車の2台持ちはアリ?維持費の目安や節約方法、おすすめケース

車の2台持ちはアリ?維持費の目安や節約方法、おすすめケース

実は多い!車の複数台所有

日本において、夫婦や同居する親子で2台持ちするケースは決して少なくありません。

日本自動車工業会が実施した2023年の調査では、日本における乗用車世帯保有率は77.6%、乗用車複数保有率は35.7%でした。つまりを所有している世帯のうち、約半数は2台以上の所有です。

※参考:一般社団法人日本自動車工業会「2023年度乗用車市場動向調査」

Q. 車の2台持ちに必要な世帯年収は?

車の2台持ちに必要な世帯年収は500万円以上と言われています。

ただし、この金額はあくまで目安です。例えば都市と地方では物価が異なり、駐車場代なども変わってきます。また年収が500万円に満たない場合でも、維持費の安い軽自動車を選んだり、中古で車両価格を抑えたりしてやりくりできるケースも多いです。

車を2台持ちにするメリット・デメリット

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家族の形や居住環境によって、2台持ちはコスト以上の価値を生みます。他方で1台なら浮いたお金を他の用途に使えます。メリット・デメリットをよく考えて検討しましょう。

メリット

  • 同時に2台バラバラで利用できる
  • 目的に応じた使い分けができる
  • 車検や修理の際も不自由しない
  • 車の劣化を抑えられる

車が2台あれば、「この日は1台を子どもが遊びに利用、1台は親が買い物に利用」といった使い方ができます。また「車中泊用と普段使い」といった使い分けも可能です。さらに、いざ1台が使えない状態でも使える車がもう1台残り、2台あることで車の消耗もそれぞれ軽減できます。

デメリット

  • 車の維持費が約2倍になる
  • 管理の手間も約2倍になる
  • 2台分の駐車スペースが必要

2台持ちの最大のデメリットは、やはりコストです。車の維持費は一般に1台で月3~4万円ほどかかります。また車検などのメンテナンスの手間も2倍になり、駐車スペースも確保しなければいけません。

車の2台持ちをお勧めするケース

以下のようなケースでは、2台持ちをお勧めします。

  • 公共交通機関へのアクセスが悪い
  • 成人の子どもと親子で同居している
  • 1台が通勤用で、かつ小さな子どもや高齢の親がいる

バス停や駅までのアクセスが悪い場合は、車に乗った方が時短になり、タクシーなどの費用も抑えられます。また成人の子ども、特に独身の若者は親と離れて行動することが多く、行動範囲も広いです。

さらに小さな子どもや高齢の親、ペットなどがいる場合は公共交通機関での移動に苦労します。急病などの際にも交通ダイヤを気にせず移動できる点がメリットです。

2台持ちがもったいないケースも

以下のようなケースであれば、2台持ちまでする必要はないでしょう。

  • 電車/バス通勤でき、交通費も出る
  • 公共交通機関へのアクセスが楽
  • スーパーなど買い物場所も近い
  • 1台が通勤用でも、買い物は週末しかしない

公共交通機関が家の近くにあり、日用品の買い物にも困らないのであれば、必要な時だけバスやタクシーを使った方が費用を抑えられます。

車を2台持ちにした場合の維持費はいくら?

車にかかる維持費は、ボディタイプや車種で変わります。ここでは4つのボディタイプについて、維持費の試算例をご紹介します。

車種 スズキ ワゴンR
FX 2WD
マツダ MAZDA2
XD FF
トヨタ ヤリスクロス
G 2WD
トヨタ アルファード
2.5 G 2WD
ボディタイプ 軽自動車 コンパクトカー SUV ミニバン
燃料代 ¥196,428 ¥209,722 ¥259,092 ¥442,242
税金 ¥19,800 ¥103,500 ¥118,500 ¥164,951
任意保険 ¥262,800 ¥297,360 ¥237,960 ¥396,360
車検法定費用 ¥26,340 ¥44,550 ¥44,550 ¥52,750
車検点検料金 ¥33,550 ¥35,750 ¥35,750 ¥36,850
駐車場代 ¥360,000 ¥360,000 ¥360,000 ¥360,000
整備費用 ¥169,500 ¥169,500 ¥169,500 ¥169,500
3年合計 ¥1,068,418 ¥1,220,382 ¥1,225,352 ¥1,622,653
1年間の目安 ¥356,139 ¥406,794 ¥408,451 ¥540,884
1ヶ月の目安 ¥29,678 ¥33,900 ¥34,038 ¥45,074

※年間走行距離1万km、レギュラーガソリン171円/L、軽油151円/Lとして計算。計算に使用した燃費消費率は新車時のカタログ燃費であり、グレード・駆動方式・車両重量・使用環境(気象・渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)によって異なる。自動車税、軽自動車税は2022年4月1日以降に購入したとして計算。自動車保険は35歳以上、14等級、全車車両保険価格以外は同条件にて見積もり。車検点検料はガリバーの車検サービスを利用した場合の目安費用。保安基準不適合箇所やその他不具合箇所等交換作業工賃や部品代は含まれない。駐車場代は月々1万円として計算。整備は洗車を1ヶ月に1回2,000円、オイル交換を6ヶ月に1回5,000円、バッテリー交換を2年に1回20,000円、タイヤ交換を4年に1回50,000円で行ったとして計算。上記はあくまで参考値です。

上記はあくまで一例ですが、車の維持費は一般にサイズが小さいほど安い傾向があります。また駐車場の場所や任意保険、車検の見直しなどで維持費を抑えることも可能です。

車を2台持ちにする場合、5つの節約ポイント

ここでは、車を2台持ちする場合に維持費や車両代を抑えるポイントを5つご紹介します。

1) 1台は軽自動車にする

軽自動車は普通車に比べて税金が安く、燃費の良い車も多いです。また任意保険料や車検費用も安い傾向があります。車両価格もSUVミニバンに比べて安価です。

2) 保険ではセカンドカー割引を適用

セカンドカー割引とは、2台目以降の車で初めて任意保険を契約する際、通常より1つ進んだ等級で契約できる制度です。保険会社が1台目と同じである必要もありません。

なお割引の適用には「1台目の車の等級が11等級以上」等の条件があります。詳しくは、加入を検討する段階で保険会社に確認しましょう。

3) 25歳以下が使う車は1台に限定

車の任意保険料は、ドライバーの年齢によっても変動します。特に免許取得から年数の浅い25歳以下は、保険料が高くなりがちです。そのため25歳以下の子どもが運転する車は1台に絞り、もう1台の保険料を抑えるようにすると良いでしょう。

4) 使用環境に応じた保険内容を選択

万が一の時のために車両保険を充実させることは大切です。しかし「近所で時々買い物をするだけ」など事故のリスクが極めて低い場合は、付加する特約を減らし、任意保険料を節約すると良いでしょう。

5) 中古車で車両価格を抑える

車の費用で最も大きな割合を占めるのが、購入時の車両価格です。そのため車両価格を抑えることができれば、最終的には車にかかるコストを大幅に節約できます。

中古車は新車より車両価格が安いだけでなく、運転に気を遣わず、キズがついても気になりにくい傾向があります。近所で利用する1台は中古車にして、保険の特約を制限するのも一手でしょう。

維持費を踏まえた理想の組合せ

ここでは、2台持ちする場合におすすめの車の組み合わせをご紹介します。

1) 普通車×軽自動車

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コストと利便性のバランス重視で考えるなら、普通車と軽自動車の組み合わせがおすすめです。例えば「家族での遠出やアウトドアにSUVミニバン、近所メインでの利用に軽自動車」といった使い方ができます。また、小さな子どもや高齢の親を乗せる車をスライドドア車にするのも良いでしょう。

ハイブリッド車とガソリン車ならどっち?
ハイブリッド車は燃料代を抑えられる一方で、同車種のガソリン車より車両価格が数十万円高いです。目安として、年間8,000~1万km以上乗る場合にハイブリッド車を選ぶと良いでしょう。

2) 軽自動車×軽自動車

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とにかくコスト重視で2台持ちするなら、2台とも軽自動車にしましょう。同じ軽自動車でも、N-BOXなどのスーパーハイトワゴンを選べば4人までは広々座れます。ただし軽自動車の中では車両価格が高く、車両重量が重い分だけ燃費も悪くなりがちなので、もう一台をアルトやラパンのようなロール―フ系にするのがおすすめです。

3) PHEV×電気自動車

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電気自動車やPHEVは車両価格が高いですが、現在はCEV補助金など購入時に国や地方自治体から補助金を受けられます。また走行に必要な電気代は、ガソリン代より圧倒的に安いです。自宅にV2H充放電設備などを整えるのであれば、2台ともEV走行する車両が良いでしょう。

電気自動車に関しては、充電切れを懸念する人も多いです。そのため1台をPHEVにすると、遠出で充電切れになった場合もガソリンで走行でき安心です。

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Supervised by norico編集長 村田創

norico編集長_村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!