2005年夏、『レクサス』ブランドが日本に導入されてから既に2年が経とうとしている。
全く新しいブランド、それも欧米に肩を並べる高級ブランドの導入とあって世間の注目度は非常に高く、普段あまりクルマの記事が出ない新聞や一般誌、TVニュースにもその動向が扱われた。なにせ、当初導入された「GS」「IS」「SC」各シリーズが目標数値ほど売れなかったことを、クルマに興味のない主婦層ですら知っていたくらいなのだから! 結果的にその宣伝効果(?)たるや、スゴいものになっていたはずだ。

この記事の目次 CONTENTS
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遂に『究極』のレクサスが日本に現る。
日本仕様はこうなった!
システム最高出力「445ps」! なのに10.15モード燃費「12.2km/L」!?
標準とロング版、2種類のホイールベースを用意
至れり尽くせりな装備が用意
ビックリ!国産車最高の1500万円超
国産車の領域をはるかに超える

ライター紹介

221616 編集部

世の中の自動車ニュースとは一味違う視点でスローニュースを発信。編集部員はクルマ初心者からクルマをこよなく愛するマニアまで幅広いメンバーで構成。全国のガリバーで売れている中古車や車のスタッフレポートなど、生の情報をお届け中。

結果として、あっという間に浸透した『レクサス』ブランド

そんな中2006年9月、満を持して登場した最上級セダン「LS460」は、目標を上回る順調な売れ行きを記録。
レクサスで最も高い1000万円級のモデルが、シリーズ中で一番売れたのだから笑いが止まらないことだろう。結局あの騒動も、レクサスにとっては当初から全て織り込み済みだった、ということか・・・

遂に『究極』のレクサスが日本に現る。

そして今日、遂に『究極』のレクサスが日本に現れる。その名は『LS600h』。

ハイブリッドを始めとする最先端技術を最上級のもてなしで包んだ、この国でしか生まれ得ない最高級車だ。

日本仕様はこうなった!

既に『レクサス LS 600h/LS 600hL』は1ヶ月ほど前、日本に先駆けて世界デビューを果たしている。

V8 5.0リッターエンジンにモーターの出力を加え統括制御し、4輪で駆動するハイブリッドカーだ。ネーミングの「600」は、排気量6.0リッター相当のパワーを持つ、というニュアンスが込められているが、逆に燃費は3.0リッタークラスと同等だという!

システム最高出力「445ps」! なのに10.15モード燃費「12.2km/L」!?

6.0リッター車のパワーを持つLS 600hに搭載されるのは、LS 460用V型8気筒 1UR-FSEエンジンをロングストローク化し、各部を専用設計としたV8 5.0リッター「2UR-FSE」VVT-i D4-Sエンジンだ。

その最高出力は394ps(290kW)/6400rpm、最大トルクは53.0kg-m(520N・m)/4000rpm。いっぽうのモーターは最高出力224ps(165kW)、最大トルク30.6kg-m(300N・m)を発生する。これらを組み合わせ、LS 600hがシステムとして発揮できる最大のパワーは、実に445ps(327kW)を誇るという。

優れた環境性能

いっぽうで、3.0リッター車の低燃費を実現するという燃費だが、日本仕様では国土交通省審査値で10.15モード走行燃費12.2km/Lという驚異的な記録をマークしている。これにより「平成22年度燃費基準+20%」を達成し、グリーン税制による減税措置対象車となった。

さらに、低排出ガス車認定制度においても「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」を取得するなど、「LS 600h」は低燃費・低エミッションともに極めて優れた環境性能を手にした。

標準とロング版、2種類のホイールベースを用意

既に報じられているように、「LS 460」と同等の標準ボディ「LS 600h」に加え、ロングホイールベース版の「LS 600hL」の2つのボディタイプが用意されている。

車体を延長することで後席の居住性をより高め、オーナー自らがドライブするだけでなくショーファードリブン(運転手付きのリムジン)としても使用出来る、というものだ。ライバルのメルセデスベンツ SクラスやBMW 7シリーズなどにも同様の仕様があり、実は日本以外の仕様ではLS460にも既に設定があった。しかし日本では、これが初めての導入となる。

至れり尽くせりな装備が用意

多忙なVIPがリアシートでくつろげるように、LS 600hLには様々なアメニティが用意されている。その最たるものが『LS 600hL 後席セパレートシートpackage』だ。

その名の通り、後席のシートを通常の600hLの3人掛けから左右個別のセパレートタイプとし、前席と合わせ定員4人乗りとしたもの。

しかも、後席のセパレートシートにはマッサージ機能の付いたリアシートリラクゼーションシステム、オットマン(左側のみ)

さらにリアシートエンターテインメントシステムと呼ばれる9インチディスプレイ+19スピーカー”マークレビンソン”リファレンスサラウンドサウンドシステム+後席専用DVDプレーヤーなど、考えうる限りの至れり尽くせりな装備が用意される。

ビックリ!国産車最高の1500万円超

LS 600hのグレード展開は、まずロング版のLS 600hLと標準ボディのLS 600hに分けられる。

LS 600hLは5人乗りタイプの標準車と、先に記した豪華仕様「LS 600hL 後席セパレートシートpackage」の2グレード。
 
いっぽうLS 600hは、LS 460に準じたグレード展開となる。標準タイプに加え、”Iパッケージ”、 ”version S”、 ” version S Iパッケージ”、 ” version U”、 ” version U  Iパッケージ”の計6パッケージを用意する。

なお“version S”はスポーティな位置づけで19インチタイヤを装着。いっぽうの“version U”は、より豪華な仕様。各“Iパッケージ”は、より柔らかく風合いのあるセミアニリン本革シートを装着したものとなる。

国産車の領域をはるかに超える

価格は、「LS600h」標準タイプ970万円から、「LS 600hL 後席セパレートシートpackage」1,510万円(ともに消費税込み)まで。

従来の国産車の領域をはるかに超えた1500万円級のモデルも現れた『LS600h/600hL』。レクサス成功の鍵を握る「大本命」の登場で、ついにその真価を問われる。