車を運転する方であれば、車検は避けて通れないものです。しかし、気づけば車検の時期が近付いていて、慌てる人も多いのではないでしょうか。
車検の有効期限は車種によってどう異なるのでしょうか?また、車検の時期が近付いてきたとき、いつから車検を受けることができるのでしょうか?さらに有効期限を過ぎてしまったときの対処法は?
ここでは、車検の期間について、ご紹介していきます。
車検の期間とは?
車検は、車が公道を走れる基準に適合しているかどうかを確認するための、定められた検査です。その時期は、車の種類によって異なります。
車検の有効期間を過ぎたらどうする?
もしも車検を期間内に受けなかった場合は、どうなるのでしょうか。
車検が期限切れでも、公道を走行しない限り違反にはなりません。しかし車検切れの車で公道を走ってしまった場合、減点や罰金が発生します。悪質性や常習性次第では、交通刑務所へ服役という可能性もあります。
また、基本的に、車検の期間と自賠責保険の加入期間は同じなので、車検が切れているということは自賠責保険も切れています。事故を起こしてしまった場合、補償が受けられません。
車検が切れていたときの対処法は、以下の通りです。
①居住する市区町村役場で仮ナンバー(車検有効期限が切れた車に付けるナンバー)を取得する
②車の所有者が自ら運輸支局に持ち込み、ユーザー車検を受ける。または、車検ができる整備工場を探す
仮ナンバーを取得しない場合は公道を走れないので、レッカー車で運んでもらうことになります。
種類別の車検の有効期間を確認しよう
自家用車の車検期間は下記のようになっています。
対象車種 | 初回の 検査有効期間 | 2回目以降の 検査有効期間 | 備考(主な車種など) |
貨物 車両総重量8t以上 | 1年 | 1年 | トラック(三輪を含む) |
貨物 車両総重量8t未満 | 2年 | 1年 | |
貨物 軽 | 2年 | 2年 | |
定員11名以上 | 1年 | 1年 | マイクロバス |
幼児専用車 | 1年 | 1年 | 園児送迎車 |
乗用 普通・小型 | 3年 | 2年 | 一般の乗用車(マイカー) |
乗用 軽 | 3年 | 2年 | |
乗用 三輪 | 2年 | 2年 | |
二輪 小型 | 3年 | 2年 | 250ccを超えるオートバイ(三輪を含む) |
二輪 検査対象外軽自動車 | なし | なし | 250cc以下のオートバイ(三輪を含む) |
特種 普通・小型 | 2年 | 2年 | キャンピング車 |
特種 貨物 車両総重量8t以上 | 1年 | 1年 | 給油車、タンク車、現金輸送車、コンクリートミキサー車、ボート・トレーラ、冷蔵冷凍車、活魚運搬車、散水車、塵芥車 |
特種 貨物 車両総重量8t未満 | 2年 | 1年 | |
特種 軽 | 2年 | 2年 | |
大型特殊 車両総重量8t以上 | 2年 | 2年 | ホイール・クレーン |
大型特殊 車両総重量8t未満 | 2年 | 2年 | フォーク・リフト |
大型特殊 貨物 車両総重量8t以上 | 1年 | 1年 | ストラドル・キャリア、ポール・トレーラ |
大型特殊 貨物 車両総重量8t未満 | 2年 | 1年 | |
検査対象外軽自動車 | なし | なし | そり付、カタピラ付軽自動車 |
車検はいつから受けることができる?その価格は?
車検は、有効期限の1ヶ月前から受けることができます。見積もり予約は、有効期限の3ヶ月前から2週間前まで依頼することが可能です。
車検の費用は、依頼する業者によって数万円の差が出ることもあります。車検を受ける上で見積もりは必須項目ではありませんが、複数のお店から見積もりを取って費用の相場感を把握し、金額を比較するのが良いでしょう。
また、車の種類によって、価格が異なります。表にまとめてみましたので、車の維持費の参考にしてください。
種類 | 軽自動車 | 普通自動車 | |||
区分 | 小型乗用車/フィット、デミオなど | 中型乗用車/レガシー、カローラなど | 大型乗用車/オデッセイ、クラウンなど | 特大乗用車/ランドクルーザー、パジェロなど | |
車両重量 | 一律 | 1.0t以下 | 1.0t超1.5t以下 | 1.5t超2.0t以下 | 2.0超2.5t以下 |
重量税 | 6,600円 | 16,400円 | 24,600円 | 32,800円 | 41,000円 |
自賠責保険 | 21,970円 | 24,950円 | |||
印紙代 | 1,100円 | ||||
法定費用 合計 | 29,670円 | 42,450円 | 50,650円 | 58,850円 | 67,050円 |
車検費用の目安 |
上記法定費用合計+5~10万円程度 |
車検を忘れないための対策
車検切れを起こしてしまうと、仮ナンバーの発行手続きやレッカー車の手配など、手間も費用も余分にかかってしまいます。忘れずに車検を受けるようにしましょう。
うっかりミスでの車検切れを防ぐための対策には、以下のようなものがあります。
対策:ステッカー(検査標章)での確認
車を運転する際に、検査標章を貼ることは所有者の義務です。
ステッカー表側(車外側)には、車検が満了する年と月のみが記載されています。車検は1日に切れる場合もあれば、31日に切れる場合もありますから、月単位の確認だけでは不十分です。
ステッカーの裏側(室内側)を確認すると、車検の有効期間の満了日が明記されているので、ドライバーは普段から簡単に確認することができます。
満了月だけでなく、満了の日付までしっかり把握しておかないと、気が付かないうちに車検切れの車を運転してしまうという危険があるので、注意しておきましょう。
対策:車検証での確認
車検証の中に有効期限が満了する日が記載されています。
満了日を確認した時点で、スマートフォンのカレンダー機能などを使って、満了日が近付いたら通知されるように設定しておくのもよいですね。
車検の期限を把握し、うっかりミスを防ごう
車に乗る以上、車検は必ず受けなければならないものです。期間などはしっかり確認しておきましょう。 また、有効期限が切れてしまった場合の対処法を知っておくと、いざというときに慌てずに済みます。
ステッカー(検査標章)や車検証で期限を確認し、スマホの通知機能のあるアプリに記録しておくのもおすすめです。
普段から車検の期限を定期的に確認するように習慣づけ、場合によっては家族などにも周知しておくとよいのではないでしょうか。
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- Supervised by norico編集長 村田創
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中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!