ミニバンとはどんな車?特徴、種類、選び方とおすすめ車種

ミニバンとは?

ミニバンとは、ワゴンタイプの3列シートがあるクルマを指すことが多いです。その場合の乗車定員は7〜8人ですが、厳密な定義はなく、最近は2列シート5人乗りも選べます

代表的な車種として、トヨタの「アルファード」「ヴォクシー」「シエンタ」、ホンダの「ステップワゴン」「フリード」、日産の「セレナ」などがあります。

Q. なぜ大きいのに「ミニ」?

軽自動車やコンパクトカーに比べてサイズが大きいミニバン。その名称に「ミニ」が付く理由は、海外で標準サイズとされている「バン」よりもサイズが小さいからです。

海外において「バン」とは、ボディサイズが全長5m以上、全幅2m以上、エンジン容量5,000~8,000cc超のクルマを指すことがほとんど。一方、ミニバンは全長2.5〜3.3m、全幅1.45〜1.6m程度のサイズが主流です。

ワンボックスカー/ステーションワゴンとの違い

ワンボックスカー/ステーションワゴンとの違い

ミニバンとの違いが分かりにくいクルマに、ワンボックスカーやステーションワゴンがあります。

ワンボックスカーは、エンジン・キャビン・荷室が一つの空間にまとめられた、箱形のクルマを指します。トヨタの「ハイエースバン」などがその代表です。これに対してミニバンは、ワンボックスカーに小さなエンジンルームが付いた1.5ボックス形状をしています。

ステーションワゴンはひとまとめになったキャビン・荷室とエンジンルームから成る、2ボックス形状のクルマです。ミニバンに比べて車高が低く、ボンネットは長め。スバルの「レヴォーグ」やトヨタの「カローラツーリング」がその代表です。

ミニバンのメリットと向いている人

ミニバンには、以下のようなメリットがあります。

  • 大人数で乗れる
  • 荷物を多く載せられる
  • シートアレンジが豊富
  • 視野が高くて広いので、運転しやすい
  • 子どもや高齢者でも乗り降りしやすい

上記のようなメリットから、ミニバンは大家族や子ども・高齢者のいる家庭、大人数で出かける機会が多い人、アウトドアなどで荷物を積み込みたい人などに向いています。

Q. ミニバンにデメリットはある?

居住性が高く、乗り降りもしやすいミニバン。しかし、その大きさゆえのデメリットもあります。

  • 小回りが利きにくい
  • 機械式立体駐車場で駐車不可なことが多い
  • 小さいクルマに比べて燃費が悪い

大きいミニバンの場合、狭い路地では扱いにくいと感じることも。またミニバンは車幅が広く、車高も高いので機械式立体駐車場に駐車できないケースが多いです。

サイズ選びを間違えると後悔することも

ファミリーカーとして人気のミニバンですが、サイズ選びを間違えるとデメリットを感じやすくなります。サイズ選びで後悔しないよう、以下の記事や次章の内容を参考にしてください。

ミニバンのサイズ区分とおすすめ車種

ミニバンは、サイズの違いで5種類に分けられます。どのサイズ区分を選ぶかで車内空間の広さや運転のしやすさが異なるので、自分のライフスタイルに合ったサイズを選ぶようにしましょう。

※おすすめ車種の車種名をクリックすると、ガリバーの「車カタログ」で車種の概要や利用者口コミをチェックできます。

サイズ区分 ボディサイズ目安
LLクラス 全長4,900㎜以上、全幅1,850㎜前後
Lクラス 全長4,800㎜前後、全幅1,800㎜前後
Mクラス 全長4,700㎜前後、全幅1,700㎜前後
Sクラス 全長4,650㎜前後、全幅1,750㎜前後
SSクラス 全長4,200㎜程度、全幅1,700㎜前後

※上記サイズ区分は目安であり、分類の仕方はメーカーなどによって異なります。

居住性や高級感で選ぶならLLクラス

トヨタ「アルファード」

LLクラスミニバンは、圧倒的な存在感と豪華さが特徴です。ボディサイズが大きいので車内空間が広く、大人数で乗ってもゆとりがあります。車両価格は高めですが、内装が充実しており、快適さは充分。「クルマに居住性や高級感を求めたい」という人におすすめです。

【おすすめ車種】

・トヨタ「アルファード」「ヴェルファイア」

・日産「エルグランド」

大きさと走行性で選ぶならLクラス

ホンダ「オデッセイ」

「広さもスポーティな走行性も捨てがたい」「ステーションワゴンでは少し狭い」という人におすすめなのがLクラスミニバン。LLクラスより一回り小さく、車高も低めなので安定した運転を楽しめます。荷室の積載量も充分です。

【おすすめ車種】

・トヨタ「エスティマ」(生産終了)

・ホンダ「オデッセイ」(生産終了)

バランス重視で選ぶならMクラス

トヨタ「ヴォクシー」

ミニバンの中でも人気が高く、選択肢も多いMクラス。ミニバンの魅力である視野の高さや3列シートを維持しつつ、日常生活で使いやすいサイズ感に納まっています。LLクラスミニバンなどに比べて車両価格がリーズナブルなことも、人気の要因でしょう。

【おすすめ車種】

・トヨタ「ヴォクシー」「ノア」

・ホンダ「ステップワゴン」

・日産「セレナ」

・三菱「デリカD:5」

手ごろなサイズ感と走行性で選ぶならSクラス

ホンダ「ジェイド」

Mクラスとほとんどサイズが変わらず、むしろ車幅はMクラスより広い場合もあるSクラスミニバン。その特徴は車高の低さで、よりスポーティな走りを求める人におすすめです。

【おすすめ車種】

・トヨタ「プリウスα」(生産終了)

・ホンダ「ジェイド」(生産終了)

安さとコンパクトさで選ぶならSSクラス

トヨタ「シエンタ」

SSクラスのミニバンは「コンパクトミニバン」といわれ、サイズ感はコンパクトカーとほとんど変わりません。車両価格も新車で100万円台から手に入り、2列シートと3列シートから選べるケースが多いです。

「サイズは小さめでも荷室は広い方がいい」「普段は5人乗りで、時々3列目を使いたい」という人にお勧めします。

【おすすめ車種】

・トヨタ「シエンタ」

・ホンダ「フリード」

大切な人を乗せるなら安全性能もチェック

人を乗せて走るなら、安全性能も重視したいポイント。例えば自動ブレーキでも、昼夜問わず人や自転車を検知できるものを選ぶと良いです。また長距離運転をするなら、追従走行機能があると便利でしょう。

ガリバーでは、各車種の安全性能をメーカー横断で評価した「安全な車ランキング」を公開しています。こちらもクルマ選びの参考にしてください。

編集部からのおすすめ記事

ミニバンを購入する前に、その魅力や運転のコツ、クルマの選び方を知っておくと便利です。以下の記事もぜひ参考にしてください。