人気中古車 軽自動車スーパーハイト系 おすすめランキング2017冬

車の乗り換えや購入を検討している方で、車種選びにお悩み中の方へ。
コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この冬中古車でおすすめのスーパーハイト系軽自動車を聞きました。

  • RANKING BEST 1スズキ スペーシア

    スズキ スペーシア

    スペーシアの最新モデルは、歩行者検知式自動ブレーキが用意され、マイルドハイブリッド機能を搭載したモデルは、クラストップの32.0㎞/Lという低燃費を実現している。2013年のモデル初期でも29.0㎞/Lとクラストップレベルの実力だ。クルマとしての性能は、高いものがあるのだが、販売面では低迷しており、ライバル車に大きく差を付けられている状態。さらに、スズキの燃費不正問題が加わったこともあり、販売状況は苦しいままだ。そうしたことも影響してか、多くの未使用車が生まれている。価格もかなり安い。クルマの総合力も高いので、コストパフォーマンスに優れた1台と言える。

  • RANKING BEST 2ダイハツ タント

    ダイハツ タント

    タントの魅力は、Bピラーを無くしたことでライバルを圧倒する広大な開口部をもつミラクルオープンドアだ。その使い勝手の良さは、子育て層だけでなく、お年寄りの送迎にも便利で多くの人にメリットをもたらした。しかし、軽自動車販売台数ナンバー1を、ホンダN-BOXと争っていることもあり、多くの未使用車を生み続けている。最新タントの安全装備は、スマートアシストIIがIIIへと進化した。このことで、安全装備変更前の在庫車は未使用車となり中古車マーケットに送り出されることになりそうで、中古車価格はさらに下がり買い得感が増してくるだろう。

  • RANKING BEST 3ホンダ N-BOX

    ホンダ N-BOX

    N-BOXは、2011年にデビューしており、すでにモデル末期に入っている。2017年にはフルモデルチェンジが予定されている。そんな状況下にありながら、N-BOXはよく売れており、2016年度の軽自動車販売台数ナンバー1争いをリードしている。完全に軽自動車の定番商品になった。新車では大幅値引きしていることや、未使用車がずいぶん出てきていることから、価格は下落傾向。人気モデルがリーズナブルに手に入るようになってきた。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・価格
  • スペーシア

    デビュー当時のモデルでも29.0㎞/Lと、未だトップレベルの実力をもつスペーシア。マイルドハイブリッド機能が装備されたモデルの燃費は32.0㎞/Lとクラストップだ。新車で人気が無いことを受け、中古車価格は安めなので、価格や燃費など経済性は非常に高い。人気が無いということさえ気にしなければ、このクラスでもっともコストパフォーマンスに優れたモデルといえ、100万円を切った未使用車も出始めている。こうなると、あえて新車を買う理由がどこにもない。

  • タント

    タントがデビューした2013年から、燃費は28.0㎞/Lと変化していない。ターボモデルの燃費もよく、26.0㎞/Lとなっている。タントは車重が重いので、余裕のある走りを求めるのなら、燃費も大差はないのでターボモデルという選択もいいだろう。タントは、軽自動車ナンバー1を争っていたこともあり、大量の未使用車を生み出した。その結果、中古車は値崩れしており、エントリーグレードでは100万円を切ったモデルも出始めている。かなりお買い得と言える。

  • N-BOX

    N-BOXは、ライバルに対して設計が古いということもあるが、とにかく燃費面では物足りない。デビュー当初のモデルで24.5㎞/L、最新もモデルでも25.6㎞/Lと、ライバルに対し完全に引き離されている。それでも売れるのだから、N-BOXを選ぶ顧客は燃費で決めているということではないのだろう。人気の高さが影響してか、未使用車の価格もライバルよりやや高め。とはいえ、100万円台から売られているので買い得感はある。

装備・使い勝手
  • スペーシア

    スペーシアは、2015年5月に改良で、いち早く歩行者検知式自動ブレーキである「デュアルカメラブレーキサポート」を用意した。当時、歩行者検知式の自動ブレーキは、軽自動車初となる装備だった。タントが2016年11月に歩行者検知式自動ブレーキであるスマートアシストIIIが用意されるようになるまで、このクラスでは最も優れた安全装備だった。しかし、スペーシアにはサイドエアバッグが設定すらされていない。このあたりが、スペーシアがクラストップの安全性能とはいえない部分になっている。スペーシアの中古車選びでは、やはり歩行者検知式自動ブレーキである「デュアルカメラブレーキサポート」が装備されたモデルがイチオシだ。今後、リセールバリューでもこうした安全装備の有無は大きく価格に反映される可能性が高いので積極的に選びたい装備だ。

  • タント

    2016年11月に、ようやくタントにも歩行者検知式自動ブレーキである「スマートアシストIII」が設定されて発売が開始された。中古車のタントの場合、2015年式の途中からスマートアシストIIは装備されている。それ以前のモデルは、スマートアシストだ。スマートアシストIIは、前方と後方に対応する踏み間違い事故機能が装備されているので、スマートアシストIIが装備されている車種がお勧めだ。とくに、高齢者が乗る場合には、必ず装備したモデルを選びたい。また、ミラクルオープンドアが魅力のタントなので、右側パワースライドドアが装備されているモデルを選びたい。非常に便利な機能なので、満足度も高い。さらに、右側パワースライドドアは人気オプションなので、この装備が付いているとリセールバリューも高くなる。

  • N-BOX

    自動ブレーキ関連の安全装備は、低速域での自動ブレーキと前方への誤発進抑制機能などで、もはや一昔前のレベル。さらに、標準装備化されているわけでもない。そのため、N-BOXの場合、あんしんパッケージと呼ばれる装備が装着されているものを選びたい。あんしんパッケージは、低速域の自動ブレーキとサイド&カーテンエアバッグなどがセットになった装備。このクラスの軽自動車は、サイド&カーテンエアバッグがほとんど装備されていないので、衝突安全性を重視するのであればあんしんパッケージ付がベストだ。

走行性能・乗り心地
  • スペーシア

    スペーシアは、スズキの優れた軽量化技術により車重が軽い。車重が軽い方が、燃費性能も向上するし、運動性能も高くなる。スペーシアは、N-BOXと比べると100㎏ほど軽くできている。このクラスのライバル車は、車重が重いため自然吸気エンジンでは少々物足りない動力性能となっているが、スペーシアは軽量化技術の成果で自然吸気エンジンでも動力性能に不満はない。ただし、背が高いため横風には弱くクルマがフラフラする。スペーシアには、自動ブレーキが装備されていないモデルがあり、こうしたモデルはESP(横滑り防止装置)さえ装備されていない。スーパーハイト系のように、やたら背が高いクルマは横転の危険性が高い。横転のリスクを低くするためにも、ESPは必須装備といえるので、必ず自動ブレーキ付のモデルを選びたい。

  • タント

    タントのウリであるミラクルオープンドアは、ドアまわりの補強が必要なため、車重が重い。なんとか、樹脂製の外板パーツを使い軽量化しているものの自然吸気エンジンで、930㎏という重い車重となった。この車重に52ps&60Nmの自然吸気エンジンでは、キツイ登り坂や高速道路などでは、力不足を感じる。お勧めはやはりターボ車。価格はやや高くなるが、余裕ある走りが楽しめる。カスタム系は、かなり高価になるので、標準モデルのターボを選択するのもよい。しかし、流通量が少ないのが難点だ。また、タントだけでなく、このクラスのモデルは背が高いため強い横風に弱い。高速道路などでは、フラフラするので注意が必要だ。

  • N-BOX

    N-BOXには、横滑り防止装置である(VSA)が全車に標準装備化されている。N-BOXは、全高が高いために重心高も高い。重心高が高いと、もしものときに横転の危険性が高まる。ホンダの判断は、そうしたリスクを最大限排除するために、横滑り防止装置を標準装備化した。そのため、ライバル車の一部グレードに比べれば、廉価グレードでも安心して乗れる。N-BOXの乗り心地はやや硬めで、カーブなどでクルマが大きく傾く傾向を抑えている。また、背が高いので横風に弱い。

デザイン
  • スペーシア

    スズキ スペーシア

    スペーシアの販売不調の理由のひとつがデザインといわれている。ファミリー層に嫌われないデザインを目指したためか、逆に個性が無く記憶に残らないスタイルになってしまった。良く言えば無味無臭。しかし、軽自動車とはいえ存在感は欲しいし、愛着がもてるようなデザインであることも重要だ。スペーシアには、他車同様カスタムが用意されている。タント系のカスタムとは異なり、なかなかスポーティでバランスよくまとまっている。カスタムが標準車でいいくらいだ。

  • タント

    ダイハツ タント

    タントの標準車は、女性の子育て層をイメージしているため、優しい顔つきで大きくキリっとしたヘッドライトなどのテイストを加え、かわいらしさの中にもたくましさをプラスしたデザインが特徴だ。こちらも無味無臭タイプのデザインだが、ミラクルオープンドアの機能性で売れていると言っていいだろう。こうしたデザインとは、まったく異なるのがカスタム系。まるで、別のクルマのように見える。標準車のターゲットは女性だが、女性だけでなく男性でも乗れるデザインとしたのがカスタムだ。カスタムのデザインは、とにかく目立つことが重視されている。LEDを駆使しギンギンギラギラ系だ。デザインという面では微妙な感じなのだが、とにかく目立ちたいという顧客のニーズをシッカリと反映している。このデザインは、地方などで高い人気を誇りリセールバリューも高い。

  • N-BOX

    ホンダ N-BOX

    N-BOXの標準車は、なんだか笑っているような顔が印象的。スペーシアやタントと異なるのは、女性に好かれようとするデザインではないことだ。ある意味、とてもユニセックスな感じがして好感度が高い。逆に、カスタムはタント同様に迫力重視のギラギラ系。かなりアクの強い顔をもつ。カスタムも人気で、中古車価格はやや高め。リセールバリューを意識するならカスタム系がベストだろう。

中古車値引き交渉術

中古軽自動車選びの基本は、多少予算をオーバーしてでも高年式で程度の良いモデルを選ぶことが鉄則となる。軽自動車は、リセールバリューが高いので、低年式で過走行気味でもそれなりの値段で売られている。単に安いからということで、こうしたクルマに飛びつくと、いつ故障してもおかしくない。クルマが安くても、修理代も安いことはないので、大きな出費となる。結果的に、高年式のモデルを買えるくらいお金を使うことになり、安物買いの銭失いになる可能性が高い。高年式モデルなら、保証期間内なら修理代もかからず安心して乗れる期間が長く、故障したときの修理代リスクもかなり低い。また、乗り換えるときにも軽自動車リセールバリューが高いため、それなりの価格で売れるので乗り換えしやすくなるのだ。こうした理由から、中古軽自動車は届出済み未使用車を中心に選んだ方が賢い。

軽自動車は未使用車を選ぶのが最もお得

届出済み未使用車とは、色々な理由から買い手がいないのに自社名義で一旦登録してしまったクルマ。一度登録しているので、中古車扱いになり中古車店に並べられる。中古車扱いとはいえ、登録しただけなのでコンディションはほぼ新車と同じ。価格は新車価格よりかなり安く設定されていて、お買い得感は非常に高い。もはや、新車を選ぶ理由が見当たらないくらいだ。
今回ベスト3としたスペーシアとタント、N-BOXともに未使用車が多く流通している。値引きを引き出すなら、基本同じクルマで異なる中古車店同士を競わせたい。未使用車のコンディションはほぼ一緒なので、中古車店には「より安い方で買う」とアピールしておくといい。状況によっては、スペーシアとタント、N-BOX異なる車種で競合させてもいい。この場合、同じ価格帯のクルマ同士をピックアップして、複数の中古車店同士で競合させるといい。中古車販売店側は「すぐ売れてしまう」、「他の人も商談中なので早い者勝ち」などと、値引きをしないような商談に持ち込んでくるかもしれない。こうしたセンスのない営業トークをしてきた場合「似たような未使用車は、ネットで検索すればたくさん出てくるので、違う店にいくだけ。逆に今購入を決めるから、あと〇〇万円値引きして」と切り返すくらいでちょうど良い。こうした手法は、未使用車じゃなくても使える。

下取り車は買取店で一度査定を

そして、下取り車がある場合は、必ず買取店で査定して愛車の正しい価格を知ることが大切。値引きした分、下取り車の価格を安く設定するなどする店もあるからだ。最終的には、一番高く買取ってくれる店に売ればいい。
また、未使用車購入時の注意点は、登録から半年以上経過したような車両は安くてもなるべく避けたい。登録から長い時間経過したということは、もはや新車コンディションを維持できていない可能性が高いからだ。車検残も少ないので、こうなると未使用車としてのメリットもない。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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