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スタッドレスタイヤは中古でも問題ないの?新品のほうが安心?

中古のスタッドレスタイヤは値段が魅力的ですが、安全性に問題ないのでしょうか?中古のスタッドレスタイヤでも問題なく走行できるのかどうかを解説。また、中古でも安心できるスタッドレスタイヤの選び方をご紹介していきます。

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 「そんなに雪道を走る機会がないから、スタッドレスタイヤは中古でも問題ない」

冬の到来を機に、積雪における道路事情への心配から、車のある家庭ではスタッドレスタイヤに関する話し合いが行われることでしょう。

普段から雪が降る地域では、タイヤの寿命がくればスタッドレスタイヤを定期的に購入することへの抵抗感はないかもしれません。しかしそれ以外の地域に住む方は、できる限り安く買えるタイヤを探したいと思っているのではないでしょうか?

スタッドレスタイヤを中古で買うときに「問題なく走れるのかどうか」は、多くの方が悩むポイントです。

人の命を守るスタッドレスタイヤですが、果たして中古でも安全性に問題はないのでしょうか。

この記事では、スタッドレスタイヤを中古で買うメリット・デメリットや、中古で買うときの注意点について説明するとともに、おすすめのスタッドレスタイヤを厳選して紹介していきます。

スタッドレスタイヤの購入に迷われている人は、この記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。

できれば新品が良い理由

中古のスタッドレスタイヤでも問題ないとはいうものの、スタッドレスタイヤを新品で購入した方がいい理由が大きく分けて2つあります。

理由①「中古のスタッドレスタイヤはリスクを伴う」

一般的にスタッドレスタイヤの寿命は、「およそ3年」といわれています。

しかし、それはあくまで目安であり、タイヤの保管方法や、使用期間によって寿命が前後する場合があります。そのため、ただ安さを理由に中古のスタッドレスタイヤの購入に踏み切るのはリスクが伴います。

「どのようなスタッドレスタイヤが状態の良いものなのか」を見極めるには、いくつかのポイントをもとに、実際に店舗へ行って確認することをおすすめします。

  • タイヤの溝を確認する

    タイヤの肝ともいえる溝ですが、スタッドレスタイヤにおいても大切な目安です。

    タイヤには、「スリップサイン」と呼ばれるタイヤの使用度・残量がわかる目印が溝の中にあります。

    これは「ここまでタイヤが擦り減った場合、タイヤを交換してください」といった合図です。

    そして、スタッドレスタイヤはこの目印に加えて、側面を見ると、矢印が刻印されています。その矢印を辿ると、タイヤの接地面に、通常タイヤのでっぱりとは別に、小さなでっぱりを見つけることができます。

    これを「プラットホーム」といいますが、このラインまでタイヤがすり減っていた場合、既に「50%以下」に磨耗していることになります。

    ここまで消費すると、スタッドレスとしての性能はほぼ発揮していないといえます。

    ここまで性能が低いタイヤが売られていることはほとんど無いとは思いますが、見つけた場合はリスクが伴うため購入を控えましょう。

  • ゴムが硬くなっていないか?

    これは手で触って確認しましょう。タイヤを触ったときに「硬い=頑丈」と思われるかもしれませんが、それは間違っています。

    タイヤのトレッド面(地面との接着面)を指で押した際に、ゴムの弾力性を感じられない場合は、表面のゴムが劣化している証です。この場合は溝が十分に残っている場合でも危険です。

    手で触ってわからない場合は、硬度計を使用しましょう。

    一般的に硬度計の数値が「60」を超えるとスタッドレスタイヤの交換を検討するべきだといわれてきます (ちなみに、新品のスタッドレスタイヤの数値は40〜50くらいといわれています)。

    この他にも、「サイドウォールにひび割れのあとがないか」や、「タイヤの製造年月日を確認する」といった確認方法もあります。

    これらの理由が重なると、中古のスタッドレスタイヤを購入する上で、よりリスクが伴うことになりますので注意が必要です。

理由②「中古より新品のコスパが良い」

中古のスタッドレスタイヤでは、ご自身の車種に合うタイプのタイヤが必ずあるわけではありません。それとは対照的に新品のタイヤであれば、純正サイズであることは間違いありません。

また、新品の場合(かつ純正サイズがない場合)、タイヤの外径はそのままで、インチダウンを図ることで、価格を抑えることができます。

この場合先述した「中古のスタッドレスタイヤのリスク」の部分を含めて考慮すると、新品のスタッドレスタイヤの方がコストパフォーマンスに優れているといえます。

未使用のスタッドレスタイヤなら買っても問題ない

先ほどから「中古より新品のメリットが多い」とお伝えしてきましたが、「未使用の中古スタッドレスタイヤ」や、「在庫処分のスタッドレスタイヤ」では話が異なります。

「それもれっきとした中古タイヤなのでは?」と思われる方もいると思いますが、スタッドレスタイヤを見極める上で重要となるのは、タイヤの「保存状態」や、「タイヤそのものの状態」です。

タイヤの優劣を決める上で最大の焦点となるのは、紫外線や熱といった内外的要因を含めた保管状況になります。適切な環境でタイヤを保管していても、タイヤ自体の経年劣化は避けることができません。

しかしシーズン終わりに始まる在庫処分や、未使用の中古スタッドレスタイヤであれば製品化から1年未満ほどの商品となるため、劣化が急激に進行しているとは考えられず、安心して使えることができるため買っても問題ありません。

スタッドレスタイヤを買った後の準備

スタッドレスタイヤも夏タイヤと同様、「慣らし運転」をしておく必要があります。

慣らし運転は、ある程度の距離を走行させることで、タイヤを馴染ませる効果と、タイヤの表面を削り、本来持つタイヤの性能を発揮させる効果があります。

スタッドレスタイヤの場合は、タイヤ内部に気泡を注入してあり、この気泡が表面化することで、凍結した道路などで効力を発揮しています。具体的な慣らし運転の目安は、各タイヤメーカーで異なってくるため、各メーカーの参考数値をもとに、行うようにしましょう。

おすすめのスタッドレスタイヤ3選(各車種別)

今回は平均寿命が比較的長いスタッドレスタイヤを3つに厳選して紹介します。スタッドレスタイヤの特徴はもちろんですが、どんな車種になど人気かについても紹介しますので、参考にしてみてください。

ゴムバルブ付属 ヨコハマ スタッドレス アイスガード5PLUS

アイスガード(ice GUARD)シリーズには、アイスガード6という製品もありますが、価格がアイスガード5と比べて高く、小回りゆえに回転数が多くなります。

タイヤを磨耗しやすい軽自動車などあれば、アイスガード5 PLUSの方が利用者や口コミが多く、人気です。

 

タイヤの性能としては、従来までの「新マイクロ吸水バルーン」、「ブラックポリマーⅡ」に加えて、「従来比で最大”30倍”の大きさとなる、「エボ吸水ホワイトゲル」を新たに採用しています。

さらには、タイヤの「ON-OUT」で雪上性能を発揮する非対称パターンを採用、トリプルピラミッド ディンプルサイプ(排水性・エッジ効果)、省燃費性能など、雪に強いタイヤです。

 

ヨコハマタイヤ ice GUARD 6

先述したアイスガード5プラス(ice GUARD 5PULS)より、新しいモデルとなるのがアイスガード6となります。この製品はアイスガード5プラスより、さらに性能が向上、耐久性にも優れているため、ミニバンなどにおすすめの製品です。

 

重心が高くカーブでの遠心力が分散し、ふらつきが出やすくなるため、タイヤに負担がかかりやすいミニバンにとっては、ふらつきの抑制、操作性の安定を高めているアイスガード6はおすすめです。

具体的な性能や特徴としては、非対称パターンがさらに進化して、従来品比でイン側でのエッジ量8%向上しています。

また新開発の「クワトロピラミッドディンプルサイプ」を採用することで、高い排水性、エッジ効果を可能としています。

「プレミアム吸水ゴム」により、吸水効果・密着効果・エッジ効果やナノ技術を駆使し、高い次元で優れた氷上性能を可能、燃費の改善、約4年後も性能をキープするなど、スタッドレスタイヤの水準を高めることに成功しています。

 

ミシュラン X-ICE 3+(セダン、SUV、ミニバンなど多車種向け)

海外ブランドというイメージが定着しつつあるミシュランタイヤですが、ミシュランのスタッドレスタイヤは日本で研究・設計・開発されているため、日本車にも適しています。

ミシュラン X-ICE3+は強力なアイスブレーキング、トレッドデザイン(トレッドを溝底までサイプを入れ、プラットホームが50%でも安心して使える)ため、セダンやSUV、ミニバンなど多くの車種に対応しています。

アイスブレーキングが特徴的です。

新品時はもちろん性能は良いものですが、ミシュランX-ICE3+はある程度磨耗が進行した際でも、表面再生ゴム(このゴムには、Mチップが埋め込まれており、磨耗すると溶け出し、トレッド表面に表れ、水膜を吸い取ることで密着度をアップさせる働きをもつ)を用いたことで、効力を持続して発揮することでも知られています。

新品時のアイスブレーキング性能は、制動距離にして4.5%改善、磨耗時(1万キロの実車走行)のテストでは11.5%の改善が見られるなど、性能の高さをうかがうことができます。

 

スタッドレスタイヤを装着するときの注意点

普段雪道を走行されない方からすると、「スタッドレスタイヤを履いていれば雪道は問題ない」と思っている方もいるかもしれませんが、そうではありません。

スタッドレスタイヤに対する正しい知識を持つことで、冬場の事故の確率をより下げることができます。

下記の注意点を理解して、冬場の運転に臨みましょう。

  • 雨の日は運転を避ける(どうしても走るときは速度を出さない)

    「スタッドレスタイヤ=雪」と考えると、雨はそれほど問題ではないような気がしませんか?実は、スタッドレスタイヤは雨に弱いといわれています。

    スタッドレスタイヤの特徴は、ノーマルタイヤと比べて柔らかいゴムを使用していることや、ギザギザの切れ込みが入っていることです。その理由としては雪を咬むためや、凍結した路面の水分を吸い上げるためです。

    しかし、雪と雨では水の量が異なるため、一定の吸水性は持つものの水を弾き飛ばす力が弱く、結果として濡れた路面では本来持つグリップ力を発揮しません。

    そのためタイヤと路面の間に水膜が多くなり、ハイドロプレーニング現象を起こしやすくなるのです (この現象は、タイヤの溝が路面の水を追い出さなくなり、車が水の上を滑っている状態になることで、結果的にブレーキやハンドルが効かなくなる現象を指しています) 。

    このため、できる限り雨の日の運転は避けるようにしましょう。仮に運転する場合でも速度は出さず、安全運転を心がけるようにしてください。

  • 冬限定で装着する

    スタッドレスタイヤはいわゆる消耗品ですが、金額に換算するとかなりの出費となります。そのため、通年でスタッドレスタイヤを使用することは、コストパフォーマンスの悪化につながるので避けるようにしましょう。

    冬が過ぎたらできるだけ早くノーマルタイヤに切り替えるようにすると、スタッドレスタイヤ自体の持ちもよくなります。

    仮に、夏場も継続してスタッドレスタイヤを履いての走行をさせる場合は、とにかく速度に注意しましょう。道路環境や路面の温度や天気によっては摩擦力が大きくなり、滑りやすくなったりハンドルを取られたりと、タイヤ自体の消耗度が著しく低下しますので注意が必要です。

  • 運転中の急な操作は避ける(とにかく安全運転を心がける)

    スタッドレスタイヤを履いているからといって急な操作を行うと、タイヤがスタックしたり、停止できずに大事故を招いたりする恐れがあります。スタッドレスタイヤを装着していても万全ではないのです。

    何度もブレーキを踏む意識を持つことや、通常時の運転より速度を抑えるなどを心がけましょう。

スタッドレスタイヤはなるべく新品を使おう!

中古のスタッドレスタイヤでも悪いということはありませんが、タイヤの状態や保存環境によっては安全性やコストパフォーマンスに大きな差がでます。

そのため、スタッドレスタイヤは中古よりも新品のものを買ったほうが安心・安全であるといえます。

ただし、在庫処分の対象となっているタイヤや、未使用のタイヤでも問題なく使えますので、新品を買うか悩んでいる方は探してみるとよいでしょう。

あくまでスタッドレスタイヤの使用は冬場限定です。

スタッドレスタイヤは“雪道専用”と割り切り、冬が終ったらノーマルタイヤに切り替えることがスタッドレスタイヤの持ちをよくすることにもつながりますので、より一層のコストパフォーマンスを発揮します。

雪による事故(積雪、凍結、アイスバーン)は毎年一定数起きています。そうならないためにも、しっかりとした知識でスタッドレスタイヤを選択することが大切です。