BMWのコンパクトワゴンモデルである3シリーズツーリング。その他にもセダン、5ドアファストバックというボディタイプを展開している。そのエクステリア、インテリアに始まり、走行性能や試乗フィール、さらには装備やスペックなども分かりやすくご紹介します。

この記事の目次 CONTENTS
もっとも売れている3シリーズツーリング
滑らかなスタイリングの6代目
BMWの魅力はエンジン
上質でシャープなハンドリング
充実の安全性能

ライター紹介

221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。

もっとも売れている3シリーズツーリング

BMWの主力小型乗用車である3シリーズ。その中のステーションワゴンモデルが、3シリーズツーリングである。セダンと変わらない運動性能を持ちながらも、容量の大きなラゲッジスペースを持っていることが最大の特徴であり魅力だ。

そんな3シリーズツーリングは、現行のF31型はもちろん、どの世代においても好調な売れ行きを維持し、BMWの看板モデルと言ってもいいほど、日本でも人気の高い車種である。

先代よりもホイールベースを延長

現行のF31型は、先代のE91型の後を継ぎ2012年に、F30型セダンと共にデビュー。先代と比較すると、全長とホイールべースが延長され、全長は4645mm。全長と全幅はセダンと全く同じだが、ツーリングにはルーフレールが装着されている分、セダンに比べ全高は20mm高く1460mmとなっている。

先代と比べ全幅に変更は無いものの、前後のトレッドは拡大、さらにホイールべースも延長されたことで、走行安定性の向上し車内空間が拡大した。

滑らかなスタイリングの6代目

ステーションワゴンであるツーリングは、セダンのBピラーから後ろのルーフを延長し、キャビンとラゲッジスペースを拡大。ただし、そのままただ真っ直ぐルーフを延ばしているのではなく、ごく僅かながら後方に向けてルーフラインは下がっていく。その結果、クーペとはいかないまでも、流れるような美しいボディラインになっている。

そして、先代(E91)と比べ、現行のF31型の全高は36mm高くなっているが、トレッドを広げたことや、リヤリフレクターをバンパー下部に配置することで、ワイド感と低さを強調したスタイリングも6代目の大きな特徴だろう。

使い勝手の良いラゲッジスペース

ステーションワゴンであるツーリングの最大の特徴は、当然のことながら広いラゲッジスペース。後席を起こした状態で495L、セダンの480Lとの差は15Lだが、後席を倒すことでラゲッジスペースを大幅に拡大でき、その容量は最大で1500Lにもなる。さらに、後席は40:20:40の分割可倒式のため、乗せる人数や荷物の量などよって多彩にアレンジすることができる。

BMWの魅力はエンジン

BMWの魅力は、シンプルで機能的なインテリア、誰が見てもBMWとわかるコンサバなスタイリングももちろんだが、BMWが世界的に高く評価されるエンジンメーカーあることを忘れてはいけない。何を隠そうBMWという名前は、「Bayerische Motoren Werke AG」、日本語に直訳すると、バイエルンのエンジン工場という意味なのである。

BMWを代表するエンジンは、直列6気筒エンジンで、別名「シルキー6」と呼ばれるほど滑らかで、世界的にも評価が高い。3シリーズツーリングにも、326ps/45.9kgmという強烈なパワーを発揮する6気筒エンジンを搭載した「340iツーリングLuxury/M Sports」というグレードが存在。ステーションワゴンというスタイルでありながら、スポーツカー顔負けの動力性能を発揮する。

もちろん、6気筒ターボモデル以外の2.0リッター4気筒ターボや1.5リッター3気筒ターボを搭載したモデルも十分魅力的。自分にはどのエンジンを積んだ3シリーズツーリングが合っているのかは、是非慎重に見極めていただきたい。

世界をけん引するディーゼルエンジン

最近の日本では、絶対的なパワーよりも実用性や燃費などを第一に考えるユーザーが増えてきているが、そんなユーザーにはぜひディーゼルエンジン搭載モデルをオススメしたい。ディーゼルと聞くと、うるさい、汚い、遅いというネガティブなイメージを持っているユーザーも少なくないと思う。だが、BMWが作るディーゼルエンジンには、全くそのイメージは当てはまらない。

40.8kgmという最大トルクにより、ストップ&ゴーの多い街中ではキビキビ走れるのはもちろん、高速道路などでも高回転を回すことなく流れに乗ることができる。さらに、乗り込んでしまえばディーゼル特有のガラガラ音もほとんど気にならない。JC08燃費21.4km/Lという燃費性能に加え、使用する燃料も単価の安い軽油であり、実用性と経済性を高い次元で実感できるはずである。

上質でシャープなハンドリング

BMW好きで、ずっとBMWを乗り継いでいるオーナーが口をそろえて言うのは、スムーズでパワフルなエンジン。そして、もう一つがシャープでありながら危うさを感じることの無いハンドリングである。シャープと聞くとハンドルが軽いようなイメージを持つかもしれないが、BMWのシャープなハンドリングとは、そんな小手先の感覚ではなく、体で感じるハンドリングの良さ。

3シリーズツーリングでも、そのハンドリングはもちろん健在で、ステーションワゴンでありながら、スポーツカーさながらの気持ち良さ。さらに、乗り心地は決して嫌な硬さを感じることはなくしなやかで、適度にロードインフォメーションを伝えてくれる。

基本に忠実な足回り

ハンドリングをシャープにしようとすると、どうしても足元を硬くする方向にセッティングされがちだが、現行の3シリーズツーリングはただ回だけの足ではない。上記でもお話したように、単純な硬さだけでハンドリング性能を向上させているのではなく、前後左右4つのタイヤがしっとりと路面を捉えることで、ドライバーの意のままに車が反応する味付けになっている。

充実の安全性能

近年、売れる車の絶対条件として必要不可欠な性能は安全性能だろう。3シリーズツーリングにも当然ながら、前車接近警告機能、衝突回避・被害軽減ブレーキに加え、レーン・ディパーチャー・ウォーニング(車線逸脱警告システム)が備わっている。

また、ドライバーに対する警告は、センターコンソールにある8.8インチの大型モニターや、ドアミラー、さらにオプションで、ナビの経路案内や、前車接近警告をフロントウインドーに映し出すヘッドアップディスプレイも選択できる。

駐車が苦手でも安心

現行型の3シリーズツーリングには、駐車可能か否かをシステムが自動で判別し、どうしても駐車が苦手というドライバーでも簡単に駐車できるシステムをオプションで選択可能。この「パーキングアシスト」を使用することで、ドライバーはシステムの指示に従ってアクセル・ペダルとブレーキ・ペダルを操作するだけで、簡単に駐車することができる。

6代目3シリーズツーリング価格グレード情報

車種 価格帯
318i 441万円から
320i 569万円から
320d 570万円から
330i 671万円から
340i 850万円から

6代目に当たる現行型の3シリーズツーリングは、2012年から販売されているため、現在では中古車市場に比較的多くの車両が出回っている。そのため比較的多くの候補から選ぶことができる。最新の装備に拘らないのであれば、先代のE91 型ツーリングでも、BMWの魅力を十分に体感することができるため、さらに手ごろな予算でBMWの駆け抜ける歓びを体感することができる。