コンパクトカー(国産車) 人気おすすめランキングベスト3 2017冬

車種選びにお悩みの方へ。
コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この冬新車でおすすめのコンパクトカー(国産車)を聞きました。

  • RANKING BEST 1スバル インプレッサ

    スバル インプレッサ

    インプレッサは、2016年10月にフルモデルチェンジし5代目となった。今回のフルモデルチェンジは、先代モデルに対して想像を超えるほどすべての面で大幅に進化した。このモデルから、プラットフォーム(車台)は刷新されSGP(スバル グローバル プラッフォーム)が採用されている。この新プラットフォームにより、走りは格段に向上。ステアリング操作に対してクルマが素直にレスポンス良く動く。強固なボディをもったことで、サスペンションがスムースに動きリヤサスペンションは驚くほど、シッカリと路面をつかみ放さないのでとても安定感がある。また、安全装備面では国産車初となる歩行者用エアバッグを標準装備としながら、価格は200万円を切るというリーズナブルな設定となっているのも高く評価したい。こうした総合力の高さが評価され、2016-201 7日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。

  • RANKING BEST 2マツダ アクセラ

    マツダ アクセラ

    アクセラは、2016年7月に大幅改良が行われ。この改良により、アクセラは非常に魅力的なコンパクトカーになった。この大幅改良では、エンジンラインアップが大幅に見直された。2.0Lガソリン車が廃止され、CX-3にも搭載されている1.5Lクリーンディーゼルが新たに登場。アクセラスポーツ(5ドアハッチバック)には、1.5Lと2.2Lのクリーンディーゼル、1.5Lガソリンを搭載。アクセラセダンには、1.5Lガソリンと2.2Lクリーンディーゼル、そして2.0Lハイブリッドが用意されている。ようやく1.5Lディーゼルが搭載された、といった印象。アクセラはCセグメントに属するコンパクトカーなので、やはり価格も重要。2.2Lディーゼルは、圧倒的な速さを誇り魅力的だったが価格が高過ぎた。それだけに、実用できて適度にスポーティな1.5Lディーゼルの搭載が待たれていた。これで、低燃費でパワフル、価格もリーズナブルという顧客メリットが提示でき売れるクルマとなった。また、今回の大幅改良では、こちらも待望の歩行者検知式自動ブレーキ「アドバンスト スマート・シティ・ブレーキ・サポート」が一部のグレードを除き標準装備化された。

  • RANKING BEST 3日産 ノート e-POWER

    日産 ノート e-POWER

    2016年11月、ノートにシリーズハイブリッドシステムを搭載したノートe-POWERが投入された。ノートe-POWERは、1.2Lエンジンを搭載し、エンジンは発電のみ。エンジンで発電された電力を使いモーターで走る。エンジンが搭載されているとはいえ、運転感覚は、EV(電気自動車)と同じだ。トヨタなどのパラレル式ハイブリッドとは違うドライブフィールは独特。価格も売れ筋グレードで200万円を切っていることもあり、発売直後からイッキに人気モデルとなった。2016年11月の新車販売台数では、日産車として30年ぶりのナンバー1となった。

オススメランキングの3台を比較

燃費・価格
  • インプレッサ

    インプレッサは優れたクルマだが、唯一の弱点が今のところガソリン車の設定しかないことだ。搭載されるエンジンは、1.6Lと2.0Lの2タイプ。FF(前輪駆動)の1.6Lが18.2㎞/Lで、2.0Lが17.0㎞/Lか16.0㎞/L。AWD(4輪駆動)の1.6Lが17.0㎞/Lで2.0Lが16.8㎞/Lか15.8㎞/Lとなっている。この燃費値は平均的で、残念ながらそれほど優れた数値ではない。ただし、車両価格は1.6LのFF車で歩行者用エアバッグ、歩行者検知式自動ブレーキであるアイサイトまで標準装備され200万円を切る価格で設定されており、非常に価値ある価格になっている。

  • アクセラ

    アクセラに新しく追加された1.5Lクリーンディーゼル車は、経済性と力強さに優れたエンジンで、燃費値は21.6㎞/Lとなっている。この数値は、20.4㎞/Lという1.5Lガソリン車をやや上回る。この2つのパワーユニットと選択が難しい。燃費差はわずかだが、クリーンディーゼル車は燃料に軽油を使うため20円/L前後ガソリンより安い。ランニングコスト視点では、クリーンディーゼル車が優れるが、クリーンディーゼル車はガソリン車に対して、30万円弱高価なのだ。エコカー減税免税のメリットを入れても、そう簡単に元が取れるとはいえない。走行距離が長くなる人なら、燃料費差で元が取れるようになるが、逆に走行距離が短い人は、ガソリン車の方がリーズナブルになる。車両価格は、装備が良い分やや高めに見える。

  • ノート e-POWER

    ノートe-POWERのエントリーグレード「S」グレードは、アクアを超え37.2㎞/Lとクラストップとなった。しかし、エアコンレスや自動ブレーキレスといった燃費スペシャルで、メイングレードの燃費は34.0㎞/Lとなる。アクアも似たような状況で、カタログ値は37.0㎞/Lでも、何かしらのオプションを装着すると33.8㎞/Lとなる。ノートe-POWERは、メイングレードでもアクアを超えている。こうしたトリックは、デミオやフィットも行っているので注意が必要だ。ノートe-POWERの量販グレード「X」の価格は1,959,120円となっている。ライバルのハイブリッド車のエントリーグレードと比べるとやや高めだが、歩行者検知式自動ブレーキなどの装備が標準装備化されているので、実質はライバルと同等程度となる。

装備・使い勝手
  • インプレッサ

    インプレッサの安全装備は素晴らしい。日本車初となる歩行者エアバッグが標準装備化されているだけでなく、歩行者検知式自動ブレーキである「アイサイト」、サイド&カーテンエアバッグ、ニーエアバッグまでも全車標準装備化されているのだ。これほど多くの安全装備を全車標準装備化しているのは、世界的にもトップレベル。世界に誇れる日本車といえる。また、ハッチバックのスポーツのカーゴルーム容量は385L。これもトップレベルの容量を誇る。センターコンソール上部には、マルチファンクションディスプレイが設置されており、ドライバーの視線移動を少なくしながら各種の情報を手に入れることができる。

  • アクセラ

    アクセラは大幅改良により、歩行者検知式の自動ブレーキが一部グレードを除き標準装備された。全車標準装備化ではないところが残念だが、サイド&カーテンエアバッグは全車に標準装備化されているので、国産車としてトップレベルの安全装備。また、7インチWVGAセンターディスプレイ&コマンダーコントロールも、ほぼ標準装備化。コマンダーコントロールは、視線移動も少なくし手元で操作ができるので安全運転に貢献する機能だ。狭いところでの使い勝手の指標となる最小回転半径は5.3mとまずまずといったところだ。

  • ノート e-POWER

    ノートの属するBセグメントと呼ばれるコンパクトカーの中で、ノートe-POWERは歩行者検知式自動ブレーキである「エマージェンシーブレーキ」がエントリーグレードを除く全車に標準装備化している数少ない車。たくさん売れるコンパクトカーがこうした装備を標準装備化することで、結果的に交通死亡事故を減らし社会貢献できる。今のところ、アクアやデミオ、フィットなどのコンパクトカーは、歩行者検知式自動ブレーキは用意されてもいないので、交通事故のリスクを減らしたいというニーズが高いのならノートe-POWERという選択になる。さらに、移動物検知機能式のアラウンドビューモニターも用意。クルマの周囲を映像で確認できるので、不注意による人や物などの衝突防止に役立つ。

走行性能・乗り心地
  • インプレッサ

    インプレッサのプラットフォーム(車台)は刷新されSGP(スバル グローバル プラッフォーム)が採用されている。この新プラットフォームの出来がよく、インプレッサの走りの質は非常に高い。まず、ステアリング操作に対してクルマ素直にレスポンス良く反応する。乗り心地も良好。それでいて、かなりスポーティな走りをしても、強固なボディに支えられて足回りは、しなやかに動く。とくに、リヤサスペンションの剛性が高く、クルマを振り回すような運転をしても、ガッチリと路面を捕まえて放さない。この安定感は素晴らしい。また、ゆっくり走っていても楽しい、数少ないクルマに仕上がっている。

  • アクセラ

    アクセラには、クルマの挙動を最適化するG-ベクタリングコントロールを全車に標準装備した。この機能は、ドライバーのハンドル操作に応じてエンジンの駆動トルクを緻密に変化させることで、横方向と前後方向の加速度を統合的にコントロールするもの。運転時に起きる揺れを軽減することができるので、同乗者の快適性もアップ。さらに、滑りやすい路面での操縦安定性も向上させている。運転が苦手なドライバーでも、運転技術に優れたドライバーのような運転ができる。新搭載された1.5Lクリーンディーゼルは、さすがに1.5Lなので速くはないが、実用面では十分な力強さを誇り低燃費だ。また、2.2Lクリーンディーゼル車は、かなりスポーティな味付けが施されていて、かなり速い。並みのスポーツカーでは太刀打ちできないくらいの加速力を誇る。

  • ノート e-POWER

    ノートe-POWERには、EV(電気自動車)のリーフと同じ駆動用モーターが使われている。このモーターの最大トルクは、254Nmという最大トルクを誇る。この最大トルクは2.5L自然吸気ガソリンエンジン車並み。ノートの小さなボディで、これほどの最大トルクをもつモーターが搭載されているので、アクセルを踏んだ瞬間から異次元の加速性能を示す。モーター駆動なので、恐ろしくスムース。このドライブフィールは、トヨタやホンダのアパラレル式ハイブリッドとは全く異なるモノ。また、ハイブリッドシステム用のリチウムイオン電池をフロントシート下に設置。結果的にボディ剛性も上がり、重量増の影響もあり、ガソリン車より快適な乗り心地になっている。

デザイン
  • インプレッサ

    インプレッサ

    近年のスバル車の中で、インプレッサは最もデザイン的に優れているモデルといえる。デザインテーマは、ダイナミック×ソリッド。スバルデザインを時代に合わせて進化させた、新たなデザインフィロソフィーでもある。「安心」をイメージさせるソリッドな塊感をベースに、「愉しさ」を感じさせるダイナミックな躍動感を融合した。全体的に塊感のあるデザインとなっていて、存在感があるのが特徴。大きく見え、Cセグメント車とは思えない高級感もある。

  • アクセラ

    アクセラ

    マツダのデザインコンセプトである「魂動デザイン」を採用したアクセラ。大幅改良では、さらに洗練させたワイド&ローなスタンスが際立っており、より大人の落ち着きを感じさせる精悍かつ品格のあるスタイルに仕上げられている。ボディカラーには新色の「マシーングレー」が追加された。マツダは、ボディカラーも魂動デザインの一部として考え通り、こだわり抜いたカラーが採用されている。この新色は「匠塗〜TAKUMINURI〜」と呼ばれ、真似できない金属そのものが持つ本物の輝きを追求した。

  • ノート e-POWER

    ノート e-POWER

    一部改良で、日産車のデザインアイデンティティであるVモーショングリルが、より存在感を増したデザインとなった。e-POWE車には、このVモーショングリルにブルーのラインが入る。また、ボディカラーには新色が追加された。プレミアムコロナオレンジやオリーブグリーンなど、コンパクトカーに似合う鮮やか新色が追加された。ノートの魅力はカスタマイズされたモデルが豊富なこと。エアロスタイル、ライダー、アクシス、ニスモと選択肢が豊富。自分好みのモデルが選べる。

新車値引き交渉術

コンパクトカーと呼ばれるクラスには、微妙なサイズ差でAセグメントBセグメント、そしてCセグメントがある。日本ではこうした3つのセグメントをまとめてコンパクトカーと呼ばれることが多い。

コンパクトカーの競合の際セグメントに注意

値引きを引き出すためには、同じセグメント同士を競合させることが基本。インプレッサとアクセラはCセグメントに属し、ライバル車はプリウスやオーリス、フォルクスワーゲン ゴルフなどとなる。まずは、これらのクルマの見積りを取り競合させたい。マツダは基本値引きゼロという販売戦略を取っているため、基本的に値引きは厳しい。それでも、わずかな値引きや用品サービスなどを引き出すためには、インプレッサやゴルフと競合させたいところだ。
インプレッサは、まだデビュー直後なのでしばらく値引きは厳しい。とはいえ、アクセラやプリウス、ゴルフなどと競合させられれば、わずかながらでも値引き対応するしかないだろう。先方がしびれを切らせて値引き対応するしかないように、ジックリと長い期間をかけて商談するといいだろう。
Bセグメントに属するノートe-POWERのライバルは、アクアやデミオ、フィットなどの人気モデルとなる。ノートe-POWERは、デビュー直後なのとかなり人気が高いためしばらく値引きは厳しい状況が続くだろう。ただし、逆にアクアやデミオ、フィットを購入したいと思っているのであれば、必ずノートe-POWERの見積りを取って競合させたい。アクアはモデル後期に、フィットはマイナーチェンジ直前となっており、販売台数が落ちてきている。ディーラー側は、競争力が落ちてきているので値引きで対応する状況が続いているからだ。デミオは、値引きゼロ戦略を続けている。それでも、競合させることで、わずかな値引きや用品サービスなどを引き出すことが可能。

下取り車の金額差は大きい。必ず買取店で正しい下取り価格を知ろう

また、デミオの場合、値引きができないのなら、下取り車を高く買取るように商談するのもいいだろう。
そのためには、下取り車の正しい価格を知ることが重要。まずは、買取店へ行き査定してもらおう。その金額より下取り価格が悪ければ、買取店で売却すればいいだけだ。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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