この記事の目次 CONTENTS
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ヘッドライトの黄ばみを放置するとどうなる?
ヘッドライトの黄ばみの原因は?
ヘッドライトの黄ばみ除去方法
ヘッドライトの黄ばみを防止する
ヘッドライトの汚れに関するよくある質問
ヘッドライトの黄ばみ-整備士のまとめ

ライター紹介

2級整備士

ヒロ 現役整備士 氏

国産ディーラー整備士、輸入車ディーラー整備士の経験がある、現役の整備士。 整備士経験は10年以上で過去にはエンジニアとして全国規模のサービス技術大会に出場。 車の整備に関する情報をtwitterで発信している。 整備士ヒロのtwitter

ヘッドライトの黄ばみは、見映えが悪くなるのはもちろんのこと、明るさが十分に出ずに夜間の視認性低下にもつながります。
現役の整備士が、ヘッドライトの黄ばみがどのような問題を引き起こすのか、またその対策や原因、除去の方法まで徹底解説します。

ヘッドライトの黄ばみを放置するとどうなる?

ヘッドライトの黄ばみを放置しておくことによって発生する問題は大きく4つあります。
以下4つの問題について、さらに深掘りしていきます。

  • 視認性の低下
  • 保安基準不適合(車検に通らない)
  • ヘッドライトの損傷など
  • 最終的にヘッドライト本体の交換が必要(高額な出費)

ライトの光量が少なく、視界が悪くなる

元々クリアなヘッドライトが黄ばむと、前を照らす光が暗くなり、視界が悪くなります。
とくに雨の日は視認性がさらに下がり、とても危険です。
また、車検に合格するには規定の光量・光軸を満たす必要があります。
ヘッドライトの黄ばみは、光量・光軸に影響を与えます。
車検に通るようにするために、追加で整備費用がかかる可能性があります。

細かい傷や隙間が発生する

ヘッドライトが黄ばんでいることは、ヘッドライトの劣化が進んでいる証拠です。
つまり、ヘッドライト表面に細かい傷などもたくさんついているはずですが、この状態だとさらにヘッドライトが曇ったり黄ばみやすいです。

また、劣化によりヘッドライト内部の曇りの発生や汚れの付着リスクも高まります。原因は、ヘッドライトの部品の合わせ面(コーキング)より、ヘッドライト内部に水分・ゴミの侵入が発生することがあるからです。

ヘッドライトの交換が必要になる

ヘッドライトの黄ばみを放置し続けた結果、車検に通る明るさに回復しなければ、ヘッドライト本体の交換が必要になります。

とくに近年、採用されることの多くなった純正のLEDは、場合によってはかなり高額な出費になります。デザイン性の高いLEDヘッドライトだと、片側で部品代が数十万円する例もあります。

ヘッドライトの黄ばみの原因は?

ヘッドライトが黄ばむ原因はいくつかあります。
「なぜ黄ばんでしまうのか?」以下の4つの原因について解説します。

  • 素材によるもの
  • 経年劣化
  • ライトや太陽光によるダメージ
  • 洗車のやり方

素材によるもの

ヘッドライトの黄ばみ

ヘッドライトの多くは、ポリカーボネートと呼ばれる樹脂でできています。
昔はガラス製のものが多かったですが、現在は樹脂製が主流です。ガラス製は割れるリスクがあったことと、樹脂製は低コストながらデザインの自由度が高く明るいため、徐々に置き換わっていきました。

ポリカーボネートは、耐久性や耐衝撃性に優れた樹脂素材であり、カーポートの屋根に使われたりしています。
しかし、紫外線や電球の熱で素材が劣化するというデメリットがあり、ヘッドライトの黄ばみの原因になります。

経年劣化

ヘッドライトは経年劣化します。
主な原因は、紫外線や電球の熱によるものが多いです。
ヘッドライトレンズ表面のコーティングが剥がれ、カサカサになってしまうと、黄ばみ・くすみが進行します。

ライトや太陽光によるダメージ

ライトによるダメージはヘッドライトレンズの内側、太陽光によるダメージは外側の黄ばみやくすみ、白濁の原因になります。

洗車の仕方によっては黄ばみの原因になる

洗車のときに使うワックスや、コーティングの溶剤がヘッドライトに付着することが、黄ばむ原因にもなります。
ヘッドライトの素材(ポリカーボネート)は薬品に対しての耐性が低いです。
ボディ用のものがヘッドライトに付着しないように注意し、ヘッドライトの洗浄やコーティングを実施する場合は、ヘッドライト専用のものを使うようにしましょう。

ヘッドライトの黄ばみ除去方法

黄ばんでしまったヘッドライトを、きれいにするための方法を解説します。

日頃のお手入れ

ヘッドライトの手入れの仕方

日頃からお手入れをすることで、簡易的に黄ばみを除去することができます。
カー用品店などで取り扱いのあるヘッドライトクリーナーをヘッドライトに吹きつけ、クロスで磨きます。
黄ばみが酷くない場合は、ある程度きれいにすることができます。

しつこい黄ばみの除去

しつこい黄ばみの場合は、コンパウンドや耐水ペーパーを使ってレンズ面を磨きます。
作業前に、ボディに傷がついたりしないように、ヘッドライトの周りをマスキングテープなどで養生します。
コンパウンドの場合、「粗目」→「細目」→「極細目」と、徐々に細かいものを使いながら仕上げていきます。
バフ(ポリッシャー)があれば、スピーディーに磨くことができます。
耐水ペーパーであれば、ペーパーを濡らしながら600〜1200番程度の粗いもので磨き、仕上げは2000番(目の細かいもの)で実施します。
これらはいずれも、ホームセンターやカー用品店など身近なところで入手可能です。

また、磨いた後の状態を保護しないと、すぐに黄ばみが戻ってしまいます。
磨いた後にヘッドライトをコーティングすることが、黄ばみ除去後の状態を保つことには大切なことです。
コンパウンドとコーティング剤がセットになった商品が、さまざまなメーカーから販売されています。
そういったものを購入して磨きとコーティングの両方を実施することで、より黄ばみをきれいにしつつ、クリーニング後の効果を維持することができます。

業者のプロに依頼する

一般ユーザーが、市販品を使用して黄ばみをきれいにできると言っても、プロの仕事には敵いません。
とくにコンパウンド・耐水ペーパーを使った研磨は、やり過ぎて後戻りできないことにならないためにも、その見極めが大切です。

磨いた後のコーティングも同様で、プロが実施することでムダ・ムラのない施工が可能です。
作業に自信がない場合はもちろんですが、仕上がりのクオリティにこだわりたい場合は、業者のプロに依頼することをおすすめします。

ヘッドライトの黄ばみを防止する

ヘッドライトの黄ばみを防止する1番の対策は、紫外線から守ることです。
車をガレージなどで屋内保管することがもっとも好ましいですが、もちろんこれは簡単な話ではありません。
では、他にどういった方法でヘッドライトを黄ばみから守ることができるのでしょうか。

コーティングをする

ヘッドライトが黄ばんでしまう前に、コーティングを実施して紫外線から守ることが、黄ばみ防止の手段のひとつです。
もちろん新車の状態でも保護コーティングはされています。
一度そのコーティングを剥がしてより強固なコーティングを実施したり、上から簡易的にコーティングを重ねるなど、価格帯も含めてさまざまなものがあるので、自分に合ったものを選びましょう。

保護フィルムを貼る

保護フィルム(プロテクションフィルム)を貼ることで、黄ばみの原因になる紫外線だけでなく、飛び石による傷や虫・鳥糞の付着からヘッドライトを守ることができます。
コーティングと違い、物理的にヘッドライトを守ります。
保護フィルムを貼るメリットは、ヘッドライトの盾として代わりに劣化したら、剥がして再度新しいものに貼り替えることができる点です。

注意点としては、ドレスアップ目的として販売されているフィルムもあり、保安基準に適合するものなのか、しっかりと確認する必要があります。

ヘッドライトの汚れに関するよくある質問

ヘッドライトの汚れに関する質問でよくある「内側の汚れはどうするのか」「くすみの原因と取る方法」について解説します。

ヘッドライトの内側の汚れはどうすればいい?

ヘッドライトの内側の汚れを掃除することは難しいです。
ヘッドライトの内側は、裏側からついているバルブを取り外し、バルブの径しかない狭い隙間からアクセスするしかないからです。
よほど、車の整備に精通していない限りは、自分自身でなにか対処することは不可能です。

ヘッドライトのくすみの原因は?

ヘッドライト内側のくすみは、結露の発生やホコリが付着した汚れが堆積することで発生します。
ヘッドライト内部は完全に密閉されているわけではないので、目に見えないレベルの隙間から外気が侵入することが原因です。
また、とくにHIDはバルブの熱によりレンズが焼けてしまうことが、くすみの原因にもなっています。これらは使用上、仕方のないことです。

ヘッドライトのくすみを取る方法は?

ヘッドライトの内側のくすみの除去は、「日頃あまり乗らない車である」「車の整備に精通している」場合でない限り、個人でやることはおすすめしません。

ヘッドライト内側のくすみを取る方法として、内側を直接ウエスで拭くか、ヘッドライトを取り外して漂白剤などを薄めた水に浸ける等が挙げられます。
しかし、ヘッドライトの内側にアクセスすることは容易ではありません。
最低限、ヘッドライトを取り外すことが必須となります。

ヘッドライトを取り外すにはまず、フロントバンパーを取り外す必要があることがほとんどです。この時点で、一般ユーザーにとってはハードルが高いです。

また、溶剤に浸けてくすみを除去することが可能であっても、その後完全に内部を乾燥させるにはかなりの時間を要するので数日間、車に乗ることができません。

ヘッドライトの黄ばみ-整備士のまとめ

ヘッドライトの黄ばみや曇りの発生は、長く車に乗るうえでは、切っても切れない問題です。
最大の予防策は紫外線から車(ヘッドライト)を守ることです。
また、黄ばみが発生してからでも、正しい方法で磨いてコーティングを実施すれば、ヘッドライトの状態がかなり改善されることもあります。
すこし、黄ばみ・曇りが気になり出した程度であれば、カー用品店などにある「ヘッドライトクリーナー&コーティング」を使えば、十分にリフレッシュできます。
もし、ヘッドライトが暗くなったと感じるほどに黄ばみが濃くなっている場合は、プロの業者(車屋、板金・塗装屋)に依頼して綺麗にしてもらうのがベストでしょう。