流行の2トーンカラーも投入され、一段とオリジナリティがアップ!
日産キューブは、2008年11月にデビュー。デビューから7年目となっていて、すでにモデル末期となっている。キューブは、現在のモデルで3代目だ。

デビューから7年目、キューブの魅力とは?


日産キューブスタイルは、キューブという車名からも分かる通り、スクエアなボディをもつ。ボディサイズは、全長3890×全幅1695×全高1650mm。多くのコンパクトカーが、全長4m前後という時代なので、やや小さめなボディサイズといえる。同じ日産車だと全長と全幅はマーチ クラスで、全高が高いというデザインだ。こうしたコンパクトボディなため、最小回転半径は4.6mと小回り性能が高いので、狭い道などでの使いかても良い。

そんな小さなボディをもつ日産キューブだが、見た目の印象はなかなか大きく見える。それは、スクエアなデザインによるものだろう。最近のクルマは、エッジを効かせたシャープなものが多い中、四角くて丸みのあるデザインと言うのは、かなりユニーク。すでに、デビューから7年目というクルマとは思えないくらい、今でも新鮮に見える。そういう意味では、とても優れたデザインと言えるだろう。

自分の部屋のような、くつろぎの空間をイメージ

優れたデザイン性だけでなく、コンセプトも明確だ。キューブ マイ・ルームというキャッチコピーに代表されるように、インテリアにはかなりこだわった。自分の部屋のような、くつろぎの空間をイメージしデザインされている。クルマの機能や装備、燃費をアピールするのではなく、情緒的な要素を主張するクルマはが数少ない。今では珍しいフロントをベンチシート採用して、ゆとりある空間を作り出している。キューブの考え方は、シートはなくソファーという感覚なのだ。

特別仕様車、15Xコダワリセレクションとは


そんなキューブに新しく投入されたのが、特別仕様車 「15X コダワリセレクション」だ。
コダワリセレクションという名前だけあり、インテリアはかなりのこだわりをみせている。この“コダワリ”とは、“作り手のこだわり”と”本物嗜好のお客さまのこだわり”という二つのこだわりを表している。なんと、注目のシートには本革を手で編み込んだこだわりの装飾を施した専用本革/カブロンコンビシートが採用され贅沢な仕様となった。

横滑り防止装置も全車標準装備化で安全性アップ

シートだけでは、詰めが甘いというこいとで、本革巻3本スポークステアリング、メッキインナードアハンドル、フロントフォグランプ、オートライトシステム(フロントワイパー連動、薄暮れ感知「おもいやりライト」機能付)を専用装備され利便性も向上。そして、ようやく横滑り防止装置(VDC)が全車標準装備され、やっと安心して乗れる平均レベルの安全性能となった。

1416636590軽自動車を中心に、人気を集めている2トーンカラーも新たに投入された。今回は3バリエーションの2トーンカラーが新規に設定。新規設定の2トーンカラーは、キューブで好評のスオミブルー、ビターショコラ、および人気が高かったため今回復活させたアクアミントをベース色とし、それぞれにアクセントカラーとしてブリリアントホワイトパールを組み合わせている。2トーンカラー車は、ルーフ、ドアミラー、アウトサイドドアハンドル(ドアおよびバックドア)が、ブリリアントホワイトパールになる。また、15G以外は15インチフルホイールカバーがホワイトパール色となる。

燃費性能も向上

日産キューブの燃費は、19.0㎞/L。突出して良いとはいえないものの、自動車取得税が80%と自動車重量税が75%の減税となっているので、顧客メリットも十分に提示できているレベルにある。

コンパクトカーは、現在、とにかく燃費重視。そのため、ハイブリッドやクリーンディーゼルの人気が高い。ただ、軽自動車も燃費戦争を繰り広げた結果、最近では燃費や実用性一辺倒ではなく、多少高価でも遊び心あふれるモデルが売れている。コンパクトカーマーケットも、そろそろそうした流れになるかもしれない。そう考えると、コンパクトカーで唯一遊び心あふれる個性派といえば、キューブしかないというのが現状。日産もそろそろキューブをフルモデルチェンジし、そうしたモデルをマーケットに投入してほしいものだ。

好みのキューブを選ぼう


日産キューブの選び方は、ライバル車が無いため、気に入ったキューブを買うしかないという状況。15X コダワリセレクションの価格は、1,647,000円。価格は、安くはないが納得できる装備類にはなっている。ライバルが無いため、比較て選ぶことはできないが、実際の商談ででは、必ずフィットの1.5Lやラクティスなどと競合させたい。日産はしばらく新型車が無く、販売店側もわざわざ来た顧客を逃がしたくないはず。そのため、特別仕様車とはいえ、モデル末期であることもあり、それなりに値引き交渉には応じるはずだ。そこそこの値引き額が引き出せれば、非常に満足度の高い特別仕様車といえるだろう。

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日産キューブ15Xコダワリセレクション価格


日産キューブ15Xコダワリセレクション価格 1,647,000円

執筆者プロフィール
クルマ評論家 CORISM代表
大岡 智彦 氏

CORISM(http://www.corism.com/)編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員。


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