コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめの中古車・SUVを聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。
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- マツダ CX-5
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マツダCX-5は2012年に登場したモデルで、中古車としては高年式車しかない状況。しかも、マツダ復活の狼煙を上げた車種ということもあり非常に人気も高い。そうしたこともあり、中古車価格も高めで推移。中古車として、価格的旨みは少ないものの、クリーンディーゼル車は非常に高いレベルに仕上げられた1台。420N・mという大トルクはSUVにピッタリな上、低燃費なのも魅力のクリーンディーゼルを搭載したXDがお勧めグレードだ。
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- スバル フォレスター
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現行モデルは2012年に登場。そのため、このクルマも中古車マーケットは高年式しかない。価格的には、まだまだ買い得感は出てきていない。しかし、ぶつからないクルマで話題になった自動ブレーキ「アイサイト」が用意されている。2012年前後のモデルで、人を認識して自動ブレーキを作動させる国産SUVはフォレスターのみ。それだけでも買う価値がある。もちろん、お勧めグレードはアイサイト装着モデルだ。
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- フォード クーガ
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2013年にデビューしたばかりのモデルだが、ほとんど認知されていないといえるくらいマイナーな存在なのがフォード クーガだ。認知が低いとはいえ、このクーガは非常によく出来た都会派SUV。まず、何にも似ていない個性的なデザインは秀逸。さらに、マイナー車ゆえに、これだけユニークな存在なのにお買い得感は抜群。街中でも注目度も高い。そうした視点で裏車種3位とした。
- 燃費・経済性
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CX-5
CX-5のクリーンディーゼルは、FFで18.4㎞/Lという低燃費を誇る。日産エクストレイルハイブリッドの燃費は20.6㎞/LとCX-5を上回っているが、CX-5の燃料は軽油。ガソリンに比べ20円/L以上安い。そのため、燃料費という視点ではハイブリッドと同等またはそれ以上の経済性をもつ。自動ブレーキなども装備された上級グレードXD Lパッケージ4WDなどは、3年落ちの2012年式でも250万円するものがたくさんあるので、価格はやや高めだ。
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フォレスター
2.0 Lの2.0i-Sアイサイトで燃費は、15.2㎞/L。燃費値は平均的なレベル。ターボ車になると、280psというパワーを得る代わりに13.2㎞/Lという燃費値なり、さらに燃料がハイオクとなるため、経済性視点では選びにくい。お勧め2.0i-Sアイサイトで、2012年式で250万円前後が相場といったところ。当時の新車価格が約277万円だったので、ほとんど安くなっていない。逆に言えばリセールバリューが高いということを意味しており、短期の乗り換えならお得感が出てくる可能性がある。
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クーガ
燃費は、なんと9.5㎞/Lという数値になっている。1.6Lターボエンジンとしては、随分悪く見える数値だが、実燃費はカタログ値よりもかなり良い印象がある。お勧めグレードは、最上級のクーガ タイタニアム。デビュー直後の価格は、タイタニアムで約385万円。これが、1年落ちで300万円以下。2年落ちでは250万円前後で手に入る。よく探すと、最上級グレードということもあり、ナビにETC、革シートなども付いている車両もあるくらいだ。ただし、中古車でこれだけ安いということは、リセールバリューは期待できない。乗り潰すつもりで買うクルマだ。
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- 装備・使い勝手
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CX-5
Lパッケージ車には、自動ブレーキ関連の安全装備が標準装備されているので満足度が高い。最新モデルは、ナビなどの装備であるマツダコネクトになっているが、改良前のモデルはナビなどの装備はオプション。リヤゲート連動で開閉するカラクリトノカバーは、便利な機能。全幅1,840となかなかワイドなボディだが、最小回転半径は5.5mと、なんとか5ナンバーミニバン並みの使いやすさを確保している。
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フォレスター
フォレスターは、すべてが4WDという設定なので、降雪地域など悪路に強い。また、ラゲッジスペース容量は505L前後で広く、スクエアで使いやすい。また、全幅は1,795㎜と、それほど大きくないのもポイント。日本の狭い道でも使いやすいボディサイズをもつ。最小回転半径も5.3mと、小回りも利く。
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クーガ
クーガは全グレードが4WD。とくにタイタニアムの装備は、なかなか充実している。バンパー下部に足を入れると、自動でテールゲートが開くハンズフリーパワーリフトゲートも装備。30㎞/h以下で作動する自動ブレーキや、後側方の死角にいる車両などを検知して警告するブラインドスポットインフォメーションシステムも装備されている。さらに、デュアルパネルサンルーフも装備されているので、とても贅沢な仕様だ。ただし、全幅が1,840㎜と大きく、最小回転半径は5.6mと狭い道では少々使いにくい。
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- 走行性能
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CX-5
CX-5は、基本的なドライビングポジションが、違和感なくとれる。これは、運転する上でとても重要な要素。クリーンディーゼル車は、420N・mという大トルクを誇る。この数値は、自然吸気のV8 4.5Lクラスだ。やや大きく重いボディをとても気持ちよく加速させてくれる。それでいて、低燃費だ。ディーゼル特有の騒音も、一旦走り出せば、エンジンの回転もスムースで静粛性も高いく、カーブでも安定し運転がしやすい。
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フォレスター
低重心の水平対向エンジンということや、スバルの走りへのこだわりもあり、悪路やオンロードどちらもスポーティな走りをみせる。中でも、280psを誇るターボエンジンを搭載したXTアイサイトは豪快な走りが楽しめ、背の高いスポーツカー的だ。
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クーガ
とにかく楽しく、非常に高いレベルにある。1.6Lターボエンジンは、わずか1,600回転で240N・mという大トルクを発揮し鋭い加速性能をもつ。カーブでアクセルをグイグイ踏んで行っても、4WD機能が4輪に最適なトルクを与えて高い旋回力を与えて、背が高く重いSUVなのに、想像以上によく曲がる。カーブでも楽しく走れる数少ないモデルだ。
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- デザイン
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CX-5
CX-5は、マツダの新デザインコンセプト「魂動(こどう)」デザインが採用された初めてのモデル。SUVらしさを保ちながら、洗練された躍動感のあるスタイリングが魅力。インテリアは、スタイリッシュな外観とは違い、意外とサッパリとしたシンプルなものとなっている。
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フォレスター
まさに、ガッチリとしたSUVらしいシルエットをもつフォレスター。ボディ面の張りも強く、筋肉質な印象を受ける。全体的に男っぽさの感じるデザインとなっていて、悪路を走しり抜ける本格派オフローダー的イメージをアピール。夏は海やキャンプ、冬はスノボなど、アクティブでタフな使い方をする人にあうデザインだ。
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クーガ
クーガはキネティックデザインと呼ばれるフォード独自のコンセプトでデザインされている。シャープなエッジを組み合わせたフェイスなど、先鋭的でユニークなスタイルは、クルマの群れの中でもひと際目立つ存在だ。インテリアも同様に、急な傾斜が付けられたシフトノブまわりや、複雑な段差を組み合わせたダッシュボードなどが特徴だ。
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中古車値引き交渉術
CX-5とフォレスターは、国産車なので日産エクストレイルなどを加え、三つ巴の競合にすると効果的だろう。とくにCX-5とフォレスターは、中古車価格も下がっていないので、値引きしないなら「新車を買う」位の勢いで迫ってみてもいい。場合によっては、フォレスターなどは、新車が大幅値引きしてくれ可能性も高い。
クーガは、とにかく流通量が少ないので、好みの色や仕様に合ったクルマが出てきたら、もはやそれを買うしかない。ただし、CX-5やフォレスター、エクストレイルなどと、しっかり競合させる必要はある。「安くなるならクーガもありかな?」くらいで攻めてみるといいだろう。
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マツダ CX-5
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スバル フォレスター
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フォード クーガ
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軽自動車ハイト系
燃費、小回り、街で乗るならやはり便利な軽。
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軽自動車スーパーハイト系
燃費と小回りに加えて、アウトドアにも!
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ミニバン
広くて便利、ファミリーカーの代名詞
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コンパクト国産車
無難に選びたいなら、おいしいとこ取りのコレ!
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コンパクト輸入車
人気急上昇中!意外とコスパのいい車種多し。
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高級セダン
いつかは乗りたい、王道スタイル。
- クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏
CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員
CX-5のカタログ情報
- 現行モデル
- 平成29年2月(2017年2月)〜現在
- 新車時価格
- 246.2万円〜422.5万円
CX-5の在庫が現在355件あります
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