セダンの上質さに実用性をプラス
ステーションワゴンとはクルマの前方に突き出したボンネットがあり、後方にヒトと荷物を積めるスペースを兼ね備えたクルマです。多くの場合はセダンをベースに開発されており、「セダンのボディに、広いラゲッジスペースが付いたもの」を想像すると分かりやすいです。
その最大の魅力は、セダンのような上質な作りと走行性能を備えていながら、広い荷物スペースも兼ね備えていて実用性も高いこと。サイズも大きすぎないため燃費性能も比較的高く、日本でも駐車場に困ることが少ないサイズ感です。
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海外では依然として主流
日本ではあまり展開されていないステーションワゴンですが、実は海外ではかなりメジャーなボディタイプ。例えばメルセデス・ベンツはCクラスやEクラスのステーションワゴンを出しています。
またステーションワゴンの中でも「シューティングブレーク」と呼ばれる、より背が低くスポーティーなスタイルのモデルもあります。「シューティング」という言葉がついているように、貴族が狩猟に出掛ける時に使ったクルマに由来しており、フェラーリやポルシェもこのシューティングブレークを展開しています。
ミニバンとの違いは?
多くのヒトやモノを載せられるクルマとして日本で人気なのがミニバン。「ステーションワゴンとの違いが分からない」という声も聞きますが、形に注目すると見分けやすいです。
ミニバンは「1BOX」や「1.5BOX」と呼ばれるように、大きな一つの箱のような形をしています。車内空間を広く確保するためにボンネットは突き出しておらず、また車高が高いのが特徴です。
それに対してステーションワゴンは一般に「2BOX」と言われています。ボンネットの部分と、ヒトや荷物を載せるところが分かれおり、箱を2つ組み合わせた形に近いです。車高は低く、積載量はミニバンには及びませんが、その代わりに空気抵抗が少なく走行性能が優れていることが多いです。
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7人乗りステーションワゴンの選択肢
日本ではステーションワゴン自体の数が少なく、セダンをベースに造られているステーションワゴンは5人乗りがほとんど。そのため、現在新車で買える7人乗りステーションワゴンは実質的にありません。
7人乗りのステーションワゴンが欲しい場合、「新車でステーションワゴン風のクルマを買う」か「中古で買う」のどちらかになります。具体的には、以下のような車種があります。
選択肢 | 車種 |
---|---|
新車で「ステーションワゴン風」のクルマ | BMW「2シリーズグランツアラー」 フォルクスワーゲン「トゥーラン」 |
中古車のステーションワゴン | トヨタ「プリウスα」 スバル「エクシーガ」 ホンダ「ジェイド」(6人乗り) |
ここからは各車種の詳細をご紹介していますので、クルマ選びの参考にしてください。
各車種の新車価格、中古車相場はガリバーが集計し自動車カタログページに掲載しているものです。情報は作成時点のものであり、今後変動する可能性があります。
BMW「2シリーズグランツアラー」
- 新車時価格:447万円~778.8万円(2シリーズ全体)
- 中古車相場:57.7万円~828万円(2シリーズ全体)
- 全長4,585㎜×全幅1,800㎜×全高1,640㎜
グランツアラーはミニバンに分類されますが、その見た目や走行性はステーションワゴンにかなり近いです。
コンパクトミニバンの「シエンタ」や「フリード」でも全高は1,700㎜前後ありますが、グランツアラーの全高は1,640㎜と低め。またBMWはキビキビとした走りやキレのあるハンドリングにこだわっているメーカーで、走りもミニバンとは思えないほどスポーティです。
全長があまり長くないため、3列目は予備のシートとして考えた方が良いでしょう。3列目を収納した場合の荷室の積載量は560Lです。
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フォルクスワーゲン「トゥーラン」
- 新車時価格:284.7万円~476.5万円(2016年~2023年現行)
- 中古車相場:13万円~410万円(2016年~2023年現行)
- 全長4,535㎜~4,540㎜×全幅1,830㎜×全高1,670㎜
グランツアラーより30㎜ほど全高の高いトゥーラン。大衆車を多く販売しているフォルクスワーゲンらしく、トゥーランは華やかさよりも実用性を重視した造りです。コンパクトなサイズでも上手く車内空間を確保しており、運転席・助手席後ろに折り畳み式テーブルを設置するなど小さな気遣いも感じられます。
走行性能はグランツアラーの方が良いものの、燃費性能はトゥーランに軍配が上がります。
2列目と3列目はフルフラットにすることができ、シートアレンジの豊富さもトゥーランの強みです。ただしトゥーランの3列目もあまり広くありません。
トヨタ「プリウスα」
- 中古車相場:29万円~453万円
- 全長4,630㎜~4,645㎜×全幅1,775㎜×全高1,575㎜
プリウスαは2021年まで販売していたステーションワゴンです。その名の通りプリウスをベースに開発されたクルマで、プリウスより100㎜ほど全長が長くなっています。
3列目のシートはあまり広くないので、子ども用や予備のシートとして考えておくと良いでしょう。3列目を使用している場合の積載量は200L。これでも日常生活に問題はありませんが、3列目を収納すれば505Lもの積載量が生まれます。
プリウスαはハイブリッドカーで、最高燃費は20.7㎞/L(WLTCモード)。3列目を搭載しているクルマとしてはとても優秀な数値です。
スバル「エクシーガ」
- 中古車相場:13万円~259.2万円
- 全長4,740㎜×全幅1,775㎜×全長1,660㎜
エクシーガは2008年〜2015年まで販売されていたクルマです。ボディタイプとしてはミニバンに分類されるものの、スバルは「7シーター・パノラマツーリング」と称して販売していました。全高が低く、形としてはステーションワゴンに近いです。2015年4月以降はSUVモデルのエクシーガクロスオーバーへと大きく様変わりしました。
走行性にこだわるスバルが打ち出したクルマなだけあり、走行性能がとても優れています。サイズもプリウスαやグランツアラーより一回り大きく、3列目にもある程度ゆとりがあります。
6人乗りならホンダ「ジェイド」も
- 中古車相場:59.8万円~289.9万円
- 全長4,660㎜×全幅1,775㎜×全高1,530㎜~1,540㎜
7人乗りではないものの、3列シートを備えたステーションワゴンとしてご紹介しておきたいのがホンダのジェイド。
ハイブリッドモデルのみの展開で、その全高は1,530mmとかなり低め。よりクーペに近い流れるシルエットを備えておりエレガント。日本では宣伝に力を入れていなかったので知名度は低いですが、使い勝手が良いい一台です。
2020年に新車販売は終了してしまい、現在は中古車のみ。知名度が低いことも手伝って中古車価格もリーズナブルです。
3列ミニバンやSUVも含めて検討を
7人乗りのステーションワゴンは選択肢が少なく、「思ったようなクルマが見つからなかった」というケースもあるでしょう。そういった場合は、ステーションワゴンに似た他のボディタイプも含めて検討しましょう。
ガリバーでは「いかにもミニバンという感じの見た目は嫌だ」「できれば200万円台で輸入車が欲しい」など、好みや条件を伺いながらメーカー横断でピッタリのクルマをご案内します。ウェブや電話からの相談、「今のクルマの査定を受けるついで」でも構いません。お気軽にご利用ください。
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プリウスαのカタログ情報
- 平成23年5月(2011年5月)〜令和3年3月(2021年3月)
- 新車時価格
- 235.0万円〜362.2万円
プリウスαの在庫が現在130件あります
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