この記事の目次 CONTENTS
自動車に求められる安全と安心
BMWが考える安心と安全に必要な4つの柱とは
BMWが手掛ける先進の安全技術

ライター紹介

CAR-TOPICS編集長

村田 創 氏

大学卒業後新車ディーラーにて5年勤務。その後、中古車のガリバーへ入社。車一筋20年以上のベテランが新車から中古車まで幅広く解説します。

自動車に求められる安全と安心

今の時代、車は私たちの生活に無くてはならない存在だが、交通事故による悲劇は無くなることが無い。世界中の自動車メーカーでは、交通事故を少しでも減らすことを目的に、あらゆる最新技術を用いた安全装備が開発され、発売される新型モデルに搭載されるのが当たり前になった。

そこで、次の購入候補にBMWを入れているというユーザーに向け、世界をリードするBMWでは、どのような安全技術が展開されているのか、改めてご紹介していこうと思う。

※自動運転の機能を過信せず、責任を持って安全運転を心がけましょう。

BMWが考える安心と安全に必要な4つの柱とは

BMWでは、安心で安全なドライビングができることこそ、BMWが掲げる「駆け抜ける歓び」を愉しむために必要不可欠な要素と位置付けている。どんなにハイパワーのエンジンを積んでいても、強力で信頼感のあるブレーキを装備していなければ、プロのレーシングドライバーであっても、アクセルを踏み込んで、そのパワーを発揮させることはできない。

そこでBMWでは、安心安全に繋がる以下の4つの柱を掲げている。
・安心して運転できる
・ぶつからないためのサポート
・いかなる状況でも駐車が楽々
・常に守る

車種やグレード、発売されたタイミングによって搭載されている技術や装備に違いはありながらも、安全と安心をしっかり担保することで、ドライバーだけでなく同乗者に対しても安心で安全なドライブを提供してくれるだろう。

素性の良さが生み出す安全と安心

素性の良さが生み出す安全と安心

さまざまな最新技術開発され、日々進化する安全技術だが、どんなにハイテクなコンピューターやセンサーを用いても、その車本来の性能は変えることができない。それは、ドライバーの操作に対して、瞬時に、そして的確に応えるシャシー性能がキーポイントになる。

ご存知のように、BMWと言えば50:50の理想的な重量配分を実現しており、グランドツアラーやアクティブツアラーなどFFベースのごく一部の車種を除いて、ほとんどの車種が50:50というから驚きだ。

では、なぜ50:50の重量配分が安全と安心に繋がるかということになるが、理由はいたってシンプル。前後のタイヤに掛かる荷重がほぼ均等ということは、その車の重心がホイールベースの中心付近にあるということになり、ステアリングを切ったときの応答性が向上する。

また、近年発売されるニューモデルでは、カーボンやアルミニウムなどの軽量素材を積極的に採用し、剛性を保ちながらも、車体の大幅な軽量化を実現。加速性能だけでなく、旋回性能やブレーキ性能の向上に貢献している。

こういった車本来の性能を向上させることで、ドライバーの疲労を軽減し、いざというときの身のこなしが良くなり、結果として安全と安心に繋がるのである。

BMWが手掛ける先進の安全技術

BMWが安全であるためには、上記で述べた素性の良さに加え、先進の安全技術も不可欠な要素であることは間違いない。

BMWでは、ラインナップするほぼすべての車種に、「衝突回避・被害軽減ブレーキ」を標準装備。走行中に他車との衝突が避けられないと判断すると、システムが自動的にブレーキを作動させ、衝突の回避と被害の軽減をサポート。そして、この機能は、車だけでなく歩行者にも反応するため、安心感が高い。

BMW 外観

また、BMWの中心的モデルである5シリーズセダンや5シリーズツーリングには、先述の自動ブレーキに加え、ステアリング操作もアシスト。ブレーキだけでは衝突を回避できない場合には心強い装備である。

現在ステアリングサポートの付いた自動ブレーキは5シリーズのセダンとツーリングに限定されているが、5シリーズは2017年10月にフルモデルチェンジをしたばかり。そのため今後フルモデルチェンジが予想される、3シリーズなどにも随時採用されていく可能性があり、3シリーズは日本にとって最重要な車種であるだけに大いに期待したいところだ。

安全=守りではなく次世代に繋がる攻めの技術

「自動運転などの技術はどこまで進んでいるの?」BMWの安全性能

BMWに限らず、各メーカーが、日々しのぎを削って開発競争を繰り広げている安全技術は、ただ漠然と安全を追い求めているわけではない。ステレオカメラとミリ波レーダーを使った自動ブレーキやステアリングアシストといった機能は、将来の自立自動運転に繋がる技術なのである。

例えば、7シリーズや5シリーズセダン/ツーリングに標準装備されている「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト」は、高速道路などの単調な道において、車線の中央付近を自動的に走行できる部分自動運転技術。

フロントウインドウに設置されたステレオカメラでは、左右の車線と前方の障害物を検知し、フロントバンパーに組み込まれた前方レーダーセンサーと、車両の四隅に設置された側方レーダーセンサーで周囲の環境を認識。

これらのセンサーから送られてくる情報をもとに、ステアリング操作をアシストし、車線の中央に車をとどまらせる。そして、この機能は時速210km以下で作動し、さらに時速70km以下では先行車も認識させることが可能。

渋滞などの際には、停止と再発進までサポートするACC(アクティブクルーズコントロール)と組み合わせることで、先行車を自動で追従し、ドライバーの疲労を大きく軽減してくれるため、疲労による集中力の低下なども防ぐことが可能だ。

 

部分自動運転技術は発展途上

BMW 外観

これらの部分自動運転技術は、まだまだ発展途上にあり、すべての機能は、あくまでドライバーの運転を補助するだけである。そのため、ドライバーはいつでも回避操作ができる体制を取っていなくてはならない。

しかし、こういった機能が徐々に実用化されていくことで、実際の道路でのデータが蓄積されていく。そして、そういったデータの積み重ねが、近い将来必ず実現されるであろう完全な自動運転や、ドライバーが居なくとも走行できる自立運転に繋がるのである。

新たに車を購入するとなれば、当然最新の安全技術を装備した車を購入したいところだろう。しかし、記事内でもお話したように、最新技術を用いた安全装備は、日々進化しているため、どうしても新車を購入しなければならない。

だが、少しでも予算を抑えたい場合は、中古車になってお買い得感が増す輸入車がオススメ。中古車ならば、比較的新しいモデルを購入しやすく、装備の充実した上級グレードも買いやすい。

最新の安全技術を優先して新車を購入するか、予算やグレードを優先して中古車にするか、自分にはどちらの買い方があっているのか、じっくりと検討していただきたい。