この記事の目次 CONTENTS
BMWツーリングを全て紹介
日本主力モデル BMW3シリーズツーリング
欧州主力モデル BMW5シリーズツーリング
BMWのツーリングシリーズに詰まっている魅力

ライター紹介

CAR-TOPICS編集長

村田 創 氏

大学卒業後新車ディーラーにて5年勤務。その後、中古車のガリバーへ入社。車一筋20年以上のベテランが新車から中古車まで幅広く解説します。

BMWツーリングを全て紹介

ある程度アウトドアでも日常使いでも便利な車が欲しいが、SUVほどの堅牢性やハイルーフは不必要。そんな人におすすめなのがワゴンタイプの車。BMWではワゴンを「ツーリング」と名付けている。BMWが展開しているツーリングカーは3シリーズツーリングと5シリーズツーリングの2車種。それぞれ、どのような車種か紹介していこう。

日本主力モデル BMW3シリーズツーリング

BMWの主力小型乗用車である3シリーズ。その中のステーションワゴンモデルが、3シリーズツーリングだ。BMWの主力セダンと変わらない運動性能を備えながら、同時に容量の大きなラゲッジスペースを持っていて実用性が高いことが最大の魅力。そんな3シリーズツーリングはどの世代においても好調な売れ行きを維持してきた。BMWの看板モデルと言ってもいいほど、人気の高い車種である。

BMW3シリーズツーリング

さらに広く、さらに使いやすく

第6世代にあたる現行のF31型は、2012年にF30型セダンと共にデビュー。全長と全幅はセダンと全く同じだが、ツーリングにはルーフレールが装着されている分、セダンに比べ全高は20mm高く1460mmとなっている。

先代モデル(E91)と比べ、全長とホイールベースが延長された。このホイールベース延長により、走行安定性が向上し、車内空間が拡大した。。全高も先代と比べ36mm高くなっているが、トレッドを広げたことや、リヤリフレクターをバンパー下部に配置したことで、見た目の印象は以前よりも「ワイド&ロー」なシルエットに仕上がっている。

そして、ツーリングモデル最大の特徴は、当然のことながら広いラゲッジスペース。現行モデルの場合、後席を起こした状態で495Lと、セダンの480Lとの差は意外にもわずか15L。しかし、後席を倒すことでラゲッジスペースを大幅に拡大でき、その容量は最大で1500Lにもなる。さらに、後席は40:20:40の分割可倒式のため、乗せる人数や荷物の量などよって多彩にアレンジすることができる。

BMWエンジンの魅力を感じる

BMW3シリーズツーリング_外観

BMWを選択するユーザーが感じる魅力のひとつは、そのエンジンだ。BMWの代表的なエンジンといえば、「シルキー6」と呼ばれる直列6気筒エンジン。3シリーズツーリングにも、45.9kgmという強烈なパワーを発揮する「340iツーリングLuxury/M Sports」というグレードが存在し、ステーションワゴンのスタイリングでありながらも、スポーツカー顔負けの動力性能を持っている。

また、実用性や燃費などを第一に考えるユーザーには、ディーゼルエンジンモデルがオススメ。40.8kgmという最大トルクにより、街中でキビキビ走れるのはもちろん、高速道路などでも高回転を回すことなく流れに乗ることができる。燃費21.4km/Lという燃費性能に加え、使用する燃料も単価の安い軽油。実用的で経済的だ。

もちろん、6気筒ターボやディーゼル以外の2.0リッター4気筒ガソリンターボや1.5リッター3気筒ガソリンターボも十分魅力的。予算や目的、好みによって選んで欲しい。

基本を押さえた安全性能

BMW3シリーズツーリング_インパネ

安全性能を充実させることは、近年の売れるクルマには必須条件。現在販売されている現行モデルの3シリーズツーリングにも、もちろん最新の安全装備が搭載されている。前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキに加え、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)が標準装備だ。ツーリングモデルとしての基本をしっかり押さえている。

オプションで選択できるパーキングアシストも魅力的だ。駐車可能か否かをシステムが自動で判別し、どうしても駐車が苦手というドライバーでも簡単に駐車できる。このパーキングアシストを使用することで、ドライバーはシステムの指示に従ってアクセル・ペダルとブレーキ・ペダルを操作するだけで、簡単に駐車することができる。

最新モデルも中古車市場が充実

3シリーズツーリングモデルは、新車価格が441万円からと、BMWのラインナップの中では比較的お手ごろなモデルだ。2012年にモデルチェンジをして暫く経っているため、いくばくかの値引き交渉も可能だろう。

「諸々込みで500万円はちょっと厳しい」「どうせだから上級グレードに乗りたい」という人は、中古車も併せて検討してみることをお勧めしたい。2012に年にモデルチェンジをしているため、現行モデルも中古車在庫も豊富。現行モデルを、新車よりもだいぶお得な価格で購入することができる。また、最新の装備に拘らないのであれば、先代のE91 型ツーリングでも、BMWの魅力を十分に体感することができるため、さらに手ごろな予算でBMWの駆け抜ける歓びを体感することができる。

欧州主力モデル BMW5シリーズツーリング

日本でメジャーな3シリーズに対して、欧米で人気のあるBMW5シリーズ。そのツーリングモデルがこの5シリーズツーリングモデルだ。1989年に先行して導入された3シリーズツーリングの後を追って、1992年から販売が開始された5シリーズツーリング。現行モデルは、基本ベースである5シリーズとしては7世代目、ツーリングとしては4世代目となる。

BMW5シリーズツーリング_外観

保守的なデザイン変更と革新的な中味の最新モデル

先代(F11型)と比較すると全長で35mm、全幅は10mm拡大され、ホイールベースは5mm延長されている。数字で見る限り、あまり先代と代わり映えしないように思えるかもしれない。しかし、大きな変化が無い見た目に対して、現行(G31型)5シリーズツーリングの中身は大きな進化を遂げている。

それは、先代に比べてなんと100kgもの軽量化を果たしているということ。軽量化がもたらす恩恵は、燃費や動力性能など、あらゆる面で見ることができ、新型を選択する十分な理由になる。

ツーリングコンセプトを追究したモデル

BMW5シリーズツーリング_インパネ

5シリーズツーリングの魅力の一つは、実用性は確保しながらも、駆け抜ける歓びを体現したような美しいスタイル。商売道具を積載するのではなく、あくまでプライベートユースのワゴンであることを主張している。それでいて40:20:40のリヤシートを立てた状態での容量は570リッター、さらにリヤシートを倒した状態では、先代によりも30リッター大きい1700リッターと、ラゲッジルームをしっかりと確保している。

パワーユニットもツーリングコンセプトに合わせて選びたい。現行モデルのエンジンは、3シリーズと同様の「シルキー6」こと直列6気筒エンジンや、2.0リッターディーゼルエンジンなどが選択できる。市街地だけでなく、ハイウェイからワインディングまでの対応や、日本の交通事情を加味するならば3シリーズと同様ディーゼルエンジンモデルがオススメだ。ツーリングマシンとしてデザインされているため、長距離移動時にも真価を発揮するだろう。

また、安全性能も重要なポイント。3シリーズツーリングモデルにも搭載されている前車接近警告機能、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)に加え、自動ブレーキも搭載されている。今や当たり前の装備とも言えるが、BMWの自動ブレーキは先行車や障害物だけでなく、歩行者にも対応。衝突の危険迫ったとシステムが判断した場合には、自動的にブレーキが作動するのはもちろん、ステアリング操作に介入して、衝突回避と被害の軽減をサポートする。

価格交渉が難しいからこそ狙い目は中古車

BMW5シリーズツーリング_外観_横

軽量化されたことや、最新装備が魅力の現行型5シリーズツーリングは、650万円から。実用性も高く、車としての出来栄えは秀逸。しかし、現行型が登場して日が浅く、新車購入の価格交渉は難しいだろう。

予算を抑えながらも、5シリーズツーリングに乗りたいというユーザーは、是非中古車も検討してほしい。中古車ならば、予算や用途に合わせて、さまざまな5シリーズツーリングから選択することが可能だ。

BMWのツーリングシリーズに詰まっている魅力

高級自動車メーカーであるBMWだが、メーカーのプライドをかけたエンジン性能、ステーションワゴンとしての利便性、求めやすい価格帯など、人気の理由がご理解いただけたかと思う。特に3シリーズは、大きすぎないサイズ感が日本では特に人気。発売時期を加味すると、中古車の3シリーズツーリングを探し求めるまたとないチャンスだ。