レクサスは、新型コンパクトSUVであるUXの発売を開始した。新型レクサスUXは、レクサスブランドのSUVの中で、最も小さなボディサイズになる。どのような特徴があり、どこが長所・短所なのか、そして選ぶとすればどのグレードがおすすめなのかを詳細にまとめた。レクサスファンはぜひ最後まで読んで、UXが自分の愛車に足るクルマかを見極めてほしい。

この記事の目次 CONTENTS
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1.新型レクサスUXはレクサスブランドの最量販車種として期待されている
2.都会派SUVとしての価値を提供する新型レクサスUX
3.「セキュア」をキーワードに安心・安全なデザインに
4.泥臭さを感じさせないスポーティなインテリア
5.新型UXはC-HRと同じプラットフォームを採用している
6.新パワーユニット2タイプのうちハイブリッドの燃費は27.0㎞/L!
7.日本マーケット向きではない2.0Lガソリンエンジン…その理由は?
8.高級車に相応しい安全装備だが物足りない部分も
9.「ハイブリッド車がベストな理由は?」レクサスUXの選び方
10.レクサスUXの価格・燃費・スペックなど

1.新型レクサスUXはレクサスブランドの最量販車種として期待されている

高級車ブランドとして、販売が好調なレクサス。この販売を支えているのがSUVモデルだ。とくに、ミドルサイズのNXや、やや大型のRXの販売台数が好調だ。

販売台数に伸び悩むレクサスを支えてきたSUV―RXとNX

レクサスブランドのラインアップは、セダンが中心。本来ならば、主力のセダンがレクサスを支えるはずだった。しかし、セダンマーケットは輸入車中心へシフト。レクサスの販売台数は伸び悩んでいた。

さらにSUVブームが訪れ、ますますセダンが売れない環境になってきた。しかし、そんな中、レクサスブランドを支えてきたのがRXとNXというSUVだ。
2018年上半期の販売台数ランキングにおいて、レクサスブランドで唯一ベスト50位内に入ったのはNX300hだ。

扱いやすく安価な価格帯の新型UXに期待が高まる

新型UXは、NXよりも小さく日本でも扱いやすいボディサイズをもつコンパクトSUV。しかも、価格も3,900,000円からと、CTを除けば最も安価な価格帯になる。

当然、販売台数はNXを大きく超えることが期待される。
まさに、今後のレクサスブランドを支える看板車となる可能性をもつモデルなのだ。

2.都会派SUVとしての価値を提供する新型レクサスUX

新型レクサスUXは、都市部での仕様を強くイメージして開発された。コンセプトは「Creative Urban Explorer」だ。

人気カテゴリーの中でも扱いやすいボディサイズ

ボディサイズは、全長4,495×全幅1,840×全高1,540㎜となり、Cセグメントと呼ばれるコンパクトカーのカテゴリーに属する。
国産車でのライバルは、同じトヨタのC-HRや三菱エクリプスクロスなどだ。

価格帯が近い輸入車では、BMW X1やX2、メルセデス・ベンツGLAなどになる。人気カテゴリーということもあり、群雄割拠となっている。

新型UXのボディサイズは小さいので、狭い道が多い日本での使い勝手も良好だ。駐車場の出し入れなどで、使いやすさの指標になる最小回転半径は5.2mと小さい。
この5.2mという数値は、このクラスではやや小さめ。クラストップレベルの扱いやすさをもつ。

都市部での使用を想定しているが立体駐車場には入れない

ただ、残念ながら新型UXの全幅は1,800㎜を大きく超えてしまった。都市部に多い立体駐車場の全幅制限1,800㎜。こうした立体駐車場には入れない。
都市部で使うことを前提としたSUVとしては、残念なポイントだ。

これは、やはりレクサスブランドが日本マーケットを重視していないことを感じさせる。

3.「セキュア」をキーワードに安心・安全なデザインに

新型レクサスUXは、「セキュア」をキーワードとしたデザインとなった。セキュアとは、安心な・危険のない、という意味もつ。
このキーワードを新型UX用に「タフな力強さ」「守られている安心感」「見晴らしのよさ」に置き換えたデザインとなっている。

とにかく複雑な造形が特徴的なスタイル

新型UXのスタイルは、お馴染みのスピンドルグリルや複雑な面と線で構成されている。とにかく複雑な造形が特徴だ。
とくに、サイド&リヤビューは、そんな印象が強い。大きく張り出したフェンダーや、リヤへ向けて大胆にキックアップするシャープなキャラクターラインなどは、ひと目でレクサス車であることが分かる。

細部までこだわりを見せる新型UX

デザインだけでなく、アーチモールを整流効果の高い形状にしたり、17インチホイールも空気抵抗を抑えるなど、優れた機能性をもち、機能美にもこだわった。

4.泥臭さを感じさせないスポーティなインテリア

新型UXインテリアは、かなりスポーティでと洗練されたものとなった。
SUVは、やはりオフローダー的なイメージをもつため、力強さなどをアピールするデザインを採用することが多い。しかし、新型UXはそんな泥臭さをほとんど感じさせない。
まるで、スポーツカーのようなデザインとなった。

安全運転への配慮と見た目のスッキリを両立

そして、センターコンソール上部には、10.3インチワイドディスプレイが設置されている。設置位置が高く画面も大きいので見やすく、そして視線移動が少なく安全運転にも貢献してくれる。

そのため、操作系スイッチは一直線に整然と配置された。見た目はスッキリしていてキレイに見える。
ただ、スイッチそのものは小さく、運転中は手元を見ないと操作しにくい印象だ。

5.新型UXはC-HRと同じプラットフォームを採用している

新型UXには、GA-Cプラットフォーム(車台)が採用された。このプラットフォームは、トヨタC-HRやプリウスなどと基本的に同じものだ。
このGA-Cプラットフォームをベースにし、新型UX用に細部が変更されている。

ボディ関係では、ボディ剛性を上げるために、レーザースクリューウェルディングや構造用接着剤の使用部位拡大と、ドア開口部環状構造が採用された。

サスペンションのグレードアップでより快適な乗り心地へ

強固なボディを得たことで、サスペンションもよりグレードアップされたものが使われている。
新型UXサスペンションは、フロントがマクファーソンストラット、リヤにダブルウイッシュボーンを採用した。
ショックアブソーバーには、振動の低減とリニアな操舵フィーリングを実現する FCD(フリクションコントロールデバイス)を追加。より快適な乗り心地性能を得た。

新機能のアクティブコーナリングアシストを追加

また、新たな機能として、運転のしやすさや楽しさをアシストするアクティブコーナリングアシスト(ACA)が用意された。
この機能は、ブレーキ制御によるトルクベクタリング。カーブなどでは、内輪に軽いブレーキをかけ、カーブで外側にふくらみやすくなる状態を抑制する。
カーブで曲がりやすいと感じる機能だ。

6.新パワーユニット2タイプのうちハイブリッドの燃費は27.0㎞/L!

新型UXには、新型のパワーユニットが2つも投入された。注目は、やはりハイブリッドシステムだ。

このハイブリッドシステムは、新2.0L直4エンジンM20A-FXS型を搭載。この新エンジンは、世界トップレベルの熱効率41%を実現している。
この高効率エンジンの恩恵もあり、UX250hのJC08モード燃費は27.0㎞/Lとなった。

よりパワフルな仕様で爽快な走りを期待

C-HRなどに搭載されている1.8Lハイブリッドシステムと比べると、2.0Lハイブリッドシステムは、かなりパワフルな仕様となっている。
2.0Lハイブリッドのシステム出力は184ps。1.8Lのハイブリッドシステムは122ps。
たった200㏄排気量が増えただけなのに、パワーは62psもアップしている。爽快な走りが期待できるパワーユニットだ。

7.日本マーケット向きではない2.0Lガソリンエンジン…その理由は?

新型UXのガソリン車には、新型となるM20A-FKS型直4 2.0Lエンジンが用意されている。このエンジンも、ハイブリッドと同様、世界トップレベルの熱効率40%を誇る。
JC08モード燃費は17.2㎞/Lと良好だ。

低燃費ながら珍しい高回転型エンジン

この新2.0Lエンジンは、低燃費でありながら最高出力174psを誇る。
注目したいポイントは、その最高出力の発生回転数が6,600rpmと、今時珍しい高回転型。このガソリン車の走りにも期待したいところだ。

日本で敬遠されがちなハイオク仕様

だが、相変わらずレクサスは日本マーケットに対して冷ややかだ。
この新2.0Lエンジンは、ハイオクガソリン仕様。日本では、ハイオク仕様は敬遠される傾向が強い。
そのため、他の自動車メーカーでは、欧州でハイオク仕様のエンジンを、レギュラー仕様に変更して販売しているくらいだ。

8.高級車に相応しい安全装備だが物足りない部分も

新型UXには、歩行者検知式自動ブレーキを含む先進予防安全装備である「Lexus Safety System +」が標準装備されている。
このLexus Safety System +は、夜間の歩行者と昼間の自転車を検知できる高性能タイプだ。

また、サイド&カーテンエアバッグやニーエアバッグも標準装備化。新型UXは、どのグレードを選んでも一定の安全性能を誇る。

後側方車両を検知する安全装備はオプション設定か装着不可

レクサスという高級車ブランドとしては、安全装備が物足りない。

車線変更時に後側方から接近するクルマを検知、警報を発するブラインドスポットモニター[BSM]と、バックで出庫するときに、後側方から接近する車両の存在を検知・警報を発し、接近する車両と衝突する可能性が高い場合、自動ブレーキをかけるパーキングサポートブレーキ (静止物+後方接近車両)[PKSB]は、オプション設定か装着不可となっている。

高級車だからこそ全車標準装備化されるべき安全装備

オプション価格は、わずか64,800円。高級車なのに、安全装備をケチケチしていては、ブラインドイメージも悪くなる。
とくに、BSMと類似した機能は、コンパクトカーのマツダ デミオでも全車標準装備化されているくらい一般的な予防安全装備だ。

9.「ハイブリッド車がベストな理由は?」レクサスUXの選び方

レクサスUXの選び方は、まずパワーユニットを決めたい。2.0Lガソリンエンジンと2.0Lハイブリッドシステムの2択となる。

経済性やリセールバリューは2.0Lハイブリッドシステムの圧勝

この選択だが、もはや2.0Lハイブリッドシステムしかない。2.0Lガソリンエンジンは、パワフルだがハイブリッド並みとはいえず、少々中途半端。
しかも、燃費はハイオクなので、燃料費の経済性という点でもあまりメリットはない。

もちろん、ハイブリッド車はガソリン車に対して35万円高価だ。
平成30年度のエコカー減税では、ハイブリッド車は20万円弱程度減税されるのに対して、ガソリン車は3万円程度に止まる。こうなると、価格差は大幅に縮まるからだ。

また、短期で売却する場合、リセールバリューもハイブリッド車の方が高価になるので、その差はさらに縮まる。

豪華さ重視ならバージョンL、スポーティさを求めるならFスポーツ

グレード選びでは、充実装備のバージョンCをベースに検討するといいだろう。
本革シートなど、より豪華さを重視するならバージョンL、スポーティさを求めるのならFスポーツという選択になる。
標準グレードは、やや装備が貧弱な印象だ。

安全装備であるBSMとPKSBは必須のオプション

必須オプションとなるのは、安全装備であるBSMとPKSBのセット。さらに、車両周辺の安全確認をモニターで確認できるサポートするパノラミックビューモニターがお勧めだ。
高齢者や女性、運転の苦手な人にとっては、使用頻度の高い安全装備となる。

4WDであるE-Fourの設定はハイブリッド車のみ

また、ハイブリッド車のみに、4WDであるE-Fourがある。このE-Fourは、後輪をモーターで駆動するタイプ。
注意したいのは、E-Fourは一般的なSUVのような走破性能を重視したものではないということ。あくまで、滑りやすい道でのアシスト機能と考えたほうがよい。

E-Fourは、降雪地域でも雪深い道での走行はSUVとはいえ苦手。
降雪地域に住んでいるなど、どうしても4WDが必要という以外、FF(前輪駆動)で十分だろう。こうした仕組みなので、都会派SUVと呼ぶしかない事情がある。

10.レクサスUXの価格・燃費・スペックなど

レクサスUX価格は以下の通り。

2.0Lガソリン車(FFのみ)

グレード 駆動 価格
UX200 FF 3,900,000円
UX200 “version L” FF 4,740,000円
UX200 “F SPORT” FF 4,430,000円
UX200 “version C” FF 4,140,000円

2.0Lハイブリッド

グレード 駆動 価格
UX250h 2WD(FF) 4,250,000円
AWD 4,510,000円
UX250h “version L” 2WD(FF) 5,090,000円
AWD 5,350,000円
UX250h “F SPORT” 2WD(FF) 4,780,000円
AWD 5,040,000円
UX250h “version C” 2WD(FF) 4,490,000円
AWD 4,750,000円

レクサスUX 250h “F SPORT” AWDのスペック

レクサスUX 250h “F SPORT” AWDのスペックは以下の通り。

ボディサイズ(全長×全幅×全高) 4,495×1,840×1,540mm
ホイールベース 2,640mm
車両重量 1,610kg
総排気量 1.986cc
エンジン最高出力 107kw (146ps) / 6,000rpm
エンジン最大トルク 188N・m (19.2kg-m) / 4,400rpm
モーター最高出力前後 前:80kw (109ps) 後:5kw (7ps)
モーター最大トルク前後 前:202N・m (20.6kg-m) 後:55N・m (5.6kg-m)
駆動方式 E-Four (電気式4輪駆動方式)
JC08燃料消費率 25.2km/L
WLTCモード燃費 21.6㎞/L
定員 5人