レトロなクルマのメリット・デメリット
「使い込まれた雰囲気のあるレトロなクルマに憧れる」「アウトドアやキャンプならちょっと四角っぽい、ジープっぽいクルマに乗りたい」という人も多いもの。
後ほど、現在でも入手できるクルマを中心に具体的な車種をご紹介しますが、その前にメリットとデメリットを確認しておきましょう。
レトロなクルマのメリット
- 使うほど味が出てくる楽しさ
- 街でも人目を惹く存在感
- 作りが頑丈であることが多い
レトロなクルマは、使い込み、メンテナンスを重ねるごとに味が出て来ます。キズや凹みが付いたり、色を塗り直したりといった経年変化も魅力。
また、古いクルマは作りがシンプルかつ頑丈であることが多いので、きちんとメンテナンスすれば長く楽しむことができます。
レトロなクルマのデメリット
- なかなか手に入らない
- 燃費が悪い
- 修理などメンテナンスに費用が掛かる
- 最新機器は後付けも難しい場合がある
- エアバッグ等の基本的な安全装備がない場合も
ただ見た目がレトロなだけでなく、実際に古いクルマを購入する時は上記のようなデメリットを覚悟しておきましょう。
そもそも、狙っている車種のクルマが見つからないということも珍しくありません。「これ」と思える一台に出会ったら、すぐに決断することをオススメします。
キャンプに合うレトロなクルマ7選
国産クロスカントリー(SUV)
最近ではSUVと呼ばれることも多いですが、本格的な悪路走破性を備えているのがクロスカントリー(クロカン)。「カクカクした四角いアウトドア車」といえば、クロスカントリーであることが多いです。
トヨタ「ランドクルーザー80」
- 5人乗り、8人乗り
- 新車時価格(税込み):207万円〜431.9万円
- 中古車相場:69.8万円〜
今でも販売されているランドクルーザーですが、現在のモデルはどこか都会的で高級感たっぷり。その点、1989年から1998年まで販売されていたランドクルーザー80は、もう少し山の中を走りそうな野性的な「雑さ」を備えています。
更に古いランドクルーザー60もレトロで魅力的ですが、古い分だけ入手難度が高め。その点ランドクルーザー80なら98年まで販売されていたので、中古車在庫もまだ見つけやすく、価格も「プレミアムがついて新車よりずっと高い」というレベルにはなっていません。
【利用者口コミ】
1992年式のランドクルーザー80VXリミテッドの中古を所有しています。古い車ですが、さすがバブル期に作られた車だけあって、内装・外装ともに古さを感じさせません。
私のランクル80はタイヤを3インチアップしており、車高が高いため街中を走っているととても優越感が味わえます。また、ランクルは海外の僻地でも需要があるほど、エンジンは耐久性に優れ、トラブルが全くと言っていいほどありません。
燃費が気になる方は多いと思いますが、そんなにアクセルを踏み込まなければ街乗りでリッター5kmは走ってくれます。
三菱「ジープ」
- 4人乗り
- 新車時価格(税込み):173.5万円〜199.8万円
- 中古車相場:45万円〜
レトロ感たっぷりの一台といえば、1998年まで販売されていた三菱のジープも必見でしょう。街中で注目を集めるのは勿論、アウトドアのお供としてもピッタリの走破性。快適さや運転しやすさはイマイチですが、それを補って余りある存在感を備えています。
【利用者口コミ】
(中略)1998年に生産終了してしまったため、この名車を知らない人もけっこういるのではないかと思います。
街中を走るととにかく目立ちます。子供達が、何だあれ、という視線を送ってくるのです。
このジープはビルがたくさん並んでいるような都会向きの自動車ではありません。山や野を駆け巡る野生型の自動車です。ジャングルのような森林乱れた場所こそ、この車の真価が発揮されることになります。
ジープは年数が経てば経つほど渋みが増してきます。そのうえ頑固さも加わり、持ち主以外が乗車することを拒み始めるのです。
日産「エクストレイル」
「あまりにレトロなクルマはちょっと」「ほどほどの快適さも欲しい」という人にオススメなのが、2000年発売の初代エクストレイル。エクストレイルは現在も販売されていますが、2000年~2007年に販売されていた初代はより粗削りなデザインです。
色味、年式、アクセサリによってはどこかレトロなステーションワゴンのようにも見えるので、在庫を見ながら選ぶのが楽しい一台です。ガリバーにも多くの在庫がありますので、古い年式順で並べ替えるなどし、自分好みの一台を見つけてみてください。
【利用者口コミ】
今までの車が4000ccのアメ車SUVでしたので、最初はギャップがとても気になりました。しかしエクストレイルという車は、この車に何を求めるか、が問題と思います。
この場合は、他車にはないコンセプトが売りではないでしょうか。車内の防水性も他車にはなく非常に気に入っていますが、高級志向の方には「安っぽい」と感じられるでしょうし、150馬力のエンジンも、私は充分満足していますが、ハイパワー志向の方には「非力」と感じられてしまうかもしれません。
街で使うより、アウトドアシーンで使う事を重視したデザインや機能を搭載している車なので、そこを良いと思えないのならば、違う選択肢をお勧めします。
スズキ「ジムニー」
- 4人乗り
- 新車時価格(税込み):145.8万円〜190.3万円
- 中古車相場:5万円〜210.3万円
スズキの初代ジムニー(1989年~1998年)は、「カクカクしたアウトドア車」という言葉がぴったりの一台。それでいて軽自動車なので、税金がリーズナブルなのも魅力です。
1998年~2018年まで販売されていた2代目ジムニーはやや丸みを帯びたデザインに、2018年から現在まで販売されている3代目ジムニーはまた四角っぽさを取り戻しているので、色んなジムニーを比較して好みの一台を見つけるのも楽しいでしょう。
【利用者口コミ】
所有していたのは軽の規格が550ccだった頃で、ATは存在せずエアコンもオプション。高速道路を走ると隣の女の子と話をするのも大声じゃないと聞こえないほどの騒音。山を登るときはエアコンを切らないとエンスト。パワーいるステアリングにパワーいるウインドウ...。と、今思い返せばマイナス要素ばかりですがおもちゃ感覚で所有でき最高に楽しかったですね。
国産ワンボックス
最近ではミニバン人気に押されて、目立たない存在となってしまったワンボックスカー。しかし多くの人員・荷物を載せられ、車中泊もしやすいなどキャンプにピッタリの一台です。
現在でも入手可能で、かつレトロな見た目のクルマは少なくなってきています。
トヨタ「ハイエース」
今日でも新車で購入できるハイエース。通常のモデルは四角いランプで今風の商用車です。しかし1967年に発売された初代ハイエースは、丸目でレトロな雰囲気でした。
初代ハイエースを手に入れるのはなかなか難しいですが、今でもこのレトロ感は人気のようで、丸目カスタムセットが販売されています。ハイエース自体は入手しやすいですし、新しい車両なら安全装備も充実。それでいてレトロな丸目を楽しむことができます。
【利用者口コミ】
ハイエースワゴン最大の魅力はその実用性、頑丈でタフな足回りは少々の悪路をものともせず、長距離を走っても故障の気配すらありません。また、ハイエースワゴンは燃費も良く、いわゆるミニバンタイプの車と比較しても優秀です。高速走行時の燃費はそれほどよくはないものの、実用車としては最高の車です。商用車や営業車というイメージがありますが、乗り心地も昔のモデルに比べるとだいぶ改善されており、家族を乗せての著距離ドライブも十分こなせます。積載量も十分なので、大荷物を積んでのキャンプやアウトドアには最高です。
輸入車(コンパクト・ワンボックス)
輸入車にも、レトロなクルマは数多くあります。メルセデス・ベンツやボルボの古いステーションワゴンなども非常に味がありますが、流通台数が少なく日本での入手はなかなか難しいです。
ミニ「ミニ」
そんな中で、「新車でも買えるレトロなクルマ」という意味でご紹介したいのがミニです。ボディカラーやアクセサリの色を細かく指定することができ、それによりポップにもクラシカルにも雰囲気が変わります。
キャンプに乗るなら、SUV仕様の「ミニクロスオーバー」というグレードがオススメ。
カラーリングで雰囲気が大きく変わるので、在庫を見比べながら「どれが自分好みだろう」と探すのも楽しい一台です。ガリバーでも20年近く前のミニからほぼ未使用のものまで扱っているので、ぜひチェックしてみてください。
【利用者口コミ】
旧型からうまくデザイン意匠を取り込むためにボディーを大きくしているところが心憎くまた、インテリアはバリエーション豊富なオプション類できっと自分の思った通り(我が家はそれ以上だったけれど)のクルマに仕上がるはず。そうすると愛着も湧くってもんですよ。燃費はスーパチャージャー付きなだけあって他のMINIに比べると4〜5割悪いけれど200Kmオーバーできる(らしい)ことを考えればそれもいいのです。
フォルクスワーゲン「ワーゲンバス」
正式名称はフォルクスワーゲン「トランスポルタ―」といいますが、ミニバスのように見えるために「ワーゲンバス」と呼ばれています。新車での販売はしておらず、中古車での流通も非常に少ないですが、レトロで趣ある雰囲気が人気で「ずっと探している」という人も多いモデルです。
そのため最近では、スズキ「エブリィ」などを改造しワーゲンバス仕様にしている人もいます。
正真正銘の「ワーゲンバス」が欲しい場合は「在庫を探してもらう」「優先的に入荷連絡をもらう」などしないと入手は難しいでしょう。ガリバーでは入荷連絡もしていますので、以下のフォームからお気軽にご相談ください。
古いクルマを買う時の注意点
古いクルマだと在庫が少ないこともあり、状態をきちんと確認せずに購入してしまう人が多いです。しかし古いクルマこそ、メンテナンスをされているか否かで差が大きいのです。
そのため、購入前に以下を確認しましょう。
- 点検をした上で販売されているのか
- 修復歴があるかどうかは明確か
- 年式の割に走行距離が長すぎたり、短すぎたりしないか
年式の割に走行距離が短いと「状態が良い」と思いがちですが、「手入れされずに車庫で放置されていた」という可能性もあります。「1年で1万km」を目安に、あまり走行距離が長かったり短かったりする場合は、点検の結果をしっかり確認してください。
ガリバーでは修復歴を公開するなど、お客様が安心して中古車を購入できるように努めています。
norico編集部オススメ記事
noricoではキャンプにピッタリなクルマを様々な切り口でご紹介しています。「レトロなクルマも良いけど実用性も気になる…」という場合は、ぜひ参考にしてみてください。
- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!