この記事の目次 CONTENTS
超低燃費車なのにお買い得! コロナ禍のクルマ通勤にピッタリ!?
先代30系なら100万円以下に
国内クラウンに次ぐ高級セダンが買い得感アップ!
中古車になっても新車並みの価格?驚異のリセールバリュー!
ミニバンの王者。超人気に支えられ圧倒的に高いリセールバリューに
まとめ

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

トヨタ車は新車で売れているため、中古車でも高値傾向にある。
より安く中古車を手に入れたいなら、トヨタの中古車は選外になる。
とはいえ、トヨタの人気モデルが欲しいというのも本音だろう。
そこで今回はトヨタ車の中でも、少し買い得感のあるモデルと、高価だが圧倒的な人気を誇るおすすめ中古車を5種、厳選した。

超低燃費車なのにお買い得! コロナ禍のクルマ通勤にピッタリ!?

1、トヨタ アクア(コストパフォーマンス重視中古車)

アクア

トヨタ アクアは、2011年に発売されたハイブリッドコンパクトカーだ。
デビュー直後から売れに売れて、新車販売台数ナンバー1に何度も輝いたほどの超人気モデルである。

だが2021年3月現在、新車販売台数は下降している。
これはモデル末期であることや、同じBセグメントのコンパクトカーであるヤリスが登場したことが要因だ。

最新モデルの量販グレードの燃費は27.2㎞/L(WLTCモード)を誇る。
10年も前の2011年にデビューしたモデルとは思えないほどの低燃費性能だ。
コロナ禍においてクルマ通勤が見直されている昨今、安価で低燃費のアクアはおすすめの1台だ。

アクアの中古車相場は、かなり幅が広い。
モデルライフが長いため、年式や予算次第で選択肢が豊富となるというメリットがある。

価格が高めのトヨタの中古車のなかで、アクアは買い得感のある価格になっている。
これは新車のアクアがあまりに売れ過ぎ、中古車マーケットに大量のアクアが流通したためだ。
需要を上回る供給状態となり、人気とは裏腹に中古車価格は低めとなっているのだ。

そんなアクアの中古車だが、9年落ちとなる2012年式だと中古車相場は30~70万円程度。
年式が古いので走行距離が多いモデルが多い。
通勤用や生活の足として考えるのであれば、十分なコストパフォーマンスを誇る。
人気のスーパーハイト系である、N-BOXやタントなどより安価なことも少なくない。

100万円位の予算があれば、2015年、2016年式がターゲットに。
マイナーチェンジした2014年末より後のモデルなので、よりクルマとしての完成度は上がっている。
2015年式だと、中古車価格は50~100万円位。
2016年式になると、80~120万円位と、新車価格の約50%台位にまで価格が下がっている。
2016年式の相場がややアップしたのは、低速域で対車両のみの自動ブレーキが用意されたことが要因だ。

おすすめグレードは、装備が充実したG。
Sでもよいが、オプション装備がどれだけついているかを確認したい。
また、ナビにETCやドライブレコーダーが装着されているモデルもおすすめだ。
後から買うと意外と高価なので、購入時にチェックしておこう。

先代30系なら100万円以下に

2、トヨタ プリウス(コストパフォーマンス重視中古車)

3代目トヨタプリウス

現行の50系4代目トヨタ プリウスは、まだまだ中古車価格が高め。
5年落ちの2016年式で、中古車相場はまだ130~200万円と割安感はあまりない。
しかし、先代となる3代目プリウスなら、グッと安くなってきている。

3代目プリウスは、2009年に登場した。
1.8Lハイブリッドシステムを搭載し、発売直後から大ヒットを記録している。
プリウスも新車販売台数ランキングナンバー1を何度も獲得した人気モデルだ。

先代モデルとはいえ、ハイブリッド車なので燃費は良好だ。
最終モデルの燃費は30.4㎞/L(JC08モード)と、十分な燃費値となっている。

3代目プリウスの中古車相場は、6年落ちの2015年式で50~120万円とやや幅が広い。
低価格帯のモデルは、エントリーグレードのLやSの過走行車が多い。
90万円台以上になってくると、程度のよい車両が選びやすくなる。

エントリーグレードのLは装備が貧弱なので選択肢から外す。
Sもオプションの装着次第である。
Sツーリングセレクション以上であれば、装備が充実しているのでおすすめだ。
Gや最上級グレードのGツーリングセレクションなら、さらによい。
ただ、100万円以下で上級グレードのG以上を選ぶのは難しいが、稀に流通していることがあるので、こうしたグレードがあれば積極的に選ぶといい。
また、純正ナビやバックカメラ、ETC、HIDヘッドライトなどが装備されている車両もおすすめだ。

国内クラウンに次ぐ高級セダンが買い得感アップ!

3、トヨタ カムリ(コストパフォーマンス重視中古車)

カムリ

現行トヨタ カムリは、2017年に登場した。
カムリは、北米を中心としたグローバルセダンで、トヨタにとって非常に重要な世界戦略車だ。
それゆえに、クルマとしての完成度は高い。
日本では、2.5Lハイブリッドのみが用意されている。
ハイブリッドシステムも大幅に進化し、燃費は24.3㎞/L(WLTCモード)という優れた数値となった。

カムリには、最新のプラットフォームであるGA-Kが採用された。
これによりカムリの運動性能は大幅に向上し、走りも楽しめるセダンとして生まれ変わっている。
先代カムリは、やや地味で存在感のないデザインだったが、現行カムリは、かなりアグレッシブなスタイルへと変貌した。

さらに、歩行者検知式自動ブレーキなどをセットにした予防安全装備「トヨタセーフティセンス」が全車に標準装備されている。
ただ、全幅が1,840mmとワイドな上に、最小回転半径は5.7mもしくは5.9mと大きいので狭い駐車場などでの取り回しなどは苦労するだろう。

そんな現行カムリの中古車相場は、4年落ちの2017年式で230~290万円位になっている。
デビュー時の新車価格は、約330~420万円(FF)だったので新車価格の70%程度にまで落ちている。
カムリのようなセダンは人気がなく、本来ならもっと安くなってもよい。
だが、そこはさすがトヨタ車といったところ。
カムリの中古車相場は、他メーカーのセダンに比べると高値を維持している。

グレードは、上級グレードのGが中心。
エントリーグレードのXは、装備面がやや貧弱なので外して考えたい。
Gはオプションである純正ナビが装備されているかチェックが必要だ。
純正ナビはレザーシート、18インチホイールが標準装備されたGレザーパッケージがおすすめだが、価格は高くなる傾向にある。

中古車になっても新車並みの価格?驚異のリセールバリュー!

4、トヨタ ランドクルーザー(リセールバリュー重視の中古車)

トヨタランドクルーザー

200系と呼ばれるトヨタ ランドクルーザーは、2007年に登場した本格派オフローダーだ。
昨今の都会派SUVとは異なり、まさに道なき道といった過酷なオフロードを走るために生まれたモデルである。
ある意味、かなり特殊なクルマなのだが、熱心なファン層に支えられ非常に高い人気を誇る。

最新モデルのエンジンは、V8 4.6Lガソリンで318ps&460Nmを搭載している。
ミッションは6速ATだ。
燃費を語るモデルではないが、WLTCモードで6.7㎞/Lもしくは6.9㎞/Lとなっている。

ランドクルーザーの特徴は、なんといっても中古車価格がほとんど下がらない点だ。
かなり高いリセールバリューを誇るモデルで、高年式の中古車はほとんど新車と変わらないような価格で売られている。
国内の中古車需要が高いだけでなく、海外への輸出もかなり多いため、高値を維持しているのだ。

ランドクルーザーは2015年8月にマイナーチェンジされている。
この時の新車価格は、約470~680万円。
中古車価格は、2016年式で500~800万円台と、新車価格より高くなっている。
新車価格を超える価格が付いている理由は3つ。

  1. 多数の高額オプションがフル装備されているモデルが多い
  2. カスタマイズされている車両が多い
  3. 中古車流通量が極めて少ない

こうなると、あえて中古車を買う意味があるのか? と、思うほどだ。
ただ、カスタマイズされていないモデルは、オプション分を含むと新車価格より若干安くなっている。
また、中古車は年式や走行距離によって、新車よりわずかに安価なようだ。

かなり高めの中古車価格となっているランドクルーザーだが、買うときは高くても売るときも高く売れるので、それほど損もないのも特徴のひとつ。
フルモデルチェンジ直後の2008年式で、230~350万円位が相場である。
新車から13年落ちでも、これほどの中古車価格で売られているクルマは稀だ。
かなり高額な価格での売却が期待できる。

ミニバンの王者。超人気に支えられ圧倒的に高いリセールバリューに

5、トヨタ アルファードハイブリッド(リセールバリュー重視の中古車)

アルファード

3代目トヨタ アルファードハイブリッドは、2015年に登場したモデルだ。
大型ミニバンマーケットでまさに一人勝ちとなっている。
アルファードにはガソリン車もあるが、CO2排出量減の流れを考えると、今後はさらにハイブリッド車のリセールバリューがアップしていくことが予想できる。

この3代目アルファードハイブリッドには、2.5Lのハイブリッドシステムが搭載された。
システム出力は197psで、全車後輪側にモーターを設置した4WDのE-Fourとなる。
燃費は14.8㎞/L(WLTCモード)と良好だ。
人気グレードは、S系という専用のエアロパーツを装備したモデルである。
超高級仕様のエグゼクティブラウンジは、イメージリーダーだ。

アルファードには、姉妹車関係にあるヴェルファイアがある。
先代モデルでは、ヴェルファイアも高い人気を誇ったが、最近では現行アルファードの人気が非常に高い。
2020年の販売台数では、アルファードが90,748台を販売したのに対して、ヴェルファイアの販売は18,004台と低迷した。
ヴェルファイアは、アルファードの約20%程度の販売台数になってしまった。
こうした新車の人気を反映して、アルファードのリセールバリューは高価傾向になった。
逆にヴェルファイアは、徐々にリセールバリューを下げている状態が続いている。

アルファードハイブリッドは、大型ミニバンで圧倒的な人気を誇る。
中古車でも新車とそれほど変わらない価格で売られているのだ。
3年落ちとなる2018年式だと約450~660万円が中古車相場となっている。
新車価格が約750万円だったエグゼクティブラウンジS、もしくはエグゼクティブラウンジは、中古車価格だと600万円を超えてくる。

専用エアロを装備したSR系の中古車相場は、440~570万円ほど。
新車価格が560~570万円程度だったので、ほとんど価格が落ちていない状況だ。
ただ、ほとんどのモデルは新車よりはやや安価になっている
これは70万円オーバーの純正ナビ+JBLサウンドシステムなどの高額オプションが装着されているためだ。

こうなると、新車を買った方がよいように感じるかもしれない。
もし予算が厳しいのであれば、中古車のほうが多少安価になっているのでおすすめだ。
新車の中間グレードより、中古の上級グレードの方が高級車らしさを十分に堪能できる。

長期でのリセールバリューは、あくまで予想になるが、先代となる2代目アルファードハイブリッド2012年式の中古車相場が、約150~250万円。
9年落ちとなるモデルでも、高い価格を維持している。
3代目のアルファードハイブリッドは、2代目を超える圧倒的な人気を誇っていることを考えると、さらに高値になる予感がする。
買う時も高いが、低年式になっても高値で売れるモデルだ。

まとめ

トヨタ車は新車で売れているため、中古車でも高値傾向にある。
今回はトヨタ車の中でも、少し買い得感のあるモデルと、高価だが圧倒的な人気を誇るおすすめ中古車を5種、お伝えした。
自分にぴったりの中古車を見つけよう。