3代目 S50型 トヨペット クラウン誕生 

トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン S50系】

オーナードライブカー"クラウン"の始まり

トヨタ クラウン 歴代モデル【クラウン カスタム S50系】

 テレビやラジオから流行のGS(グループサウンズ)の曲がお茶の間に流れていた時代に、TVCMの中では、雪原の中に佇む白いセダンをバックに「白いクラウン・ハイライフセダン」というキャッチコピーが流れていた。それが1967年登場の3代目S50系「トヨペット クラウン」のキャッチコピーだ。それまで、法人ユーザー(=黒塗りセダン)が多かったクラウンに個人ユーザー(=白いセダン)向け新グレード「オーナーデラックス」が新たに設定され、オーナーカーという新ジャンルを確立させることになった。

トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン S50系】

白いクラウンは幸せなハイライフの象徴

 また、クラウンシリーズ史上初の2ドアHTも登場し、ラグジュアリーな2ドアクーペの市場を新たに開拓した。この流れは、のちに80年代に一世を風靡した”ハイソカー”「ソアラ」につながってゆく。無理やり言うなら、「レクサス SC」の祖先といえなくもない!?
 このほかカスタム(ステーションワゴン)に加え、商用車シリーズのマスターラインという名前は消滅し全車クラウンに統一されることになった。したがってバン、ピックアップと幅広いラインナップを誇ったのもこのモデルの特長だ。

 搭載されるエンジンは、M型6気筒エンジンをメインにバンやピックアップなどの一部のグレードには、先代モデルより引き続き、4気筒5R型エンジンが採用された。

written by ダーワ教授

3代目クラウン あれこれ

■発売期間:昭和42(1967)年〜昭和46(1971)年
■主な型式:MS50、MS51、RS50
■広告キャッチコピー:「白いクラウン・ハイライフセダン」
■主なCM出演タレント:山村 聡
■絶版中古車市場相場目安 30〜120万円
■登場作品 映画「暴走パニック大激突」「突入せよ!あさま山荘事件」「仁義なき戦い 組長の首」
TV「ウルトラマンタロウ」ほか
トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン カスタム S50系前期型】
ヘッドライトのデザインに合わせた形状のボンネットを採用しているのが50系前期型の特長。画像は50系トヨペット クラウン カスタム
トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン ダブルピック S50系前期型】
フロントから見ると自然なセダンの形状だが、ドアノブがフロントにしかなく違和感を感じる50系前期 クラウン ダブルピック
トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン 2ドアHT S50系前期型】
クラウンシリーズで初めて登場した2ドアハードトップモデル。異形2灯ヘッドライトは2ドアHT専用品となる。
トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン ピックアップ S50系後期型】
マイナーチェンジを受けてフロントマスクのデザインが変更された50系後期型 クラウン ピックアップ
トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン S50系後期型】
パワーステアリングやパワーウインドなどの装備が登場したのも50系からになる。画像は50系後期型 クラウン セダン
トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目トヨタ 救急車 S50系後期型】
現在のように1BOXタイプではなく、ボンネットタイプが採用されていた時代の生き残り。50系後期 トヨタ 救急車 バンをベースに架装されている。
トヨタ クラウン 歴代モデル【3代目クラウン S50系】Super Deluxe MS50-F

当時のライバルモデル

ライバルモデル【日産プリンス グロリア A30系後期型】
縦目レイアウトのフロントマスクが特長的でタテグロの愛称で親しまれている。A30系後期型 日産プリンス グロリア
ライバルモデル【日産 セドリック 130系後期型】
1968年のマイナーチェンジで特徴だったピニンファリーナデザインから大幅に変更された130系後期型 日産 セドリック
ライバルモデル【三菱 デボネア A30系】
1964年デビューの三菱 デボネア A30系 22年間もの長い間、生産されていたので走るシーラカンスとも言われた。

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    達人プロフィール: ダーワ教授
    職業:生きるクルマデータベース、世界の車種・グレードすべての知識を持つ恐ろしい奴。
    中古車情報誌から、自動車販売店・解体屋・ミニカー屋など現場の世界と転々と。基本的に車好きが抜けないようで中古車ブローカー(本人認識無し)と貿易輸出業などを掛け持ち、現在に至る。車の趣味嗜好も偏っており、車と共に本人的にも社会的不適合車(者)です。趣味と...