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先進のEVが新車の軽自動車より安価に買える
走りが楽しいパワフルなハイブリッドがお買い得
走りを極めた通のSUV
未使用車狙いなら、お得に購入可能
新型登場で買い得感がアップ
まとめ

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

日産の中古車は、価格幅が広い。
高価な人気モデルも、安価傾向のモデルも多いのが特徴だ。
今回のおすすめランキングでは、高価な人気モデルはあえて外し、買い得感があり魅力的なモデルを中心に5車種、厳選した。

先進のEVが新車の軽自動車より安価に買える

1位 日産リーフ

リーフ 中古車

初代日産リーフは、2010年末に世界初の量産EV(電気自動車)として登場した。

販売開始年 バッテリー容量 航続距離
初代リーフ 2010年 24kWh(2010年) 200km(2010年)➡228km(最終モデル)
初代リーフ (30kWh) 2015年 30kWh(2015年) 280km(最終モデル)
2代目リーフ 2017年 40kWh 400㎞(JC08モード)
リーフe+ 2019年 62kWh 570㎞(JC08モード)

デビュー時の初代リーフは、24kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離は200㎞(JC08モード)だった。
その後2017年には2代目リーフ、2019年にはリーフe+が登場した。
初代リーフとリーフe+では、バッテリー容量は約2.5倍、航続距離は約2.85倍と、10年弱で驚異的な進化を遂げている。

リーフは、家庭や急速充電器による外部からの充電で走行する。
電気代はガソリンに比べ、安価で経済的だ。
しかも走行中のCO2排出量はゼロと、優れた環境性能をもつ。

モーターは強大なトルクを瞬時に発生することができる。
2代目リーフの40kWh車は150ps&320Nmと、自然吸気の3.2Lガソリン車並みのトルクだ。
62kWh車は218ps&340Nmとさらなるパワフルさを誇る。
その加速力は圧巻の一言だ。
スムースで気持ちよい走りが楽しめる。

一戸建の住宅で太陽光発電システムを導入しているのであれば、昼間に太陽光発電した電力をリーフのバッテリーに蓄電、夜間に使うことも可能だ。(専用機器が必要)
太陽光発電の売電価格がどんどん安くなっているので、今後こうした使い方がお得になるケースも多くなるだろう。
さらに台風などの災害で停電が続いても、リーフに蓄電された電力を住宅で使えるメリットもある。
災害時停電のリスクヘッジにもなる。

そんな最先端技術満載のEVである日産リーフだが、人気はイマイチなのだ。
中古車価格は非常に安価で、買い得感は日産車トップレベルとなっている。
例えば、初代日産リーフの後期モデル30kWh車の中古車価格は、2016年式で80~130万円程度が相場だ。
30kWh車なら航続距離は280㎞である。
普段、軽自動車やコンパクトカーを使っていて、近隣への移動がメインであれば、十分な航続距離だ。
ちょっとした遠乗りでも不満はないレベルといえる。
価格もロールーフ軽自動車を新車で買う程度になり、買い得感も十分だ。
上級グレードのG(30kWh)の新車価格が約400万円だったので、5年落ちで新車価格の約20~30%位にまで価格が落ちている。
買い得感は非常に高い。

おすすめグレードは、XかGグレード。
XとGの違いはアルミホイールやリヤスポーラー、プラズマクラスターエアコンなどの装備差なので、好みと価格で選択しよう。
Sは装備が貧弱なため、選択肢から外したい。

予算に余裕があるのなら、現行の2代目リーフがおすすめだ。
バッテリー容量は40kWh、航続距離は400㎞と長い。
最近では急速充電器の設置も多く、ロングドライブでも充電に困ることはほとんど無くなってきている。
2018年式の2代目リーフの中古車相場は、約170~220万円だ。
最上級グレードGの新車価格は約400万円だった。
たった3年で新車価格の40~60%にまで中古車価格が落ちている。
まさに、中古車で買うべきモデルだろう。

グレードは、最上級グレードのGがおすすめだ。
Gにはプロパイロットが標準装備されている。
高速道路などで、同一車線内を維持しながら全車速で前走車に追従走行する機能だ。
Sは装備が貧弱なので選択肢から外したい。
Xなら、踏み間違え防止アシストやプロパイロットなどの安全装備や運転支援機能を装備したモデルがよい。

走りが楽しいパワフルなハイブリッドがお買い得

2位 日産スカイラインハイブリッド

日産スカイラインハイブリッド

日産スカイラインは、2014年にフルモデルチェンジした。
2021年4月現在で13代目と、長い歴史をもつモデルである。

スカイラインには、ガソリン車もあるが、おすすめはハイブリッド車だ。
このハイブリッド車は、3.5L V6エンジンをベースに1つのモーターを組み合わせたシステムをもつ。
1モーター2クラッチ式と呼ばれるシンプルなシステムだ。
シンプルな構造のため、燃費はトヨタ系のハイブリッド車に若干負けている。
(スカイラインハイブリッドの燃費は、最新モデルで12.4㎞/L(WLTCモード)である。)
しかし、アクセル操作に対するダイレクト感ある反応は、ラバーバンドフィールと呼ばれるトヨタ系ハイブリッドよりも勝っている。

このスカイラインハイブリッドの魅力は、やはり走行性能だ。
システム出力は、364psとかなりパワフルである。
エンジンの回転数が上がるまでのわずかの間に、モーターがエンジンをアシストする。
アクセルを踏んだ瞬間にモーターが反応し、クルマを前に進めてくれる。
このアクセルレスポンスが抜群で、瞬時に、意のままにクルマが反応し気持ちよい。
なお通常時はモーターのみでの走行を頻繁に行っているため、低燃費化に貢献している。

スカイラインハイブリッドの中古車価格は、5年落ちの2016年式でおよそ230~300万円だ。
新車価格が500~550万円程度なので、新車価格の50%程度にまで価格が落ちている。
なかなか買い得感のある価格だ。

グレードは、最上級グレードでスポーティな外装となるタイプSPがおすすめだ。
だがタイプSPは流通量が少ないのでタイプPでも十分だろう。
もし予算が十分にあるのなら、2019年マイナーチェンジ以降のモデルもよい。
高速道路ハンズオフ機能をもつ、最新のプロパイロット2.0を搭載しているからだ。
ハンズオフ機能走行はかなり高精度で、自動運転時代の到来を感じさせる。
このプロパイロット2.0搭載モデルの中古車価格は、2019年式で約380~450万円だ。
新車価格が560~620万円だったので、わずか2年で約70%まで価格が落ちている。
絶対的な価格はまだまだ高価だが、値落ちという点でみると買い得感がある。

走りを極めた通のSUV

3位 日産ジュークNISMO RS、NISMO、16GT-FOUR

日産ジュークは2010年に登場したモデルで、すでに現行モデルは生産中止された。
2代目ジュークは投入されていない。

ジュークの魅力は、コンパクトなボディと個性的なデザインだ。
SUVながら、ジュークの売れ筋は1.5LのFF(前輪駆動)車だ
しかしあえておすすめしたいが、16GT-FOUR 、NISMO、NISMO RSである。

NISMOは16GT-FOURをベースとし、ジュークの中で唯一4WDを採用したグレードだ。
NISMO RSはNISMOをベースに、スポーティな専用内外装と専用チューニングを施したグレードである。
これらのグレードは、中古車流通量こそ少ないが隠れた名車ともいえる。

ジューク16GT-FOURには、190ps&240Nmというパワフルな1.6Lターボエンジンを搭載している。
そのパワーをしっかりと受け止めるために、インテリジェント 4×4(トルクベクトル付)が採用された、いわゆる4WDだ。
左右に電子制御カップリングを搭載した、新開発のリヤファイナルドライブユニットを搭載している。
また旋回時に後輪外輪側により大きな駆動力を配分することで、より曲がりやすくするシステムが採用された。
このインテリジェント 4×4とハイパワーエンジンの組み合わせにより、オンロードやオフロード、雪道問わず、非常によく曲がり楽しい走りを可能とした。
全長は4,135mmと小さいので、そのキビキビ感は格別だ。

ジュークNISMOは、16GT-FOURをベースにNISMOの専用エアロや専用サスペンションが装備されたグレードだ。
NISMO RSには、さらに専用チューニングした1.6Lターボを搭載し、エンジン出力は214ps&250Nmにまでアップされた。
さらに、ボディ剛性のアップや専用レカロシート、専用ブレーキなどもプラスされている。
このモデルは格別で、運転が好きな人であれば十分に満足できるモデルだ。

走る楽しさが凝縮されたモデルだが、あまり注目されなかった。
そのため中古車価格は、人気SUVカテゴリーのクルマながら安価傾向である。
良いクルマが安価で買える、クルマ好きの中でも通のモデルだ。

5年落ちとなる2016年式で、16GT-FOURの中古車相場はおよそ130~150万円だ。
中古車流通量が少ないので、少しばらつきがある。
新車価格が270万円なので、50%程度になっている。
特別安価という訳ではないが、買い得感はある。

ジュークNISMO RSの2016年式は、中古車価格で200万円前後が相場。
新車価格は約350万円なので、新車価格の約60%となっている。
約200万円で、これだけのパフォーマンスをもつクルマに乗れるのであれば、リーズナブルと言っていいだろう。
アラウンドビューモニターが装着されていれば、さらに便利だ。
カメラ映像を俯瞰で車両を見たように加工。車両周辺の死角を無くしてくれる。

未使用車狙いなら、お得に購入可能

4位 日産デイズ

日産デイズ

2代目となる日産デイズは、2019年にデビューした。
デイズは、日産と三菱との軽自動車に関する合弁会社NMKVにより生まれたモデルだ。
そのため、eKシリーズと多くの部分を共用している。
初代デイズは日産の企画、三菱の開発・生産だった。
2代目デイズでは、日産の企画・開発、三菱が生産に変更された。

従来、軽自動車は生活の足やセカンドカー的な使い方がメインとされてきた。
しかし日産の調査では、ファーストカーとして使う顧客がメインになってきているという。

そこでデイズは、ファーストカーとしての価値をアップした。
まず内装の質感を大幅にアップし、クラストップレベルとなった。

高速道路を使いロングドライブに行くことも想定し、プロパイロットを導入した。
プロパイロットによって、高速道路などで同一車線内を車線維持し、全車速で前走車に追従走行することが出来るようになった。
また渋滞時には、簡単な操作でストップ&ゴーを繰り返すことが可能だ。
この運転支援システムは、ドライバーの疲労軽減や安全面で効果をもたらした。

その他、安全装備としてSOSコールも用意された。
エアバックが展開するような事故があった場合、自動で専門オペレーターに接続し、救急車の要請などを行ってくれる。
もしもの時に、とても頼りになる機能だ。
こうした装備が用意されている軽自動車は、まだ非常に少ない。

デイズの新車価格は、ライバル車と比較するとやや高めになっている。
走行性能が優れており、装備もよく質感も高いためだ。
経済性を重視する人にとっては、やや選びにくいモデルになっている。

ところが、中古車は別だ。
デイズは未使用車が流通しているのが目立つ。
未使用車とは、メーカーやディーラーなどの都合で登録(届出)しただけの車両のことだ。
新車コンディションながら、中古車扱いになるため、価格設定が新車より安価になっているのが特徴である。
未使用車の流通量が増えたのは、2020年度のコロナ禍で販売状況が思わしくないこと、日産は経営再建中であることが要因だろう。

2020年式のデイズ未使用車の価格は、SOSコールやプロパイロットは装着していないエントリーグレードであるSなら、すでに100万円を切った車両もある。
新車価格は約133万円なので、30万円以上安い。
ただ、Sグレードはエントリーグレードなので、装備面はやや物足りない。
おすすめは、ハイウェイスターXプロパイロットエディションだ。
SOSコールとプロパイロットが装備されたグレードで、新車価格は約167万円である。
未使用車の相場は120~150万円程度だ。
安価なモデルであれば、新車より50万円弱も安い。
高価な車両でも20万円ほど安価な設定だ。

未使用車は現車のみであるため、新車のように好きな色や装備、仕様などを選ぶことができない。
ただ、売れ筋のグレードや仕様が未使用車になるケースも多い。
多少妥協すれば、安価にほぼ新車コンディションのデイズを手に入れることができる。

新型登場で買い得感がアップ

5位 2代目日産ノートe-POWER

2代目日産ノートは、2012年に登場した。
デビューからしばらくの間はガソリン車のみだったが、2016年にハイブリッドのe-POWERが追加された。

2代目ノートの中古車価格は、3代目ノートの登場により下落傾向にある。
なかでも前期ガソリン車の中古車はかなり安価になっている。
だが、あえて2代目ノートを選ぶのであれば、ハイブリッドのe-POWERがおすすめだ。

この2代目ノートe-POWERは、日産開発陣のヒラメキから生まれたモデルでもある。
ハイブリッド車の設定がないノートは、デビューからしばらくの間、Bセグメントのコンパクトカーマーケットにおいて非常に厳しい戦いになっていた。
営業現場からは、ハイブリッド車を要求する声が大きくなる一方だった。
だが日産はEV(電気自動車)にシフトしていたため、ハイブリッド車の開発をほとんど行っていなかった。

しかし、日産の開発陣は、手元にある技術を使い見事にe-POWERを開発した。
EVであるリーフに使っているモーターやリチウムイオンバッテリーを使えば、短期間でハイブリッド車が開発できると判断したのだ。
そのため、2代目ノートe-POWERにはリーフと同じモーターなどが採用された。
既存の1.2Lエンジンを使い発電し、その電力で走行するシリーズハイブリッドだ。
リーフと同じモーターということもあり、最大トルクは254Nmを誇る。
自然吸気ガソリンエンジンに換算すると、2.5L並みの最大トルクだ。

2代目ノートe-POWERは、小さなボディに254Nmのモーターを組み合わせたことで、非常に強烈でスムースな加速力となった。
この加速力は当時のライバル車と比べてもずば抜けていた。
これが大きな差別化となり、ヒット要因のひとつとなった。
また、最終モデルの燃費は34.0㎞/L(JC08モード)と良好だ。

そんな2代目ノートe-POWERは、3代目ノートe-POWERの登場によって、中古車価格が下落傾向となり買いやすくなってきている。
3年落ちとなる2018年式で、中古車価格の相場は約90~150万円だ。
やや価格幅が広い状態である。
新車価格が約190~240万円だったので、新車価格の50~60%前後まで落ちている。
これくらい値落ちが進むと、買い得感がある。

おすすめグレードは、最上級グレードのメダリスト。
メダリストは装備差だけでなく、吸遮音材などの量も異なり、他のグレードと比べると静粛性が高いのが特徴だ。
2代目ノートe-POWERは、アラウンドビューモニターがオプション設定されているグレードが多い。
カメラ映像を俯瞰で車両を見たように加工し表示し、車両周辺の死角を無くす安全装備だ。
アラウンドビューモニターが装備されている車両ならば、さらにおすすめだ。

まとめ

日産の中古車のなかでも、買い得感があり魅力的なモデルを中心に厳選した。
EV車・未使用車・型落ちの車種などは中古車価格が安く、狙い目だ。
日頃から欲しいクルマの中古車価格の相場をチェックし、交渉材料にしたい。