車相場:5万円~113.4万円
- 最低地上高:175~195mm
2012年に生産を終了している軽SUVのテリオスキッド。こちらも最低地上高が175~195mmと高めで、悪路走破性の高さにも定評があります。
流通量は少ないものの、中古車相場は50万円前後と非常に低価格です。
④三菱「eKクロススペース」
- 生産終了年:2022年
- 中古車相場:81.9万円~204万円
- 最低地上高:155mm
eKクロススペースは、デリカミニの登場前に販売されていたSUV風スーパーハイトワゴンです。ルークスと姉妹車関係にある車で、軽スーパーハイトワゴンのなかでも随一の走行安定性を誇る一台でした。
走行性能や安全性能といった面でレベルの高い車であり、生産終了からの年数も浅いため、中古で購入するにはおすすめです。
【関連記事】三菱eKクロススペースが生産終了!おすすめグレードは?
⑤ダイハツ「ウェイク」
- 生産終了年:2022年
- 中古車相場:25.8万円~179.9万円
- 最低地上高:140mm
ウェイクはN-BOXなど一般的な軽スーパーハイトワゴン以上の高さを有し、車中泊などアウトドアを楽しむ人にも人気の一台です。
強気な価格設定やミラクルオープンドアがない点で思ったほど販売台数が伸びませんでしたが、生産終了後も安定して人気があります。
【関連記事】ダイハツ ウェイクはなぜ生産終了?理由と魅力、おすすめグレード
軽SUV選びのポイント
軽SUVは使い勝手の良い車が多いですが、利用場所や利用目的、乗員に合わせて車種を選ぶことが大切です。
ポイント①車両の走行性能
車両の走行性能としては、以下のような点をチェックしましょう。
- 最低地上高の高さ
- 駆動方式(2WD/4WD)
- ターボエンジンの有無
- その他走行性を支える装備
降雪地帯や坂の多い地域に住む場合、悪路を走る機会が多い場合は、最低地上高の高い4WD車がおすすめです。なかにはスノーモードなどの設定がある車も存在します。
また、高速道路を走る機会が多い場合はターボエンジン搭載車を選ぶと良いでしょう。
ポイント②乗員に適した装備・広さ
軽SUVは、どの車も比較的全高が高く、車内空間の狭い車は少ないです。そうは言っても、ハイトワゴンとスーパーハイトワゴンでもかなり高さが違いますし、スーパーハイトワゴンならスライドドアも搭載されています。
「誰と何人で乗るか」という点から、快適装備なども含めて検討しましょう。
予算も含めて自分に合う選択を
軽SUVの種類はあまり多いと言えませんが、SUV風スーパーハイトワゴンなども含めて考えると選択肢は適度にあります。
ただし、軽SUVは人気度の高さから車両価格が高めの車もあります。予算も踏まえて「新車・中古車のどちらにするか」「どの車種が良いか」を考えましょう。