ダイハツ ウェイクはなぜ生産終了?理由と魅力、おすすめグレードを紹介

2022年8月にダイハツ ウェイクが生産終了した。理由は、販売台数の低下と言われている。しかし、中古車価格は高値を維持し、人気がある。機能や性能を評価している層が一定数いるからだ。今回は、ウェイクの生産終了の理由や魅力、おすすめグレードについて解説する。

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ウェイクが生産終了。改良を施し続けたロングセラーモデル

ウェイクの車両画像

ダイハツ ウェイクは、クロスオーバータイプのスーパーハイト系軽自動車だ。2014年11月から2022年8月までの約8年間、販売されたロングセラーモデルである。

発売直後は好調だったが、その後は厳しい状況が続いた。それでもダイハツは、毎年のように改良を重ねた。しかし、販売台数が上がることはなかった。2021年度の販売台数は、わずか13,707台で、1ヶ月1,000台強という販売台数まで落ち込んだ。その結果、2022年8月に生産を終了した。

ダイハツ ウェイクの特徴

とにかく高い全高から得た広大な室内スペース

ダイハツ ウェイクは、軽にできることを追求したクルマだ。企画段階から、45の使用シーンを想定し、それぞれのシーンで最適なクルマになることを目指した。

「視界の良さ」や「荷室の広さ」に着目し、日常はもちろんレジャーまで、多用途に使える新ジャンルの軽自動車として開発された。とくに、キャンプや釣りなどレジャー人口の多い6ジャンルでは、「レジャー・プロフェッショナル」とコミュニケーションを図り、利便性を高めた。

ウェイク最大の特徴は、軽最大級の室内空間「ウルトラスペース」だ。軽乗用車としては、トップの全高を実現している。

下記は、スーパーハイト系軽自動車の全高を比較した。

車種

全高

ダイハツ ウェイク

1,835mm

スズキ スペーシアギア

1,800mm

ホンダ N-BOX

1,790mm

ダイハツ タントファンクロス

1,785mm

日産ルークス

1,780mm

全高を比べると、ウェイクが頭ひとつ抜けていることが分かる。その結果、当時の室内高は、軽自動車トップの1,455mmを誇り、高さでは軽乗用車最大級となった。

全高が高いと運動性能面ではデメリットが多い?

ウェイクは、全高を高くしたことで広い室内スペースを得た。しかし、クルマとして重要な運動性能面ではデメリットが増えてしまった。

軽自動車は、全長3,400mm×全幅1,480mm×全高2,000mm以下であることが条件だ。ウェイクのボディサイズは、全長3,395mm×全幅1,475mm×全高1,835mmである。全高以外は、軽自動車のサイズ条件がギリギリの状態だ。

この全幅で、全高を上げると車体の重心が高くなる。重心は、高くなればなるほど運動性能と安全性が落ちる。なぜなら、重心が高いほど横転リスクが高まるからだ。さらに、全高が高いと車重が重くなるだけではなく、空気抵抗が増え、燃費も悪化してしまうのだ。

重心が高くなったことで生まれるマイナス要因を創意工夫で抑制

ウェイクは、全高の高さによる運動性能の悪化を、数々の手法を駆使して抑制している。

下記は、マイナス要因を抑制する主な手法だ。

  • ウレタンバンプスプリングの採用やスタビライザーを標準装備し、コーナリング時の車体の傾きを抑制
  • ダイハツ車初の直進安定性を高める空力フィンの採用し、直進安定性を向上
  • ルーフパネルなどの板厚最適化や外板の樹脂化で、重心より上の部品を軽量化。当時のタントと比較して、全高85mmとなったが重心高は約10mmアップに抑制

なぜウェイクは売れなかったのか?

ウェイクの上部方向の室内スペースは、クラストップの広さを持ち、使い勝手にも優れていた。だが、ダイハツ ウェイクはなぜ売れなかったのか?を推測してみた。

好みが分かれるデザインだった

ダイハツ ウェイクのデザインテーマは「WAKUWAKU BOX」だ。

フード高さや、立てたバックドアで「存在感」を表現し、フロントバンパーのコーナーを大きく面取ることで「塊感」をアピールしている。しっかりと、かつボックス感のあるデザインだ。

しかし、同じクロスオーバー系のスズキ ハスラーと比べると、少し可愛らしさに欠け、アウトドア感が物足りない。ウェイクはアウトドアユーザーがターゲットだ。しかし、アウトドア感をあまり感じさせないデザインは、ユーザーに好まれなかった。

ミラクルオープンドアが無い

使い勝手のよいBピラーレスのミラクルオープンドアは、タントでは採用されたが、ウェイクでは採用されなかった。

ミラクルオープンドアは、ピラーレス構造なので、ドアまわりの補強が必要だ。そのため、通常のスライドドアより重くなる。ウェイクにミラクルオープンドアを採用すると、車重がさらに増し、燃費の悪化や運動性能の低下が懸念される。そのため、採用が見送られたと考えられる。

燃費性能が物足りない

2014年ウェイク発売開始時のスーパーハイト系軽自動車の燃費は下記の通りだ。

車種

燃費(JC08モード)

発売開始

ウェイク

23.2~25.4km/L

2014年

スペーシア

25.0~29.0km/L

2013年

N-BOX

21.2~25.2km/L

2011年

デビュー時からウェイクの燃費は、スペーシアに大敗を喫している。2011年デビューのN-BOXには、なんとか勝ったという状態だ。

2022年ウェイク最終モデルと最新ライバル車燃費の比較は下記の通りだ。

車種

燃費(WLTCモード)

ウェイク

16.1~17.4km/L

スペーシアギア

19.2~21.2km/L

タント ファンクロス

19.6~21.9km/L

最新モデルの燃費値と比較すると、大差がついた。これでは、販売面で厳しくなるのも仕方がないだろう。

全高の高さが、乗り心地や走行性能に大きな影響を与えた

ウェイクは、全高がとても高いため、重心も高い。横転のリスクがあるため、車体をなるべく傾けないようにスタビライザーが装備され、サスペンションは硬めに設定された。さらに、燃費性能も上げたいため、空気圧がやや高めのエコタイヤを装備している。

その結果、乗り心地は堅くなった。

こうした傾向はウェイクだけでなく、他のスーパーハイト系軽自動車にもある。

 

高速道路では、重心高さをしっかりと感じることができた。インターチェンジの出入り口など、速度が速く、旋回Gが長くかかるカーブでは、車体は大きく傾くため、運転していて不安に感じることがあった。しかし、他のスーパーハイト系軽自動車も似たような傾向がある。

ウェイクは、力強さ面で少し物足りなかった。高速走行するなら、自然吸気エンジンの出力では、ややアンダーパワーだ。背が高いため、空気抵抗も大きくなる。また、アクセルを大きく踏み込んでいる時間も長くなり、エンジンの回転数も高くなる。そのため、走行中の室内は賑やかで、少々ストレスに感じる。アウトドア志向のユーザーが遠出に使うには少し疲れそうな印象だ。

重要!ダイハツ ウェイクは買ってはいけない軽自動車ではない

室内スペースに特化したユニークなクルマ

売れなかった理由を並べると、ウェイクは買ってはいけない軽自動車なのか?と、感じる人も多いだろう。だが、それは違う。なぜなら、ウェイクが登場した時代のスーパーハイト系軽自動車に、それほど大きな差はないからだ。

例えば、走行性能面はネガティブだが、スーパーハイト系軽自動車全般に言える。また、ミラクルオープンドアは、ダイハツ タント以外は装備されていない。そのため、スペーシアもN-BOXも同条件と言える。

つまり、スーパーハイト系軽自動車は、軽乗用車最大級の室内スペースを得た代わりに、燃費性能が低下したともいえる。その中でもウェイクは、室内スペースに特化したモデルということだ。

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ダイハツ ウェイクはこんな人にお勧め

ウェイクの魅力は、軽乗用最大級の室内空間だ。たくさんの荷物を積み、アウトドアなどのレジャーを楽しみたい人に向いている。

その他、下記のような人にもお勧めだ。

  • 車中泊を楽しみたい人
  • 自転車、サーフボードなど大きく長いものを積みたい人
  • 釣りを楽しみたい人
  • キャンプを楽しみたい人
  • レジャー用中古車であっても予防安全装備にこだわりたい人

 

ウェイクは、完全フルフラットとはいかないが、余裕ある空間でゆったりした車中泊が楽しめる。また、助手席を折りたためば、長尺物も楽々積載可能だ。ロードバイクなども積載可能なため、景観のよい場所まで行き、サイクリングが楽しめる。

さらに、ルーフにロッドホルダー、約90Lのアンダートランクを使い、荷室を釣り道具収納スペースにと効率よく使うことができる。ディーラーオプションのラゲージボードやクォーターウインドゥネット、オーバーヘッドネットなどを使えば、効率よく荷物の収納が可能だ。

 

ウェイクは、毎年のように改良を重ねてきたモデルだ。予防安全装備は、その年代に合わせて最新の予防安全装備パッケージ「スマートアシスト」を装着してきた。2017年11月の改良では、歩行者検知式自動ブレーキとなった「スマートアシストⅢ」が用意された。

ダイハツ ウェイクのお勧めグレードは?

非力なので、ターボ車がお勧め

ダイハツ ウェイクは、車重が1トン前後と重い。街中程度の走行であれば、自然吸気エンジンで十分だ。しかし、アウトドアで使用する、高速道路を使った遠出が前提となると、少々非力さを感じる。そのため、G SA系グレードがお勧めだ。よりパワフルなターボ車で装備も充実しているからだ。

また、G ターボSAⅢもお勧めだ。2017年11月の改良で、歩行者検知式自動ブレーキとなった「スマートアシストⅢ」が用意されているからだ。

ウェイクは中古車がお勧め?中古車では人気!

ダイハツ ウェイクの中古車相場

一般的に、新車であまり売れなかったモデルは、中古車でも人気が無く、中古車相場は安価な傾向にある。しかし、ダイハツ ウェイクの中古車相場は、高値を維持している状態だ。

高値を維持していると考えられる理由は、下記の通りだ。

  • 中古車流通量が少なめであること
  • 人気のスーパーハイト系軽自動車であること
  • ウェイクの優れた機能性を評価したファンが多いこと

2018年式ウェイクとウェイク GターボSAⅢの中古車相場は下記の通りだ。

車種(2018年式)

中古車相場

ウェイク

約90~140万円

ウェイク Gターボ

約100~150万円

ウェイクの新車価格は、約135~185万円だった。中古車相場は、新車価格の67~76%程度にまで落ちてきている。やや高めの中古車相場だが、新車価格の70%以下程度で購入できるなら、まずまずの買い得感と言えるだろう。

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ウェイクのカタログ情報

ダイハツ,ウェイク
平成26年11月(2014年11月)〜令和4年8月(2022年8月)
新車時価格
135.0万円〜189.5万円

ウェイクの在庫が現在85件あります

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ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員