コンパクトカーが人気の理由
厳密な定義は決まっていないものの、「排気量1500cc以下」や「全長4.7m以下」のクルマを指すことが多いコンパクトカー。
人気があるボディタイプですが、それには主に以下のような理由があります。
- 大人が5人まで乗ることができる
- 車両価格が安い
- 低燃費なクルマが多い
- 狭い道路や駐車場でも運転しやすい
そのため、子どもが小さいファミリー、毎日通勤で使う人、普段は夫婦だけのシニアなど幅広い層に人気です。
軽自動車との違いは?どっちがオススメ?
コンパクトカーと比較されやすいのが、軽自動車です。
最近の軽自動車は価格が高いため、車両価格にはほとんど差がありません。しかし以下のような違いがあるので、押さえておきましょう。
- 定員はコンパクトカーのほうが多く、5人乗り
- 最近ではコンパクトカーの方が低燃費で、ガソリン代が安く済む
- 税金や車検代は軽自動車のほうが安い
以下の記事では、コンパクトカーと軽自動車の違いについても詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
コンパクトカー選びのポイント
コンパクトカーを選ぶ時には、以下の4つを比較して選ぶと良いでしょう。
- 車両価格
- 燃費・維持費
- 安全装備
- 車内の広さ
特にしっかりと比較したいのが、安全装備です。各社とも「自動ブレーキ搭載」などと謳っていますが、「昼夜とも作動するのか」「クルマだけでなく人も検知できるのか」など、実は性能に差があります。
また車内の広さも重要です。ウェブサイトの写真だけでは判断しにくいので、ぜひ車販売店に行って実際に座ってみることをオススメします。
この記事では、後の章で「安全性を重視」「車内の広さやスライドドアを重視」など、それぞれの条件に合わせたオススメも紹介しています。こちらも参考にしてください。
コンパクトカーのランキング選定基準
今回のオススメランキングは以下の項目を重視して選定しました。
- 価格比較
- 燃費性能比較
- 安全性能比較
- 走行性能比較
コンパクトカーは軽自動車と同様に小回りの良さから運転が苦手な人に好まれるボディタイプです。また、維持費を気にする人にも人気があります。そのため、燃費や予防安全装備を一定水準以上満たすなかで価格や走行性能面を加味するようにしました。
人気おすすめランキングトップ15
コンパクトカーの人気おすすめランキングトップ15は以下の通りです。
メーカー | 車名 | 新車価格 | 中古車相場 | |
---|---|---|---|---|
1位 | トヨタ | アクア | 198万円〜 | 9.8万円〜 |
2位 | トヨタ | ヤリス | 139.5万円〜 | 109万円〜 |
3位 | 日産 | ノート | 203万円〜 | 5万円〜 |
4位 | ホンダ | フィット | 155.8万円〜 | 5万円〜 |
5位 | マツダ | マツダ2(デミオ) | 145.9万円〜 | 83万円〜 |
6位 | スズキ | スイフト | 134.4万円〜 | 5万円〜 |
7位 | スバル | インプレッサ | 146万円〜 | 5万円〜 |
8位 | トヨタ | シエンタ | 195万円〜 | 5万円〜 |
9位 | トヨタ | ルーミー | 146.3万円〜 | 39.8万円〜 |
10位 | スズキ | ソリオ | 151.6万円〜 | 7万円〜 |
11位 | ミニ | ミニ | 226万円〜 | 10万円〜 |
12位 | フォルクスワーゲン | ゴルフ | 291.6万円〜 | 9万円〜 |
13位 | BMW | 1シリーズ | 334万円〜 | 15万円〜 |
14位 | メルセデスベンツ | Aクラス | 322万円〜 | 9万円〜 |
15位 | ホンダ | シビック | 319万円〜 | 8万円〜 |
(※上記の新車価格、中古車相場はガリバーが集計し自動車カタログページに掲載しているものです。情報は作成時点のものであり、今後変動する可能性があります)
1位 トヨタ「アクア」
1位に輝いたのは、トヨタの「アクア」。2021年にフルモデルチェンジしたばかりの新しいモデル(2代目)ということもあり、高い燃費性能に加えて、充実した安全装備が自慢の一台です。
車内も広く乗り心地も良いので、「運転を楽しむ」というよりは「車内で快適に過ごしたい」というタイプの人におすすめです。
中古車なら初代アクアもオススメ
2代目アクアは10年ぶりのフルモデルチェンジということもあり、初代を圧倒する性能を誇っています。ただ、コスパ面を見ると初代アクアを中古車で買うこともおすすめです。初代アクアは人気モデルで中古車流通量も多く、中古車価格は安価傾向。そのため、グレードアップやオプション追加の選択が広がる可能性があります。
2位 トヨタ「ヤリス」
2位に入ったのは、同じくトヨタのヤリス。1位のアクアと同じくらいのサイズ感で、燃費性能や安全性能もほぼ同レベル。ただしキャラクターは大きく異なり、こちらは走りを重視しています。スポーティーさを求める人にはヤリスのほうがおすすめです。
<関連記事>アクアvsヤリスのライバル対決!同じメーカーの2台を徹底比較
3位 日産「ノート」
2020年12月にフルモデルチェンジした日産のノートが3位にランクイン。完成度が高く、1位のアクアや2位のヤリスと比べても甲乙つけがたい一台に仕上がっています。
ノートが特に優れているのは、ハンドリングの気持ちよさや、先進安全支援機能「プロパイロット」。他方で燃費の良さはアクアやヤリスの方が上なので、何を重視するかで選ぶと良いでしょう。
<関連記事>トヨタ アクア VS 日産ノートe-POWER話題のHVコンパクトカーを徹底比較
予算重視なら中古車で2代目ノートがオススメ
2代目ノート(2012年9月~2020年11月)が現行モデルよりも良い点は後部座席の広さぐらいです。ただ、予算を考えると中古車で2代目購入も視野に入ります。高年式なのに、現行モデル新車の半額に近い中古車を購入できる場合もあります。
4位 ホンダ「フィット」
4位にランクインしたのは、2020年にモデルチェンジしたフィット。とにかく「心地よさ」にこだわったモデルだけあって、乗り心地も使い勝手も良好。車内はアクアなどより広く、シートアレンジもしやすいです。燃費も30.2 km/L(WLTCモード)と決して悪くないですが、35km/L以上の燃費性能を誇るアクアやヤリスと比べるとやや見劣りする数字なのも事実です。
また以前のモデルとは見た目が大きく異なるので、「前々からフィットの見た目が好きだった」という人は中古車も視野に入れて検討することをオススメします。
4代目フィット(2020年モデルチェンジ)はユニセックスなデザイン。3代目フィットはメカニカルでスポーティなデザインが特徴です。
<関連記事>トヨタ アクア VS ホンダ フィットe:HEV徹底比較!コンパクトHV車対決
5位 マツダ「マツダ2(デミオ)」
以前はデミオと呼ばれていた、マツダ2が5位にランクイン。マツダならではの高いデザイン性を備えており「コンパクトカーでも、おしゃれさやカッコよさに妥協したくない」という人にも人気の一台です。
また2014年に発表されたモデルながら毎年のように改良されているため、走行性能はコンパクトカーの中でもトップクラス。安全装備も充分なので、見た目だけで選んでしまっても後悔することはないでしょう。
6位 スズキ「スイフト」
スポーティーな走りが自慢のスイフトが6位。軽自動車にも負けないリーズナブルな価格ながら、欧州車のような外見と上品なインテリアを備えています。普段のドライブに丁度良いパワー、長時間の運転でも疲れない快適さで「運転を楽しみたい人のコンパクト」というべき一台です。
2023年にモデルチェンジといわれており、安全装備や燃費のさらなる向上が期待されています。
7位 スバル「インプレッサ」
2023年にモデルチェンジが決まっているインプレッサが7位にランクイン。インプレッサといえば、ステアリングの反応の良さと路面を掴むような安心感が魅力で、カーオブザイヤーを受賞したこともある一台です。
またモデルチェンジ後は、運転支援システム「アイサイト」も新世代のものが搭載されることが決まっています。
8位 トヨタ「シエンタ」
コンパクトカーサイズのミニバン、シエンタが8位。最大7人乗りまで対応できる便利さが人気です。
「3列シートまでは必要ない」「だったらもっとコンパクトな方が良い」という人も存在するためこの順位ですが、使い勝手が良く、また2022年のモデルチェンジで燃費性能や安全性能も大きく向上しました。新車は納期長期化が続いているため、納期が待てないという人は中古車を視野に入れてみるのも一考です。
<関連記事>シエンタ新旧比較-フルモデルチェンジで2022年のミニバン市場を席巻
9位 トヨタ「ルーミー」
「コンパクトトールワゴン」や「プチバン」と分類されることもあるルーミーが9位にランクイン。ダイハツのトール、また販売終了してしまったトヨタのタンクは全て姉妹車で、基本的な作りや性能は共通しています。
コンパクトカーサイズながら、高い室内高を確保し、車中泊にも対応できる一台です。スライドドアも搭載しているので、子育てファミリーにも使いやすいでしょう。
10位 スズキ「ソリオ」
プチバンの「元祖」「パイオニア」であるソリオが10位。2020年にモデルチェンジし、後部座席の乗り心地がさらにアップ。燃費性能では9位のルーミーに負けているものの、走行性能ではソリオに軍配が上がります。
こちらもスライドドアがあり便利なので、迷ったら2台を比較しながら決めてください。
11~15位は輸入車が多くランクイン
- 11位 ホンダ「シビック」
- 12位 ミニ「ミニ」※上図
- 13位 フォルクスワーゲン「ゴルフ」
- 14位 BMW「1シリーズ」
- 15位 メルセデスベンツ「Aクラス」
11位のシビックは、以前は日本を代表するコンパクトカーで、今でも販売されているロングセラーモデルです。ただしコンパクトカーとしてはややボディサイズが大きく、また価格も300万円台と手が出しにくいので、今回はベスト10には入れませんでした。
12位以降は輸入車がずらりと並んでいます。価格やサイズ感を考えると上位に食い込むのは厳しいですが、その分、他の人と被らないクラス感や存在感が魅力です。
<関連記事>外車を買うならどれ?外車の人気・オススメランキングTOP10!
ケース別のオススメ車種
人気オススメランキングは、様々な要素を加味した総合点で評価しています。
しかし「とにかくココを重視」というこだわりポイントがある人も多いでしょう。そんな人のために、ケース別のオススメ車種を紹介します。
ケース① 燃費を重視
最近のコンパクトカーは総じて低燃費ですが、中でも特に燃費が良いのが以下の3台です。(※燃費表記はすべてWLTCモード)
- トヨタ「アクア」(35.8 km/L)
- トヨタ「ヤリス」(36.0 km/L)
- ホンダ「フィット」(30.2 km/)
同じようなサイズ・排気量のクルマの場合、税金や車検代も同程度になることが多いです。そのため燃費性能の差がそのまま維持費の差になると考えて良いでしょう。
ケース② 安全性を重視
安全性を重視したいなら、安全なクルマランキングにも入っている以下の5台がおすすめです。
- トヨタ「アクア」
- トヨタ「ヤリス」
- 日産「ノート」
- ホンダ「フィット」
- マツダ「マツダ2(デミオ)」
最近ではどのクルマも一定の安全装備を搭載していますが、サイドエアバッグ、車線維持支援、後側方車両検知警報などは車種によって差が出やすいです。
またグレードによって搭載装備が異なることも多いので、以下の記事も参考にしながら安全装備の差をチェックしてみてください。
<関連記事>メーカー横断で評価!安全なコンパクトカーランキング
ケース③ 車内の広さやスライドドア重視
車内の広さやスライドドアといった使い勝手を重視するなら、以下の4台がおすすめです。
- ホンダ「フィット」
- トヨタ「シエンタ」
- トヨタ「ルーミー」
- スズキ「ソリオ」
現在のフィットは「心地よさ」を重視しているため、室内や荷物スペースが広く、使い勝手が非常に良いです。座り心地が良く、しかも疲れないシートも非常にうれしいポイントです。
またミニバンにカテゴライズされることもあるシエンタ、プチバンとも呼ばれるルーミーやソリオは、ボックス型の室内で車内は広々。スライドドアも付いているので、子どもやお年寄りの乗り降りも安心です。
<関連記事>広々座れるクルマが欲しい!後部座席が広いクルマ5選
ガリバーはメーカー横断で車選びをアドバイス
コンパクトカーで特に重視したいのは燃費と安全性能です。価格や納期も踏まえて中古車を検討する場合は、モデルチェンジ前後で何が変わったのかを注意しましょう。燃費や安全装置は車種によってはモデル前後で大きく変わります。
ガリバーでは「トヨタのアクアと日産のノート、自分はどっちが合ってるの?」「200万円以下で、かっこいい輸入車が欲しいんだけど」といったご相談も承っています。お気軽にお声がけください。