一部モデルで受注停止中のZR-V、受注再開と納期の目処は?

一部モデルの受注停止に加え、販売中のモデルでも納期が長いZR-V。ここでは最新の納期や受注再開の目処、ZR-Vを早く手に入れるための方法を解説します。

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発売前から一部受注停止のZR-V

ZR-Vの車両画像

2023年4月13日、ホンダは新型SUV「ZR-V」について一部モデル(本来発売予定だった従来モデル)の受注を停止しました。同車の先行予約は前年9月から行われており、4月21日の発売日を前にして受注が止められた形です。

発売日の4月21日以降は、従来モデルから一部機能を取り除いた「レス仕様車」が販売されています。一方で8月中旬現在も、従来モデルの受注は再開していません。

受注停止となったのはBSI+後退出庫サポート付モデル

受注停止となったのは、もともと販売予定だったBSI及び後退出庫サポート付きのモデル(全グレード)です。両機能は全車に標準装備される予定だったもので、先行予約が開始された当初もこの「従来モデル」の予約が行われていました。

しかし必要部品の供給が間に合わず、ホンダは両機能を外したレス仕様車の発売を決定。その上で、従来モデルを受注停止としました。

BSI及び後退出庫サポートとは
BSIは「ブラインドスポットインフォメーション」の略で、車線変更で斜後方に車両がいた際に、ドライバーに警告を行う機能です。また後退出庫サポートは、バック時に後方から来る車両の存在を警告します。どちらもリア側のセンサーを使う機能です。

解消しきらない半導体不足

今回の受注停止の原因は、半導体不足による部品供給の停滞です。半導体不足は一時よりも改善されていますが、現在でも納期の見通しが立たない車種は少なくありません。

例えばトヨタの場合、カローラクロスやクラウン、ヤリスなどで工場出荷時期の目処が公開されていません。ホンダもZR-Vの他に、ヴェゼルでも受注停止モデルがあります。(2023年8月16日現在)

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ZR-Vで販売中のBSI非搭載モデルは「買い」?

ZR-Vの車両画像

発売前から受注停止に追い込まれた従来モデルに代わって、現在販売されているレス仕様車。その価格や納期から、「買いかどうか」を解説します。

価格は従来モデルより1万6500円安い

BSIと後退出庫サポートを搭載しないレス仕様車は、車両価格が従来モデルより1万6500円安いです。廉価グレード「X(ガソリン車)」は293万2600円、最も人気の「e:HEV Z」は388万3000円から販売されています。

両機能がなくても、クルマとして大きな問題はありません。しかしSUVは形状の特徴から斜後方が見にくいです。死角をカバーする点では、「できれば欲しい機能」と言えます。

現在の納期は「半年以上」

レス仕様車の納期は、2023年8月16日現在で「半年以上」と発表されています。BSI及び後退出庫サポート付きの従来モデルが発売前に「納期1年以上」と言われていたので、納期は概ね半分ほどに短縮されています。

ただしレス仕様車でも、一時はガソリン車で納期が「1年以上」となっていました。そのため今後も納期が変わる可能性があります。

リセールバリューは大幅ダウンか

レス仕様車で心配なのが売却時の査定額です。中には「BSI搭載車よりリセールバリューが5~10万下がる」といった予測もあり、1万6500円の値引き以上に売却時の査定額が下がる可能性も否めません。 そのためBSIが搭載されているエクストレイルなど、ライバル車種を検討するのも良いでしょう。

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ZR-Vの受注再開目処・納期は?(BSI搭載モデル)

ZR-Vの車両画像後景

ここでは、現在受注を停止している従来モデルの最新情報を解説します。

受注再開目処は立っていない

現時点で、従来モデルの受注再開時期の目処は立っていません。先行予約でも「2024年7月納車」といったケースがあり、まだ当面は再開が難しいと考えられます。

ただしステップワゴンのガソリン車では「納期1年以上」(8月16日現在)としながらも、まだ販売を停止していません。そのため納期が長くても、部品の供給目処さえ立てば受注を再開する可能性があります。

納期は「1年以上」と考えるのが妥当

現状として、先行予約で2023年1月以降に予約した人の多くが2024年納車となっています。これから受注を再開したとしても、1~2年の納期を覚悟した方が良いでしょう。

キャンセル車で契約できる場合も

現在受注停止中の従来モデルですが、運良く予約できるケースもあるようです。先行予約の顧客が長い納期に耐え切れず「他のクルマを契約する」といった場合があり、このキャンセル枠で契約できている人もいます。

ただしホンダも基本的にキャンセルを受け付けていないため、限られた店舗でしか契約はできないようです。またグレードも限られる可能性が高いです。

ZR-Vを少しでも早く手に入れる方法

ZR-Vのインパネデザイン

「レス仕様車でも早く納車したい」という場合は、以下の方法を検討しましょう。

複数のディーラーに問い合わせ

ディーラーによって、割り当てられているクルマの台数は異なります。そのため店舗ごとの割り当て台数と予約状況によっても、納期は変わります。「ディーラーは全て同じ」と考えず、複数の店舗で問い合わせをしましょう。

ダメ元で「BSI付きはありませんか?」と聞けば、店舗によって用意があるかもしれません。

人気の色やグレードを選ぶ

人気の色やグレードは、製造側も多く生産できるように用意しています。そのため不人気な色やグレードよりも、生産が早い傾向があります。店舗で「色やグレードによる納期の差がないか」と確認してみてください。なおZR-Vでは、以下の色やグレードが人気です。

【人気色】

  • クリスタルブラック・パール
  • プラチナホワイト・パール

【人気グレード】

  • e:HEV Z(ハイブリッド車)
  • Z(ガソリン車)

オプションは少なめに

メーカーオプションを付けると、部品の供給や取り付けが必要になり、納期も遅れやすいです。そのためオプションが少ない方が、納期は早くなります。 ただしメーカーオプションは後付けできないので、慎重に選択しましょう。

急ぐなら登録済み未使用車を買う

「すぐに欲しい」という場合は、登録済み未使用車を検討しましょう。納期は2週間~1ヶ月程度。実際の運行にも使わていないため、一般に状態も良いです。

ZR-Vの場合、販売から数ヶ月が経った現在は登録済み未使用車が多い時期です。 ガリバーでも多数の登録済み未使用車を扱っているので、在庫を確認してみてください。

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他に検討すべきライバル5車種

ZR-Vと併せて検討するのにおすすめなのは、以下の5車種です。

①トヨタ「ハリアー」

ハリアーの車両画像

都市型SUVとしてZR-Vに違いのが、ハリアーです。価格はZR-Vより少々高いものの、車両が少し大きい分だけ室内空間も広いです。質感重視の人にお勧めします。

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②トヨタ「RAV4」

RAV4の車両画像

ZR-Vと同価格帯で、逞しいデザインのRAV4。4WD車を中心にグレード展開しているので、2WD車の場合は選択肢が少なめです。アウトドアに多く使いたい人にお勧めします。

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③日産「エクストレイル」

エクストレイルの車両画像

エクストレイルは2022年にフルモデルチェンジしたばかり。売れ筋のXグレード以上では、高速道路をほぼ自動走行できる「プロパイロット」も装備しています。先進性を求める人におすすめです。

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④マツダ「CX-5」

CX-5の車両画像

美しいボディラインが特徴のCX-5。ハイブリッド車はありませんが、クリーンディーゼル車を選ぶことができ、燃料代はハイブリッド車と大差ありません。車両価格もZR-Vより抑えられています。

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⑤スバル「フォレスター」

フォレスターの車両画像

タフネスさと高い安全性を求めるなら、フォレスターがおすすめです。悪路走破性も備えながら、交差点内右左折時の歩行者にも対応する高性能の自動ブレーキを搭載。またハイエンドグレードの価格もZR-Vより安いです。

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登録済み未使用車も含めて検討を

ZR-Vはまだ発売されたばかりの車両ですが、登録済み未使用車など状態の良い中古車も出回っています。早く納車できれば愛車も早く売却でき、より高い査定額で買い取ってもらえるので、一度検討してみてください。

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221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。