ホンダ フィット vs 日産ノート徹底比較!人気のコンパクトカー対決

ホンダ フィットと日産ノートを徹底比較。
フルモデルチェンジ直後のフィットとモデル後期に入ったノートはともに、国内で高い人気を誇っている全長4m前後のコンパクトカーだ。
売れ筋のハイブリッドシステムは、それぞれ独自のタイプだが似た仕組みを使っている。
そんなフィットとノートを燃費性能、価格、デザイン、車内空間、安全装備、走行性能などさまざまな角度から比較した。

この記事の目次 CONTENTS
フィットの特徴
ノートの特徴
1.燃費比較
2.価格比較
3.購入時の値引き術
4.デザイン比較
5.室内空間と使い勝手
6.安全装備の比較
7.走行性能の比較
8.リセールバリュー比較
9.まとめ・総合評価

ライター紹介

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

2020年2月にフルモデルチェンジし、4代目となった新型ホンダ フィット。
しかし、この4代目フィットは、本来前年の2019年10月頃にデビューする予定だった。
大幅に発売日が遅れたのは、N-WGNの一部部品にトラブルが発生したため。
N-WGNは生産停止となり、その後リコールとなっている。
このトラブルの原因となった同じ部品を4代目フィットも使っていたことから、発売日が大幅に遅れたのだ。
先代の3代目フィットは、デビュー直後にトラブルが発生し、リコールを連発した経験がある。
「大幅に発売日を遅らせてでも、4代目フィットのトラブルを避けたい」という想いもあったのだろう。

そんな経緯を経て、新型の4代目フィットは、誰もが驚くほど3代目とは異なるコンセプトで登場した。
ひと目で、それを感じさせる部分がデザインだ。
3代目フィットの面影を、一切感じさせない。
4代目フィットがこだわったのは、数値よりも「心地よさ」なのだ。

4代目フィット

また、ハイブリッドシステムも異なるものへ変更され、呼称も4代目フィットからe:HEVと呼ばれるようになった。
燃費性能は、29.4km/L(WLTCモード)と、従来モデルより若干進化。
しかし、同時期に発売されたトヨタ ヤリスと比べると20%以上低い燃費値に止まっている。

一方、2012年にデビューした2代目日産ノート。
1.2Lミラーサイクルエンジンにスーパーチャージャーを組み合わせた、ユニークなパワーユニットをメインに設定していた。
ただ、すでにハイブリッド車全盛期にあったが、ガソリン車のみの設定だった。
当時、日産はEV(電気自動車)をメインにしており、ハイブリッド車の開発が行われていなかったのだ。
しかし、国内はハイブリッド車でないと売れない時代。
営業サイド側からは、ハイブリッド車への要望が日増しに強まっていった。
そこで、短期間にハイブリッド車を開発。2016年にノートe-POWERを投入した。

2代目ノートe-POWER

このノートe-POWERは、合理的ながらユニークなハイブリッド車となった。
リーフで得たEV(電気自動車)の技術を上手く転用したのだ。
ノートe-POWERは、シリーズハイブリッドシステムで、エンジンは発電に徹し、モーターだけで走行する。
駆動用モーターなどは、EVのリーフ用を転用。
これにより、開発期間やコストを抑えている。

EV用の強力な駆動用モーターを使ったことで、ノートe-POWERは、ライバル車と比べるとかなりパワフルだ。
エンジンがあることを除けば、ほぼEV的な走りをするため、当時のアクアやフィットとは、まったく異なる走行フィールをもっていた。
この新鮮な走行性能が顧客に支持され、ノートe-POWERは発売直後から大ヒット。
すでに、モデル末期に入っていたにも関わらず、2018年度登録車新車販売台数ナンバー1に輝いている。

フィットの特徴

数値ではなく「心地よさ」を重視

4代目フィットは、3代目のアンチテーゼ的でもある。
デザイン、走行性能など、まったく異なる方向へ舵を切ったのだ。
ホンダは、数値ではなく「心地よさ」にこだわったとアピールしている。

4代目フィット

実際、シャープでスポーティなデザインの3代目の面影は4代目にはなく、ゆるキャラ的な愛され系デザインとなった。
また乗り心地についても、やや硬めでスポーティな3代目に対して、4代目はゆったりとしている。
「心地よさ」へのこだわりの通り、常にリラックスして乗れるクルマだ。

ただ、数値にこだわらなかったことで、燃費性能はライバル車であるヤリスの80%程度の燃費値に止まってしまった。
3代目は、ライバル車アクアに対して0.1km/Lでも上を目指そうと競い合ってきただけに、技術を売りにしてきたホンダ車としては、少々残念な結果となっている。

ノートの特徴

EV的な走りと、広い室内が魅力

ノートは、このクラスのコンパクトカーの中ではやや全長が長く、4,100mmとなっている。
そのため、室内空間は広い。

また、ハイブリッド車のe-POWERは、EVのリーフと同じ駆動用モーターを使っていることから、かなり力強い加速力を誇る。
モータードライブ車特有の優れたアクセルレスポンスも加わり、ガソリン車しか乗ったことの無い人にとってはとても新鮮で、次世代車という印象を受ける。

2代目ノートe-POWER

そして、ガソリンエンジンには1.2LのHR12DDR型を設定。
ミラーサイクルと呼ばれる低燃費技術に、スーパーチャージャーをプラスした。
通常は1.2L車並みの燃費を誇るが、パワーが必要なときにはスーパーチャージャーが過給して1.5L車並みの最大トルクを発生する。
このクラスの国産車では珍しい過給機付きエンジンだ。
その他、1.2Lの一般的なエンジンもラインアップしている。

1.燃費比較

フィットの評価は3.5点
ノートの評価は3点

似たハイブリッドシステムを使うフィットとノート

4代目フィットのハイブリッドシステムは、アコードなどに搭載されていた2モーター式SPORT HYBRID i-MMDと同じ仕組みになった。
このハイブリッドシステムは、シリーズハイブリッドシステムの発展形といえるものだ。
基本的には、エンジンが発電してモーターで走行する。
ただ、高速クルージングなど、エンジン負荷が低くてモーターよりエンジンで走行した方が効率がよいとコンピューターが判断した場合、エンジンの出力で走行することもある。
このエンジン直結モードがある点が、シリーズハイブリッドシステムとは異なる部分だ。
燃費値は29.4km/L(WLTCモード)。
ホンダはこの4代目から、ハイブリッド車をe:HEVと呼ぶようになった。

対するノートe-POWERのハイブリッドシステムは、純粋なシリーズハイブリッドシステムだ。
エンジンで発電した電力を使い、モーターで走行する。
4代目フィットe:HEVのようなエンジン直結モードは持たない。
ノートe-POWERの燃費値は、37.2㎞/L(JC08モード)、もしくは、34.0km/Lとなる。
フィットのJC08モード燃費は38.6km/Lもしくは、35.0km/L。
ヤリスには燃費値で大敗した4代目フィットだが、ノートe-POWERに対してはなんとか新型車としてのメンツを保ったカタチになっている。

実燃費についても、さすがにエンジン直結モードをもつ4代目フィットが有利。
なぜならシリーズハイブリッドシステムは、速度域が高くなればなるほど燃費が悪化するからだ。
エンジン直結モードがあれば、高速クルージングで燃費の悪化を穏やかにできる。

なお、フィットのガソリン車は1.3Lのみの設定。
燃費は20.4km/L(WLTCモード)、24.2km/L(JC08モード)だ。
ガソリン車も燃費値にはこだわらなかったようだ。
悪くはないが、よくもないといった燃費値と言える。
対するノートの1.2Lスーパーチャージャー付DIG-Sエンジンの燃費は、26.2km/L(JC08モード)。
ガソリン車については、日産こだわりのDIG-Sエンジンが燃費で上回る結果となっている。

4代目フィットのエンジンルーム
2代目ノートe-POWERのエンジンルーム

2.価格比較

フィットの評価は3.5点
ノートの評価は2.5点

コストパフォーマンスに優れるフィット。だが、値引き次第ではノートもお得

フィットの最上級グレードであるe:HEV LUXEの価格は2,327,600円。
対するノートe-POWERの最上グレードはメダリストで、価格は2,396,900円だ。
ノートe-PWERメダリストが、7万円ほど高価な設定になっている。

フィットのe:HEV LUXEに標準装備されているのは、運転席&助手席シートヒーター、本革シート、16インチアルミホイール、VGR(可変ステアリングギアレシオ)、LEDフォグランプなど。
ノートe-POWERは、サイドエアバッグがオプション設定となっている。

コストパフォーマンスや定価という視点ではフィットが有利な印象だが、新車販売では値引きが大きなウェイトを占める。
新型であるフィットは、あまり値引きには応じてくれないだろう。
しかし、ノートはモデル後期のため、大幅値引きが当然。バーゲンセール中だ。
購入時には、見積書を取って比較検討すると良いだろう。

3.購入時の値引き術

フィットの評価は3.5点
ノートの評価は4.5点

バーゲンセール中のノート。新型コロナ不況でフィットの値引きも、早くも拡大

フィットは、2020年2月にフルモデルチェンジしたばかりのモデルだ。
そのため、通常なら新型車効果が続く1年くらいは「値引きはわずか」といった状態が続く。
しかし、2020年度は少々事情が違う。
まず、2019年に消費税がアップした影響で、新車販売が低迷した。
加えて、追い打ちをかけるように新型コロナ不況となった。
結果として新車販売においては、少ない顧客を奪い合う状態となっている。
もはや新型車とはいえ、フィットも値引き対応しないとライバル車に顧客を取られてしまう状況だ。
ヤリスやノートなどと競合させれば、大幅値引きとまではいかないが一定の値引きが提示されるだろう。

対して、ノートはモデル後期。
2020年度内にはフルモデルチェンジする、とも噂されている。
当然、ライバル車と競合させれば、大バーゲン状態ともいえる値引きが提示される可能性が高い。
とくに、ノートe-POWERの価格は高め。
見積り上でライバル車より安くみせるには、大幅値引きしかない状態だ。
フィットやヤリスの見積りを取り、「近い将来、フルモデルチェンジするのでしょう?」と、大幅値引きを要求してみるのも効果的だ。

4.デザイン比較

フィットの評価は4点
ノートの評価は3点

ゆるキャラ系で優しさを感じるフィット。やや古さを感じるノート

4代目フィットは、ゆるキャラ的で安心・親近感のあるデザインとなった。
デザインコンセプトは「用の美・スモール」。

ヘッドライトには、プロジェクタータイプのLEDを採用、ハウジングをブラックアウトしてクリっとした瞳のようなデザインとなっている。
さらにデイタイムランニングランプは笑顔、ターンランプはまばたきにも似た表情で、優しさを感じさせるフロントフェイスだ。
全体的に、良い意味で肩の力が抜けたデザインで、人の温もりを感じる。

4代目フィットのフロントフェイス

シャープなエッジを効かせたメカ・マシン的な3代目とは、まったく異なるデザイン。
これほど大きくデザインを変更したのは、3代目の売上が低迷した理由のひとつがデザインだ、とされているからだ。

一方、2代目ノートはやや背が高く、ポテッとしたシルエット。
ボディサイドにスカッシュラインと呼ばれる個性的なキャラクターラインが入れられ、スポーティさを強調している。

フロントフェイスは、日産のデザインアイコンである、太めのフレームをもつVモーショングリルが存在感をアピールしている。
切れ長のヘッドライトと組み合わされ、押し出し感のあるフェイスだ。

2代目ノートe-POWERのフロントフェイス

2代目ノートは2012年に登場したこともあり、幾度もデザインの改良が行われ、その都度洗練度が増してきた。
しかし、やはり基本デザインの古さは隠しきれなくなっている状態。
インテリアにおいては、ほぼ手が加えられていないこともあり、外観以上に古さを感じるデザインとなっている。

4代目フィットのインパネデザイン
2代目ノートe-POWERのインパネデザイン

5.室内空間と使い勝手

フィットの評価は4.5点
ノートの評価は3.5点

室内空間はほぼ同等。シートの出来はフィットの圧勝

4代目フィットのボディサイズは全長3,995×全幅1,695×全高1,540mm、ホイールベース2,530mm。
ノートは、全長4,100×全幅1,695×全高1,520mm、ホイールベース2,600mmだ。
全長で105mm、ホイールベースが70mmノートの方が大きいこともあり、室内は若干広く感じる。
ただ、フィットのパッケージングは優れており、その差はわずかだ。

室内空間で、特に差が付いているのはフロントシート。
4代目フィットは、ボディースタビライジングシートを初採用している。
これは骨盤から腰椎までを樹脂製マットで支えるもの。
また、リヤシートも大人がゆったりと座れる厚みのあるやわらかなパッドを採用している。
座り心地の良さは、4代目フィットがノートを上回る。

4代目フィットの運転席
2代目ノートe-POWERの運転席

また、前席の視界も4代目フィットは良好だ。
Aピラー極細化技術により死角を減らして、開放感だけでなく安全運転にも貢献した。
さらに、荷室やシートアレンジもフィットが勝る。
道具としての使い勝手の良さは、クラストップレベルだ。

4代目フィットの荷室
2代目ノートe-POWERの荷室

6.安全装備の比較

フィットの評価は3.5点
ノートの評価は3点

機能の多彩さでノートを上回るフィット

ホンダの予防安全装備パッケージである「ホンダセンシング」は、4代目フィットから新世代システムへと変更された。
従来の単眼カメラとミリ波レーダーの組み合わせから、ワイドビューカメラとソナーの組み合わせとなったのだ。
これにより4代目の「ホンダセンシング」は、夜間の歩行者と昼間の自転車も検知する自動ブレーキを備え、11種類の予防安全機能をもつことになった。
機能の多彩さでは、ノートを一歩リードする。
中でも評価したいのは、「ホンダセンシング」を全車標準装備化した点だ。
加えて、サイド&カーテンエアバッグも全車標準装備化されている。
どのグレードを買っても安心できる。

ただ、物足りない部分もある。
後側方車両接近警報や後退時車両接近警報といった、日常的に機能する予防安全装備も欲しい。
これらは、自動ブレーキに比べればローテクといえるもの。
標準装備化を進めれば、大幅なコストダウンが図れる装備だ。

2代目ノートについては、歩行者検知式自動ブレーキなど基本的な予防安全装備は用意されており、このクラスの平均レベルは超えている。
ただ、一部グレードには歩行者検知式自動ブレーキなどの予防安全装備が装着されていないので、注意が必要だ。
また、カーテンエアバッグもオプション設定。
このクラスでは、サイド&カーテンエアバッグの標準装備が基本となっているだけに、残念だ。

やや物足りなさを感じる2代目ノートの安全装備だが、移動物検知機能式のアラウンドビューモニターは、便利で安全性にも寄与する装備だ。
これは、クルマの周辺映像を加工して俯瞰から見た映像に変換、画面外から近付く移動物を検知し、注意喚起をしてくれるもの。
ついモニターだけを注視して運転してしまう、ドライバーのリスクを回避してくれる装備だ。

7.走行性能の比較

フィットの評価は4.5点
ノートの評価は3点

モーターの存在感がないフィット。モータードライブ感を凝縮したノート

4代目フィットe:HEVのモーター出力は、109ps&253Nm。
最大トルクは、自然吸気2.5L並みだ。
これだけ力強いモーターを使いながら、4代目フィットe:HEVは、モータードライブ感がない。
モータードライブ車であることを考えると、少々物足りなさを感じるものの、これはこれで意外にもしっくりくる。
ホンダはあえてモーターの存在感を消し、心地よい加速フィールにこだわったのだ。
もちろんアクセルを全開にすれば、豪快な加速感も楽しめる。

4代目フィットのメーター

2代目ノートe-POWERは、4代目フィットe:HEVとは逆の味付け。
アクセルを少し踏むだけで、ググッとモーター特有の大トルクがクルマを押し出す。
いかにもモータードライブ車らしい、豪快な加速がウリだ。
クルマに詳しくない人でも、すぐにその力強さを感じるほどだ。

また、ノートe-POWERのユニークな機能が「e-POWER Drive」だ。
これは回生ブレーキの効き具合を、アクセル操作でコントロールできる機能。
通常走行ならアクセル操作だけで発進・停止が可能になるので、アクセルとブレーキの踏み換えが大幅に減り、疲労軽減効果もある。

2代目ノートe-POWERのメーター

ノートe-POWERの出力は109ps&254Nmなので、フィットe:HEVとほぼ同じ。
こうした味付けは、好みの問題だ。実際に試乗してみて判断するといいだろう。

4代目フィットは、乗り心地へのこだわりも魅力だ。
やや硬めでスポーティなハンドリング性能の3代目とは、まったく異なる乗り心地とハンドリング性能となっている。
良い意味で少しダルなハンドリングで、クルマがとにかく穏やかに動く。
キビキビ感はないが、その分のんびり、ゆったり流しても気持ちよく走る。
サスペンションセッティングも柔らかめ。
しなやかさがあり、路面の凹凸もそつなくこなす。

2代目ノートは、モデル後期ということもあり、全体的に荒さが目立つ。
キビキビ感はそれほど感じさせないのに、サスペンションはやや硬め。
路面の凹凸を、しっかりとドライバーに伝えてくる。
直進安定性もやや物足りなく感じる。
2代目ノートは、何度も改良を加え、見映えや装備関連は進化してきたが、走りの質感はそれほど進化していない印象だ。

両車ともかなり力強いモデルだが、クルマにスポーティさを求める人との相性はあまり良くないかもしれない。
走りの質感という点では、フィットの圧勝。
ノートは、さすがに設計の古さが隠せない状態だ。
ただ、ノートにはスポーツモデルに仕上げたNISMOがある。
このモデルなら、走りが楽しめる。

8.リセールバリュー比較

フィットの評価は3.5点
ノートの評価は3点

両車ともにハイブリッドが人気。高額査定が期待できるノートNISMO

3代目フィットは新車販売が伸び悩み、リセールバリューも期待値ほど上がらなかった。
そのため、中古車としては価格が安めでお買い得感が出ている。
しかし4代目フィットの販売は、今のところ好調。
このまま続けば、高めのリセールバリューを維持できそうだ。

中古車マーケットもハイブリッド車の人気が高いので、4代目フィットもハイブリッド車を中心に、高いリセールバリューが期待できるだろう。
グレード別では、最上級グレードのLUXE、流行りのSUVテイストをプラスしたCROSSTARは、プラス査定の対象になるはずだ。
オプション関連では、やはりナビがプラス査定の対象だ。

2代目ノートは2012年の登場のため、前期モデルはすでに価格が付くか付かないか、ギリギリのラインにいる。
乗り換えが決まっているのであれば、前期モデルは早急に売却した方が良い。

ハイブリッド車のノートe-POWERは、人気モデルということもあり、まだ十分に高値が期待できる。
ただ、「2020年度にフルモデルチェンジ」という噂がある。
新型車が出れば一旦リセールバリューはドンと下がるので、購入するなら下落する覚悟が必要だ。
その分、新車値引きを十分にしてもらうと良い。

e-POWERの他、高額査定が期待できるのは、スポーツグレードのNISMOだ。
ノートNISMOのような特別なスポーツモデルのリセールバリューは、長期間高値を維持する傾向にある。
走行性能面も優れているので、リセールバリューを含め、積極的に選択したいグレードのひとつだ。

9.まとめ・総合評価

フィットの総合点は30.5点/40点
ノートの総合点は25.5点/40点

値引き次第でノート。総合力ではフィット

まず2代目ノートは、2012年デビューで設計が古い。
そのため燃費や走行性能などは、最新の4代目フィットと比べると多くの部分で劣勢だ。
これは、仕方がない。
では、選択するポイントはどこかというと、まず走行フィールだ。
あくまで自然なフィーリングを重視した4代目フィットe:HEVか、モータードライブ車らしい力強さをダイレクトに感じるノートe-POWERか、という判断になる。
これは、好みの問題だ。

また、ノートにはスポーツグレードである専用チューニングが施されたNISMOや、カスタマイズされたオーテックがある。
よりユニークさを重視するのであれば、こうしたモデルが選択できるのがノートの強みでもある。これらのモデルは、リセールバリューも高いのもポイントだ。

クルマのパフォーマンスでは劣勢となるノートだが、大幅値引きを獲得できればコストパフォーマンスが急上昇する。
予算重視であるならば大幅値引きが前提になるが、ノートという選択も悪くはない。