中古高級セダン おすすめランキング2015秋

コリズム編集長で車評論家の大岡氏に、この秋おすすめの中古車・高級セダンを聞きました。
しかも今回は、中古車選びの醍醐味でもある「知名度が低く新車では人気薄のため、実は非常に良いクルマなのにお買い得!」な安くて良いクルマも、「裏車種」として厳選してもらいました。

  • RANKING BEST 1旧型トヨタ クラウンハイブリッド

    旧型トヨタ クラウンハイブリッド

    日本を代表するセダンといえるのがクラウン。中古車マーケットでも絶大な人気を誇り、高いリセールバリューを誇る。ピックアップしたのは、先代クラウンのハイブリッド車。現在の燃費を重視した直4 2.5Lハイブリッドでなく、V6 3.5Lのハイブリッドで、高級セダンらしい圧倒的なパワーと低燃費を誇った。このV6 3.5Lハイブリッドは、システム出力345psとV8 4.5L並みのパワーを誇っている。このハイブリッドシステムをベースとしたものを今でもレクサスGS450hに搭載している。

  • RANKING BEST 2日産 フーガハイブリッド

    日産 フーガハイブリッド

    日産のFR車として初のハイブリッド車となったフーガ ハイブリッド。クラウンハイブリッドに先行されたものの、2010年に登場。同じ3.5Lエンジンを搭載したハイブリッド車で、システム出力は364ps、燃費は16.6㎞/Lとパワーと燃費共に、クラウンハイブリッドを超えたパフォーマンスで話題となった。フーガハイブリッドは、トヨタ式とは異なる1モーター2クラッチ式のハイブリッドを採用。ダイレクト感あるスポーティなフィーリングがウリだ。

  • RANKING BEST 3旧型フォルクスワーゲン パサート

    旧型フォルクスワーゲン パサート

    2015年7月に新型パサートが登場したこともあり、元々買い得感のあった旧型パサートがさらに買い得感を増してきた。高級セダンのパサートだが、その地味なスタイリングもあり、新車ではあまり人気の無いモデル。しかし、さすがフォルクスワーゲンというべきか、クルマの完成度は超一級。粗探しをするのもの困難なくらいの完成度だ。そんなクルマとして非常に完成度の高いパサートが、かなりお買い得な価格で乗れるということもあり裏車種3位とした。

中古車オススメランキングの3台を比較

燃費・経済性
  • クラウンハイブリッド

    クラウンの3.5L車が9.6㎞/Lなので、4.5L級のパワフルさをもちならが、燃費性性能は1.5倍弱という数値だ。同様のシステムを搭載しているレクサス450hが18.2㎞/Lに進化しているが、2008年にデビューしたモデルであることを考えれば、かなりの水準だと言える。

  • フーガハイブリッド

    デビュー当時のモデルは16.6㎞/Lだが、最新モデルは18.0㎞/Lまで燃費を引き上げている。4.5L V8並みのパワーを出しながら、燃費は2.0Lクラスという優れた低燃費性能を誇る。フーガハイブリッドの中古車相場は2012年式で280~320万円、2010年式で250~300万円といったところ。旧型のクラウンハイブリッドよりもやや高めな価格帯となっている。

  • パサート

    パサートに搭載されるエンジンは、フォルクスワーゲンお得意のダウンサイジングターボTSI。排気量は1.4Lのみの設定。燃費は17.6㎞/Lという低燃費を誇る。より良いクルマをより安く探すのが中古車の醍醐味でもある。パサート最終モデルの価格は、上級グレードのハイラインで約423万円。これが中古車になると2012年式で170~210万円が相場。3年落ちで、半額以下になっていて買い得感は非常に高い。

装備・使い勝手
  • クラウンハイブリッド

    この旧型クラウンハイブリッドは、当時エントリグレードで540万円、最上級グレードで620万円したクラウンシリーズのトップに立っていた。そんなこともあり、装備は豪華すぎるほど。クラウンは、ほぼ日本専用車ということあり、全幅は1,795mmに抑えられており多くの立体駐車場にも対応。さらに、最小回転半径は5.2mとコンパクトカー並みの取り回しの良さをもっている。まさに、日本に合った高級セダンだ。中古車相場は2010年式で200万円を切ったモデルも少しあるものの220~250万円位。2012年式で240~300万円といったところ。3年落ちで新車価格の50%くらいまで落ちてきているので買い得感はある。

  • フーガハイブリッド

    フーガハイブリッドの新車価格は500万円を超える高級車。ベースグレードは、デビュー当時で約578万円にもなる。そのため、装備類は豪華。ただし、安価な価格設定としたAパッケージは選ばない方がよい。装備類が大胆に削られているので、高級車らしくないやや貧弱な装備となっている。フーガは、アメリカではインフィニティブランドで売られているため、全幅は1,845㎜とかなり大きい。日本の立体駐車場の制限に多い1,800㎜を超えている。また、最小回転半径も5.6mなので、狭いところでの取り回しは得意ではない。

  • パサート

    上級グレードのハイラインなら、装備は充実。ハイラインは、2013年のモデル途中からナビやETCが標準装備されたので心配ないが、それ以前のモデルはナビやETCが装備されているかチェックが必要。上級グレードのハイラインだと、本革シートを装備しているものも多い。この本革シートもなかなか高級感があるので、装備されているものを選ぶとより高級車に乗っている気分になる。使い勝手面では、パサートの全幅は1,820㎜とやや大きい。日本の立体駐車場は、1,800㎜までのものが多いので、このあたりは要チェックしておきたい。ただ、最小回転半径は5.3mとコンパクトクラスに近い。やや幅広なボディだが、取り回しは楽だろう。

走行性能
  • クラウンハイブリッド

    システム最高出力は345psとV8 4.5L車並みなので、圧倒的な速さをもつ。ただし、ベースがクラウンなので、サスペンションは柔らか目。乗り心地は抜群に良いが、スポーティな走りができるタイプではない。ハイブリッドなので、EV走行に入ったときの静粛性は、ガソリン車の比ではない。

  • フーガハイブリッド

    364psという圧倒的なシステム出力をもっているので、とにかく力強い。日産独自の1モーター2クラッチ式のハイブリッドということで、トヨタ系のハイブリッドよりもアクセルを踏んだ時のダイレクト感があり、とてもスポーティ。サスペンションもややカタメで、スポーツセダン的な走行フィーリングだ。

  • パサート

    1.4Lながら、わずか1,500回転で200N・mというトルクを発揮。排気量からは、想像できないくらいの力強さがある。それ以上に素晴らしいのは、高速安定性。100㎞/h程度の速度なら、なんの不安も感じさせず快適な乗り心地を維持したまま矢のように真っ直ぐに突き進むほど安定している。それでいて、カーブでもとても安定しているのが特徴。人気こそないものの、そんな高性能なクルマが中古車になると200万円以下で購入できるというのは、とても魅力的だ。

デザイン
  • クラウンハイブリッド

    旧型トヨタ クラウンハイブリッド

    デザインは、人気のスポーティグレード アスリート系ではなく、ラグジュアリー志向のロイヤル系。全体的に落ち着いた雰囲気のデザインだ。現行モデルのような派手さは無いものの、高級セダンらしい存在感はある。

  • フーガハイブリッド

    日産 フーガハイブリッド

    ボンネットやフェンダーなど、流麗なボディラインをもつ斬新さを感じさせるセダンだ。クラウンのように従来のセダンにありがちなスクエアな形を持つタイプのセダンとは違う。全体的に、日産の高級セダンが受け継いできた「ちょい悪」なイメージのセダンといえるだろう。インテリアも同様に、ちょっと派手な印象があるラグジュアリー志向になっている。

  • パサート

    旧型フォルクスワーゲン パサート

    旧型フォルクスワーゲン パサート新車で人気の無いことを象徴するのが、やや地味なデザイン。地味だがカッコ悪いという訳ではなく、好き嫌いがあまりない出ないデザインなのだ。塊から削り出したようなスタイルは、計算されつくされた精緻なデザイン。プロのデザイナーからは、高い評価を受けている。

中古車値引き交渉術

クラウンハイブリッドの場合、ディーラー系中古車店でトヨタ店、トヨペット店などチャネル別のディーラーで競合させてみるのもいい。一定の値引きが出たうえで、価格はやや一般中古車店の方が安い傾向にあるので比べてみるといい。ディーラーの価格と一般中古車店の価格があまり変わらないのであれば、ディーラーで買った方が、メリットがある場合も多いので、一般中古車はさらに値引きで対応するしかなくなることもある。3年間の新車保証が切れている場合、値引きと同時に有料延長保証を無料にしてもらうなどの交渉もいいだろう。

フーガハイブリッドも同様に、違う経営母体の違う販社同士で競合させるのと同時に、クラウンハイブリッドとも競合させるといいだろう。「ハイブリッド車はトヨタだよね」的なトークで、フーガハイブリッドも一応見に来たというように装い「安くなるなら考える」というスタンスで商談するといいだろう。

パサートは、とにかく流通量が少ないので近隣店舗内で競合させることすら難しい。いい出物があれば、それを買うしかない。わざわざパサートを探して来たということを悟られないように「たまたま通りかかった」という感じで商談を進めたい。中古車の価格帯が似ているカムリハイブリッドやサイといったハイブリッド車と競合させたい。低燃費をウリにしたパサートだが「ハイオクのガソリン車なぁ」などとし、値引きを徐々に引き出す方法がいいだろう。

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クルマ評論家 CORISM代表 大岡智彦 氏
クルマ評論家 CORISM代表
大岡智彦 氏

CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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