スバル、アウトバック/フォレスターは2016年にアメリカ道路安全保険協会の「トップセーフティー・ピックプラス」賞を受賞しており、安全性は抜群。実用性が高く、燃費も上々、視界も広く乗り心地が優れた頼れるクロスオーバーであるという点も共通。それぞれの特徴と選び方を分かりやすくご紹介します。

この記事の目次 CONTENTS
「トップセーフティーピックプラス」受賞の2台
広さという点ではレガシィアウトバック
滑らかさのレガシィ、機敏さのフォレスター
安全性能はさすがのスバル
節約したいならフォレスター

ライター紹介

CAR-TOPICS編集長

村田 創 氏

大学卒業後新車ディーラーにて5年勤務。その後、中古車のガリバーへ入社。車一筋20年以上のベテランが新車から中古車まで幅広く解説します。

「トップセーフティーピックプラス」受賞の2台

スバルのレガシィアウトバックと、同じくスバルのフォレスター。

どちらのクルマも、2016年にアメリカ道路安全保険協会の「トップセーフティー・ピックプラス」賞を受賞しており、安全性は抜群。実用性が高く、燃費も上々、視界も広く乗り心地が優れた頼れるクロスオーバーであるという点も共通。どちらを選んでも、外れないのは変わりません。

ではどのような違いがあるのでしょうか。それぞれを比較してみてみましょう。

アメリカで1番売れているスバル車レガシィアウトバック

レガシィアウトバック_外観

アメリカで1番売れているスバル車のレガシィアウトバックは、長さのあるミドルサイズSUV。そのため車内空間が広く、実用性が高いです。「大人のワゴン」といった感じのルックスとドライブフィールを備えており、滑らかな乗り心地はかなりヨーロッパ車に近い乗り心地です。

フォレスターはコンパクトなクロスオーバーで取り回しが楽

フォレスター_外観

対するフォレスターは、コンパクトなクロスオーバーで取り回しが楽なのが魅力。スポーティーで、多目的に使えるところは「いかにもSUV」という感じです。見晴らしがよく、運転しやすいために「街中をちょくちょくと走る」「軽快なスタイルも重視」というドライバーに好評です。

広さという点ではレガシィアウトバック

ステーションワゴンとSUVの間の「クロスオーバーSUV」という位置づけのレガシィアウトバック。そのためフォレスターと比較すると、全長は約20センチ、全幅は約5センチ大きいながらも、全高ではわずかにフォレスターよりも小さく作られています。荷物スペースの容量はほとんど変わりません。

そのため、長距離ドライブが多い人や大柄な人、そして子どもがある程度大きな家庭にはレガシィアウトバックの方が良いでしょう。ドライバーシートもリヤシートも、車内空間が広い分だけ、レガシィアウトバックの方が広々としています。

また自転車やサーフボード、スノーボードなど長い荷物が多い人も、レガシィアウトバックの方が良いでしょう。

小さなお子さんがいる家庭の場合は、フォレスターがオススメ

それに対して、小さなお子さんがいる家庭の場合は、フォレスターがオススメです。オプションのサイドステップを付けると乗り降りが楽になるため、小さなお子さんやお年寄りにも安心です。

また荷物スペースのリヤハッチが立っているため、大きなペットを乗せたいという人もフォレスターの方が良いでしょう。

スタイルの好みも大事

ただし、サイズやシートレイアウトだけで選ぶのではなく、スタイルの好みも大事です。レガシィアウトバックとフォレスターは同じスバル車ながら、その佇まいには大きな差があります。

レガシィアウトバックはオーソドックスなワゴンスタイル。

それに対してフォレスターはスポーティーで「今らしい」SUVそのものです。乗る人の構成や目的も大事ですが、どちらのスタイルが好みかもチェックしてください。

滑らかさのレガシィ、機敏さのフォレスター

レガシィアウトバックのホイールベースは、フォレスターのものよりも10センチ長め。このホイールベースの長さの差が、そのまま乗り心地の差になっています。

リムジンの例を思い浮かべていただくと分かるように、ホイールベースが長いと、地面の起伏の影響を受けにくくなります。そのため、滑らかで上質な乗り心地という点では、ホイールベースが長いレガシィアウトバックに軍配が上がります。

ただしフォレスターも、同じようなサイズのSUVに比べるとかなり快適。特に近年は、静粛性が向上し、ロードノイズも減っている他、使い勝手のいいリクライニングリヤシートなど利便も向上しています。ホイールベースが短い分だけ走りが機敏なので、よりバランス重視ならフォレスターがオススメです。

どちらも見晴らしは良好

シートポジションはフォレスターの方がわずかに高いのですが、どちらも見晴らしが良いアップライトなポジションである点は共有です。

しかもスバルのクルマは水平対向エンジンのおかげで重心が低く、ハンドリングも機敏。しかも転倒の恐れもほとんどありません。最低地上高はどちらも20センチ以上あるため、並のクルマなら引っかかるようなデコボコ道も通過できるのはスバル車の魅力です。

安全性能はさすがのスバル

スバルフォレスター_フロントフェイス

安全性能については、同じスバル車だけあって、レガシィアウトバックもフォレスターも安心してオススメできる一台です。ともにスバル自慢の「アイサイト(ver.3)」を搭載しており、また共に2016年の自動ブレーキ評価で最高ランクを獲得しています。

どちらを選んでも、以下のような装備がついており、安心してドライブを楽しむことができます。

• プリクラッシュブレーキ
• 全車速追従機能付クルーズコントロール
• アクティブレーンキープ(車線逸脱抑制)
• AT誤発進抑制制御&AT誤後進抑制制御
• 警報&お知らせ機能

節約したいならフォレスター

レガシィアウトバックは2グレード設定で、ベースグレードとなる通常の「レガシィアウトバック」は税抜きで305万円からという価格設定。それに対してフォレスターはグレード展開が豊富ですが、ベースグレードである2.0i EyeSightが税抜きで224万円。

現行のレガシィアウトバックは2.5リッターエンジンを搭載し、燃費は14.8km/L(JC08モード)。それに対してフォレスターはいくつかエンジンラインナップがありますが、一番燃費が良い2.0i EyeSightや2.0i-L EyeSightなどは2リッターエンジン搭載で16.0km/L(JC08モード)。

車両代という観点でも、また後々の維持費に大きく影響する燃費という点でも、フォレスターに軍配が上がります。ただしフォレスターでもターボ付きエンジンを搭載している2.0TX Eye Sightを選ぶと、車両代という点でも燃費という点でもフォレスターより高くつくので注意してください。