日産セレナe-POWER vs Sハイブリッド徹底比較!ハイブリッドvsガソリン

自動車ニュース / ガリバー

2018.12.29

日産セレナe-POWER vs Sハイブリッド徹底比較!ハイブリッドvsガソリン

日産 セレナe-POWER vs Sハイブリッド徹底比較

この記事では、e-POWERと Sハイブリッドのデザインや走行性能、安全装備を徹底比較。また、エンジンの違いやメカニズム、購入の際の値引き術についても詳しく解説。大人数で乗車できるため、ファミリーカーとしてだけでなくアウトドアやレジャーにも大活躍、また、大きなボディだからこその視野の広さを生かし、運転がしやすいという点も魅力的なミニバン。購入を迷われている方の参考となる情報が掲載されている。

この記事の目次 CONTENTS
1.日産 セレナの歴史・概要
2.コンセプト&エクステリアデザイン
3.インテリア&装備
4.走り、メカニズム
5.おすすめはe-POWER? それとも、Sハイブリッド?
6.新車値引き交渉のポイント
7.日産 セレナ e-POWER/Sハイブリッド 価格・スペック

1.日産 セレナの歴史・概要

現行の日産セレナ(C27型)は、2016年にフルモデルチェンジし5代目(C27型)となった。搭載されていたパワーユニットは、Sハイブリッドと呼ばれる2.0Lガソリンエンジンのみ。
他社と比べて本格的なハブリッド車を持たないセレナは、販売面で完全に不利な状況に陥った。

2018年3月には、満を持してセレナe-POWERを投入。このセレナe-POWERの登場によって、2018年3月から5月までの販売台数は、5ナンバーミニバンとしてナンバー1の座を奪取している。
5代目C27型セレナは、先代となる4代目C26型のプラットフォーム(車台)を改良して使用している。そのため、クルマの持つ基本性能に劇的な変化はない。

一般的なガソリン車に近い、Sハイブリッド

当初、セレナに搭載されていたパワーユニットは、Sハイブリッドと呼ばれる2.0Lガソリンエンジンのみだった。ハイブリッドと名付けられているものの、モーターでの走行はできない。
この仕組みは、ECOモーターと呼ばれる小さなモーターがエンジンの補助をするといったマイルドハイブリッド方式で限りなく、一般的なガソリン車に近い。

燃費は人気グレードのハイウェイスターXセレクションで、クラストップベルとなる16.6㎞/L達成。
ライバル車であるトヨタ ヴォクシーと比べると0.6㎞/Lほど良い程度になっている。

ライバル車にハイブリッドが投入、販売面で不利な状況に

2017年9月に、ライバルのホンダ ステップワゴンに待望のハイブリッド車が投入され、5ナンバーミニバンで本格的なハイブリッド車を持たないのは、セレナだけとなった。
この5ナンバーミニバンセグメントも、ハイブリッド車の人気が高く、ハイブリッド車を持たないセレナは、販売面で完全に不利な状況に陥った。

セレナe-POWERの登場で、宿敵ヴォクシーを上回る人気を得た

日産は、ハイブリッド車がないセレナの売れゆきが不況になることをわかっていたはずだ。
そこで満を持して2018年3月に投入されたのが、セレナe-POWERだ。すでに、ノートに搭載されていたe-POWERユニットをバージョンアップさせたものを搭載。
2代目リーフと同じ320Nmという大トルクを発揮した。燃費も大幅に向上し、26.2㎞/Lというクラストップレベルを達成。

このセレナe-POWERの登場で、販売台数も大きくジャンプアップした。
2018年3月から5月までの販売台数は、最強のライバルといえるヴォクシーを破り、単一車名の5ナンバーミニバンとしてナンバー1の座を奪取している。

日産 セレナ e-POWER
日産 セレナ Sハイブリッド

2.コンセプト&エクステリアデザイン

e-POWERとSハイブリッドの外観上の大きな変更点は無い。細部に若干違いがある程度。

外観上での差別が物足りないe-POWER

日産 セレナ e-POWER

e-POWERは燃費効率などを考慮した15インチホイール。空力を向上させるために、ボディサイド側から後方に伸びたリヤスポイラーが装備された。
また、e-POWERにはグリルにブルーの差し色が入り、エンブレムなどもe-POWERに変更。

e-POWERの価格は、Sハイブリッドに対してかなり高価な設定になっている。
そうしたことを踏まえると、もう少しe-POWERは外観上で差別化する必要がある。

ボディによく合うSハイブリッドのホイール

日産 セレナ Sハイブリッド

Sハイブリッドのハイウェイスター系は16インチホイール。
セレナのボディは大きいので、カッコよく見えるのはe-POWERの15インチホイールよりも、Sハイブリッドの16インチホイールだ。
リヤスポイラーの形状もやや異なる。

3.インテリア&装備

安全装備では差が無いものの、インテリア・機能面で差が出たe-POWERとSハイブリッド。

e-POWERは、7人乗りのみの設定

e-POWERとSハイブリッドで、インテリア上の大きな違いは乗車定員となっている。

e-POWERは、走行用のリチウムイオンバッテリーをセンターコンソール付近床に設置。このため、スマートマルチセンターシートが使用できなくなった。
この機能でセレナは、2列目シートを3人乗りとしていた。スマートマルチセンターシートが無くなったことで、e-POWERの2列目シートはキャプテンシートになり7人乗り仕様になっている。

8人乗りが条件になると、Sハイブリッドという選択肢しかない。セレナは、クラストップレベルの室内空間を持っている。

日産 セレナ e-POWER
日産 セレナ Sハイブリッド

モーターの回生ブレーキを利用したe-POWER Drive

セレナのウリであるプロパイロットなどの装備は、e-POWERとSハイブリッドで大きな差異はない。
装備という機能面の差は、e-POWERにはモーターの回生ブレーキを利用したe-POWER Driveだ。この機能は、ECOモードやSモードなどが選択可能となっている。
また、できる限りEV走行になるマナーモードや、エンジンによる発電で積極的に充電するチャージモードなどのドライブモード選択が可能になっている。

予防安全装備の積極的な選択が必要

e-POWER、Sハイブリッド共に、安全装備は物足りない仕様になっているので注意が必要だ。
ヴォクシー系には装備されていない歩行者検知式自動ブレーキこそセレナには標準装備されているが、車線逸脱防止支援や踏み間違い衝突防止アシスト、プロパイロット、サイド&カーテンエアバッグなどはセットオプション設定となっている。
こうした装備を積極的に選ぶ必要がある。

日産 セレナ e-POWER
日産 セレナ Sハイブリッド

4.走り、メカニズム

システムだけでなく、機能面でもSハイブリッドに大きな差を付けたe-POWER。

リーフと同じシリーズハイブリッドシステムを搭載

Sハイブリッドに対して320Nmという大トルクを誇るe-POWERは、かなり力強く、この差は大きい。
e-POWERは、1.2Lエンジンで発電している。この発電を利用した、EV(電気自動車)のリーフと同じモーターを駆動して走行する、シリーズハイブリッドシステムを搭載している。
1.2Lエンジンは、発電のみに使用されているのが特徴だ。

日産 セレナ e-POWER

静粛性だけでなく燃費性能でもe-POWERが上回る

通常走行時の静粛性面でも、e-POWERはSハイブリッドを上回る。ただし、停車時に発電するためにエンジンがやや高めの回転で回る。
この時、少々うるさく感じる。カーブなどでの安定感も増している印象だ。

e-POWERの燃費性能は26.2㎞/Lと、Sハイブリッドの16.6㎞/Lを圧倒。ただ、e-POWERも弱点がある。
他社のハイブリッドと比べると低・中速域の燃費は良いのだが、高速域での燃費が悪くなる傾向が強い。

e-POWER Driveで疲労のない運転が可能に

e-POWERのみの機能が、e-POWER Driveだ。アクセルを離すと回生ブレーキが強力に効くため、アクセルペダルひとつで発進から停止までできる。
運転に慣れると、アクセルとブレーキの踏み換え回数が大幅に減るので、疲労も軽減できる。

マナーモード、チャージモードのドライブモードの選択が可能

e-POWERには、できる限りモーターのみで走るマナーモードがある。これを使えば、早朝や深夜など、近所に迷惑をかけることもない。
このマナーモードを積極的に使えるように、エンジンで発電した電力を積極的に充電するチャージモードもある。
郊外の幹線道路で、チャージモードを使い充電。住宅街に入ったら、マナーモードでEV走行といったドライブモードの選択が可能だ。

非常に静かで振動を少なくしてくれるモーター

Sハイブリッドの2.0Lガソリンエンジンは、150ps&200Nmという出力をもつ。モーターが装備されているものの、ほとんど存在感がない。
しかし、アイドリングストップからのエンジン再始動時には、このモーターは良い仕事をする。

エンジンの再始動時には、キュルキュルという大きな音と振動が伴う。しかし、Sハイブリッドでは、この小さなモーターがエンジンの再始動を担当している。
そのため、非常に静かで振動も少ない。街中では何度もエンジンの再始動を繰り返すので、とても快適だ。

日産 セレナ Sハイブリッド

Sハイブリッドは力強い走りよりも燃費志向

Sハイブリッドの走行フィーリングは、かなり燃費志向だ。力強さという感覚とは無縁の印象がある。
ECOモードなどを選択すると、よりアクセルレスポンスが鈍くなる。ただし、アクセル操作が雑なドライバーだと、明確に燃費がよくなる効果もある。

5.おすすめはe-POWER? それとも、Sハイブリッド?

環境性能が重視され、ハイブリッドやEVなど電動化技術が採用されたモデルがこれからドンドンと多くなる。そんな中、今あえてガソリン車を選ぶというのは、あまり未来を感じさせない。

未体験のドライビングが体験できるe-POWERがおすすめ

できるなら、e-POWERを選んだ方が良いだろう。
モータードライブによる力強さや静粛性、回生ブレーキを使ったe-POWER Driveなどにより、今まで経験したことのないドライビング体験が得られ満足度も高くなる。
ノートe-POWERがヒットした大きな理由のひとつも、こうした未体験のドライビング体験によるものだ。
こうしたクルマそのものの満足度という面では、e-POWERが勝っている。

短期間の乗り換えならe-POWERが有利

ハイブリッド人気は、今後も続くだろう。中古車マーケットも同じくハイブリッド車の人気が高い。
こうなると、ガソリン車とハイブリッド車の価格差は非常に大きくなると見込まれる。
とくに、中古車としての売却が前提となる短期間での乗り換えなら、e-POWERが有利になるだろう。

コストパフォーマンスではSハイブリッドが有利

一度クルマを買ったら乗り潰すという人で、予算最優先ということになると、ガソリン車であるSハイブリッドの方がオススメだ。
Sハイブリッドは、e-POWERに比べ50万円程度安い。この価格差を、減税メリットや燃費差による燃料費で元を取ることは非常に難しい。
コストパフォーマンスという面だけで見れば、Sハイブリッドという選択になる。

日産 セレナ e-POWER
日産 セレナ Sハイブリッド

6.新車値引き交渉のポイント

セレナe-POWERの登場で、ヴォクシー系3姉妹(ヴォクシー、ノア、エスクァイア)・ステップワゴンと、3社異なるハイブリッドが出揃った。
2017年9月以前は、ハイブリッド車をもっていたのはヴォクシー系のみ。それだけに、ハイブリッド車に関しては強気の販売がされていた。
しかし、どのメーカーもハイブリッド車を用意したことから、ハイブリッド車でも値引きに関してはかなり有利な戦いができるようになった。

ヴォクシー系3姉妹・ステップワゴンとの競合は絶対条件

値引きを引き出す基本テクニックは、まず競合させること。競合無しに大幅値引きを引き出すことは、ほぼできないと思っていい。
セレナが本命の場合、ヴォクシー系3姉妹の内1台と、ステップワゴンの2台の見積りを必ず先に取っておくこと。
セレナが本命だからといって、焦ってセレナの見積りを最初に取りに行ってはいけない。セレナが本命車種だと見破られる可能性が高くなるからだ。

日産 セレナ e-POWER
日産 セレナ Sハイブリッド

営業マンの説明を受けた上で、セレナ検討中ということを伝える

セレナの商談時には、本命車種はヴォクシー系3姉妹かステップワゴンのいずれかといった雰囲気を出しながら、セレナもとりあえず見に来た程度で話を進めよう。
ライバル車の見積りをすでに取ってあることを告げ、説明を聞くのだ。

ポイントは「営業マンの説明でセレナもいいことがよく分かった。セレナも予算次第だが、購入リストに入れたい」というようなことをさりげなく伝えよう。
購入リストに入れてくれると聞き、営業マンはさらに戦闘モードに入るだろう。

具体的な金額を提示、さらに値引きアップを狙う

いよいよセレナの見積書の作成となったときに「各車、予算が厳しいと伝えたこともあり、かなり頑張った見積りをもらっている」と伝えよう。
当然、営業マンは値引き額を聞いてくるが「他のディーラーには、値引き金額は教えないでくれ、と強く言われている」と断ることが大切だ。営業マンに自分の手の内を明かしてはならない。

見積書が出てきたら「うーん、厳しいなぁ」とつぶやき「ちょっと検討する」とし、帰ってもかまわない。
引き止めてきたらチャンスだ。すぐに決めてくれるのならと、値引き金額がアップする可能性が高い。
再度提示された値引きを見たら、ここでも難色を示そう。「すぐ決めろというのなら、あと〇〇万円は値引きしてほしい」と具体的な金額を提示してみよう。
「今決めるから、店長に決済取ってきたら?」と逆に営業マンに値引きの即決を要求してみるといいだろう。
ここで、値引きアップされなかった場合、再度検討するとして帰宅してもいい。

営業マンのノルマ達成のタイミングを待つことも重要

営業マンやお店は、ノルマが達成できそうなときは、こうした顧客はあまり追ってこないが、ノルマが厳しいときにはしつこく追ってくる。
購入タイミングも大切なので、少し長めに商談し、営業マンが値引きしてでもノルマ達成を優先するタイミングを待つのもいい。

購入タイミングは2~3月、6~7月、9月の繁忙期

とくに、セレナの場合、ヴォクシーより売れているので値引きは厳しいように感じる。
しかし、日産がトヨタに勝てる車種は少なく、相手がヴォクシーというのであれば、販売台数で勝ちたいという意識が強いため、大幅値引きに出る可能性も高い。
購入タイミング的に買い手が有利になるのは、2~3月、6~7月、9月の繁忙期。このタイミングに合わせて、少し前から商談すると優位に値引き交渉ができる。

買取店での事前査定で、より新車をお得に購入する

値引きと同様に重要なのが、下取り金額の処理だ。まずは、新車の見積書を取る前に買取店に行き、必ず査定しておこう。
大幅値引きが出たとしても、下取り車の価格が安ければ意味がないからだ。買取店で査定することで、下取り車の正しい価格が分かる。
そもそも、買取店での査定が下取り価格より安ければ、買取店の存在価値はない。

ディーラーによっては、値引きした分、下取り車の価格を安くして利益を取り戻そうとする。結果的に損しないためには、買取店での査定は必須だ。
どこで売却するかは、最終的に最も高値を付けたところに売ればいい。

日産 セレナ e-POWER
日産 セレナ Sハイブリッド

より高く売れる、個人間売買の利用もおすすめ

もし、時間と手間をかけていいというのであれば、より高く売れる個人間売買もおすすめだ。
ただし、フリーマーケット系やオークション系では、名義変更やお金のやり取りなど、トラブルの元になるリスクが高い。

しかし、中古車大手のガリバーが開設しているクルマの個人間売買専門サイト「ガリバーフリマ」では、代金の回収や名義変更をガリバーが代行してくれる。当然、個人間でのリスクも低くなる。
リスク回避のための多少手数料が若干かかるが、トラブル解消できるのであれば安いものだろう。

7.日産 セレナ e-POWER/Sハイブリッド 価格・スペック

日産 セレナ e-POWERとSハイブリッドの価格・スペック情報は以下の通り。

セレナe-POWER(FF)価格

グレード名 価格
e-POWER X 2,968,920円
e-POWER ハイウェイスター 3,178,440円
e-POWER XV 3,128,760円
e-POWER XV(防水シート車) 3,161,160円
e-POWER ハイウェイスター V 3,404,160円
e-POWER ハイウェイスター V(防水シート車) 3,436,560円

セレナSハイブリッド(FF)価格

グレード名 価格
S 2,435,400円
X 2,489,400円
G 2,847,960円
ハイウェイスター 2,678,400円
ハイウェイスターG 3,011,040円
X Vセレクション 2,674,080円
X Vセレクション(防水シート車) 2,706,480円
ハイウェイスター Vセレクション 2,934,360円
ハイウェイスター Vセレクション(防水シート車) 2,966,760円

セレナSハイブリッド(4WD)価格

グレード名 価格
X 2,733,480円
G 3,135,240円
ハイウェイスター 2,965,680円
X Vセレクション 2,918,160円
X Vセレクション(防水シート車) 2,950,560円
ハイウェイスター Vセレクション 3,194,640円
ハイウェイスター Vセレクション(防水シート車) 3,227,040円

日産 セレナ ハイウェイスター Vセレクションのスペック情報

全長×全幅×全高 4770×1740×1865mm
ホイールベース 2860mm
最小回転半径 5.5m
車両重量 1650kg
排気量 1997cc
最高出力 110kW(150PS)/6000rpm
最大トルク 200N・m(20.4kgf・m)/4000rpm
トランスミッション CVT

日産 セレナ e-POWER ハイウェイスター Vのスペック情報

全長×全幅×全高 4770×1740×1865mm
ホイールベース 2860mm
最小回転半径 5.5m
車両重量 車両重量
排気量 1198cc
最高出力 62kW(84PS)/6000rpm
最大トルク 103N・m(10.5kgf・m)/3200-5200rpm
モーター最高出力 100kW(136PS)
モーター最大トルク 320N・m(32.6kgf・m)
トランスミッション CVT

クルマ評論家 CORISM代表

大岡 智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員